2021年2月17日水曜日

2021.02.17 わが友に贈る

広宣流布の拡大の鍵は
一対一の励ましにある。
真心からの声掛けで
同志と絆を強く結び
幸の薫風を送ろう!

阿仏房御書 P1304
『今阿仏上人の一身は地水火風空の五大なり、此の五大は題目の五字なり、然れば阿仏房さながら宝塔・宝塔さながら阿仏房此れより外の才覚無益なり』

【通解】
今、阿仏上人の一身は、地・水・火・風・空の五大である。この五大は題目の五字である。それゆえに阿仏房はそのまま宝塔であり、宝塔はそのまま阿仏房である。

名字の言 紛争地域の人々が広島を訪れ、元気になった理由 2021年2月17日
「人の最大の悲しみは『命を失う』こと。突き詰めれば『命を失う』最大の暴力が戦争。だから私たちが『生き抜きましょう』と呼び掛けると、世界のほとんどの人が理解してくれるのです」▼こう語るのは、英語で被爆体験を証言する広島の被爆者。増加傾向にあるとされる紛争や暴力で苦しむ人々は、被爆者に会いたいと望むという。こんな話を教えてくれた▼中東の紛争地域から広島を訪れたグループがいた。彼らは古里を破壊され、身内や友人を失った。そんな彼らが日を追って元気になっていく。理由は二つある。一つは、被爆者と交流し、生きる力をもらったから。もう一つは、不死鳥のようによみがえった街を見たからだった▼中東の人たちは頭を上げた。「原爆で広島の街は壊滅したけど、人々の心までは壊せなかった。生き残った人がその心を継ぎ、今の素晴らしい広島をつくったんだ。僕らだって復興できるんだ!」▼世界の人々が被爆者を求めるのは、自分たちの悲しみや心の痛み、恐怖などを分かってくれると思うからだろう。同じ経験はできないが、相手の状況を人ごとではなく、自分のこととして捉え、想像力を働かせる「同苦」の心を忘れまい。それが相手に寄り添うことである。生きる力を贈ることになる。(側)

寸鉄 2021年2月17日
いよいよ法華経こそ信心まさり候へ—御書。苦難の時ほど強き祈りで前進
農漁光部の日。命支える聖業に感謝!地域照らし心結ぶ共生世紀の灯台と
広布は私がやるとの心で己を磨け—恩師。ここに新たな歴史が。壁破ろう
「簡単に儲かる」等と騙る情報商材が若者に蔓延。甘い囁きに惑わされるな
きょう医療従事者に先行接種開始。マスク、3密を避ける等の対策も弛まず

〈社説〉 2021・2・17 きょう農漁光部の日
◇試練の時こそ"地域の灯台"と
「『農』に従事する方々への深い『感謝の心』をもつことは、『人間らしい社会』を築くうえで不可欠の要件であり、とくにこれからの時代、地球市民としての重要な資質となる」(『「緑の革命」と「心の革命」』)。
池田先生は、インドの農学者スワミナサン博士との対談で、食を支え、人間文化を支える農業従事者に感謝することの大切さを語った。
2月17日は「農漁光部の日」である。農村部(当時)が結成されて4年後の1977年のこの日、農村・団地部の第1回勤行集会が開かれ、席上、池田先生は「妙法の下種に励みゆく地域の灯台——農村部たれ」との指針を発表。この集いが「部の日」の淵源となった。
今、新型コロナウイルス感染症の拡大は、農林水産業にも深刻な影響を及ぼしている。外食産業の需要低迷により、米や野菜の取引量が減少し、価格も下落した。その中で懸命に奮闘を続ける農漁光部の友に深く敬意を表したい。
岩手・遠野市でワサビ農家を営む圏男子部長も、コロナ禍のあおりを受けた一人だ。
彼が生産する"根ワサビ"は一昨年、県の品評会で最高賞に輝くなど高い評価を。だが昨年、取引先が次々と営業自粛になり、受注が減少。"何か手を打たなければ"と思案した彼は、まず真剣に祈った。
すると、創価班での薫陶で培った"一人立つ精神"が湧き上がった。受け身の姿勢ではなく、自分から行動を起こそうと決意。行政と協力した特産品のPRやSNSでの情報発信などに積極的に挑戦した。
また、新たな販路開拓なども推進。そんな姿が周囲にも活力を呼び起こし、昨秋、地域誌で紹介された。
父と共に水産加工会社を営む宮城・気仙沼の地区部長。港町の活気が年々失われていると危惧していた10年前、東日本大震災に見舞われた。自身も工場と自宅が流失した。
だが、親子して"創価の金看板"を掲げてきた自負があった。再起を誓い、一から工場を再建。さらに"地域の未来を開きたい"と、三陸の海産物を全国へネット販売する会社を仲間と設立し、話題になった。
コロナ禍で、本業は深刻な影響を受けたが、新会社の売り上げは好調で、本業にも相乗効果が波及。今も"攻めの挑戦"を続ける。
池田先生は、農漁光部の友に呼び掛けた。「一番、苦労した人が、一番、幸福になる。これが、(日蓮)大聖人の仏法です」「農漁光部の宝の同志は、この仏法の絶対勝利の法則を、先頭に立って示し抜いていく証明者なのです」と。
未曽有の試練の時だからこそ、命を支える誇りと、妙法に根差した知恵の行動で、"地域の灯台"と輝く農漁光部——尊き同志の絶対勝利を祈ろう。

☆池田華陽会御書30編 減劫御書
◇信心根本に輝く日々を
今月は「減劫御書」を学びます。池田先生はつづられています。
「各人の生活と人生の中に脈動してこそ、真の仏法です。(中略)信心を根本に、どこまでも現実の生活を大切にして努力し、皆で励まし合いながら"前へ前へ"と前進し、勝利の春を迎えていくのです」「信仰によって希望が生まれ、自身の人生の根本目的が明確になる。ゆるぎない基盤が固まり、挑戦する勇気が生まれ、忍耐の力が漲るのです。その歓喜は絶大です。これこそが、真実の信仰です。生命変革の仏法であり、人間革命の宗教です」
伝統の2月。「信心即生活」の生き方を心に刻み、一日一日を勝ち進んでいきましょう!

◇本抄について
本抄は、日蓮大聖人が建治2年(1276年)ごろに認められたお手紙とされ、内容から、駿河国(静岡県中央部)の門下・高橋六郎兵衛入道が亡くなった後、その縁者に送られたものであると考えられています。
題号の「減劫」とは、人々の心の貪瞋癡(貪り・瞋り・癡か)の三毒が盛んになるにしたがい、人間の生命力が衰えていく時代のことです。
本抄の御執筆当時、再びの蒙古襲来に対する不安と恐怖が国中に広がり、人々は大きく動揺していました。
大聖人は本抄で、誤った教えを用いることこそ、民衆の不幸の根本原因であることを示されます。さらに、大悪は大善の起こる前兆であり、今こそ妙法が広宣流布することは疑いないとの確信を述べられます。

◇御文
『法華経に云く「皆実相と相違背せず」等云云、天台之を承けて云く「一切世間の治生産業は皆実相と相違背せず」等云云、智者とは世間の法より外に仏法を行ず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり』(御書1466ページ13行目〜15行目)

◇通解
法華経法師功徳品第19には、「(法華経を受持し抜いた人が世間のいかなることを説いても)全ては実相(仏法)に違背しない」とあり、天台大師はこれを受けて、「一切の日常の生活や社会の営みは、みな実相に違背しない」(法華玄義)と言っている。
智者とは、世間の法から離れて仏法を行ずるのではない。世間において、世を治める法を十分に心得ている人を智者というのである。

◇解説
仏法は、現実に一人一人の幸福を勝ち開くための教えです。
本抄で大聖人は、まず「減劫」の考え方に基づき、「今の代」(御書1465ページ)、すなわち現在の「末法」は、心身の生命力を奪う貪瞋癡の三毒がますます強くなり、仏法の上からみても、最も困難な悪世の時代であることを示されます。
さらに「今、末法の悪世においては、世間の悪よりも、むしろ仏教の法門によって大悪が生じている」(同1466ページ、趣意)と仰せです。
この当時、本来であれば、仏法の智慧をもって人々を救うべき諸宗の僧たちが、民衆救済という根本の理想を見失い、「万人成仏」という仏の真意が説かれた法華経を誹謗していました。一方で、彼らは自らを「智者」のように見せ、人々の尊敬を集めていたのです。
大聖人は本抄で、このような僧に供養することは"仏教を実践し、善根を積んでいるつもりでも、実際には大悪を行ってしまっているのである"と警鐘を鳴らされます。そして、末法において人々の幸福と社会の安穏を築くのは、「仏の智慧」を持った真の「智者」による、現実変革の戦いであることを述べられました。
「仏の智慧」とは"宇宙の森羅万象(諸法)は、すべて妙法(実相)である"との、法華経に説かれる「諸法実相」の法理です。この法理を踏まえ、大聖人は掲げた御文で、仏法における真の「智者」の在り方を明らかにされていきます。
はじめに、法華経法師功徳品第19の経文と、それについての解釈を挙げ、生活や社会の事象は「皆実相と相違背せず」、すなわち、すべて仏法そのものであることを確認されます。
ゆえに真の「智者」とは"決して世間から離れて仏法を行じることはない"と仰せです。大切なのは、現実の中で仏法の智慧と慈悲の力を発揮し、自他共の幸福に尽くすことです。
"現実のあらゆる事象が、すべて妙法である"との「仏の智慧」は、私たちが、どんなことにも「信心」を根本に向き合い、挑戦する"生き方"の中に輝きます。
創価学会には"決めて、祈って、行動する"という勝利のリズムがあります。一人一人が、自身の夢や願い、また、一日の目標を掲げて題目を唱え、"必ず勝つ"と決意を深める。そして、祈った通りに挑戦し、現実の中で勝利する。この勝利のリズムの前進が「信心即生活」の実践です。
目の前の課題を、一つ一つ、祈って挑戦し、華陽姉妹と共に大成長の日々を送っていきましょう。

◇池田先生の指針から
真実の仏法は、仏とは現実を離れた世界にいるのではない、わが心こそ最も尊厳なる仏の生命であると、自身の中から現実の苦悩を乗り越える力を引き出す教えです。
「智者とは世間の法から離れて仏法を行ずるのではない」——この一言を、私たちは、あらためて深く胸に刻みたい。(「大白蓮華」2021年1月号「世界を照らす太陽の仏法」)
◇ ◆ ◇
一日一日の勝利が真の勝利です。その積み重ね以外に、人生の大勝利もありません。
一人一人が、日々の生活を営むその場所で、人生の幸福と勝利の花を咲かせ、励ましの輪を広げる。それが、「人間革命」即「社会変革」への最も確かな道です。「立正安国」即「世界平和」という間違いのない軌道です。(同)
◇ ◆ ◇
断じて勝ってみせると決める。真剣に祈る。そして勇敢に行動する。やりきったことが、すべて永遠の財産となる。
「決めて」「祈って」「行動する」——この勝利のリズムで、新たな広布の開拓闘争を勝ちまくれ!(『勝利の人間学』)

研さんのために
〇…『勝利の経典「御書」に学ぶ』第7巻(聖教新聞社)