2020年6月23日火曜日

2020.06.23 わが友に贈る

苦難の中だからこそ
人の絆を一層強く!
友の不安を取り除く
慈愛の声を届けよう。
抜苦与楽の実践者たれ!

四条金吾殿御返事 P1180
『人のよにすぐれんとするをば賢人聖人とをぼしき人人も皆そねみねたむ事に候、いわうや常の人をや』

【通解】
人の世の中に勝れようとすると、賢人・聖人と思われるような人々さえも、皆そねみ、ねたむのである。まして常人はいうまでもない。

名字の言 きょう沖縄「慰霊の日」。"声なき声"を世界へ 2020年6月23日
75年前、沖縄は残酷な戦場と化した。軍は「ひめゆり学徒隊」など、10代後半の女子生徒を看護隊に動員。ところが6月18日に突然、壕の中にいた同学徒隊に「解散命令」が下された。少女らは砲弾の飛び交う外へ追い出され、若い命が奪われた▼先日、激戦地の一つの糸満市に立つ「梯梧之塔」を訪れた。「梯梧学徒隊」はじめ私立昭和高等女学校同窓生の慰霊碑は、「ひめゆりの塔」に近い林の中にある。脇の献歌には「一人来て 抱きしめて見ぬ わが友の 名の刻まれし 濡れし碑文」と。生き残った同窓生が戦地に散った友を思い、つづった言葉である▼沖縄戦などの犠牲者約24万人の名を刻む糸満市の「平和の礎」に、今年も新たに30人が刻銘された。戦争体験者の婦人の言葉を思い出す。「単なる名前と思わないでください」「ここに刻まれた方々の"声なき声"を、全世界の人に伝える使命があるから、私は生きているんです」▼60年前の7月、沖縄を初訪問した池田先生は「ひめゆりの塔」へ。沖縄戦で生き残った関係者から当時の模様を聞くと、平和への祈りを込めて合掌。「二度とこの悲劇を繰り返してはならない」と強く語った▼きょう23日は沖縄「慰霊の日」。"不戦の願い"を未来へつなぐのは、私たちの大きな使命である。(踊)

寸鉄 2020年6月23日
「根ふかきときんば枝葉かれず」御書。信心こそ人生勝利の力。祈り深く
沖縄慰霊の日。心に光る命どぅ宝の精神。不戦の誓い新たに対話の波を!
青年は決して、へこたれてはいけない—戸田先生逆境に挑め!戦えば成長
エコバッグ洗わない人が51%と。食中毒につながる恐れ。洗濯・除菌が有効
「あおり運転」厳罰化の改正道交法が今月末施行危険行為は断じて許すな

☆心に御書を 第53回 人間教育の太陽を赫々と!
〈御文〉
『妙と申す事は開と云う事なり世間に財を積める蔵に鑰なければ開く事かたし開かざれば蔵の内の財を見ず』(法華経題目抄、943ページ)

〈通解〉
「妙」とは、「開く」ということである。世間の例えで言えば、財宝を積んである蔵も、鍵がなければ開くことはできない。開かなければ蔵の中の財宝を見ることはできないのである。

〈池田先生が贈る指針〉
どの子も最極の生命の宝を持っている。その宝を信じ開く教育の真髄を牧口先生は示された。
日々、後継の教育本部の友が、使命の現場で尊い実践を貫いてくれている。多難な時代だからこそ、「子どもの幸福」を皆で祈り、一人一人を温かく励ますのだ。
人間教育の太陽を赫々と輝かせ、若き価値創造の生命を照らしゆこう!

☆「世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ 第2回 一家和楽の信心<下> 長谷川理事長
「紙上教学研さん『世界を照らす太陽の仏法』に学ぶ」の第2回は、前回(6日付)に続いて、「一家和楽の信心」について、長谷川理事長と共に学びます。(第3回は7月4日付に掲載の予定。池田先生の講義は『創価学会 永遠の五指針』から引用)

池田先生が講義で示された一家和楽を築く要諦
一、自らが「家庭の太陽」となって
   慈悲の陽光で皆を包もう
二、親子、夫婦の絆は三世の宿縁
   互いに尊敬し、励まし合おう
三、社会に貢献していくとともに
   未来を創る人材を送り出そう

1 子を亡くした母に寄り添う
それでは、前回に続いて「一家和楽の信心」について学びましょう。
池田先生は、講義の中で、愛する息子を亡くした女性門下に送られた御書を拝して、次のように教えられています。

【御文】
光日上人は子を思うあまりに法華経の行者と成り給ふ、母と子と倶に霊山浄土へ参り給うべし、其の時御対面いかにうれしかるべき・いかにうれしかるべき(光日上人御返事、御書934ページ7行目〜8行目)

【現代語訳】
光日上人は、わが子を思うあまり、法華経の行者となられた。母と子がともに霊山浄土に参ることができよう。その時の御対面は、どんなにかうれしいことであろう。どんなにかうれしいことであろう。

■ 池田先生の講義
仏法は「人間のための宗教」です。いかなる生死の悲しみをも乗り越え、家族が永遠に幸福の軌道を進みゆく希望の哲学です。
誰しも死を迎えるゆえに、大切な家族を失う悲しみは避けられません。
とりわけ、子どもを亡くし悲嘆にくれる門下に対し、大聖人は、長年にわたって、その心に寄り添われ、大激励を続けられました。
その一人が、光日尼という安房国(千葉県南部)の女性です。光日尼には弥四郎という息子がいました。真摯に師匠を求めた弟子であり、また母親思いの孝行息子でした。
—◆—
なんという日蓮大聖人のお心でしょう。大聖人は"無常の現実"に悲しむ母に、どこまでも寄り添われました。
池田先生は、御聖訓を拝しつつ、一人一人を包むように励まし続けてこられました。お子さんを亡くした両親に「おつらい気持ちは痛いほどわかります。ご家族の方が幸福になることが、息子さんの厳然たる成仏の証しです」と、「親子一体」「生死不二」の成仏の法理の上から激励されたこともあります。先生の真心に、誰もが心に希望の太陽を昇らせます。
創価学会は、どこまでも一人の人間のために尽くし切る宗教です。

2 妙法の絆は三世永遠
■ 池田先生の講義
大切な家族を失うことは、あまりにもつらく悲しい出来事です。頭ではわかっていても、感情や心の次元で肉親の死を受け入れるまでには、時間がかかるでしょう。
心が落ち着くまでの時間は、人それぞれです。心が及ぶまで追善の題目を唱えなさい、という御文もあります。
病気で亡くなる場合もある。災害や事故で突然、命を失う場合もある。しかし、「心の財」は壊れることはありません。広宣流布の途上で亡くなった場合は、断じて今世の宿命転換を果たし、悠然たる境涯で霊山へと旅立っているのです。自らは信心していなくとも、家族の題目に包まれた方も同じです。
「生死不二」の仏法です。
大聖人は、妙法の絆で結ばれた家族は、死してなお、再び巡り合えると仰せです。親子、夫婦は三世の宿縁です。ゆえに、どこまでも信頼し、互いに成長していこうと励まし合うことで、妙法の絆はますます深くなっていきます。これが「和楽」の第二の要諦です。
「生も歓喜、死も歓喜」の仏法の眼から見るならば、「生も和楽、死も和楽」の大境涯を必ず開いていけるのです。
—◆—
東日本大震災の後、先生の激励を伝えるため、各部のリーダーが被災地を訪ねました。私も、大切なご家族を亡くされた方々と何人もお会いしました。
先生は、「悲しみに負ければ、故人が悲しみます。『生も仏』『死も仏』なのです。いつも、一緒なのです。一体なのです」と励まされました。この先生のお心を伝えるとともに自分自身の体験を話し、相手の方と同苦し、共に涙しました。
私は、4歳の時に東京大空襲に遭いました。火の海の中、母が私を布団にくるんで逃げたこと。布団の隙間から入ってくる火の粉の熱かったこと。母はさぞ熱かっただろうと思います。全てを失い、私はその後、親戚、知人の家に6年間預けられました。寂しいこと、つらいことがたくさんありました。おかげで、人の苦労がわかる自分になれました。やがて学会に巡り合うことができました。全て苦労のおかげ、と思います。
東北の方々は、一日一日、一年一年と歯を食いしばり、"負げでたまっか"と前に向かって生き抜きました。
先生は、何度も教えてくださいました。"悩みがあるから不幸、悩みがないから幸せ、そうじゃないよ。大事なことは悩みに負けないこと。信心根本に負けなければ、必ず幸せになるよ"と。
苦難から立ち上がれば、「生も歓喜、死も歓喜」「生も和楽、死も和楽」の大境涯になれる。亡くなられた家族ともども、「一家和楽」という勝利の姿を示すことができる。妙法の絆は三世永遠なのです。

3 後継の人材を育てよう
わが子を立派な後継の人材に。それは、皆が願っていることでしょう。しかし、現実は違う場合も多い。子どもがなかなか信心をしないと悩んでいる人も多いと思います。後継を育てゆく大切さについても、先生は教えてくださっています。

【御文】
こうへのどのをこそ・いろあるをとこと人は申せしに・其の御子なればくれないのこきよしをつたへ給えるか(上野殿御返事、御書1554ページ9行目〜10行目)

【現代語訳】
亡くなられた上野殿(南条兵衛七郎)こそ、情けに厚い人と言われていたが、(南条時光は)そのご子息であるから、父のすぐれた素質を受け継がれたのであろう。

■ 池田先生の講義
「和楽」の第三の要諦は、"開かれた家庭"として、社会へ貢献し、未来を創る人材を送り出すことです。

兵衛七郎が亡くなった時に時光は7歳でした。その後、時光は家督を相続して地頭となり、父母からの信仰も受け継ぎました。
大聖人が身延に入山された文永11年(1274年)、16歳の凜々しい青年に成長した時光は大聖人のもとへ訪ねていきます。
大聖人はこの再会の折、立派に育った後継者に、「(父の兵衛七郎に)姿も違わないばかりか、お心まで似ていることは言いようもありません」(御書1507ページ、通解)と愛でられています。
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信心する以前は、誰もが自分のことだけで精いっぱい。人を思いやる心の余裕などなかった。学会に入って、いつの間にか、人の幸せを祈り、人に尽くす自分になっていました。"励まされていた自分"が、"励ます自分"に成長していました。私もその一人です。一人一人の「人間革命」です。
先生は語られました。
「この世に生まれて、いったい、何人の人を幸福にしたか。何人の人に『あなたのおかげで私は救われた』と言われる貢献ができたか。人生、最後に残るのは、最後の生命を飾るのは、それではないだろうか」
学会員は、自分がどんなに悩んでいても、どんな状況であっても、人の幸せのために、社会の安穏と平和のために、祈り、励まし、行動し続けている。「心の王者」です。「人間王者」です。
その皆さんの姿を、必ず子どもは見ています。必ず子どもの心に響いています。「わが子を、わが未来部を、広布と社会に貢献する人材に育てたい」との尊い心自体が素晴らしいと思います。

4 私たちは、皆、創価家族
今は、多様な価値観の時代です。家庭の在り方も大きく変わりました。しかし、「一家和楽」の価値は不変です。それを最後に学びましょう。

■ 池田先生の講義
互いに和楽の信心を築く中に、慈悲の生命が強く育まれます。青年が親を愛する中に、他者を思う心もこみ上げてきます。
一人暮らしの方、結婚されていない方もいます。お子さんのいない夫妻もおられます。ひとり親のご家庭もあります。家族の在り方は千差万別です。
しかし、私たちは、皆、創価家族です。久遠元初からの誓願という最も深く、最も麗しい生命の絆で結ばれています。
苦労を分かち合い、困難を克服し、互いの成長をたたえ合い、感謝し合う。愚痴を祈りに変え、非難を励ましに変え、苦楽を共にする価値創造の家族から、地域や共同体を変革する希望が生まれます。和楽の家庭が築かれてこそ、真の平和社会が創出されていきます。
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「これからは、私をお父さんと思っていきなさい。負けては、いけません。強くなるんです。ご両親の分まで幸せになっていくんです」——先生は、両親を亡くした女子部員に激励をされたこともあります。
先生が手作りで一人一人の同志を抱きかかえるように励まし、築いてきたのが、創価学会です。創価家族です。一人暮らしであっても、お子さんがいなくても、学会の庭には、温かい父母や仲間、たくましい青年や未来っ子がいます。皆が励まし合い、互いの幸福を祈り合いながら前進しています。信心で結ばれた創価家族ほど温かい世界は、ほかにありません。
今、コロナとの闘いの中で、人々が「大悪をこれば大善きたる」(御書1300ページ)と立ち上がっています。会えない場合があっても、電話やSNS等を使って友を勇気づけています。
多様性の社会の中で、あらゆる人を、友を大切にしていく。一人一人が地域・社会に貢献していく。この人間性の振る舞いにこそ、私たちの目指す「和楽の信心」「価値創造の家族」の真髄があるのではないでしょうか。

■ 池田先生の講義
今、世界中で妙法の和楽の家族が陸続と輝き、そこから、友情と調和と平和の連帯が幾百万、幾千万にも広がっています。家庭革命こそ、人類の宿命転換に直結するのです。
社会に安心を与える生命のオアシス——それが、私たちの「一家和楽」の実証によって、この地球のいたるところに誕生しています。
まさに、創価の「和楽」の家庭こそ、人類宗教の希望の太陽なのです。