2020年6月9日火曜日

2020.06.09 わが友に贈る

友の「1」の奮闘に
皆で「10」の感謝を!
「万」の「力」で励ます。
それが仏法者だ。
称え合えば勢いも倍加!

法蓮抄 P1043
『百福と申すは仮令大医ありて日本国漢土五天竺十六の大国五百の中国十千の小国乃至一閻浮提四天下六欲天乃至三千大千世界の一切衆生の眼の盲たるを本の如く一時に開けたらんほどの大功徳を一つの福として此の福百をかさねて候はんを以て三十二相の中の一相を成ぜり』

【通解】
百福というのは、たとえば大医がいて、日本国・中国・インドの十六の大国・五百の中国・一万の小国、ないしは一閻浮提・四天下・六欲天、ないしは三千大千世界の一切衆生の盲目となっているのを、もとのように一時に開けるような大功徳を一つの福として、この福を百重ねることによって、三十二相の中の一相を得たのである。

名字の言 幕末の志士・高杉晋作が病床で詠んだ句 2020年6月9日
「おもしろきこともなき世をおもしろく」。肺結核を患った幕末の志士・高杉晋作は、病床でこう詠んだ▼敬愛する師・吉田松陰は、罪人として裁かれ、命を奪われた。海外を巡りたいという望みもかなわなかった。晋作にとって幕末は、いわば"思い通りにならない時代"。それでも、師の仇討ちを誓い、維新回天の流れを開いた。激動の27年の生涯は、今なお多くの人々を魅了してやまない▼冒頭の句に、幕末の女性歌人・野村望東尼が「すみなすものは心なりけり」と続けたとされる。面白くない世の中を、面白くするのは自分次第、となろう。自身の置かれた境遇を嘆いていても、何も変わらない。むしろ、困難な現実と格闘し、活路を開く逆転劇に、人生の面白さはあるものだ▼池田先生も若き日、肺結核に苦しんだ。医師からは「30歳まで生きられるかどうか」と言われた。先生は「だからこそ、一瞬一瞬を大切に生きよう、片時も無駄にせず、生あるうちになすべきことをなそう、と完全燃焼で生きてこられた」と振り返っている▼御書に「一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ」(970ページ)と。コロナ禍の前も今も、一日は一日。心一つで、人生は大きく変わる。さまざまな変化に賢明に対応しつつ、自他共に価値ある日々を朗らかに創造したい。(芯)

寸鉄 2020年6月9日
「法華経に名をたて身をまかせ給うべし」御書。題目根本の人生は無敵!
兵庫・西宮婦人部の日。胸に常勝の太陽赫々と。励まし広げ友情の大輪を
理想を抱き足元から実践—牧口先生。広布の戦いは常に"今ここ"にあり
自宅待機続いた子の防犯意識低下と。登下校時の警戒等、家庭で呼び掛け
1分間の会話でウイルス飛沫が1000個—研究マスク着用、換気を徹底

☆「配達員・販売店制度」発足65周年 無冠の友の献身に感謝
今月、本紙の「配達員・販売店制度」発足65周年を迎えました。聖教を全国の隅々まで届けてくださる「無冠の友」(配達員)の皆さまをはじめ、全ての関係者、読者の皆さまに深く感謝申し上げます。ここでは、「創価学会 世界聖教会館」の展示室に掲げられている池田先生のメッセージ「最も信頼する無冠の友の皆さまに贈る」(1995年1月)を紹介します。

◇最も信頼する無冠の友の皆さまに贈る
さあ、新しい年の舞台へ!
きょうも、あなたは、暁の鐘とともに朝明けの新舞台へ、さっそうと躍り出る。
余裕しゃくしゃくと、早起きの小鳥の歌声をハミングしながら。使命の瞳を輝かせ、一日の勝利を心に深く祈念しながら。
愛する家族も、仲良き宝友も、あなたに力いっぱい声援を送ってくれている。
「全世界は一つの舞台、そして人間はみな役者」と、シェークスピアは言った。
あなたと私は、人生の醍醐味を演じゆく一流の名優。
あなたも私も、人生のハッピーエンドを謳い上げる喜劇役者。
舞台は、目まぐるしく変わる。明から暗へ、暗から明へ。また、暗から暗に沈む時もあろう。
しかし、あなたは負けない!
「私の場合、何でも簡単にできたことは一度だってなかった。常に困難があって、むしろそれをのり越えるのが好きだ」
このナターシャおばさん(ロシアのナターリア・サーツ女史)の言葉の通り、あなたも恐れることなく立ち向かう。
父の演奏会に"泣き役"でデビューした一歳の時から、九十歳で亡くなるまで——ナターシャおばさんは、幾つもの山を越え、谷を越え続けた。世界唯一の子供のための音楽宮殿(モスクワ児童音楽劇場)の実現という「青い鳥」を求めて!
困難に出あうたび、彼女は自分に話しかける。鏡にウインクでもするかのように。"人生劇場"の新展開を楽しむかのように。
「ちょっぴりやっかいになってきちゃったね。さあ、ナターシャ、あなたがどうやってここを切りぬけるか、みものだわ」
勇気の人には知恵がわく。
確信の人には余裕がある。
心が定まれば自由になる。
その自在な自身となるための、自らが「人生の主役」となるための信仰なのだ。
"一人二役"どころか、五役も六役もこなしながら、主役のあなたは、あなたらしく生きる。
ある時は、悩める友のもとに、真っ先に駆けつける救援隊。
自身に勝ち、勝ち続けながら、一日一日を価値あらしめる楽しき人生の演出家。
邪悪に対しては、だれがなんといおうとも、叫ばずにはいられない我が町の大雄弁家。
またある時は、沈んだ空気を、爆笑の渦で吹き飛ばす名コメディアン。
あなたがいると楽しくなる。
あなたの声を聞くと安心する。
「まるで暖かな太陽のよう」
あなたを知る人は、口々に感謝の心で語る。
太陽は自分で輝く。
自分で燃え輝きながら、すべての人の顔を明るく照らしながら、ていねいに光を送る。
私たちの胸中にも「妙法」という永遠の太陽が昇る。
その希望の光彩は、みんなの「心の部屋」を赤々と輝かせる。
自身はつらい苦境にあっても、「もっと大変な人がいる」と勇んで寒風に飛び出してゆく。
どんなに疲れていても、人生に疲れた人を見ると、力の限り励まさずにはいられない。
閉ざした「心のドア」を開いてくれない時もある。
でも、必ず、わかってくれる! あの友の笑顔こそが、私の喜びなのだ。
おお、無冠の同志よ。
日々、北風に雄々しく挑みゆく「不敗の王者」よ!
常に春風の心で人々を包みゆく、美しき使命の宝冠に輝く「境涯の女王」よ!
喜劇王チャップリンも、きっとあの山高帽を取って、あなたに最敬礼を送っている。
あなたは、日々、勇気と希望の「金文字」を運びゆく。あの人の家の戸口へ、この人の窓辺へ、あなたは、人間主義の「光の花束」を携えてゆく。
庶民こそ賢い。
庶民こそ尊貴である。
無冠の友よ! あなたの確実な一歩一歩にこそ未来がある。
毎朝、あなたが走る銀の道は、平和の金の道なのである。
人類の悲劇を希望の劇へと転じながら、友よ、あなたは、愉快に、にぎやかに駆けてゆく。
私たちの進む「この道」はハッピー・ロード。路傍の人も「楽しそうね」と一緒に歩き出す。
私たちの進む「この道」はビクトリー・ロード。凜々しき民衆のヒーロー、ヒロインは、皆のあこがれだ。
最後は勝つ!
最後に笑う!
友よ、世界一の無冠の友よ!
偉大なるヒューマン・コメディー(人間喜劇)の勝利は、あなたの笑顔のなかにある。

私が最も信頼し、最も尊敬する皆さまの無事安穏を心より祈りつつ——。
一九九五年 元旦