2020年6月8日月曜日

2020.06.08 わが友に贈る

◇今週のことば
「煩悩の淤泥の中に
真如の仏あり」
濁世の試練に挑む友こそ
妙法蓮華の当体なり。
悩みに負けず凜と咲け!
2020年6月8日

御義口伝巻上 P736
『大願とは法華弘通なり』

【通解】
大願とは、法華弘通のことである。

名字の言 ウルトラセブンのメトロン星人が企てた陰謀とは? 2020年6月8日
「ウルトラマン」シリーズを彩る個性豊かな怪獣たち。見た目もさることながら、地球を侵略する手段も実に多様だ。「ウルトラセブン」に登場するメトロン星人は、人間同士の「信頼感」に目を付けた▼人間を凶暴化させる物質を社会に拡散させ、互いの関係を壊そうともくろむメトロン星人。潜伏するアパートでちゃぶ台の前に座り、自らの陰謀を語る。「地球を壊滅させるのに暴力を振るう必要はない。人間同士の信頼感をなくせばいい。人間たちは互いに敵視し傷付け合い、やがて自滅していく」▼社会を支えている基盤は互いの信頼感——実に示唆に富んでいる。メトロン星人は、ウルトラセブンの必殺技の一つエメリウム光線によって謀略もろとも撃破された。しかし、現実社会の諸課題を乗り越えるのは、そう容易ではない▼世界の各地では今なお、人種や思想等の差異を巡る複雑な対立が続いている。こうした問題を短日月に解決する"とどめの一撃"は現実には存在しない。互いに信頼し、尊敬し合う社会を築くには不断の努力が必要だ▼日蓮仏法とは「分断された、人間と人間の心を結ぶ、人類の統合の原理」と池田先生。周囲の一人一人と仏縁を結び、信頼を広げる。ここに、分断を乗り越える地道にして着実な実践がある。(値)

寸鉄 2020年6月8日
広宣流布は現実社会での格闘—恩師。故に生命力満々と。今いる場所から
創価の女性から困難に屈せぬ強さを感じる—識者共戦の絆は混迷時代の光
男女青年部がオンラインの集いを活発に。触発はどこでも。頼もしき智慧
人口の自然減進む。ますます「一人」が大切。誰も置き去りにしない社会へ
高齢者の転倒・転落事故に注意。使い慣れた椅子や台も確認。油断を排し

☆心に御書を 第48回 従藍而青の誉れの青春を
〈御文〉
『あいは葉のときよりも・なをそむれば・いよいよあをし、法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし』(上野殿後家尼御返事、1505ページ)

〈通解〉
藍は、葉の時よりも、染めれば染めるほど、いよいよ青くなる。法華経は藍のようである。修行が深いのは、藍が染まるにしたがって、ますます青くなるようなものである。

〈池田先生が贈る指針〉
烈風は鳳雛の翼を鍛える。艱難の中、わが高等部が凜々しく成長している。大変な時こそ、いよいよ学び伸びていくのが若き地涌の大樹だ。
信心ほど、青春の生命の輝きを増すものはない。仏法ほど、未来の揺るがぬ人材を育てるものはない。
従藍而青の誉れの友よ、苦労を力に変え、「我等の時代の柱」と光れ!

☆6月度座談会御書 「曾谷殿御返事」(輪陀王御書)研さんのために
◇拝読御文
『白馬のなくは我等が南無妙法蓮華経のこえなり、此の声をきかせ給う梵天・帝釈・日月・四天等いかでか色をましひかりをさかんになし給はざるべき、いかでか我等を守護し給はざるべきと・つよづよと・をぼしめすべし』(御書全集1065ページ3行目〜5行目、編年体御書 1204ページ15行目〜17行目)

◇[池田先生の指針から]いかなる時も朗々たる唱題を
私たちが唱える題目のあり方について、この「白馬のいななき」には、譬喩とはいえ、大変に重要な意義が込められています。
すなわち、白馬が颯爽と大草原を疾駆するが如く、軽快で、すがすがしく、朗々たる唱題が大切だということです。
そのうえで、唱題にあって大事なことは、「ありのままの心」「素直な心」で祈っていくことです。
悩んでいる時もある。苦しい時、悲しい時もある。そんな時は、子どもが母親の胸に飛び込むように、御本尊にそのままの命でぶつかっていけばいいのです。
よく戸田先生は、「形式ではない」と言われた。先生は「御本尊へ本当の心でぶつかっていくのです」とも語られていました。唱題行は、大聖人の生命をわが身に現していく修行であるとして、「大聖人の御生命のこもった題目を」と指導されたこともあります。
たとえ悔やまれることがあっても、二度と繰り返さぬ決意をして、未来へ向かって新しい出発の唱題を。勝負を決する時は、断じて勝つと勇気凜々の力強い唱題を。三障四魔との戦いの時は、魔を断固、打ち破る師子王の如き唱題を。宿命転換の時は、断じて負けないとの不退の唱題を。喜びの時は、深い感謝の唱題を——。
御書に仰せの通り、「苦楽ともに思い合せて」(1143ページ)、ただひたすら、題目を唱え抜いていくことです。
わが生命を磨くには、唱題行しかありません。
「題目第一」の人は、無明に曇った生命も磨き抜かれ、必ず法性の明鏡の生命となることができます。題目は生命錬磨の作業です。ゆえに、「心こそ大切」(御書1192ページ)なのです。
したがって、題目の功徳は、何遍唱えたかという数量で決まるものでは絶対にありません。「心ゆくまで唱える」ことこそが大事なのです。
御書には、これだけの題目を唱えよなどと、唱えるべき量を定めた仰せはありません。祈りは「心の固き」(1220ページ)であり、「信心の厚薄」(1244ページ)であり、「志ざし」(1596ページ)、「我が一念」(383ページ)で決まります。
(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第7巻)

「題目第一」で生命を磨き抜く
◇[キーワード1]諸天を揺り動かす祈り
日蓮大聖人は本抄で、輪陀王と白馬・白鳥の故事を通して題目の意義を教えられています。
——かつて輪陀王という賢王は、白馬のいななく声を聞くことで自身の生命力を高め、威光勢力を増して、立派に国を治めていました。
この白馬は、白鳥を見ていななくのですが、ある日、白鳥が一羽もいなくなります。その結果、白馬が、いななくことはなくなり、大王をはじめ人々の生命力まで弱まりました。さらに、国は衰え、外国からの侵略も始まったのです。
他の者が祈っても白鳥は戻りません。そこに馬鳴菩薩が現れ、三世十方の仏に祈ったところ、たちまちに白鳥が現れ、白馬もいななき、輪陀王は回復します。以前にも増して力に満ち、人々も活気を取り戻し、国が安穏となった——という物語です。
私たちの唱題の声は自身の仏性を呼び覚まし、諸天善神の働きを強めます。
諸天善神は、宇宙生命それ自体に具わる、正法を実践する人を守護する種々の働きを意味します。その諸天の守護の強弱は、信心の強弱によって決まると大聖人は仰せです。
よって、唱題行においては、弱々しい祈りではなく、諸天善神を揺り動かすほどの"誓願の題目"が重要となります。
広宣流布へ強盛の信心を貫けば、自身が勝利の人生を歩むことはもちろん、安心の世界が現れることは間違いありません。

◇[キーワード2]社会の暗雲を打ち払う
拝読御文の直前では、日蓮大聖人の一門が題目に巡り合った宿縁の深さを述べた上で、「白馬は日蓮なり・白鳥は我らが一門なり」と仰せです。
民衆救済に立ち、南無妙法蓮華経の大法を弘められた大聖人。その師と同じく、弟子が妙法を自行化他にわたって弘めるからこそ「我らが一門」となります。
社会といっても、それを形作っているのは、その地域にいる人間です。仏法では「依正不二」といって、生を営む主体である人間(正報)と、人間が生を営むためのよりどころとなる環境・国土(依報)は密接不可分で、互いに影響され合うと説きます。
ゆえに、人間(正報)の主体的な働き掛けが大事であり、特に、人々や社会が災害などの危機に瀕した際は、生命と宇宙に具わる仏界の生命を涌現させることが肝要です。私たちの題目の音声は、自らの仏界だけでなく、周りの人々の仏性をも薫発していけるのです。
「立正安国論」では「国は法に依って昌え法は人に因って貴し」(御書26ページ)と仰せです。妙法は社会を繁栄へと導く福徳の源です。また、この法がいかに偉大であるかを証明するのは、妙法を受持する「人」です。
新型コロナウイルスの危機と向き合う今、創価の友は世界各地で、自ら困難に直面しながらも励ましの心を広げています。今こそ題目の音声で地球を包み、社会の暗雲を打ち払いましょう。