インフルエンザが猛威!
手洗い・うがいの励行や
マスク着用等の徹底で
感染性の疾病を防ごう。
聡明に健康への対策を!
御義口伝巻下 P762
『功徳とは六根清浄の果報なり、所詮今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者は六根清浄なり、されば妙法蓮華経の法の師と成つて大なる徳有るなり、功は幸と云う事なり又は悪を滅するを功と云い善を生ずるを徳と云うなり、功徳とは即身成仏なり又六根清浄なり』
【通解】
功徳とは六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)にそなわった煩悩が払い落とされて清らかになった姿です。結局、日蓮とその門下が南無妙法蓮華経と唱えれば六根清浄となるのです。したがって、妙法蓮華経の法を自行化他に行ずるところの師となって大きな功徳があるのです。
功徳の「功」とは幸いということです。また悪を滅することを「功」といい、善を生ずることを「徳」というのです。最高の功徳とは即身成仏であり、六根清浄なのです。
名字の言 "プライスレス"な生き方とは? 2020年1月23日
人間社会をより良くするにはどうしたらいいか。新渡戸稲造は自著『自警録』で次のように結論している。「価値なき仕事に目をつけねばならぬ」▼この"価値なき"は、英語の「プライス」(値段)と「レス」(〜が無い)から成る単語「プライスレス」を念頭に置いており、「無価値」という意味ではない。「金銭には換算できないほど貴重で尊いこと」を表している▼ある婦人部員は、豪雨で自宅が床上浸水の被害に遭った。水が引き、泥だらけの家財を前に、言葉を失った。その時、背後から「こんにちは」と声がする。学会の地区婦人部長が、数人の青年部員と共に訪れた。見る見るうちに片付けが進む。そこへ、さらに地区部長が、「うちで使ってたやつでよければ」と、ちゃぶ台を持ってきた▼当時、彼女は学会活動に消極的だった。「何とお礼を言ったらよいか」と目を潤ませた。すると地区婦人部長は「なに言ってるの。私たち創価家族よ」。これまで彼女が素っ気ない対応をしても、笑みを絶やさなかった地区婦人部長は、この日も変わらぬ笑顔だった▼他者の幸せと地域発展に尽くす学会活動は、最極の「プライスレス」の行為。実践によって友が積む心の財は、自他共に幸福長者となる道を開いていく。(城)
寸鉄 2020年1月23日
会長が示した人間主義の思想は時代を照らす光—総長。平和世紀築く指標
いったん植えた仏の種は必ず大木に—戸田先生。友の仏性信じて語り抜け
『ワールド セイキョウ』発売。学会の魅力が満載。友好の拡大へ大いに活用
電子メールの日。銀行等装う詐欺メール横行。暗証番号は安易に入力せず
睡眠不足の人は2割超で増加傾向—厚労省。唱題根本に生活リズムを整え
☆地域を歩く 群馬・草津町 世界をもてなす温泉地 2020年1月16日
◇過去最高の観光客数に
日本三名泉の一つ、群馬の「草津温泉」。戦国時代には、武将たちが傷ついた体を癒やし、江戸時代には、幾千もの旅人でにぎわいを見せ、「草津千軒江戸構え」とうたわれた。
その活況ぶりは、時代とともに水かさを増し、令和を迎えた今年度には、観光入り込み客数の予測が330万人と、過去最高を記録する見込みだ。
近年は草津のシンボル「湯畑」一帯の整備が進み、若者の温泉客が増加傾向に。「長期休みのシーズンは学生さんが多いです。東京の原宿みたいですよ」と地元の人たちも驚くほどだ。
草津町の人口は約6400人。その大半が、旅館、ホテル、飲食など観光産業に従事する。日本が誇るこの湯の町でも、学会員が陰に陽に、地域の発展に貢献している。
◇親子3代で旅館業
親子3代で旅館「飯島館」を営む飯島さん一家。経営の柱である富士男さん(支部長)が、地域振興への思いを語る。
「温泉街で重要なのは、街全体の団結です。自分さえ良ければいいと思っていては、繁栄はできません。皆が仲良く一体になり、力を合わせてこそ、魅力ある街づくりができます。その精神は、まさに学会で学んだ"異体同心"です」
一家の中でも地域貢献の模範は、旅館の代表取締役で、富士男さんの父である啓一さん。消防、防犯、自治会、老人会など幾つもの顔を持ち、地元でも欠かせない存在だ。今月、77歳になるが、「みんなのために動こうっていうのが学会精神ですから」と胸を張る。
東日本大震災の直後、草津にも被災者受け入れの依頼があった。当初、体育館など大きな施設に滞在してもらおうとの意見もあったが、啓一さんは、「こういう時こそ家族的な助け合いをしよう」と、小旅館が協力して迎えることを提案。飯島館でも率先して福島からの家族を受け入れた。
その後、「湯畑」をキャンドルで彩る人気イベントの実現にも、旅館組合と商工会の理事である啓一さんが一役買った。
一方、富士男さんの母であり女将だった武子さんも、婦人会の会長などを歴任し、地域貢献の生涯を全うした。兄の庄二さんも、スポーツ都市・草津のサッカー振興に汗を流す。
富士男さんの長男・康平さん、次男・将平さんと妻・明日香さん、そして三男・悠平さんは、飯島館の大事な担い手として、"おもてなし"に心を込めている。「もっと若い世代を引き付けられる旅館業を目指したい」(将平さん)と、挑戦を重ねる毎日だ。
◇"世界の草津"へ
明治時代、ドイツ人医師のベルツ博士によって、草津の名は世界に伝わった。
時は移り今、"世界の草津"はインバウンド(訪日外国人旅行者)の増加に一段と力を入れる。その一翼を担おうと、創価の青年が立ち上がっている。
地元中学を卒業後、東京のイタリアン・レストランで8年修業し、現在、父の料理店で働く吉田峻さん(男子部部長)。「草津の町に恩返しがしたかった」と振り返る。
近年のグルメ志向は、草津も例外ではない。吉田さんは和洋の新メニューの研究にいそしみ、この冬は、知り合いの板前に調理法を学んだ「スッポンぞうすい」をレパートリーに。早くも人気メニューとなった。
吉田さんは、地元の観光協会が中心となって進めるDMO(観光地経営組織)の新観光創生部会にも所属。フォトコンテストなど、国内外の観光客向けのイベント企画に尽力する。
その吉田さんの紹介で、3年前に学会に入会した石黒アレックスさん(地区リーダー)は、バーの店長。カリフォルニア生まれの日系アメリカ人だ。
8年前、アルバイトで草津に滞在するようになり、知り合った吉田さんの、何事にも意欲的な人柄に引かれた。
入会1年後、店長に抜てき。店をもっと若者が集える場にしようと接客を心掛けると、同世代がつながり、絆が生まれた。中には、家業を継ごうと帰郷を決めた人もいる。
「人に尽くすことで自分自身も磨かれる。この学会の哲学を学んでから、この地で生きる使命感を持つようになりました。今後は語学を生かして、草津の魅力をもっと世界の人に届けたい」と、未来を見つめる。
◇"陰の労苦"の誇り
人々の暮らしや産業の基盤を支える青年の奮闘も光る。
町内には、500平方メートルもの巨大な露天風呂のある「西の河原公園」がある。取材に訪れた年始の雨の日、スコップを手に同公園の遊歩道で作業する若者がいた。父と水道業を営む男子部の荻野稜太さん(地区リーダー)である。
「路面の凍結を防ぐための地下の温泉の管が、どこかで水漏れを起こしているらしいんです」。上下水道だけでなく、温泉の配管がいたる所に張り巡らされている草津では、水道整備が生活と産業の礎だ。
荻野さんは昨年、国家資格である給水装置工事主任技術者の試験に合格。連絡が入れば24時間いつでも駆け付ける。
「水道業は草津の生命線です。後継者が求められていますし、責任の大きな仕事に、とてもやりがいを感じています」
女子部の金丸優子さん(県主任部長)は、町民の"足"である自動車の整備士だ。
標高1200メートルの高地にある草津には、急な坂道が多い。冬季用タイヤの交換、スリップでの接触で傷ついた車体の修理など、年末年始は多忙を極める。とりわけ、温泉街では空気中の硫黄の成分によって金属がさびやすくなり、頻繁に部品を修繕しなければならないという。
「車両の整備は、命を守る仕事だと思っています」
以前は就職で町外に出ていたが、実家の仕事を継ごうと郷里に帰ってきた。
「車を見れば、どんな人が運転しているかが分かります。このドライバーはよくブレーキを踏むから、まめに修理をした方がいいと教えてあげるなど、お客さんの安全を第一に考えています」
そうした先輩の姿から"陰の労苦"の尊さを学び、仕事と学会活動の両立に挑む友も。橋爪美咲さん(地区リーダー)は、かつて祖母も働いていた旅館の帳場(フロント)を担当する。
「幼い頃、毎朝、地域の発展を祈る祖母の背中を見て育ちました。いつか祖母の後を継ぎたいと思っていたんです」
5年前、生まれつき心臓に病のあった妹が他界。母と共に涙をぬぐい、妹の分まで生き抜こうと誓った。広布の庭では、先の金丸さんと共に、会合運営を担う「白蓮グループ」の一員として奮闘する。
日々、最高の笑顔で客をもてなす橋爪さん。その表情には、悲しみを乗り越えた強さと、「一人」をどこまでも大切にする白蓮の精神があふれている。
◇一体で街作りを
旅館の"顔"が女将であるように、街を潤し、活力を与える主役は婦人たちだ。
この地で婦人会会長を務めるのは志水ゆかりさん(支部婦人部長)。出身は高知だが、結婚を機に草津へ。知り合いは一人もいなかったが、"土佐っ子"のたくましさを発揮し、娘のPTA役員を引き受けるなどして、周囲に信頼を広げた。
その誠実な人柄を買われ、昨年春、婦人会会長に。日々、さまざまな地域行事に携わる傍ら、草津伝統の歌や踊りを先輩から学び、披露する。
平日は郵便局で働き、休日は旅館の手伝いもする志水さん。学会活動に走りながら目の回るような毎日を送るが、「街の発展や人々の幸せに尽くすという意味では根本は一つです。いただいた使命を自分らしく果たしていきたい」と朗らかだ。
草津には、「歩み入る者にやすらぎを 去りゆく人にしあわせを」との町民憲章がある。街を歩くと、旅館の玄関など多くの場所でこの言葉に出合う。地元の人々にとって大切な指針だ。黒岩信忠町長は語る。
「草津がここまで発展できたのは、旅行者にくつろいでもらえるよう、一体感のある"街づくり"に力を注いできたからです。大型ホテルから観光客が出てこられないようでは、地域経済も循環しません。歴史ある美しい景観が整備できているのも、皆が立場を超え、力を合わせてきたから。学会の皆さんも率先して、その基盤を支えてくださっています。地域の活性化へ、さらなる活躍を期待しています」
かつて草津を訪れた池田先生は、「愛する『文化』と『自然』と『健康』の都・草津の21世紀の大発展を」と語り、地域の繁栄と人々の幸福を心から念願した。
この言葉をわが使命とし、師弟共戦の道を歩んできた草津の友。これからも社会貢献の模範となって、「文化」と「自然」と「健康」の都を築いていく。