2017年10月27日金曜日

2017.10.27 わが友に贈る

地道な家庭訪問こそ
広布進展の原動力だ。
膝詰めの対話から
新たなうねりを起こし
本年を勝ち飾ろう!

小乗大乗分別抄 P526
『或は慈悲魔と申す魔身に入つて三衣一鉢を身に帯し小乗の一法を行ずるやからはづかの小法を持ちて国中の棟梁たる比叡山竜象の如くなる智者どもを一分我が教にたがへるを見て邪見の者悪人なんどうち思へり』

☆女性に贈ることば 十月二十七日
青春時代、いくら華やかに虚栄を張っても、それだけでは結局、年をとって福運は消えてしまう。虚栄には幸福はない。
地道の中にこそ、幸福の道がある。

☆今日のことば365 十月二十七日
いくら正しい意見だといっても、常に自分の主張だけを貫こうとすれば、人はなかなか聞くものではありません。いつも自分の意見ばかり押し通そうとする人と、ふだん、よく他の人の意見を聞く人とでは、どちらが本当に大事な時に説得力をもつことができるでしょうか。
協調性があり、他の人の意見もよく聞く人こそ、いざというとき、本当に主張しぬきたい意見が皆に聞き入れられるのです。

☆世界の識者の眼 ペルー コンチネンタル大学 エサウ・カロ・メサ総長 2017年10月17日
◇「民衆のため」を忘れるな SGIの人間主義を時代が希求
池田先生は、南米最古の学府である国立サンマルコス大学をはじめ、ペルーの諸大学から名誉学術称号が贈られている。1999年9月には、名門・国立ペルー中央大学から「名誉博士号」が授与された。当時、同大学の総長だったエサウ・カロ・メサ氏(現・コンチネンタル大学総長)に、先生との思い出、創価教育やSGIへの評価などについてインタビューした。(聞き手=西賢一記者)

◇社会を照らす価値創造教育
——池田先生との出会いを教えてください。

カロ総長 初めに、このたびのサンマルコス大学からの「名誉博士号」の授与を、心からお祝い申し上げたいと思います(本年8月)。
「名誉教授」称号(1981年)に続く栄誉は、ペルー社会からの絶大なる信頼の証しといっても過言ではありません。
池田博士は、世界中に"価値の種子"をまき、平和の文化を築くための道筋を示してこられました。そのような方と同時代を生きることができ、誇りに思います。
これから先も長きにわたり、博士が我々と一緒にいてくださることを望み、また祈っています。
私が池田博士という存在に出あったのは、ペルー中央大学の総長時代でした。95年に総長に就任し、「価値創造の教育」を探究する中、その道で世界的に活躍されている人物がいることを知ったのです。
その後、ペルーSGIのシマ理事長(現・最高参与)にお会いし、現代を代表する識者である博士を、より深く理解することができました。
博士の哲学は21世紀に不可欠なものです。ゆえに人間主義の巨匠を、ペルー中央大学にお迎えしたい。その思いを強くした私は、自らが推薦人となって、「名誉博士号」を授与する議案を大学評議会に提出しました。
当時の評議会は、学部長と学生代表らで構成されていました。最初に授与対象者の経歴や業績を詳細かつ厳正に審査します。この時は、平和・文化・教育における博士の顕著な足跡を全員が高く評価し、全会一致で決定したことをよく覚えています。
そして、99年9月に東京で授与式を執り行うことになったのです。

——来日の折には、創価学園・創価大学を視察されています。創価教育の実践は、総長の目にどのように映ったのでしょうか。

総長 まず感銘を受けたのは、創価教育の質の高さです。
"小学校から大学までトータルして見る"という一貫教育システムは、ペルーでは一般的ではありません。しかも、日本をはじめ世界各国に幼稚園もあります。
滞在中、私は関西創価学園と創価大学を訪問しました。そこで目の当たりにしたのは、時間に正確で礼儀正しい生徒・学生の姿であり、彼らと教職員との親しい関係性でした。
"縦"ではなく"横"の関係を築こうとされている教職員の姿勢に感動したのです。
その模範こそ、世界的な指導者でありながら、誰よりも気さくで温かく接してくださった池田博士でした。
私自身も、教育者として、こちらから学生たちの輪の中に入ることを心掛けています。
歴史を振り返ると、ペルーの教育は非常に厳格であったように思えます。そこには、人間的な価値を教えてこなかった一つの反省があります。
わが国では、今も犯罪が多発し、多くの青年たちが価値を見失い、人生を豊かに生きる方法を知らずに育っています。
だからこそ、価値創造の教育が必要である。とりわけ、高等教育を受ける人たちは、知識だけでなく、人間性を育まなければならない——博士の振る舞いと創価教育の実践から、そのことを学ばせていただきました。
博士からは現在も、毎年のようにグリーティングカード(新年状)が届き、そのたびに真の友情を感じ、喜びでいっぱいになります。

◇「正直」「誠実」「勤勉」であれ
——99年の授与式の席上、総長は「今日に通用する教訓」として、インカ帝国時代の三つの倫理観に言及されました。

総長 そうでしたね。
その一つ目は、「アマ・リューリャ」——「うそをついてはならない」です。
単純なようですが、学術界をはじめ、どのような分野でも、客観性や現実性、何より誠実性が求められます。うそによっては、どんな問題も解決することはできません。
二つ目は、「アマ・ケーリャ」——「怠けてはならない」です。
例えば、仕事において肉体的、精神的な負担を軽減し、効率化をはかることは、もちろん必要です。しかし、それにこだわりすぎて、勤勉さを欠くことは望ましくありません。
三つ目は、「アマ・スア」——「盗んではならない」です。
これは、盗難や犯罪といった、社会の秩序を乱す行為の排除であり、私たちは多くの善良な人々が営々として築き上げてきた価値観の破壊を防がなければなりません。
インカ文明は、これらの倫理観によって、「正直さ」「誠実さ」「勤勉さ」という行動規範を民衆の中に打ち立てようとしました。
私が追求してきたのは、価値観の喪失が叫ばれる現代社会において、どうすればこの行動規範を時代精神として復興できるか、ということでした。
その答えを、私は池田博士とSGIが進めておられる「人間革命」運動の中に見いだしたのです。
世界を善の方向へと導く博士の哲学のように、インカの倫理観もまた、私たち自身の行動を通して、ペルー社会に復元しなければならないと考えています。

——SGIの「人間革命」運動のどのような点を評価されていますか。

総長 SGIの皆さんは、"より良いペルー"を目指して、日々奮闘されています。そこには、私たちが忘れてはならない、人間として大変に重要な価値が光っていると感じます。
世界には多くの宗教がありますが、SGIではより人間的な教育が行われていると確信します。
池田博士がペルーを初訪問されて、昨年でちょうど50年になったと伺いました。
その大切な原点を胸に、良き市民であろうとする、お一人お一人に、私は敬意を表したい。
仏法思想の偉大さは、それを実践する皆さんが「生き方が変わった」「元気になった」「幸せになった」という事実によって証明されていくべきでありましょう。
SGIをリードする博士は、言葉で、活字で、行動で、平和貢献の道を歩み続けておられます。その全てが「民衆のため」という一点に集約されていることに感動を禁じ得ません。
わが大学は「コンチネンタル」、つまり「大陸」という名前を冠しています。
その名の通り、これからも広々と開かれた視点を大切にしながら、博士と共に、SGIの皆さんと共に進んでいきたいと願っています。

Esau Caro Meza 1942年生まれ。コンチネンタル大学総長。ペルー中央大学卒。インカ・ガルシラソ・デ・ラ・ベガ大学で博士号を取得(経営学)。化学エンジニア。ペルー中央大学総長などを歴任。創価大学名誉博士。