◇今週のことば
妙法への大確信。
慈折広布の大誓願。
強き一念の祈りは
必ず道を開く。
地涌の大力を出だせ!
2015年07月06日
御義口伝巻上 P725
『一念三千も信の一字より起り三世の諸仏の成道も信の一字より起るなり、此の信の字元品の無明を切る利剣なり』
◇人生の座標
いくら"活字離れ"がいわれても、否"活字離れ"の時代であればあるほど私は、時流に抗して古典や名作と一度も本気で格闘したことのない青春は、何と寂しく、みすぼらしいものかと、訴えておきたいのであります。
☆こころに響く言葉
幸福・平和は友情の連帯から
幸福や平和——それは宣伝から生まれない。友情厚い、一対一の対話から生まれるものだ。
社交は一対一ではなく、一対多のその場限りの関係であるが、一対一の関係である友情を育てるのには、
時間がかかる。辛抱強くいく以外に方法はない。組織であれ何であれ、社交的連帯は根なし草である。
友情の連帯こそ真実なのである。
☆青年不戦サミット 名誉会長のメッセージ
混迷深まる時代にあって、「真にあるべき変化」をもたらすことができる希望は何か——。それは「青年」であります。
このことは、私が、沖縄でお会いした核時代平和財団のクリーガー会長との対談集の結びで深く一致した点でした。
今、わが後継の青年部の諸君が、「SOKAグローバルアクション」の活動に若き情熱と英知を注ぎ、信頼と共感の輪を社会に大きく広げている姿こそ、何よりも頼もしい希望であります。
そのスクラムの中核を担い立ってきた、沖縄、広島、長崎の青年部の皆さんの活躍を、「誉れの青春、ここにあり」と、最大に讃えたい思いでいっぱいです。
私は、戦後20年を期して、ライフワークである小説『人間革命』の連載を開始しました。その冒頭を、ここ沖縄の天地で綴りました。
「戦争ほど、残酷なものはない。
戦争ほど、悲惨なものはない」
約20万人の尊い命が失われた沖縄戦の悲劇、そして広島と長崎への原爆投下から70年となる本年、私はこの言葉を、師弟の精神の"印綬"として青年部の皆さんに託したい。その上で、一つの提案をしたいと思います。
戦後70年という節目を機に、「戦争と核兵器のない世界」への時代変革の波を、さらに力強く巻き起こす決意を込めて、今回の沖縄での集いから、この3県平和サミットを「青年不戦サミット」との名称で、新たにスタートしてはどうだろうか。
平和の世紀も、人道の世紀の建設も、「不戦の誓い」こそが一切の基盤となります。その誓いが社会の中軸にあってこそ、人類はエゴと憎悪を乗り越え、戦乱と紛争の悲劇の歴史を、平和と共生の時代へと転換していけるでありましょう。
「命(ぬち)どぅ宝」(命こそ宝)という沖縄の心、そして「生命尊厳」の仏法哲理を体した皆さん方が、この不戦の誓いの先頭に立つ旗手であります。
戦争の悲惨を、誰にも味わわせてはならない——この沖縄と広島と長崎で受け継がれてきた平和への痛切なる決意、そして、牧口先生、戸田先生の大精神を、青年部の皆さんが"希望の当体"となって、21世紀の世界で大きく実らせゆくことを、私はどこまでも信じてやみません。
世界の平和も、「一人」が勇気を奮い起こし、目の前の「一人」のために心を尽くすことから始まる。そして、その行動の連鎖が、やがて人々の心を「一つ」につなげていく——。
3月に沖縄で行われた世界青年平和大会のテーマ曲、「ONE(ワン)」の題名に込められた思いは、まさに小説『人間革命』に流れる主旋律と響き合うものにほかなりません。
沖縄青年部が、この「ONE」をキーワードにした新しい平和運動を進めるなか、来月に、私の大切な友人である平和学者のスベレ・ルードガルド博士を沖縄に招いて、講演会を行うことを伺いました。
ルードガルド博士が誕生されたのは、母国ノルウェーを占領していたナチスが降伏する直前の1945年4月6日。沖縄青年部の皆さんが「戦争体験の継承」を固く誓う沖縄戦が始まって間もない頃です。
初めてお会いした時、博士は、ナチスの圧政に抵抗し、民衆の心に勇気を灯し続けた詩人エーヴェルランのことを、ノルウェーの誇りであると強調されていました。投獄されてもなお、「わたくしの心の中には春の泉がある!」(林穣二訳『世界名詩集大成15 北欧・東欧編』)と叫んだエーヴェルランの詩を、私が牧口先生、戸田先生の獄中闘争に思いを馳せながら読み上げた時、ルードガルド博士が真剣な眼差しで耳を傾けておられた姿が忘れられません。
この偉大な先人の精神に連なり、平和探究の道を歩まれた博士が、尊敬する人物の一人として挙げていたのが、隣国のスウェーデンで世界初の軍縮大臣となったアルバ・ミュルダールさんでした。
冷戦対立が深まる時代にあって、国連の軍縮会議の68人のメンバー中、唯一の女性として11年間にわたり交渉に臨んだミュルダールさんは、状況が悪化した時も絶望することなく提言を続けました。「諦めるのは人間にはふさわしくない行為」(アンゲリーカ・U・ロイッター/アンネ・リュッファー『ピース・ウーマン』松野泰子/上浦倫人訳)というのが、その信条だったからです。
"軍縮運動の良心"と呼ばれた彼女が生涯を閉じた時、ある新聞は、次のような言葉を記事に綴ったといいます。
「語れ、まだ唇を持つ者ども
言葉は太陽になれる
言葉は河になれる
言葉は扉を開き、橋を架けることができる」(同)
わが後継の青年部の皆さんも、御聖訓に『言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり』(P563、「三世諸仏総勘文教相廃立」)とある通り、「正義の声」「信念の声」「勇気の声」を、自分の今いる場所でいやまして力強く響かせながら、尊き使命の大道を賢く朗らかに歩み抜いていただきたい。
いよいよ、青年部がすべてを担い立つ時代に入りました。
8月の広島での「核兵器廃絶のための世界青年サミット」、そして9月の長崎での「SGI世界青年平和会議」の大勝利を、万事よろしく頼みます。
沖縄、広島、長崎の青年部の「誓いの連帯」、万歳!