2015年7月4日土曜日

2015.07.04 わが友に贈る

一日一日の充実は
朝の勝利から始まる。
わが目標の達成へ
清々しい心で出発を!
きょうも行動開始だ!

四条金吾殿御返事 P1170
『真実一切衆生色心の留難を止むる秘術は唯南無妙法蓮華経なり』

◇人生の座標
ひとり机に向かっての読書もそれなりの意味をもちますが、習慣化という意味からも、友人や教師と一緒に意見を交わしながらの読書経験は、一層、意義深さを増すにちがいない。

☆こころに響く言葉
信仰について

信仰というと、何か古くさいことのように考える風潮がある。しかし本当の信仰というのは、
現代的に言えば、勇気ある人間性の行動、自己の生命の内にあるものを最大限に発揮させていく行動、
人生いかに有意義な実りあるものにしていくかを考えた行動・・・・というふうに言えるのではないだろうか。
生命の最高に充実した生活は、信仰のなかにある、と私は訴えたい。

☆ブラジルカステロ・ブランコ大学「名誉博士号」授与式 SGI会長の謝辞
今、世界の青少年が憧れてやまない「希望都市」こそ、明年のオリンピッシ開催に向けて、いよいよ躍動しゆくリオデジャネイロ市であります。
私も大好きなリオの天地を、人道の作家ツヴァイクは、「日々何かを発見する楽しみに満ちている」「全てが鮮やかなまばゆい色に輝いている」と謳い上げ、「世界で最高に美しい都会」と絶讃しました(宮岡成次訳『未来の国プラジル』)。
ただいま私は、世界に開かれた「平和の港」リオに輝く「教育の大船」たるカステロ・プランコ大学より何よりも栄(は)えある名誉博士の称号を賜りました。
貴国への忘れ得ぬ初訪問より55年──。
この栄誉を、私は、共に苦楽を分かち合って、平和と文化と教育の連帯を築いてきたブラジルSGIの友人たちと、謹んで拝受いたします。
誠に誠にありがとうございました。

誇り高き貴大学の創立は、1971年3月。それは、わが創価大学が開学する前月のことであり、奇しき縁を感じてなりません。本日は、44星霜という同じ歳月を教育に注がれてきた貴大学の情熱と伝統に学びながら、私たちは、三点にわたって決意し合いたいと思うのであります。
第一に、「人材を育む母なる心を未来へ!」という点であります。
貴大学の源流は、一人の偉大なる母の奮闘によって創られました。
その方こそ、誰もが平等な機会を得られる社会の建設に貢献することを大学の使命とされ、豊かな教養を備えた人材の育成に尽くし抜いてこられた、創立者のヴェラ・コスタ・ジソーニ先生であります。
先生は、全生命を賭して、大学を守り、学生を愛し、最高の教育環境をつくり上げられました。ユネスコ(国連教育科学文化機関)のブラジル代表としても、不滅の功績を残されております。この創立者の精神を、後継のマガリャンエス総長は、厳然と受け継がれております。
さらに、創立者のご息女のアナ・パウラ・ジソーニ先生は、大学のオーナーとして、決然と不二の道を歩まれております。
このあまりにも気高い「教育の母」と、その継承の劇に、私たちは、感謝と尊敬の大拍手をお送りしたいのであります。
今年は、私たち「創価教育」の出発から85年であります。
原点となった『創価教育学体系』において、平和の信念に殉じた牧口常三郎先生は、「母性は本来の教育者であり、未来に於ける理想社会の建設者」(『牧口常三郎全集第6巻』)と力強く断言しておりました。
青年を温かく慈しむ母性の大地ありてこそ、若き人材の大樹は天高く伸びます。
私の知るブラジルの母たち、女性たちには、いずこにもまして、青年への慈愛が満ちています。この豊かな母性の大地から、いやまして力ある人材群が林立してゆくことを、私は確信してやまないのであります。

第二は、「最善を引き出す励ましを若人ヘ!」ということであります。
マガリャンエス総長が敬愛される"非暴力の父"マハトマ・ガンジーは、訴えております。「教育とは、あらゆる面において、子どもや大人から最善を引き出すこと」(M・K・ガンジー著、片山佳代子編訳『ガンジーの教育論』)である、と。
ここにこそ教育の真髄の力があるといっても、決して過言ではないでありましょう。
貴大学におかれましては、先生方が積極果敢に学生の輪の中に飛び込み、一対一の触れ合いを心掛けておられると伺っております。その先頭に立つ総長ご自身が、青年たちに「諦めずにとことん挑戦を」「失敗を恐れるな」とのエールを送られ、一人一人を徹して激励してこられました。
まさに、励ましこそ、生命の最善を引き出す鍵ではないでしょうか。
東洋の至言には、『言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり』と説かれます。
人間の絆の衰弱が憂慮される時代だからこそ、若人の命に届く、希望の言葉を、勇気の言葉を、知恵の言葉を、いっそう強く明るく響かせていきたいと思うのであります。

第三に「価値創造の光を放つ無窮の青年力を世界へ!」と申し上げたい。
私は、リオデジャネイロ生まれの天文学者モウラン博士と、ブラジルの国旗にも描かれる、南十字星の意義をめぐって語り合ったことがあります。
モウラン博士は、煌々と輝く南十字星の背景の空が一段と暗いことに触れて、強調されました。
「私たちも、置かれた状況が暗ければ暗いほど、また、辛ければ辛いほど、より輝かなければなりません。暗い時、苦しい時ほど、私たちの生命の輝きを際立たせるように努めなければなりません」(『天文学と仏法を語る』)と。
逆境にあってこそ、生命の輝きを増し、新たな創造の光を放つ青年力が、今ほど求められている時はないでありましょう。
マガリャンエス総長は、学識の錬磨とともに、青年の心に不屈の炎を灯しながら、逸材の星雲を生み出してこられました。
長年、環境教育に力を注いでこられた総長は、いわゆる自然環境の専門家にとどまらず、環境そのものを変えていける力を持った人材、つまり、現状を変革していけることを自覚した指導者の育成を目標に掲げてこられたのであります。
わが創価大学では本年、工学部が「理工学部」へと発展し、自然環境の保護を含む地球的諸問題群の解決へ、新たに「共生創造理工学科」を開設しました。
世界は「地球共生」の理念を体し、創造力に富めるリーダーの登場を待ち望んでおります。無窮の力を秘めた宝の青年たちと共に、私たちは「共生と創造の21世紀」を、断固として光輝あらしめていこうではありませんか!

貴大学は、地域と社会に開かれた学舎として、診療所や法律相談、動物病院のサービスを提供し、さらに、識字教育や疾病予防、高齢者へのIT教育といった講座を開かれるなど、民衆への奉仕を積極的に行っておられます。
仏法において、菩薩が起こす誓願の第一は、全ての人々を救わんとする壮大な誓いであります。
民衆の幸福、人類の平和という誓願に生きる人材を未来へ薫陶する宝城こそ、真の大学でありましょう。
本日、私は、その模範を体現されている貴大学の名誉ある一員とさせていただきました。これからも一生涯、愛するリオの繁栄を祈りつつ、貴大学の皆さま方と連帯して、青年の道を開いてまいる決心です。
結びに、貴大学に無限の栄光あれ! 永遠の発展あれ! と念願し、私の謝辞とさせていただきます。
ムイト・オブリガード!(ポルトガル語で「大変にありがとうございました!」)