雨の日も風の日も
使命の道を駆ける
配達員の皆様に感謝!
どうか安全第一で。
尊き労苦に福徳は燦然!
御義口伝巻上 P747
『南無妙法蓮華経は自行化他に亘るなり、今日蓮等の類い南無妙法蓮華経を勧めて持たしむるなり』
◇人生の座標
「本が友達」になった人は強い。なにしろ、人類の古今東西の精神の「宝」を自由自在に味わい、くみ取り、使いこなしていけるのだから。その人こそ「心の大富豪」です。お金でいえば、銀行を幾つも所有しているようなものだ。必要なだけ、いくらでも引き出せる。
☆こころに響く言葉
なぜ信仰が必要か
人の生き方はむずかしい。社会は無限に複雑であり、人間は限りなくデリケートである。
宿命は底知れず深い、欲望は果てしなく膨らんでやまない。この深淵を直視したとき
「我いかに対すべきか」———賢者といえども迷わざるをえない。
逃げても宿命は容赦なく迫ってくる。強者といえども恐れざるをえない。
それにもかかわらず、流されては不幸になってしまう。だからこそ信仰が必要なのである。
☆未来の翼〜世界が君を待っている〜 第15回 光満つるキューバ・ハバナ�
夢は、希望を咲かす種です。
夢は、前進へのエンジンです。
夢は、心と心をつなぐ虹です。
「池田先生の夢は何ですか」
関西での楽しい語らいの折、女子未来部の友から、こう聞かれたことがあります。
私は答えました。
「私の夢は、戸田先生の夢を実現することです」
わが師・戸田城聖先生の夢——。それは、地球上から「悲惨」の二字をなくすことでした。愛弟子である私は、その夢をわが夢として、立ち上がりました。
そして、この師弟の夢に向かって、みなさんのおじいさん、おばあさん、お父さん、お母さんをはじめ、尊き同志と共に、世界192カ国・地域に、太陽の仏法を広めてきたのです。
この創価の夢を、未来永遠に受け継ぎ、叶えてもらいたい。そう私は願い、第3代会長に就任して最初に、未来部をつくりました。
1964年の6月、まず高等部が誕生したのです。
結成51周年、おめでとう!
全世界の友も、未来部の皆さんの成長を、何よりの喜びとして、見守ってくれています。
私たちは、毎日、勤行の結びに、「世界の平和と一切衆生の幸福」を真剣に祈っています。
人間として一番大切で、一番大きな祈りを、若き日から朝な夕な、たゆまず続けていることは、何と素晴らしいことでしょうか。
今年に入って、うれしいビッグニュースがありました。キューバとアメリカの国交正常化の交渉が開始されたことです。
半世紀以上にわたって敵対していた二つの国が、手を取り合おうとしている。かつては想像もできなかったことです。
私がキューバを訪れた96年当時も、両国の関係は大変、厳しいものでした。
「カリブ海の真珠」といわれる美しき国・キューバは、アメリカのフロリダ半島から南にわずか145キロに位置しています。全長1250キロと東西に細長くのび、面積は日本の本州の半分ほどです。
キューバは、1492年に、新大陸に初めて到達したコロンブスが訪れた島の一つです。19世紀後半には、2度にわたる独立戦争が行われ、スペインの植民地支配から脱しましたが、その後は、アメリカの実質的な支配の下に置かれていました。
1959年、フィデル・カストロ氏らの手によってキューバ革命が成就しました。すると、アメリカは、革命政府の改革に猛反発し、61年に国交を断絶。キューバは社会主義国としてソ連と組む道を選びました。
翌62年、ソ連が、アメリカの"庭先"であるキューバに核兵器の配備を始め、米ソの核戦争の恐怖に世界を陥れた「キューバ危機」が起こったのです。
幸い核戦争の危機は回避されたものの、以後、半世紀以上にわたり、アメリカはキューバを敵対視し、経済封鎖を行ってきました。
私が訪れる直前の96年2月には、キューバ領空に侵入したアメリカの民間航空機を、キューバ空軍が撃墜する事件が起きるなど、両国関係は冷え切っていました。
多くの人が心配して、訪問に反対しましたが、私の心は決まっていました。アメリカの心ある指導者からも、関係改善への思いを託されていました。
平和を求める一人の仏法者として、友好の橋を架けるのだ。胸襟を開いて語り合えば、必ず分かり合えるはずだ。どんな場所であっても、「そこに人間がいるから行く」。そう決めて、私は世界を駆けめぐってきました。
キューバのデルガード駐日大使と東京でお会いした折に、私はアジアで出会いを結んだ、農村の働く母子の写真をお見せして申し上げました。
「物質の次元だけの交流ではなく、その国その国で、、本物の人間の実像にふれる。これが私の国際交流の基本の考えであり、私の誇りです」と。
大使も深く頷かれました。
そして96年の6月24日、アメリカのマイアミからバハマ国を経て、キューバの首都ハバナの空港に、私は降り立ったのです。
身長約190センチの偉丈夫であるカストロ国家評議会議長(当時)は、革命宮殿の会見場に、いつもの軍服ではなく、背広を身にまとって現れました。
「よくお似合いですね」
「いやぁ、いつもの服だと、平和のために戦っているということが、なかなか理解されませんので」
革命の指導者は、ほほ笑みながら答えました。訪問2日目の夜のことです。
私が議長のネクタイにさわって、「となりの文化大臣のほうが、ネクタイの選び方は、うまいかもしれませんね!」とユーモアを込めて言うと、周囲に笑顔が広がりました。
議長も笑いながら、「ネクタイのことは、よく知らないんです」と言われたので、私は「それでいいんです。人民のことを知っていることが偉大なんです」と応じました。
私は議長と何時間にもわたって語り合いました。政治や指導者論、後継者などについて縦横無尽に意見を交換したのです。
私の真剣な言葉を、議長は誠実に受け止めてくださり、「友情に感謝します!」と語られました。
何とも言えない人間味にあふれる語らいでした。私がキューバで出会った人々は、皆、飾らず誠実な方ばかりでした。
「キューバは怖い」——これが当時の一般的なイメージだったかもしれません。
しかし、実際に訪れると、そこには、人情豊かな人々が暮らし、未来を見つめて進む青年たちがいました。世間で噂されていたことと現実は、全く違いました。
もちろん、会えば、全てが分かるわけではないでしょう。しかし、会わなければ、何も始まりません。その勇気の一歩を踏み出せるかどうかです。
皆さんにも、少し苦手だな、自分と合わないかもしれないと感じる相手がいるかもしれません。
しかし、こちらが誠実に、前向きな気持ちで心を開いていけばいいのです。
若くして仏法を持った皆さんです。相手の幸福を祈る皆さんの真心は、すぐには伝わらなくても、必ず相手の心に届きます。
御書にも、『言葉というのは心の思いを響かせて、声に表したものをいうのである』(P563、通解、「三世諸仏総勘文教相廃立」)と説かれます。
君が、貴女が太陽となって、周囲を照らせばいい。そうした「太陽の心」を、わが愛弟子の皆さんは胸中に輝かせてほしいのです。