2015年3月27日金曜日

2015.03.27 わが友に贈る

広布開拓こそ
三代城・北海道の使命だ
師子奮迅の勢いで
勇んで仏縁を広げよう!
功徳満開の春を飾れ!

御義口伝巻下 P764
『法華の題目は獅子の吼ゆるが如く余経は余獣の音の如くなり』

◇人生の座標
友人の影響は、ある時には、親よりもだれよりも強い。いい友達、向上しようとしている人と付き合えば、自分も向上する。
鉄鋼王カーネギーは、自分のことをこう呼んでいたという。「自分より優れたものを周りに集めた者」と。これが彼の人生観であったのだろう。結局、「いい友人をつくる」には、「自分がいい友人になる」以外にない。いい人の周りには、いい人が集まるものです。

☆100文字の幸福抄
「どうしてお母さんは
あんなに一生懸命なのだろう?」
「ああしている時のお母さんは
本当に楽しそうだな」と、
子どもは母親の表情や調子から敏感に感じ取る。
そうした呼吸のなかで、知らず知らずのうちに、
生き方の骨格が築かれていくのだ。

☆創価学園卒業式へのメッセージ
私の命の真ん中に輝き光る、わが学園生の皆さん! 希望に燃え立つ卒業、誠におめでとう!
皆、よく学び、よく鍛え、よくぞ立派に成長してくれました。あの東日本大震災で被災された東北から学園に集ってくれた英才もいます。卒業生全員が団結し、励まし合いながら頑張り通してくれたことも、全部わかっております。
私は一人ひとりを讃え、「大勝利の卒業生、万歳!」と声高らかに叫びたいのです。
本年は、『創価教育学体系』が発刊されて85周年になります。
この大著に序文を寄せられたのは、牧口常三郎先生の友人であり、東北が生んだ偉人である新渡戸稲造博士です。世界から信頼された新渡戸博士の言葉に、「感謝する心は、幸ある心なり」(『新渡戸稲造全集』第5巻)とあります。
「感謝の心」は「英知の心」と一体です。その心から、幸福が広がるのです。
ここで、何よりもまず、皆さんを学園に送り出してくださったお父さん、お母さん方に、最大の感謝と親孝行の決意を込めて、大拍手をお送りしたいと思うが、みんな、どうだろうか!
お父さん、お母さん方、本当にありがとうございます!
また、見事に薫育してくださった教員の先生方、職員の方々、さらに、陰に陽に、学園生を見守り、応援してくださっている、ご来賓の方々に、心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
今日は、「希望の未来へ」出発する「不二の命」の君たちに、「英知」「栄光」「情熱」の学園の三色旗を力の限り振りつつ、私は三つのエールを贈ります。

第一に、「いよいよ向学の太陽を昇らせよ!」ということです。
20世紀を代表する歴史学者のトインビー博士と、私が対談集を発刊したのは、1975年の3月のことでありました。
40年の歳月を経て、この対談集は、世界の28言語で読まれております。
博士と対話を行ったロンドンのご自宅には、暖炉の飾り棚に大切に置かれている写真がありました。そこに写るのは、第一次世界大戦で戦死した学友たちでした。
戦争で命を奪われた亡き友の分まで「生きて生き抜く」。そして、平和な時代を創るため「学びに学び抜く」。これが、トインビー博士の青春の誓いであったのです。
戦争をはじめ、生命を蹂躙し、不幸をもたらす暴力の深い闇を打ち破っていくためには、どうすればよいか。「智慧の光」「人間教育の光」「対話の光」を断固として強め、広げていく以外にない。博士と私の一致した信念であります。
軍国主義と戦い抜いた牧口先生、そして私の師匠である戸田城聖先生と同じく、トインビー博士も「学ぶ」という精神の闘争を、最後の最後まで、貫かれました。
皆さんも、これからが学びの本番です。皆さんが学びの努力を重ねた分だけ、世界はもっともっと明るく、温かくなる。
今年は第二次世界大戦の終結から70年。「暴力否定」「生命尊厳」の誇り高き学園から巣立つ皆さんは、向学の太陽をいよいよ赫々と昇らせていってください。

第二に申し上げたいのは、「友を照らす希望の太陽たれ!」ということです。
先日、私の敬愛する元国連事務次長のチョウドリ博士が、アメリカ創価大学と関西創価学園をインターネットでつなぎ、特別授業をしてくださいました。
「創価教育」は「平和教育」の先頭に立つと期待される博士が、常々、人々に語ってこられたことは、「『あなた自身から』始めてください」という呼びかけです。
社会を変え、世界を変える。それは、自分が変わることから始まる。「人間革命」です。最も地道でありながら、最も確実な平和の王道が、ここにあります。
皆さんは、それぞれの青春の使命の舞台で、自らが太陽と輝いて、目の前の友を、励ましの陽光で賢く朗らかに照らしていってください。
私に続く創価の世界市民として、コミュニケーションの力も、語学力も一段と磨きながら、この地球上に、友情と平和の連帯を、開き築いていただきたいのです。

第三は、「大変な時こそ、負けじ魂の不屈の太陽を!」と申し上げたい。
嬉しいことに、今、「21世紀の大陸」アフリカでも、皆さん方の先輩が、たくましく活躍してくれています。
このアフリカで、苦難を乗り越え4,000万本もの植樹を推進した笑顔光る「緑の大地の母」が、私と妻の友人であるワンガリ・マータイ博士です。
博士には、少女時代の忘れ得ぬ思い出があります。農場から家までの遠い道のりを、大量の豆を収穫して、ロバと共に背負い運んだ旅のことです。
途中、ロバが足を滑らせ、斜面を転がり落ちてしまった。さあ、どうするか。
マータイ少女は気持ちを落ち着かせ、ロバを助け元気づけながら、再び、一歩一歩、歩き始めました。そして力を振り絞って、ようやくたどりついたのです。
博士は、この旅から、「一心不乱にがんばると、信じられないようなことをやり遂げられる」ことを学んだといいます。〈『UNBOWED へこたれない ワンガリ・マータイ自伝』小池百合子訳〉
若き日に負けじ魂で挑戦したことは、すべて、わが生命に不屈のエネルギーとなって蓄積されます。ゆえに、いかなる試練にも臆さず、いかなる失敗にも怯まず、前へ前へ進んでいくことです。
たとえ嵐の夜があろうとも、その翌朝には、晴れわたる笑顔で、勝ち昇りゆく太陽のような青春であっていただきたいのです。
私は、愛する皆さんの健康と勝利を祈り抜いていきます。
皆さんがどんな逆境にあろうとも、お父さん、お母さんとご一緒に絶対の味方として見守り続けます。
学園生には一人も残らず師子王の心があります。師子王に断じて不幸はありません。
終わりに、わが宝の卒業生へ、万感の期待を込めて——

さあ昇れ
 太陽の君
  朗らかに
 勇気に燃えて
  未来を照らせや

と贈ります。
大好きな「負けじ魂ここにあり」を共々に歌いながら!