信頼と友情を結ぶ
草の根の対話こそ
社会に活力送る源泉だ!
さあ地涌の使命に
躍り進みゆこう!
兄弟抄 P1082
『設ひ等覚の菩薩なれども元品の無明と申す大悪鬼身に入つて法華経と申す妙覚の功徳を障へ候なり』
◇人生の座標
楽観主義とは、なんとかなるという無責任とは違う。苦しみに負けない。貧乏に負けない。非難中傷に負けない。何があっても、「なんだ、こんなことぐらい!」と、はね返す強さ。希望に向かって前進する意志の力。これが楽観主義である。
☆100文字の幸福抄
「母への感謝」を忘れた時、
人は傲慢になる。
大切な「何か」を見失ってしまう。
そのままではやがて、
不幸の方向へと進んでいくことになる。
「母への感謝」をもち続ける人は、
正しく、心豊かな人生を歩んでいける。
☆随筆民衆凱歌の大行進 第18回� 2月に燃える闘魂
厳しい寒さの中、春告草(はるつげぐさ)の名のごとく、百花に先駆けて、凜然と梅の花が咲き始めた。
『冬は必ず春となる』(P1253、「妙一尼御前御消息」)との御聖訓が、北国の健気な同志の姿とともに、ひとしお胸に迫る。
2月は、日蓮大聖人の御聖誕の月であり、佐渡の地で「開目抄」を留められた月である。
そして、私の恩師である戸田城聖先生の誕生月——今年は生誕115周年にあたる。
不世出の師に出逢えた宿縁に感謝し、先駆けの弟子として、「報恩」の誓いを新たにするのが、私の2月である。
その師の誕生日である11日、私は、妻と共に、総本部の恩師記念会館を訪問した。厳粛に勤行・唱題を行い、尊き地涌の使命に一人立ち、「広宣流布の大願」に生き抜かれた戸田先生を偲んだ。
さらに、保管されていたゆかりの品々を懐かしく拝見した。
私が先生から頂戴した『御書全集』には、師の和歌が墨痕鮮やかに認められていた。
山を抜く
力はみちたり
若き身に
励み闘え
妙法の途(みち)に
写真集『戸田城聖』もあった。その見返しに、私はこう記した。
「師あり 弟子あり 広布あり」——
師弟共戦の広布旅は、いよいよこれからだ! 戦う「力」が、胸に満々とみなぎってきた。
わが青春にあって、師のもとで最も厳しい困難を勝ち越えた日々こそ、黄金の歴史である。
先生の事業を支えつつ、私は懸命に広宣流布の最前線に走った。
最前線とは、いったい、どこか。それは、何よりもまず「地区」である。そこから一人の友、一人の同志の元へ、徹して飛び込んでいった。
戸田先生が誓願された弘教75万世帯という願業の達成へ、「地区」を起点として、戦いを起こしたのである。
青年部の班長を務めながら、蒲田支部大森地区の地区委員を兼任していた。今でいえば「地区部長」である。
当時の日記を繙けば、
「先生、必ず吾が地区も前進させます」
「地区が完璧になるよう、御本尊に祈る」
等々の若き熱情が綴られてある。
わが地区での体験を踏まえ、あの「2月闘争」で、新たな拡大への指揮に臨んだ。地区を大事にして、連携と団結を強めながら、さらに皆の顔の見える「組」——今でいう「ブロック」に光を当てていったのである。
突破口を開く原動力は「地区」「ブロック」にあり! 地域に根差した最前線の組織を、全幹部が支えに支え抜くのだ。
この勝利への急所は今も変わらない。否、永遠に変わってはなるまい。
大聖人は『一切の草木は地より出生せり、是を以て思うに一切の仏法も又人によりて弘まるべし』(P465、「持妙法華問答抄」)と仰せられた。
創価の「地区」「ブロック」は、地涌の人華が湧き出ずる、最も大切な民衆の大地なのである。
希望の種を蒔き、励ましの滋養を注ぎ続ける、地区部長・地区婦人部長の皆様、そしてブロック長・白ゆり長の皆様がおられるからこそ、同志は信心の根を張り、求道の枝葉を伸ばし、生き生きと成長できる。
アメリカの人権の指導者キング博士は語った。
「われわれはばらばらの時よりも、団結している時の方が多くのものを獲得することができます。そしてこれがわれわれのパワーを獲得する方法です」と。
わが信頼するリーダーを中心に、異体同心の団結で、「全地区、全ブロックが和楽のパワーの全面開花を!」「最前線の英雄に健康と人生の勝利あれ!」と、私も、朝な夕な題目を送り続けている。
近年、住民同士のつながりを強化しようと、全国の各自治体で、地域活動への参加を促す取り組みが行われている。
その中で、わが婦人部の皆様も、地域の太陽として、日々、友好と信頼の光を広げておられる。
地域を大切に! この思いは、壮年部や男子部も同じ。だが一般的に、男性陣は、普段、地域でなじみが薄いようだ。
しかし実際には、行事の設営や、防火・防犯のために近隣を回る夜警など、男性に求められる役割も少なくない。
では、どうすれば、男性の地域参加を促進できるのか。
そこで大切なのが、地域貢献に励む、身近な模範の存在だ。「自分にもできるかも」「やってみたい」という前向きな気持ちにさせてくれる。
今、各地の壮年部や男子部の中には、そんな先駆の姿が光っている。
仕事もある。家庭も大事。学会活動も忙しい。それでも「地域のために」と、自治会や青年会、PTAの役員など、推されて地域役職に就き、奔走している。近隣の清掃など、地道な地域貢献に励む友も多い。
わが街、わが郷土に尽くす「地域部」や「団地部」の方々も、今月17日に部の日を迎える誉れの「農漁光部」、さらに「離島部」の皆様も男女共に「地域の安心の灯台」と輝きわたっている。
地域に幸福と平和の花を! その花々で世界を包みたい——そこに恩師の深き願いもあった。