2012年7月19日木曜日

2012.07.19 わが友に贈る

御書を身で拝してこそ
勝利の道は開かれる。
わが胸中に
確信の炎をともせ!
行学二道の勇者たれ!

松野殿女房御返事 P1394
『女人の御身としてかかる濁世末代に法華経を供養しましませば、梵王も天眼を以て御覧じ帝釈は掌を合わせてをがませ給ひ地神は御足をいただきて喜び釈迦仏は霊山より御手をのべて御頂をなでさせ給うらん』

◇希望の明日へ
悪を責めなければ自身も悪となってしまう。悪と戦い、勝ってこそ善は証明される。その正義の人は大福運を積み、成仏への道を大きく開きゆくことは間違いない。
平3・8・18

☆創価学園「栄光の日」へのメッセージ
わが宝の中の一番の宝である学園生の皆さん!。
新たな伝統を築きゆく「栄光の日」の集い、誠におめでとう!
暑い中、ご苦労さまです!
この一学期、学園生は、一人一人、本当によく頑張ってくれました。皆さんの真剣な努力と目をみはるばかりの大成長を、私は何よりも何よりもうれしく見守っています。
学園生と私の心は、一体不二です。ゆえに、皆さんが元気いっぱい前進してくれるほど、私もますます元気いっぱい、皆さんの道を世界へ未来へ広げていけるのです。

きょうは一点、「不屈のチャレンジで、栄光の旗を!」と申し上げたい。
まもなく、英国のロンドンで、人類の希望の祭典オリンピックが開幕します。私の英国の友人たちも、成功のため陰に陽に尽力しています。
オリンピックといえば、私か思い起こす一人の勇敢な青年がいます。
1936年、ドイツのベルリンで行われた大会で、100メートル走、200メートル走、走り幅跳び、400メートルリレーの四つの種目で、堂々と金メダルを飾ったアフリカ系アメリカ人(黒人)のジェシー・オーエンス選手です。
なぜ、これほど栄光の旗を掲げることができたのか。
それは、「負けじ魂」を燃え上がらせて、不屈のチャレンジを続けていったからです。
オーエンス選手は、綿つみを行う大家族の一家に生まれました。
病弱でしたが、肺炎にかかっても医者に診てもらうお金がないほど、家は貧しかったといいます。
学校に通いながらも、忙しい収穫の時期には働かねばなりませんでした。
しかし、決してへこたれずに学び抜き、大好きな陸上に打ち込んでいきました。練習に練習を重ね、高校時代から、その才能をクンダンと伸ばしていったのです。
オーエンス青年は、力強く、こう語っております。
「私たちは皆、夢を持っています。その夢を現実のものとするには、凄まじい決意、献身、自己鍛錬、そして努力が必要なのです」と。
学園生の皆さんには、一人も残らず、かけがえのない使命があります。それぞれに計り知れない才能があります。
わが学園生が偉大な夢に向かって、不屈のチャレンジを貫き通して、どれほど荘厳な栄光の旗を打ち立ててくれることか。私は、絶対の自信と大確信を持つております。
オーエンス選手がベルリンのオリンピックに挑んだのは、22歳の時です。
じつは、この時のオリンピックは、独裁者ヒトラーのもと、理不尽な人種差別の悪意が渦巻き、黒人選手は侮辱され、見下されていました。
しかし、オーエンス青年は、そうした逆風を見事に跳ね返し、「黒いカモシカ」と謳われる美しいフォームで、さっそうと駆け抜けて、前人未到の四つの金メダルを勝ちとったのであります。
この一人の青年の大勝利は、虐げられてきた人々に、限りない誇りと希望と勇気を贈りました。のちの人権闘争にも、力強い影響を与えたといわれております。
55年前のきょう7月17日、私は関西の天地で「正義が最後は必ず勝つ」と宣言しました。それは、正義の人材が必ず勝つということです。
すなわち、私の直系中の直系である学園生たちの大勝利です。
正義の負けじ魂が光る学園生の晴れ姿こそ、人々の幸福のために金の汗を流してこられた尊き庶民の夢であり、平和を願って信念の行動を貫く世界の良識の希望なのであります。

私か対談したアメリカの大歴史学者ビンセント・ハーディング博士は、盟友である「人権の獅子」キング博士の人生をアルファペッ卜の「C」の字から始まる三つの言葉で讃えておられました。それ
は「勇気(Courage)」「創造力(Creativity)」そして「思いやりの心(Compassion)」です。
この三つ──「勇気」と「創造力」と「思いやりの心」を、わが学園生も、明々と光り輝かせながら、偉大な青春を走り抜いていただきたい。
今は、自分らしく、また粘り強く、眼前の課題に断固たる勝利をもぎとりながら、良き友と、強く正しく朗らかに学び進んでいってください。
この夏、一段と見違えるように大成長しゆく君たち、貴女たちの英姿を、私は祈り見守っています。
ご家族にも創立者の私から、どうか、くれぐれもよろしくお伝えください。
わが誉れの学園生に、健康あれ! 希望あれ! 栄光あれ!