不安定な天候が続く。
雨・風・雷に注意を!
高齢の方々をはじめ
皆への声かけが大事だ。
「前前の用心」を怠るな!
御義口伝巻下 P779
『一切衆生は一眼の亀なり栴檀の浮木とは法華経なり』
◇希望の明日へ
釈尊自身が行動の人であった。仏法は座したままの瞑想の人が説いたのではない。「妙法蓮華経」の経は、人の身に当てはめれば"足"にあたるとされる。"歩く"すなわち"行動"してこそ法華経を持ったことになる。大聖人もまた、歩きに歩かれ、語りに語り抜かれた。真の門下であるゆえに、学会員は徹して動くべきである。叫び抜くべきである。
平4・4・12
☆未来対話−−君と歩む勝利の道 第3回「友情は宝なり」
−−池田先生は、不滅の「友情の物語」として『永遠の都』(ホール・ケイン著)について、これまで何度も語ってくださいました。
名誉会長 そうだ、『永遠の都』だね。戸田先生が「この本を君にあげよう」と手渡してくださった。信頼する同志と回し読みしたことも懐かしい思い出です。
『永遠の都』には、青年革命家ロッシイと、無二の盟友ブルーノの同志愛が描かれています。
西暦1900年のローマを舞台に、「人間共和」の世界を築くために立ち上がったロッシイ。その彼が、独裁者によって弾圧を受けます。ロッシイの盟友ブルーノもまた捕らえられ、拷問を受ける。
ブルーノは「ロッシイがお前を裏切っている」との嘘の手紙を見せられます。
しかしブルーノは、最後の最後までロッシイを裏切らなかった。そして、「ロッシイ万歳!」と叫びきって、死んでいく。
その叫びは「自分に打ち勝った勝利の声」と讃えられています。友を信じ抜いた人の胸中には、勝利の栄冠が輝くのです。
二人の友情の素晴らしさは、互いに信じ合い、共に正義の理想に生き抜いていく「強さ」にある。
この究極の「人間の強さ」は、苦難によって磨かれます。
盟友ブルーノの前で、ロッシイは語ります。
「苦しみを甘んじて受け、耐え忍んで強くなってきた人間こそ、この世でいちばん強い人間なのだ」(新庄哲夫訳、潮出版社刊)
自分が強くなれば、何があっても崩れない金の友情が築けます。
友情は、いつも「自分から始まる」のです。誇り高い友情を築くには、自分自身が誇り高い信念を持つことです。誇り高い青春を生き抜いていくことです。
たとえ相手に裏切られようと、自分は絶対に裏切らない。この信義を勇敢に誠実に貫き通した人生は、永遠に光る勝利の劇です。
「友情の真髄は、わが創価の同志愛にあり」と、私は19歳から65年間の命を賭した大闘争を通して、断言することができます。
−−私たちも、この尊い「友情の道」に必ず続いてまいります。
名誉会長 日運大聖人は「立正安国論」で「蘭室の友」と仰せです。
香り高い蘭の花のある部屋にいると、わが身まで香しくなる。それと同じように、自然のうちに良き感化をもたらしてくれる善友が「蘭室の友」です。こうした友情を広げていくことこそ、平和と正義の社会を築いていく力なのです。
ともあれ、私が信じるのは友情です。今回は、古代ローマの哲学者・キケロの言葉を贈りたい。
「友情は順境をいっそう輝かせ、逆境を分かち担い合うことで軽減してくれる」(『友情について』中務哲郎訳、岩波文庫)
−−キケロは、戦争や権力の横暴に苦しむ人々を救うため、悪と戦った「正義の人」です。それゆえ悪人たちから、ねたまれました。
名誉会長 そうです。その中で彼を勇気づけていたのは、真の友人でした。良き友がいたから、前進し続けることができたんです。
一人で笑うよりも、友と一緒に笑う方が、楽しい。頑張ったことを喜んでくれる友がいれば、その喜びは倍になる。
悩みを聞いてくれる友がいれば、どれだけ安心できるか。つらいことがあった時に、「大丈夫だよ」と声をかけてくれる友がいるだけで、心が温かくなる。豊かになる。苦悩と戦える。
友は宝だ。輝く希望の太陽であり、苦難の冬空にきらめく星です。気持ちが安らぐ爽やかな風であり、心が潤う泉です。共に夢に向かって航海する勇気の大船であり、共に世界に雄飛する英知のジェットエンジンなのです。
(2012.07.01 未来ジャーナル掲載)