学会活動の根本は
「励ましの対話」だ。
尊き同志に勇気を!
悩める友に希望を!
大誠実で絆を広げよ。
諸法実相抄 P1359
『たえて弘めん者をば衣を以て釈迦仏をほひ給うべきぞ、諸天は供養をいたすべきぞかたにかけせなかにをふべきぞ大善根の者にてあるぞ』
◇希望の明日へ
人を奮い立たせるのは自分の行動である。行動の裏づけをもった魂の叫びであり、声である。観念ではない。立場でも権威でもない。
平4・1・26
☆未来対話−−君と歩む勝利の道 第3回「友情は宝なり」
−−「嫌な人を避けてしまったり、仲の良い友だちにも、ちょっとしたことで怒ったり冷たくしたりしてしまう」「苦手な友だちとつき合うには、どうしたらいいでしょうか」という声もありました。
名誉会長 人間だから、"好き嫌い"があるのは、当たり前です。仲が良いからこそ、ケンカしたり、激しくぶつかったりすることもあるでしょう。また、「ちょっと苦手だから」と距離をとっていても、何かのきっかけて、心が通い合う場合だってあります。
だから、ありのままでいいから、快活につき合ってみることだ。
試行錯誤を繰り返しながら、みんなと仲良く聡明に協調できる人格を、自分らしく、だんだんと鍛えていけばいいんです。
ある夕べ、私はイギリスと中国の敬愛する知性と、心ゆくまで語り合いました。その時、三人で確認し合った『論語』の一節があります。
「文を以て友を会し
友を以て仁を輔(たす)く」と。
少し難しいかもしれませんが、「学問によって友人を集め、その友人によって自分の人格の成長を助けていく」という意義です。
「友情」には、好き嫌いの感情に振り回されるのではなく、お互いを高めていくための二つの翼があります。
一つが「向学」であり、一つが「錬磨」です。
「学ぼう」「向上しよう」という人の周りに「良き友」は集うのです。その「良き友」の中で人間は「磨かれる」のです。高みを目指す真実の友情は、その努力の実りを、何倍にもしてくれます。
とくに、学生時代の友情には、共に学び合い、共に切磋琢磨する素晴らしい触発の力がある。
気が合う、気が合わないという次元を超えて、一緒に努力し、向上していく中で、自分の力が引き出される。相手の良さを引き出すこともできる。互いに「さすがだな」と尊敬し合うこともできる。
皆さんには、ぜひ、この友情の深さをつかんでいただきたい。
−−携帯電話を持つメンバーが教えてくれましたが、「メールの返信が遅れると関係が悪くなる」と言ってくる友だちがいるそうです。
名誉会長 便利な反面、慌ただしいこともあるんだね(笑い)。
確かに、反応は速い方が気持ちいい。私も、伝言や礼状などスピードを大切にしてきた一人です。
でも、中高生の皆さんが、もしメールのやりとりなどで神経をすり減らして、勉強や睡眠の生活のリズムを乱してしまったら、本末転倒だろうね。これは、お父さんやお母さんに心配をかけないように、賢くお願いします。
本当に信頼できる友だちなら、メールの返信が遅れたことだってきっと分かってくれるはずだよ。
私の世界の友人にも、お互いに多忙のゆえに、数回しかお会いしたことのない方が少なくありません。中には、手紙のやりとりだけで、一度もお会いできていない友人だっている。
中国の「人民の父」と敬愛される周恩来総理とは、たった一度しかお会いしていません。
それでも、私たちの友誼は、永遠だと確信しています。
なぜか−−それは、私が周総理を信じているからです。周総理の心を心としているからです。
たとえ、総理がおられなくても、私の心が変わらなければ、友情は不滅なのです。