2020年4月30日木曜日

2020.04.30 わが友に贈る

「広宣流布のため!」
この大願の祈りが
最善の智慧を生む。
今こそ生命の底力を
厳然と示しゆこう!

御義口伝巻下 P781
『当の字は未来なり当起遠迎とは必ず仏の如くに法華経の行者を敬う可しと云う経文なり』

【通解】
「当」の字は未来を意味し、末法をさす。「当起遠迎」とは、末法において、法華経の行者をば、必ず仏の如くに敬っていきなさいとの経文である。

名字の言 随筆家・白洲正子さんが語る"良い文章とは?" 2020年4月30日
随筆家・白洲正子さんが、文才にも優れた装丁家の青山二郎氏に文章を添削してもらった時のこと。"こんな説明は不要""形容詞が多すぎる"と容赦なく削られ、揚げ句は「これがあんたの一番いいたいことだろう」と言いつつ、その部分まで消された▼そんな厳しい鍛錬を重ねて、白洲さんの文章は研ぎ澄まされていった。「文章はね、伝えたいことだけを書けばいいの、装飾はいらない」と白洲さん。"言葉の力"を信じる人ならではの発言だろう(志村ふくみ『ちよう、はたり』ちくま文庫)▼今、生き抜く力を呼び覚ます"本当の言葉"が求められている。それは安易な常套句や借り物の文章ではなく、書き手の命の底から湧き上がる思いを自分の言葉で、読者のために紡いでこそ生まれる▼本紙配達員の「無冠の友」である婦人部員に、友人読者から先日、こんな声が届いたという。「毎日の聖教新聞を心待ちにしている。世界が不安な中で、今や私の"ライフライン(=生命線、命綱)"になっている」と▼無冠の友の日々の尊い奮闘に、感謝は尽きない。本紙創刊70年目に入った今、「試練に屈しない勇気」「未来を諦めない希望」など、生き抜く力を宿した"本当の言葉""本物の言葉"を届ける紙面作りを、と一層の決意を込める。(白

寸鉄 2020年4月30
月月・日日につより給へ—御書。今日も課題を明確に師子吼の題目で出発
褒める言葉が家庭学習のやる気引き出す—専門家励ましが「万の力」と銘記
感染拡大、楽観視できる状況ではないと。店舗等、3密避け「接触8割減」
ネット上での悪質なデマ投稿に罰金刑。必ず情報源を確認。鋭く嘘見破れ
消毒液の誤飲などの事故急増。注意ラベル貼った容器に保存する等工夫を

☆紙上講義「諸法実相抄」(下) 森中教学部長
苦難を宿命転換の原動力に世界の同志と新たな前進!
御文�
『及加刀杖の刀杖の二字の中に・もし杖の字にあう人はあるべし・刀の字にあひたる人をきかず、不軽菩薩は杖木・瓦石と見えたれば杖の字にあひぬ刀の難はきかず、天台・妙楽・伝教等は刀杖不加と見えたれば是又かけたり』(御書1557ページ3行目〜5行目)

◇「及加刀杖」を身読
勧持品の二十行の偈の中には「及加刀杖」、すなわち、仏法に無智な人々が刀や杖をもって法華経を弘める者を迫害することが説かれています。
この「刀杖」の二字のうち、「杖」をもって打たれた人はいるかもしれないが、「刀」をもって斬られた人のことは聞かないと仰せです。
その具体的な例として、大聖人は不軽菩薩を挙げています。不軽菩薩は「杖木・瓦石」と経文にあるように、杖の難に遭ってはいるが、刀の難に遭ったとは記されていないとあります。実際に法華経の不軽品の箇所では、杖や瓦礫のことが述べられていても、刀の難を受けたとは書いてありません。
さらには、大聖人以前の人たち、天台・妙楽・伝教たちも、「刀杖も加えず」とあることを示されています。「刀杖も加えず」とは、法華経に説かれている諸天善神の加護の証しです。刀や杖で危害が加えられることはない、ということです。
いずれも大聖人は、あえて経文を確認されています。本抄にはありませんが、大聖人はこれまでも勧持品を身読したとして数数見擯出や、僭聖増上慢が具体的に誰に当たるのか、あるいは、僭聖増上慢を支える俗衆増上慢が、当時の日本で誰に当たるのかなどについても触れています。大聖人ほど、徹底して経文を身で読まれた方はいません。
どこまでも経文を根本とするのが大聖人の態度です。学会は、この仰せの通りに「御書根本」の姿勢を貫いてきました。

◇大難が境涯を豊かに
御文の趣旨に戻れば、ここでは、経典に説かれている菩薩も、釈尊滅後から末法の時代まで法華経を持った人たちも、大聖人ほどの迫害を受けた人はいない、ということが強調されています。大難を受けていることが、そのまま一生成仏の軌道を歩んでいることの証明となるからです。
また、信仰とは、大難の中で自身の生命を鍛え、あらゆる困難に負けない境涯を築き上げる意味を持ちます。
宿命を使命に変える、というのが日蓮大聖人の仏法に基づく創価学会員の生き方です。
大難に耐え抜くなかで、力強い自分を築き、境涯を豊かにして、今度は、自身の生命の変革から周囲を変え、皆の幸福を実現し、最後は自他共に、人々の無明を打ち破り、人類の境涯を高めていく。
それが私たち創価学会の仏法実践者の生き方です。

御文�
『日蓮は刀杖の二字ともに・あひぬ、剰へ刀の難は前に申すがごとく東条の松原と竜口となり、一度も・あう人なきなり日蓮は二度あひぬ、杖の難にはすでにせうばうにつらをうたれしかども第五の巻をもってうつ、うつ杖も第五の巻うたるべしと云う経文も五の巻・不思議なる未来記の経文なり』(御書1557ページ5行目〜8行目)

◇刀と杖の難
「日蓮は刀杖の二字ともに・あひぬ」と、前の段を受けて、大聖人御自身は、勧持品の経文にある「刀杖」の二字、すなわち「刀の難」と「杖の難」をともに身で読んだのであると仰せです。
本抄で「東条の難」「東条の松原」との仰せは、いわゆる「小松原の法難」のことです。これは、文永元年(1264年)11月11日、大聖人が安房国東条郡天津に住む門下・工藤殿の邸宅へ向かう途中、東条の松原大路で、地頭・東条景信の軍勢に襲撃された法難です。
竜の口の法難は、文永8年(1271年)9月12日の深夜、大聖人が斬首の危機に遭われた法難です。
このように、大聖人は2回にわたって、「刀の難」に遭いました。
続いて、「杖の難」について仰せです。竜の口の法難の際に、平左衛門尉一行が急襲し、武装した兵士たちが大聖人を捕縛しようと草庵に押し入りました。その時、平左衛門尉の手下の「少輔房」という男が、大聖人の懐に入れられていた巻物を奪い取り、それで大聖人のお顔を三度、打ちすえたのです。これが「杖の難」です。不思議なことに、この巻物こそが、法華経の「第五の巻」でした。

◇法華経の「御恩の杖」
法華経の「第五の巻」、5巻目には、法華経28品のうち、提婆品第12から、涌出品第15までが収録されています。いずれも、末法弘通の大難が説かれている大事な部分です。
法華経は全部で8巻あるのに、この第5巻で打たれたということです。少輔房が大聖人の顔を打った杖も、法華経の「第五の巻」。刀や杖の難が述べられて「打たれるであろう」と説かれている経典も「第五の巻」。この意義を、大聖人は、「不思議な未来予言の経典である」と総括されています。
今回の範囲に続く部分で「日蓮仏果をえむ」と、大聖人は"この法華経の「第五の巻」によって仏の境涯を得ることができるのであるから、実は、少輔房に感謝すべきであり、杖もまた、法華経の「御恩の杖」である"として、最後は「感涙をさへがたし」とまで仰せられています。
大聖人は門下に対して、本当の意味で、大難にどう立ち向かい、乗り越えていくのか。そして、自身の境涯をどのように開いていくのかを、自らの振る舞いを通して教えられているということです。
苦難を宿命転換の原動力にしていく——この大聖人に連なる、仏法の精髄の生き方を私たちに教えてくれたのが創価三代の師弟であり、なかんずく池田先生です。
私たちは、どこまでも、師弟共戦の信心で、いかなる障魔の嵐をも乗り越えて、価値創造の源泉にしていく信仰を厳然と貫いていこうではありませんか。

◇師弟共戦の出発を
本抄の続く箇所で大聖人は、「とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ」(御書1557ページ)と、法華経への信仰を共に貫こうと南条時光に師弟共戦を呼び掛けられています。
また、「一日片時も・こころやすき事はなし」(同1558ページ)と仰せのように、大聖人御自身は、こうした大難また大難の連続の御生涯であっても、心やすまることは全くなかった、全ては民衆救済のためであり、一筋も後悔はないと仰せです。
この御本仏の大境涯を拝するとともに、この大聖人の御精神に連なった団体は、創価学会しかないことを一人一人が改めて確認して、前進していきたいと思います。
私たちは、今こそ、池田先生と共に、世界の同志と共に、新型コロナウィルス感染拡大の一日も早い終息と安穏を、強盛に祈ってまいりたい。
本年の「5・3」を、「私たちは、断じて負けません」と、新たな前進を、師匠に誓って、出発する時にしていきたいと思います。

2020年4月29日水曜日

2020.04.29 わが友に贈る

教養・人格を磨く
自己研鑽は人生の宝。
語学や資格の勉強・
読書・趣味の探求など
挑める分野は無限だ。

同生同名御書 P1115
『心ざし大地よりもあつし地神定めてしりぬらん虚空よりもたかし梵天帝釈もしらせ給いぬらん』

【通解】
あなたの真心は大地よりも厚い。必ず地神も知っていることであろう。またその真心は虚空よりも高い。きっと梵天・帝釈も知られていることであろう。

名字の言 原爆の後遺症に負けずに生きてきた壮年。その陰には母の姿があった 2020年4月29日
江戸時代の俳人・与謝蕪村が詠んでいる。「むかしむかししきりにおもふ慈母の恩/慈母の懐袍別に春あり」(春風馬堤曲)。遠い昔に抱かれた母の懐には、春のぬくもりがあった。その記憶は薄れることがない、と。子を思う母の心、母を慕う子の心。親子の絆の麗しさに、今も昔もない▼75年前、生後7カ月の時に広島で被爆し、「語り部」の活動をしてきた壮年がいる。重い後遺症に負けず、生き抜いてきた陰には、優しい母の支えがあった▼幼少期、原爆病院に入院した。同じ病室の人が次々と亡くなっていく。怖くて泣いていると、母が抱き締めてくれた。「大丈夫、母ちゃんが原爆病を退治しちゃる」「お前は母ちゃんの宝物なんじゃけえね」。不思議だった。母に抱かれると、うそのように不安が消えた▼「学会活動は一番の平和の道」が口癖で、101歳で亡くなる直前まで友を励まし続けた母。あの笑顔、あの声のぬくもりが忘れられない。壮年は語る。「わしはあの母ちゃんの息子。原爆にも負けんかった。どんな試練も乗り越えて、平和に尽くし抜いてみせます」▼母の恩を思えば不屈の闘志が湧く。強くなれる。巡り来る5月3日は「創価学会母の日」。全ての広布の母に感謝をささげつつ、平和創造への決意を新たにしたい。(誠)

寸鉄 2020年4月29日
妙法を唱える人は全て変毒為薬される―戸田先生唱題こそが勝利の原動力
東京・大田の日。師弟原点の地に新しき広布の波を今日も友に励ましの声を
ジョギングで飛沫拡散。十分な距離確保、マスク等の着用必須。感染防げ
大型連休、家族で掃除や家事に挑戦する人多し。絆強め気分転換する好機
高血圧と肥満が寿命を縮める最大の要因―研究。自宅待機の時も賢く運動

☆教学講座 日蓮大聖人の御生涯に迫る 第2回 「立正安国論」の提出
いかなる迫害があろうとも
正義の師子吼を放たん
苦しむ民衆を救うために!
社会を楽土にするために!

◇災難の原因はどこに
――前回(17日付)、日蓮大聖人が"民衆の幸福のため"という一点から行動を開始されたことを学びました。

"民衆を不幸にする災難の原因はどこにあるのか"――大聖人は、人々の苦しみを解決する方法を、一切経に基づいて思索されました。その結論をまとめられたのが、「立正安国論」です。
民衆の幸福のためには、一人一人が正しい生命哲学を持ち、実践していくことが大切です。とともに、民衆の幸・不幸に大きな影響をもたらすのが為政者です。社会の安穏と世界の平和のため、そして、人々が幸福に暮らしていくために、民衆の声を聞き、どのように国家を運営していくかが重要なのです。
だからこそ、文応元年(1260年)7月16日、時の実質的な最高権力者であった北条時頼に「立正安国論」を提出されたのです。客(北条時頼を想定)と主人(大聖人を想定)との問答形式で展開されています。

――ただ自身の幸せを願って信仰するのではなく、積極的に社会の課題に関わっていくべきことを、身をもって教えてくださっているように感じます。

その通りです。特に、この頃の惨状を見ていくと、一人一人の庶民の力では、どうしようもない状況でした。鎌倉では異常気象、飢饉、火災、伝染病などの災害が多発。特に正嘉元年(1257年)に起きた大地震は、大きな苦悩をもたらしました。

◇大難にも覚悟を貫く
――地震や異常気象、伝染病など、現代も同じような苦難に直面しています。当時、大聖人はどのような思いで行動されたのでしょうか。

「立正安国論」の冒頭には、悲しみを通り越して憤りが収まらない御心情が記されています。
また当時、仏教の諸宗がさまざまな祈祷を行っていましたが、何の効果もありませんでした。大聖人は、「やむにやまれず勘文(意見書=立正安国論)をしたためた」(御書33ページ、趣旨)と後に仰せです。

――"何としても民衆を救いゆく!""社会を楽土にしてみせる!"とのお心が伝わってきます。「立正安国」とは具体的にどういう意味なのですか。

「立正」とは、人々が人生のよりどころとして正法を信受することであり、仏法の生命尊厳の理念が、社会を動かす基本の原理として確立されることです。「安国」とは、社会の平和・繁栄と人々の生活の安穏を実現することです。
大聖人は「あなたは、一身の安泰を願うなら、まず世の静穏、平和を祈るべきである」(同31ページ、通解)と強く平和を求めておられました。一人一人が、生命境涯を変革し、自身の幸福境涯を開いていくとともに、社会全体の変革をも成し遂げ、安穏と平和を築いていくことを目指しているのです。
池田先生は、「一人ひとりの人間が、この妙法に則って、胸中の仏の生命を開いていく時、その人の住む場所も、仏国土と輝いていく」とつづられています。

――大聖人の大闘争は、「立正安国論に始まり、立正安国論に終わる」といわれます。民衆の幸福、世界の平和と安穏のため、断固、正義の師子吼を放たれましたが、一方で、この提出以降、激しい難が競い起こってくるのですね。

その通りです。大聖人の訴えを幕府要人は、聞き入れませんでした。それどころか、次々と迫害を加えるのです。
「立正安国論」の提出から間もないある夜、念仏の信者たちが、大聖人の鎌倉の草庵を襲います(松葉ケ谷の法難)。幸い、大聖人は難を逃れましたが、翌・弘長元年(1261年)5月12日には、幕府は、大聖人を捕らえ、伊豆の伊東へ流罪にします(伊豆流罪)。
2年後、流罪を許され、伊豆から戻られた大聖人は、安房方面へ行かれますが、文永元年(1264年)11月11日、東条景信の軍勢に襲われます。大聖人は額に傷を負い、左の手を骨折。門下が討ち死にする激しい襲撃でした(小松原の法難)。

――それにしても激しい苦難です。

大聖人が、立宗宣言の時から大難に遭うことを覚悟されていたことは学びましたが、想像を絶する大難です。しかし、大聖人は、その覚悟を貫き通されるのです。

◇予言が現実のものに
――大聖人は「立正安国論」で、経文に照らして、このまま悪法への帰依を続けるなら、自界叛逆難(内乱)と他国侵逼難(他国からの侵略)が起こるだろうと警告されています。

文永5年、中国を支配していた蒙古からの国書(外交文書)が届きます。そこには、蒙古の求めに応じなければ、兵力を用いるとの意が示されており、他国からの侵略が現実味を帯びてきました。
そこで大聖人は、幕府要人や鎌倉の諸大寺の僧たちに書状(十一通御書)を送り、予言の的中を明示するとともに、公の場での法論を迫られました。

――しかし、幕府や諸宗は反応を示さないどころか、迫害を強めていくのですね。

この時期、幕府と結び付き、世間で"聖人""生き仏"と崇められて大きな影響力をもっていたのが、真言律宗の僧・極楽寺良観です。文永8年、祈雨の対決で大聖人に敗れた良観は、怨みを募らせ幕府要人やその夫人たちに働き掛けて弾圧を企てます。
そして同年9月10日、大聖人は幕府の侍所(軍事・警察機関)の所司(次官)である平左衛門尉頼綱から尋問を受けることになります。幕府権力と宗教的権威が結託して大聖人に牙をむいたのです。この2日後、大聖人に処刑の危機が迫ります。
(次回は30日付に掲載の予定)

【ここに注目!】理想の為政者像
「立正安国論」の御真筆で使われている「国」の字は、約8割が「囻」です。「民衆が生活する場」としての国を意味します。大聖人の国家像が「民衆の幸福を根本とする国家」であると拝察されます。
さらに、為政者と民衆の関係について「王は民を親とし」(御書1554ページ)と仰せです。民衆の支持があるからこそ、為政者は、その政権を維持することができます。ゆえに、民衆は為政者を生み出し、育てる「親」ともいえる存在なのだと明かされているのです。
また、平左衛門尉に対して、「万民の手足」(同171ページ)と仰せになり、"民衆の手足となって奉仕するべき存在"としての為政者像を示されています。
主従や支配・被支配の関係に基づく封建制度下において、「一切衆生の為」(同172ページ等)との御自身の姿勢を、為政者に対しても敢然と求めたのが、大聖人の御闘争だったともいえるでしょう。

2020年4月28日火曜日

2020.04.28 わが友に贈る

会えなくても
集えなくても
心と心は通い合える。
創意工夫を重ねて
連帯の強化を今こそ!

顕仏未来記 P507
『此の時に当つて諸天善神其の国を捨離し但邪天邪鬼等有つて王臣比丘比丘尼等の身心に入住し法華経の行者を罵詈毀辱せしむべき時なり』

【通解】
(国土に謗法の者が充満している末法の)この時に当たって、諸天善神は、その国を捨てて離れ、ただ邪天・邪鬼等がいて、王臣(権力者)・比丘・比丘尼等の身と心の中に入り住んで、これらの人々に法華経の行者に対して悪口を言わせ、誹謗させ、辱めるようにさせる。そういう時である。

名字の言 講談師、六代目、神田ハクザン氏が新人の頃 2020年4月28日
本年2月、講談の真打ち昇進と同時に、44年ぶりの大名跡を襲名した六代目神田伯山氏。24歳で入門して13年目の快挙となった▼落語は一門によって覚える噺が違うが、講談はほとんどが最初に「三方ケ原軍記」を習うという。「頃は元亀三年壬申歳……」で始まるこの演目は、武田信玄と徳川家康・織田信長勢との戦いを描いた軍記物だ▼冒頭から先鋒の部隊を描写する「五色備え」までの15分間は、一句忘れても次につながらない。氏も実際、500人の聴衆を前に絶句したことが。苦い経験を教訓に、稽古に励んだと振り返る。そして、どんな名人が"三方ケ原"をやろうと「若くてキャリアもない人間が一生懸命に未来の名人を目指してやっているという美しさには勝てない」と(『講談入門』河出書房新社)▼人の心を動かすのは、技術の巧拙以上に真剣さ——万般に通じる事実だろう。新年度が始まって1カ月。例年なら新社会人が未熟ながらも、ひたむきに仕事と向き合う姿が、職場に新しい風を起こしている頃だ▼多くの企業・団体がいつもと異なる新年度を送る中、新社会人の不安や戸惑いもまた計り知れないだろう。だが、彼らの真剣さと発想力こそ新しい社会を開く力。未来を担う大切な一人一人に、皆で温かな励ましを送ろう。(巍)

寸鉄 2020年4月28日
立宗の日。立正安国の魂は世界の同志に厳然と。四表の静謐への祈り深く
石川・富山の日。誓願の友の絆は試練の時に輝く。励まし進む一歩が歴史に
「只法華経の事のみさはくらせ給うべし」御書。信心根本の人が最後に勝つ
公園でのにぎわいが新たなリスクと。人との距離2メートル保ち感染防止
消毒液の設置場所、火気の近くは厳禁。引火の恐れあり。台所等は要注意

☆心に御書を 第37回 地涌の誓願に断じて生き抜け
〈御文〉
『今度・強盛の菩提心を・をこして退転せじと願じぬ。既に二十余年が間・此の法門を申すに日日・月月・年年に難かさなる、少少の難は・かずしらず大事の難・四度なり』(開目抄、200ページ)

〈通解〉
このたびこそ、仏の覚りを得ようとの強盛な求道心を起こして、決して退転しない、との誓願を立てたのである。(立宗宣言以来)すでに20年余りの間、この法華経の法門を申してきたが、日々、月々、年々に難が重なっている。少々の難は数知らず、大きな難が4度あった。

〈池田先生が贈る指針〉
日蓮大聖人が唱え始められた題目は、一切衆生を成仏へ導く大良薬である。立宗以来、命に及ぶ大難の連続も耐え忍ばれ、末法万年までの大道を開いてくださった。
地涌の誓願に立つ我らには、全てを勝ち越える御本仏の大生命が湧き上がる。人類の仏性を呼び出す妙法の題目を響かせ、世界の友と立正安国へ不退転の挑戦を!

☆第3代会長就任60周年記念「師弟凱歌の記憶」 第1回「戸田大学の薫陶」
来る「5月3日」、池田先生の第3代会長就任60周年を迎える。世界広布を開いた"凱歌の記憶"を、資料を通してたどる。

師弟の出会いから約2年半。
経済がどん底に落ち込み、戸田先生の事業は最大の難局を迎えていた。1950年(昭和25年)の年頭、師は一人頼る弟子に言った。「君には、本当にすまないが、夜学は断念してもらえないか」
池田先生は、前年秋から夜学を休んで師子奮迅の日々を送り、師の会社を支えていた。同僚は次々と去っていく。「はい。先生のおっしゃる通りにいたします」
まもなく、戸田先生の自宅で毎週日曜、御書や古今東西の小説を教材にした講義が始まった。やがてそれが政治、経済、歴史、漢文、化学と、万般にわたる個人教授、すなわち"戸田大学"になっていく。後に、会社の始業前に時間と場所を移し、数年間続いた。
池田先生は緊張感に満ちた一対一のやりとりを振り返っている。
——ある日の漢文の時間。
戸田先生が問うた。「『誠心を開き、公道を布く』という名句がある。その意味を言いたまえ」
池田先生は、記憶をたどり、言葉を振り絞る。「誠意をば人びとに表現し、そして公明正大な道を広く行き渡らせることである」
「だいたい、いいだろう」。恩師は笑顔を見せ、さらにたたみかけた。「出典は、どこだ?」
「確か、『三国志』だったかと思います」
戸田先生は黙って横を向いて、少しだけ頷いた——。
峻厳な真剣勝負の授業であった。メモを取ることも許されなかった。「いかなる大学者、大指導者とも、いかなる問題であれ、自由自在に論じられる力を鍛えておくからな」。この恩師の心を池田先生は、全身で受け止めた。
「私は戸田先生から、訓練を受けきった……その薫陶を受けたことが、私の青春の誉れであり、幸福である」。不二の師弟の歴史は、校舎なき"戸田大学"から始まったのである。

☆原田会長、永石婦人部長が出席 全国方面長会議
全国方面長会議が27日午後、原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長らが出席し、全国の方面長・方面婦人部長らとテレビ中継で結んで、東京・信濃町の学会本部別館で行われた。
席上、会長は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い全国に緊急事態宣言が発令され、いまだ収束が見通せない現状を踏まえ、ゴールデンウイーク以降の活動について発表した。

�5月31日まで「会合の中止」「会館の閉館」「訪問による激励の自粛」を継続する。

�5月7日から31日までを「励まし月間」とし、同志、家族・親族、友人・知人に、電話や手紙、メール、SNS、オンラインなどで励ましを送る。

�小説『新・人間革命』を学ぶとともに、「大白蓮華」5月号や聖教新聞、SOKAnetを活用し、一段と研さんに取り組む。

永石婦人部長は、婦人部指導集『幸福の花束�』発刊に寄せられた喜びの声を紹介。師の限りない励ましに最大に感謝し、「共に乗り越える力」を人々に送りたいと訴えた。
西方男子部長は、青年部の「stayhome(ステイホーム)プロジェクト」、「うたつく」(歌をつくろう)プロジェクトへの反響を伝え、社会に貢献しゆく決意を述べた。
最後に会長は、池田先生の第3代会長就任60周年の「5・3」を迎えることに言及。
5月3日には全会員が各家庭で、死身弘法の60年に対する報恩感謝と、世界の安穏・幸福への祈りをささげたいと強調。世界が危機に直面する今こそ、創価の励ましを広げ、師弟の力を発揮する時であると呼び掛けた。

2020年4月27日月曜日

2020.04.27 わが友に贈る

◇今週のことば
御本仏に直結の創価だ。
「南無妙法蓮華経は
師子吼の如し」
いかなる病にも負けぬ
題目の響きを凜々と!
2020年4月27日

日興遺誡置文 P1618
『時の貫首為りと雖も仏法に相違して己義を構えば之を用う可からざる事』

【通解】
時の法主であっても仏法に相違して勝手な主張を唱えるようなことがあれば、それを用いてはならない。

名字の言 107歳の美術家・篠田桃紅氏「誰とも比べない」 2020年4月27日
「日々、新しいものをつくっている実感がある」とは、107歳の美術家・篠田桃紅氏の言葉。氏の作品は、大英博物館やメトロポリタン美術館などにも収蔵されている▼「老いてわかることがまだある」と語る氏も、いわゆる"スランプ"に陥ったことがある。それでも「落ち込んだり、焦ってやけを起こしたりしない」という▼なぜなら"自分を優れているとは思っていないが、劣っているとも思わない"から。氏は語る。「誰とも比べない。標準以上とか標準以下とか、比較をしない。誰でも、同じ人はこの世に二人といない」(『一〇三歳、ひとりで生きる作法』幻冬舎文庫)▼人はどうあれ、自分は自分——簡潔な言葉に、芸術家の誇りがみなぎっている。周囲と比べ、一喜一憂してしまうのが人の常。だが、移ろい続ける周囲を"基準"にする限り、不安は消えないだろう。自分も他人も皆、かけがえのない存在——この事実を思い起こすことで、人は深く励まされ、安心と自信が生まれてくる▼変化の激しい時代であるほど、自分自身に生き抜く。池田先生は「自分が尊敬できる自分をつくっていくことだ」と。周囲と比べるのではなく、"これまでの自分"と比べる。自ら決めた目標へ、自分らしく、日々、新しい挑戦を始めたい。(誼)

寸鉄 2020年4月27日
どんな時代になろうとも学会は庶民の味方—戸田先生。励ましの声を強く
電子版で劇画『人間革命』の配信開始。読者に活力送る為。紙面充実も益々
歌声は人々を忽ち一つに—中国文豪。皆で歌作る青年部の参加企画は希望
読書は脳からのストレス信号を抑制する効果が—脳科学者。挑戦の好機と
3月の連休は外出自粛の緩み鮮明—データ。大型連休へ接触8割減を皆で

☆心に御書を 第36回 未来の勝利の因を今こそ
〈御文〉
『過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ』(開目抄、231ページ)

〈通解〉
過去の因を知りたいと思うなら、その現在の果を見なさい。未来の果を知りたいと思うなら、その現在の因を見なさい。

〈池田先生が贈る指針〉
わが未来部の友と一緒に拝したい。
家での勉強が続くなど大変な中、本当にご苦労さま! 今、我慢強く頑張ることが、皆さんの人生にとっても、社会にとっても勝利の因です。
賢い生活のリズムで、睡眠を十分に、健康第一で! ご家族に笑顔を忘れず、朗らかに前進を! 宝の一人一人に題目を送ります。

☆未来の宝と共に 少年部長 佐保創一郎さん
〈池田先生の言葉〉
(みんなのお父さん、お母さんや学会員は)自分がなやみで大変であっても、それでも人のために行動します。時には、真心が理解されず、悪口を言われることもあります。でも、あきらめません。みんなで幸せになるために、ますます題目をとなえ、ますます元気になって、また行動していきます。これが、創価の生き方なのです。
その後継者である少年少女部のみなさんも、いつまでも、「人のためにという心」「人を思いやる心」を持ち続けてください。
(『希望の虹』41ページ)

◇"わが家の信心"知る機会
少年少女部、未来部のみなさんは、お父さん、お母さんに池田先生との思い出や、"わが家の信心の歴史"を聞いたことはありますか?
私は小さい頃から、毎日、御本尊の前に座り、題目をあげる母の後ろ姿や、父が座談会で楽しそうに話している様子を見て、信心の大切さや先生の偉大さなどを子どもながらに感じていました。その中でも、わが家の信心の歴史を知り、決意を深めた、両親との忘れられないエピソードが二つあります。
一つ目は、東京の創価高校に合格し、地元の大分から上京する時のことです。車で空港へ向かう途中、母が「あなたは生まれる前に池田先生とお会いしていたのよ」と話し始めました。
1992年2、3月、先生は大分を訪問され、多くの人に励ましを送ってくださいました。その時の会合に参加した母のおなかの中には、数カ月後に出産予定の私がいたそうです。「あなたは貴重な機会に参加していたの。先生との原点を持った使命深い息子だと思って、大切に育ててきたのよ。今こうやって、先生のもとに送り出す時が来たんだね」と、母は感慨深く語ってくれました。この時、あらためて先生との不思議なつながりを実感し、それまで大事に育ててくれた両親に心から感謝しました。
二つ目は、私が地元・大分の友人を学会への入会に導いた大学生の時です。入会記念勤行会の日、友人を自宅に招き、お祝いをしていました。しばらくすると父は友人に、自ら入会し、新しい世界に飛び込む決意をした時のことを話してくれました。「この信心に間違いはないよ」と、確信を込めて語る父の姿に、そばで聞いていた私は感動。父が誇りをもって歩んできた信心の道を、自分も生涯貫こうと心に決めたのを覚えています。
現在、自宅で過ごす時間が増え、退屈さや不安感があるかもしれません。でも、ピンチはチャンスです。こんな時だからこそ、お父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんから、普段なかなか聞けない"わが家の信心"を学び、心を磨く機会にしてみましょう。
池田先生は書籍『希望の虹』の中で「みなさんのお父さんやお母さんも、創価学会という『学ぶ会』で、みんなを幸福にし、世界を平和にしていく生命の大哲学を学び、実践しています。世界一偉い人だと、私は誇りに思っています。みなさんは、その後継者です」と、私たち少年少女部、未来部に大きな期待を寄せてくださっています。
親孝行をしながら、朝晩の勤行・唱題に挑戦し、創価の後継者として朗らかに前進していきましょう!

2020年4月26日日曜日

2020.04.26 わが友に贈る

家で過ごす大型連休。
親戚や旧友らと連絡を。
直接会えなくても
声を掛け合うことが
互いの活力の源泉だ。

御義口伝巻上 P733
『転輪聖王出現の時の輪宝とは我等が吐く所の言語音声なり此の音声の輪宝とは南無妙法蓮華経なり』

【通解】
転輪聖王が具えている輪宝(車輪をかたどった宝器)とは、我らが発するところの言語音声である。この音声の輪宝とは、南無妙法蓮華経のことである。

名字の言 『アンネの日記』を読んだ少女が、日記を付け始めた 2020年4月26日
ユダヤ人の少女アンネ・フランクには「キティー」という名前の友がいた。といっても実在した人物ではない。彼女の日記帳の愛称である▼ナチスから逃れるための隠れ家で、アンネは"親愛なるキティー"に宛ててペンを執った。学校に行けず、外でも遊べない。命の危険さえ感じる生活。それでも彼女は日々の小さな出来事を報告し、宝の思い出を重ねる。「良くなるのも悪くなるのも、人の心の持ちようしだいなんです」と、決して明るさを失わなかった(深町眞理子訳)▼夏休みの宿題でしか縁のなかった日記を、都内の少女部員が付け始めた。休校期間中に『アンネの日記』を読んだことがきっかけだという。タイトルは「ありがとう発見記」▼自宅近くで咲いた花に「元気をくれて、ありがとう」。慣れない料理を頑張るパパに、「ありがとう」。家の中で楽しく遊べる工夫をするママに「ありがとう」——少女は"将来の私"に宛てている。「大変な中でも笑顔を忘れなかったよね」と、いつか振り返るために▼希望は与えられるものではなく、自ら創り出すもの。行動の自由は妨げられても、心の翼は自在だ。その力を鍛えるための信仰である。今こそ価値創造の行動を開始して、わが「未来までの物語」をつづりゆこう。(之)

寸鉄 2020年4月26日
「始中終すてずして大難を・とをす人・如来の使」御書。弥弥の祈りで前へ
長野の日。"負けじ魂"に燃える不屈の連帯。師弟有縁の人材山脈は堂々と
唱題1時間、研鑽20分、3人激励—1・2・3運動に反響。今できる挑戦を
外出自粛等で心の相談が増加—厚労省。地域の絆更に強く。電話等を使い
10万円給付に絡む詐欺に注意。不審な相手に対し口座等は絶対に教えるな

☆随筆「人間革命」光あれ 生命凱歌の言論城 2020年4月20日
はじめに、新型コロナウイルスの感染症により亡くなられた世界の全ての犠牲者を追悼し、心から追善回向の題目を送らせていただきます。
とともに、昼夜を分かたず、命を守る最前線で奮闘されている医療関係の方々をはじめ、社会のありとあらゆる分野で尊き使命を遂行されている皆様方に満腔の感謝を捧げ、健康と無事安穏を強盛に祈ります

師・戸田城聖先生の事業が最も厳しい苦境の渦中、師弟二人で聖教新聞の発刊へ構想を温めていた時のことである。
「なぜ、日蓮大聖人の一門は、あれほどの大難の連続も勝ち越えることができたのか。
大作はどう思うか?」
戸田先生は、そう尋ねられながら、私に御書を開いて示された。
自然災害、食糧難、さらに疫病の流行などが打ち続くなか、遠く離れた佐渡の千日尼へ送られた御返事である。
「心は此の国(=甲斐の国)に来れり、仏に成る道も此くの如し、我等は穢土に候へども心は霊山に住べし、御面を見てはなにかせん心こそ大切に候へ」(御書一三一六ページ)
大聖人は会えない門下にも、文字の力で、まさに顔を合わせた対話と同じように激励され、心を通わせておられたのだ。
戸田先生は力を込めて言われた。
「大聖人は、お手紙を書いて書いて書き抜かれて、一人ひとりを励まし続けられた。だから、どんな人生と社会の試練にも、皆、負けなかった。
この大聖人のお心を体した新聞を、大作、大きく作ろうではないか!」

あれから七十星霜——聖教新聞は、毎日毎朝、「太陽の仏法」の光を、赫々と、あの地にもこの家にも届けている。
緊急事態宣言のもと、たとえ会えなくても、集えなくても、聖教新聞を通し、創価家族の心と心は結ばれているのだ。
共に試練に立ち向かう全世界の宝友の「異体同心」の絆も、紙面で写真で一段と強まっている。
これも、なかんずく、雨の日も風の日も大切に配達してくださる、尊き"無冠の友"の皆様方のおかげである。
世界聖教会館が完成してから最初に迎える創刊記念日に際し、私は最大に御礼を申し上げたい。
本当にありがとう!

◇立正安国の挑戦
学会の前進は、仏意仏勅なるゆえに、不思議なリズムに則っている。
思えば、初代・牧口常三郎先生が新潟県に誕生された一八七一年(明治四年)は、日蓮大聖人の佐渡流罪(文永八年)から六百年であった。
二代・戸田城聖先生が発願され、大聖人の御書が発刊された一九五二年(昭和二十七年)は、立宗宣言(建長五年)から七百年の慶祝の年である。
後継の私が青年を代表し、第三代として前進の指揮を執り始めた一九六〇年(昭和三十五年)は「立正安国論」による諌暁(文応元年)から七百年であった。
大聖人は「天変地夭・飢饉疫癘」に憤ぴされ、「立正」すなわち生命尊厳の大哲理を打ち立て、「安国」すなわち全民衆の幸福と世界平和の宝土の建設を願われた。
その人類の宿命転換へ、いよいよの挑戦を開始したのだ。それは、何よりも正義と真実を師子吼する「言論戦」であり「思想戦」であった。
ゆえに、第三代会長就任と時を合わせ、私は聖教新聞の躍進に全力を尽くすとともに、小説『人間革命』の執筆を深く心に期した。
「立正安国論」では、「汝須く一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を祷らん者か」(御書三一ページ)と示されている。
"自分だけの幸福や安全もなければ、他人だけの不幸や危険もない"。この生命観に立って、社会と世界全体の安穏を祈り、尽くしていく人間主義の究極の哲学を、我らは聖教新聞に掲げ、平和・文化・教育の対話と連帯を広げてきたのだ。

聖教は友を励まし 不屈の心をつなぐ
◇苦難に負けない
創刊七十周年を明年に控えた今、聖教は自他共の幸福の大道を示し、読者に勇気と希望を贈る「生命凱歌」の言論城と聳え立っている。
一昨年、小説『新・人間革命』全三十巻を完結した折、私は全宝友に、広宣流布という民衆勝利の大叙事詩を、未来永遠に共々に綴りゆこうと、呼び掛けた。
聖教に躍動する日本と世界の同志の晴れ姿こそ、「人間革命」の黄金の日記文書なりと、私は妻と合掌する思いで拝見する日々である。
とりわけ、人類が未曽有の脅威に直面している今日、わが聖教には、「変毒為薬」と「価値創造」の英知を発信する大いなる使命がある。
人間への「励まし(エンカレッジ)」と「内発的な力の開花(エンパワーメント)」を促す言葉を紡ぎ、苦難に負けない民衆の心と心をつなぐ柱とならねばならない。
今、毎日の紙面でも、日本国内はもとより世界の同志たちの奮闘や社会貢献の様子が伝えられ、懸命に艱難と戦う友に勇気の灯をともしている。
どうすれば友を元気づけ、笑顔にできるか——不撓不屈の世界市民の一念が、聖教新聞には結集しているのだ。
それは、仏が常に人びとを賢く、幸せに、平和にしたいと願う「毎自作是念の悲願」(同四六六ページ)にも通ずる。
御聖訓には「真実一切衆生・色心の留難を止むる秘術は唯南無妙法蓮華経なり」(同一一七〇ページ)と仰せである。
我らは、この妙法の大功力で、地球上のいずこであれ、自他共の生命から、限りなく仏の智慧と力を呼び出しながら、何としても眼前の色心の留難を止めていきたい。

波濤を越えて! 希望の大航海
◇嵐と戦う「帆船」
六十年前(一九六〇年)の五月三日、第三代会長就任式で、私は、高く掲げられた戸田先生の遺影を仰いだ。
"断じて指揮を執れ"——恩師の声を胸に響かせ、世界広宣流布の一歩前進へ、「ちかいし願やぶるべからず」(同二三二ページ)と覚悟を定めた。
このわが出陣の「五月三日」を記念し、旧・学会本部のあった西神田の近くで、一枚の絵を購入した。
紺青の大海原で、逆巻く怒濤と戦う「帆船」を描いたものである。
フーゴ・シュナース=アルクイストという海洋画を得意とするドイツ人画家の油彩画であった。
波風は吹き荒れ、三本のマストの帆はほとんど巻かれている。船体は激しく荒海に揺れ、甲板を白い波しぶきが打つ。今にも波にのまれるのか、逆風に挑み、危難を乗り切るのか、生死を懸けた激闘だ。
進め、波瀾万丈の海を越えて! 師と共に、同志と共に、民衆の勝利の朝を迎えるために!——これが、広布の大航海に三十二歳で船出した当時の心境であった。
嬉しいことに、日大講堂に集った友はもちろんのこと、わが同志たちは「地涌」の誓いを分かち持ち、日本中で、さらに世界中で、創価の使命に奮い立ってくれた。
人生の宿命の激浪にも耐えた。「悪口罵詈」「猶多怨嫉」の経文通りの烈風も受けた。だが、五月三日の誓いを思い出しては立ち上がり、私と共に「負けじ魂」で祈り抜き、戦い抜き、断固として勝ち抜いてきた。
この地涌の師弟にみなぎる闘魂を、時代の荒波に敢然と立ち向かう頼もしき後継の青年たちに、私は託したいのだ。

使命を果たさん 世界一の団結で!
◇最高峰を目指し
世界一
 最高峰の
  ヒマラヤを
 鶴は飛び越え
  使命を果たせり

晴れわたる就任の五月三日の朝に詠んだ和歌である。
懐かしき「戸田大学」の講義で、恩師は「須弥山に近づく鳥は金色となるなり」(同一五三六ページ)との御文を通し言われた。"須弥山はいわばヒマラヤのことだよ、最高峰を目指し、苦難の山を越える戦いが自身を最高に輝かせるのだ"と。
あの白雪の高嶺に近づく鳥たちはどんなに輝くだろう——私には、大きく翼を広げて舞いゆくツルの隊列の姿が思い描かれてならなかった。
広布の前途に、いかなる試練の山が立ちはだかろうとも、創価の師弟は慈悲と哲理の翼を広げ、勇敢に飛翔しゆくのだ。
そして世界一の麗しき団結で、一切を勝ち越えて、生命の凱歌を響かせ、金色燦たる希望の大光を人類の未来へ贈りゆこうではないか!

2020年4月25日土曜日

2020.04.25 わが友に贈る

困った時には
一人で抱え込まず
周囲に助けを求めよう。
「つよきすけを
かひぬれば・たうれず」

上野殿御返事 P1579
『千金の金をもてる者もうえてしぬ、一飯をつとにつつめる者にこれをとれり』

【通解】
千金の金を持っている者も飢えて死ぬ。これは一食の飯を苞に包んだ者に劣る。

名字の言 本紙創刊号を飾った師弟共戦のドラマ 2020年4月25日
1951年(昭和26年)4月20日、本紙創刊号に神奈川・鶴見での弘教が大きく進む様子が報じられた。「聖火鶴見に炎上」との見出しは有名だ。その陰には若き池田先生の奮闘があった▼月刊誌「潮」5月号の連載「民衆こそ王者」が伝えている。病に臥せる壮年を、生活苦にあえぐ婦人を、先生は、家族のように励ました。バケツを手にした婦人と出会えば、「重たいでしょう」と気さくに運んでくれた▼前年の50年(同25年)、戸田先生の事業は最大の苦境にあった。その再建のための主戦場の一つが鶴見だった。若き池田先生は、ここに毎日のように通った。病む体で、冬にオーバーもない中で▼「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)、「苦楽ともに思い合せて」(同1143ページ)。寸暇を縫って共に拝した一節一節が、友の希望となった。最も苦しい時、共に戦った鶴見の友が、創刊号を飾ったのである▼「戸田先生を守り、学会を守り、折伏、折伏で戦い抜いた」「こういう人に最大に報いてあげたい」と先生。仏法の師弟という最も美しい人間の絆によって、今日の学会は築かれてきた。この絆こそ力だ。明年の"聖火炎上"をわが希望として、師と共に、世界の同志と共に、忍耐強く励ましの輪を広げていきたい。(進)

寸鉄 2020年4月25日
試練の時こそ前進の炎を燃え上がらせよ—牧口先生。「5・3」へ決意新た
江戸川「師弟勝利の日」。誉れの東京広布の心臓部日々、価値創造の勇者に
自宅でも「励まし」は送れる。電話・メール・手紙等で友人の心温める春風を
感染対策へ一層の努力を—専門家会議。接触の8割減へ今は「家にいよう」
帰宅時は必ず手洗い・嗽を。小まめな換気も励行。予防の基本を家族で徹底

☆四季の励まし あす本紙の創刊記念日 生命を鼓舞する言葉の力 2020年4月19日
【写真の説明】雨上がりの空に、鮮やかに輝く七彩の虹。1991年(平成3年)6月、池田大作先生がルクセンブルクで撮影した。
あす20日は、本紙の創刊記念日。今年で69周年を迎える。大文豪ビクトル・ユゴーは言った。「活字文化は社会の光であります」「活字文化がなかったならば、漆黒の闇が続きます」(稲垣直樹訳『ヴィクトル・ユゴー文学館 第9巻』潮出版社)
「君はユゴーとなって書きまくれ!」との戸田城聖先生の期待を胸に、池田先生は小説『人間革命』『新・人間革命』をはじめ、随筆や長編詩などを寄稿し、本紙を通して全国の同志に励ましを送り続けてきた。師の言論闘争に続き、我らも友の心に希望の虹を懸けていきたい。

◇池田先生の言葉
人間の魂から迸り出る
言葉には偉大な力がある。
我らの生命を
鼓舞する勇気があり、
希望がある。
正義の信念があり、
邪悪への憤怒がある。
人間は言葉なしに
生きられない。
「言葉の力」を
信ずることは
「人間性の力」を
信ずることである。

新聞の使命——それは、
邪悪や不正を鋭く糾弾し、
庶民を守り抜く
「民衆厳護」にこそある。
庶民の中で誕生し、
多くの庶民に支えられ、
庶民と共に発展してきた、
聖教新聞の誇りも
ここにある。

人生、人々の胸に、
何を配って、
一生を終えるのか。
配達員の方々は、
「希望」を配っておられる。
「勇気」を配っておられる。
「智慧」を配っておられる。
「文化」を配っておられる。
「平和」を配っておられる。
「希望」を
配達しておられる皆様の
人生のポストに、
「希望」が
届かないはずがない。

最も深い革命は、
思想の革命である。
いかなる人の
生命も尊極であり、
必ず幸福になる
権利があるという思想!
自分自身が変われば、
人生も、環境も、
世界も変えていけるという
「人間革命」の思想!
高らかに
新しき「思想の喇叭」を
吹き鳴らすのが、
わが聖教新聞の使命だ。

いかなる災害や危機にも、
断固と立ち向かう
希望の大城が創価であり、
その揺るぎなき言論の柱、
民衆厳護の言論王こそ、
聖教新聞である。
さあ今日も、聖教と共に、
「生命はかくも尊厳なり。
無窮なり」と、
人間革命の讃歌を、
民衆勝利の大叙事詩を、
綴りゆこうではないか!

2020年4月24日金曜日

2020.04.24 わが友に贈る

交通機関・物流・販売など
日々の生活を支える
皆さま、ありがとう!
尊き献身に最敬礼。
健康・無事故を祈ります。

上野殿御返事 P1558
『日蓮生れし時よりいまに一日片時もこころやすき事はなし、此の法華経の題目を弘めんと思うばかりなり』

【通解】
日蓮は、生まれたときから今にいたるまで、一日片時も心の休まることはない。ただ、この法華経の題目を弘めようと思うばかりである。

名字の言 人生を豊かにするものは?——詩人・吉野弘さんの場合 2020年4月24日
事故で神経まひを負った男性が、言語感覚を取り戻すリハビリを受けた。2枚のカードに書かれた言葉を組み合わせ、意味の通る文章にするもの。男性は「豊かにする」というカードを手にした。対応する正解は「くらしを」。だが男性は別の言葉を選んだ。「苦労を」だった▼詩人・吉野弘さんが、自身の詩集につづった話だ。「苦労を豊かにする」——楽な道だけでは生き方が貧弱になる。人生を充実させる"苦労"の捉え方を教わる至言といえよう▼今春、小学校の卒業式を終えた、ある未来部員が1本の赤いひもを手に帰宅した。担任教諭から卒業生一人一人に手渡されたという。"ひもの長さはこの6年間で伸びた身長の分"と聞いた両親は、胸が熱くなった▼在学中、病で長期入院した時は、勉強に遅れまいと母子で教科書をめくった。退院後は体力づくりに毎朝、父と走った。身も心もたくましく成長した、わが子の姿に「全てに意味があったね」とたたえ合った。現在は本格的な中学校生活を待ちつつ、家族で勤行・唱題にも挑戦する▼試練の中にいる時は、目に見えての前進を感じられないかもしれない。苦難に耐え抜き、振り返った時、負けなかった日々の偉大さが分かるもの。苦労を豊かにする鍵は前向きな「忍耐」である。(城)

寸鉄 2020年4月24日
幸福な人生を営む源泉は我々の生命力—戸田先生どんな時も祈り根本に!
「未来の果」は「現在の因」にあり。今日もできる事に全力。挑戦の心燃やし
常勝大阪・師弟誓願の日。不二の同志に勇気あり。連帯固く励ましの拡大を
店舗や商店街の混雑解消急務と。"買い物は1人で短時間"徹底で感染防止
SNSで知り合った人に会いたい—未成年4割。犯罪の火種だ。甘く見ず

☆教学講座 日蓮大聖人の御生涯に迫る 第1回 誕生・遊学から「立宗宣言」へ
人類は今、新型コロナウイルスの感染拡大という脅威に直面しています。
誰もが大きな苦難との戦いの渦中にあるこの時、私たちは改めて、大難を越えて民衆救済の誓願に生き抜かれた日蓮大聖人の御生涯を学び、御本仏直結の弟子としての誇りと使命を確認していきたい。
大聖人は「一切衆生の同一苦は悉く是日蓮一人の苦と申すべし」(御書587ページ)と仰せです。
宗教の使命は、人間の幸福の建設であり、その道を阻もうとする苦難を打ち破りゆく勇気と力を送っていくことです。
草創以来、多くの同志は教学部任用試験(仏法入門)をはじめ、折々に大聖人の御生涯を学ぶ中で、その崇高な精神に迫り、「日蓮が弟子と云って法華経を修行せん人人は日蓮が如くにし候へ」(同989ページ)との御金言を全身にみなぎらせ、一歩一歩、希望の歩みを重ねてきました。
「教学講座 日蓮大聖人の御生涯に迫る」の初回は、誕生・遊学から「立宗宣言」に至るまでの歩みを追いたいと思います。分かりやすく対話形式にまとめました。
末法に法華経を弘めることは
困難極まりない。
しかし、民衆のために戦うのが
「仏の心」である!

◇漁村に生まれ育つ
——日蓮大聖人は、どんな時代を、また、どんな願いをもって生き抜かれたのか。ここでは、初心に立ち返って、大聖人の足跡を一つ一つ、学んでいきたいと思います。
誕生されたのは、今から約800年前の鎌倉時代ですね。

この頃、民衆の間に最も広まっていたのは、"死んだ後の世界"に救いを求める念仏でした。自然災害や飢饉、疫病も相次いでおり、念仏の思想に、一種の終末観として広まっていた末法思想が重なって、人々の不安が募っていました。

——鎌倉時代の様相を聞くと、現代の状況とすごく似ていて驚きます。人々の不安が募っている様子も同じですね。

大聖人の生誕は、貞応元年(1222年)2月16日。その厳しい社会状況は、年を重ねるごとにますます色濃くなっていくのです。
安房国長狭郡東条郷の片海(現在の千葉県鴨川市)という漁村の生まれである大聖人は、御両親や地域の人々に囲まれながら成長したことでしょう。
御書にも「辺土に生をうけ其の上下賤・其の上貧道の身なり」(御書200ページ)、「遠国の者・民が子」(同1332ページ)等、庶民の生まれであることを誇りをもってつづられています。

——「常に民衆と共に、民衆の幸福のために」という大聖人のお心の源は、庶民の中で生まれ育ったという生い立ちにあるのですね。

大聖人は、12歳で安房国の清澄寺に入り、教育を受けられます。その頃、「日本第一の智者となし給へ」(同888ページ)との願いを立てられました。
民衆を救うために、生死の根本的な苦しみを乗り越える仏法の智慧を得ようとされたのです。

◇万人を救う法を探究
——そんな思いを心に秘めて、仏法を探究されるのですね。

16歳で、清澄寺の道善房を師匠として出家されます。この頃、「明星の如くなる智慧の宝珠」(同ページ)を得られたと述べられています。仏の覚りの法であり、一切の事象を明らかに見ていける「妙法の智慧」を得たということです。
その後、鎌倉、京都、奈良など各地を遊学し、比叡山延暦寺をはじめ諸大寺を巡って、あらゆる経典を読まれ、各宗派の教義の本質を究明されます。
その結論として、法華経こそが仏教の全ての経典の中で最も勝れた経典であること、そして、南無妙法蓮華経こそが法華経の肝要であり、万人の苦悩を根本から解決する法であることを覚知されました。

——民衆の幸福を第一に思索された上での結論であり、使命の自覚なのですね。

妙法弘通の使命とその方途を確認された大聖人は、故郷から実践に踏み出されます。
建長5年(1253年)4月28日、清澄寺で、念仏などを破折するとともに、南無妙法蓮華経こそが末法の世界中の民衆を救う唯一の法であると宣言されました(立宗宣言)。32歳の時です。この頃、自ら「日蓮」と名乗られます。

◇不退転の闘争を開始
——この「立宗宣言」から、大聖人の民衆救済の闘争が始まったのですね。

「開目抄」に、その直前の思索が回想されています(同200ページ、趣旨)。
"経文には、法華経を説き弘める者に必ず迫害のあることが説かれている。一方で、正法を弘めなければ、人々の成仏の道を閉ざし無慈悲になってしまう。どちらの道を選ぶべきか……。正法を弘めゆく道を選ぶべきだ!"と。
思索はそこでとどまりません。"難が起きた時に退いてしまうくらいなら、思いとどまったほうがよい。末法に法華経を弘めることは困難極まりないと、はっきり経文に説かれている。しかし、いかなる困難があろうと、人々のために立ち上がるのが「仏の心」である"との結論に至ったのです。
この大聖人の誓願について、池田先生は「御年32歳の時から佐渡流罪を経て、御入滅のその日まで、終始一貫しています。何も変わりません。誓願は貫き通してこそ、誓願です」と語られています。

——私たちの幸福のために、迫害に遭うことを承知の上で、正法を弘め始められたのですか。すごいことです。

実際、「立宗宣言」と同時に難が起こりました。東条郷の地頭(警察権や税の徴収権などを行使した幕府の役人)である東条景信は、念仏の強信者でした。彼は、念仏を批判した大聖人に危害を加えようとしたのです。
かろうじてその難を免れた大聖人は、安房の清澄寺を離れ、当時の政治の中心であった鎌倉に出られたのです。
(次回は24日付に掲載の予定)

◇【ここに注目!】「日蓮」の御名乗り
日蓮大聖人の御生涯を貫いた誓願は、「日蓮」という御名乗りにも表れています。
大聖人は「明かなる事・日月にすぎんや浄き事・蓮華にまさるべきや、法華経は日月と蓮華となり故に妙法蓮華経と名く、日蓮又日月と蓮華との如くなり」(御書1109ページ)と仰せです。
法華経では、地涌の菩薩の上首(リーダー)である上行菩薩について、"衆生の闇(迷いと不幸の根源)を照らす日月である"と説かれています。また、地涌の菩薩が、煩悩で汚れた現実世界にあっても、それに染まらないさまを"蓮華が泥水のなかに清浄な花を咲かせること"に譬えています。
太陽のように民衆の心を希望の法理で照らし、現実社会の真っただ中で蓮華のように清らかな花を咲かせていく——「日蓮」との御名乗り自体、大聖人御自身の誓いの結晶であり、社会への宣言であったと拝することができます。

2020年4月23日木曜日

2020.04.23 わが友に贈る

大変な時だからこそ
自分を褒めよう!
その前向きな心が
周囲を照らし
他者をも励ます力に!

如説修行抄 P501
『我が弟子等の中にも兼て聴聞せしかども大小の難来る時は今始めて驚き肝をけして信心を破りぬ』

【通解】
わが弟子檀那の中に、かねてから聞いてはいても、いざ、大小の難が来てみると、今はじめて聞いたかのように驚き肝をつぶして、信心を退転したものがいる。

名字の言 女優・高峰秀子さんの"若さの秘けつ" 2020年4月23日
昭和の大女優・高峰秀子さんが養女を迎えたのは、80代半ばの時だった。「かあちゃんは、自分が年をとったと思ったのは、いつ?」と娘から尋ねられ、「今日できることを明日に延ばした時」と、即答したという▼「それは何歳の時?」との質問には「74歳」と。料理や読書に励み、規則正しい生活をおろそかにしない。より良い人生について、生涯、問い続けた。そんな母・高峰さんには「己を律する心が、微動だにせず存在し続けていた」と、娘は振り返っている(『類型的なものは好きじゃないんですよ』河出書房新社)▼中国のことわざに「身体の老いは恐れないが、心の老いが恐ろしい」と。心の老いとは、意欲や気力を失うことともいえよう。社会や生活状況の変化に直面した時こそ、"自分はこう生きる"という哲学があるか否かが問われてくる▼池田先生と親交を結んだ高峰さんは、学会の集いにも参加したことがある。先生は高峰さんを前に語った。「人間はこの地球上に楽しむために生まれてきました。『衆生所遊楽』の人生こそ、真実の人生です」▼遊楽とは、うわべの楽しみではない。豊かな生命力と知恵で逆境も成長の舞台に変え、生涯青年の心で"今できること"に挑戦していく。それが真の「遊楽」の生き方である。(之)

寸鉄 2020年4月23日
御書「強敵が人をば・よくなしけるなり」。試練を変革の因に。強盛に祈り
三重県婦人部の日。地域と家庭照らす幸福の太陽希望の声を今日も元気に
子ども読書の日。良書と触れ合えば心が豊かに。今こそ親子で繙く習慣を
3月下旬から50代以下の感染者急増。気の緩み排し接触8割減へもう一重
信号ない横断歩道、渡る人いても8割の車が停車せず。「歩行者優先」守れ

☆4月度「御書講義」 上野殿御返事(刀杖難事)(下) 森中教学部長
◇苦難を宿命転換の原動力に世界の同志と新たな前進!

御文�
『及加刀杖の刀杖の二字の中に・もし杖の字にあう人はあるべし・刀の字にあひたる人をきかず、不軽菩薩は杖木・瓦石と見えたれば杖の字にあひぬ刀の難はきかず、天台・妙楽・伝教等は刀杖不加と見えたれば是又かけたり』(御書1557ページ3行目〜5行目)

◇「及加刀杖」を身読
勧持品の二十行の偈の中には「及加刀杖」、すなわち、仏法に無智な人々が刀や杖をもって法華経を弘める者を迫害することが説かれています。
この「刀杖」の二字のうち、「杖」をもって打たれた人はいるかもしれないが、「刀」をもって斬られた人のことは聞かないと仰せです。
その具体的な例として、大聖人は不軽菩薩を挙げています。不軽菩薩は「杖木・瓦石」と経文にあるように、杖の難に遭ってはいるが、刀の難に遭ったとは記されていないとあります。実際に法華経の不軽品の箇所では、杖や瓦礫のことが述べられていても、刀の難を受けたとは書いてありません。
さらには、大聖人以前の人たち、天台・妙楽・伝教たちも、「刀杖も加えず」とあることを示されています。「刀杖も加えず」とは、法華経に説かれている諸天善神の加護の証しです。刀や杖で危害が加えられることはない、ということです。
いずれも大聖人は、あえて経文を確認されています。本抄にはありませんが、大聖人はこれまでも勧持品を身読したとして数数見擯出や、僭聖増上慢が具体的に誰に当たるのか、あるいは、僭聖増上慢を支える俗衆増上慢が、当時の日本で誰に当たるのかなどについても触れています。大聖人ほど、徹底して経文を身で読まれた方はいません。
どこまでも経文を根本とするのが大聖人の態度です。学会は、この仰せの通りに「御書根本」の姿勢を貫いてきました。

◇大難が境涯を豊かに
御文の趣旨に戻れば、ここでは、経典に説かれている菩薩も、釈尊滅後から末法の時代まで法華経を持った人たちも、大聖人ほどの迫害を受けた人はいない、ということが強調されています。大難を受けていることが、そのまま一生成仏の軌道を歩んでいることの証明となるからです。
また、信仰とは、大難の中で自身の生命を鍛え、あらゆる困難に負けない境涯を築き上げる意味を持ちます。
宿命を使命に変える、というのが日蓮大聖人の仏法に基づく創価学会員の生き方です。
大難に耐え抜くなかで、力強い自分を築き、境涯を豊かにして、今度は、自身の生命の変革から周囲を変え、皆の幸福を実現し、最後は自他共に、人々の無明を打ち破り、人類の境涯を高めていく。
それが私たち創価学会の仏法実践者の生き方です。

御文�
『日蓮は刀杖の二字ともに・あひぬ、剰へ刀の難は前に申すがごとく東条の松原と竜口となり、一度も・あう人なきなり日蓮は二度あひぬ、杖の難にはすでにせうばうにつらをうたれしかども第五の巻をもってうつ、うつ杖も第五の巻うたるべしと云う経文も五の巻・不思議なる未来記の経文なり』(御書1557ページ5行目〜8行目)

◇刀と杖の難
「日蓮は刀杖の二字ともに・あひぬ」と、前の段を受けて、大聖人御自身は、勧持品の経文にある「刀杖」の二字、すなわち「刀の難」と「杖の難」をともに身で読んだのであると仰せです。
本抄で「東条の難」「東条の松原」との仰せは、いわゆる「小松原の法難」のことです。これは、文永元年(1264年)11月11日、大聖人が安房国東条郡天津に住む門下・工藤殿の邸宅へ向かう途中、東条の松原大路で、地頭・東条景信の軍勢に襲撃された法難です。
竜の口の法難は、文永8年(1271年)9月12日の深夜、大聖人が斬首の危機に遭われた法難です。
このように、大聖人は2回にわたって、「刀の難」に遭いました。
続いて、「杖の難」について仰せです。竜の口の法難の際に、平左衛門尉一行が急襲し、武装した兵士たちが大聖人を捕縛しようと草庵に押し入りました。その時、平左衛門尉の手下の「少輔房」という男が、大聖人の懐に入れられていた巻物を奪い取り、それで大聖人のお顔を三度、打ちすえたのです。これが「杖の難」です。不思議なことに、この巻物こそが、法華経の「第五の巻」でした。

◇法華経の「御恩の杖」
法華経の「第五の巻」、5巻目には、法華経28品のうち、提婆品第12から、涌出品第15までが収録されています。いずれも、末法弘通の大難が説かれている大事な部分です。
法華経は全部で8巻あるのに、この第5巻で打たれたということです。少輔房が大聖人の顔を打った杖も、法華経の「第五の巻」。刀や杖の難が述べられて「打たれるであろう」と説かれている経典も「第五の巻」。この意義を、大聖人は、「不思議な未来予言の経典である」と総括されています。
今回の範囲に続く部分で「日蓮仏果をえむ」と、大聖人は"この法華経の「第五の巻」によって仏の境涯を得ることができるのであるから、実は、少輔房に感謝すべきであり、杖もまた、法華経の「御恩の杖」である"として、最後は「感涙をさへがたし」とまで仰せられています。
大聖人は門下に対して、本当の意味で、大難にどう立ち向かい、乗り越えていくのか。そして、自身の境涯をどのように開いていくのかを、自らの振る舞いを通して教えられているということです。
苦難を宿命転換の原動力にしていく——この大聖人に連なる、仏法の精髄の生き方を私たちに教えてくれたのが創価三代の師弟であり、なかんずく池田先生です。
私たちは、どこまでも、師弟共戦の信心で、いかなる障魔の嵐をも乗り越えて、価値創造の源泉にしていく信仰を厳然と貫いていこうではありませんか。

◇師弟共戦の出発を
本抄の続く箇所で大聖人は、「とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ」(御書1557ページ)と、法華経への信仰を共に貫こうと南条時光に師弟共戦を呼び掛けられています。
また、「一日片時も・こころやすき事はなし」(同1558ページ)と仰せのように、大聖人御自身は、こうした大難また大難の連続の御生涯であっても、心やすまることは全くなかった、全ては民衆救済のためであり、一筋も後悔はないと仰せです。
この御本仏の大境涯を拝するとともに、この大聖人の御精神に連なった団体は、創価学会しかないことを一人一人が改めて確認して、前進していきたいと思います。
私たちは、今こそ、池田先生と共に、世界の同志と共に、新型コロナウィルス感染拡大の一日も早い終息と安穏を、強盛に祈ってまいりたい。
本年の「5・3」を、「私たちは、断じて負けません」と、新たな前進を、師匠に誓って、出発する時にしていきたいと思います。

2020年4月22日水曜日

2020.04.22 わが友に贈る

新型コロナに便乗した
詐欺に注意しよう!
個人情報を問い合わせる
連絡には厳重警戒!
周囲にも確認・相談を!

御義口伝巻上 P720
『今日蓮が唱うる所の南無妙法蓮華経は末法一万年の衆生まで成仏せしむるなり』

【通解】
今、日蓮が唱える南無妙法蓮華経は、末法一万年の衆生まで成仏させるのである。

名字の言 小旅行が中止に。肩を落とす壮年の家に孫がやって来て…… 2020年4月22日
80代の壮年が、春休みに予定していた中学生の孫との小旅行は、新型コロナウイルスの影響で中止に。出掛けるはずだった日、肩を落とす壮年の家で、孫たちがスマホをテレビにつなぎ始めた▼画面に映し出されたのは、行こうとしていた場所を紹介する動画。空気がいっぺんに明るくなる。"気分だけでも"と、一緒に眺めながらの語らいが弾んだ▼「あと何度、孫と出掛けられるか……」と感じていた祖父だったが、思ってもみない形で孫のやさしさに触れ、「元気で長生きして、コロナが終息したら、どんどん一緒に出掛けたい」と、かえって意欲を湧かせていた▼埼玉のある女子部では、単に家の手伝いをと呼び掛けるのではなく、SNSで「お料理で親孝行」「そうじをして日頃の感謝を」等の項目を共有し、<この週末、誰が、どれに挑戦するか当ててみよう!>と、クイズ形式で楽しく家でできることに取り組んでいた▼外出自粛が続く日々は、ストレスもたまりやすい。そんな状況の中でも、ちょっとした心配りがあれば、皆で楽しく乗り切れることがある。池田先生は、「人情の機微をふまえた"気配り"」を、「人間関係の潤滑油」と。わが家で、地域で、職場で、私自身が"潤滑油"となり、心豊かに日々を過ごそう。(道)

寸鉄 2020年4月22日
難題抱える社会には学会の利他精神が必要—識者電話やメールで激励更に
幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ—哲人。太陽の心で前進
週末の外出、3〜85%減と地域で大きな開きと。「今は緊急時」の意識強く
休校で最も困るのは運動不足—調査。家庭でも体動かす習慣を。賢く工夫
地球の日。自然破壊は新たな感染症招く恐れと。依正不二こそ時代の光源

☆創価大学・女子短期大学 新入生はじめ全ての学生に池田先生が祝福の言葉
この4月に入学した創価大学50期生、創価女子短期大学36期生をはじめ、新年度を迎えた全学生に創立者・池田大作先生が祝福の言葉を贈った。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、学生の健康と安全を第一に考え、創大では今月13日から、短大では6日から、一部、オンラインでの授業が実施されている(20日からは、全ての授業がオンラインで行われる予定)。
両大学では入学の催しは行わず、創立者の祝福の言葉は、各大学のオンライン授業の冒頭に学長や学部長などから紹介された。

◇入学おめでとう!
試練の時に勇んで、わが「平和のフォートレス」に志願してくれた、誇り高き創大50期生の皆さん、短大36期生の皆さん、また大学院生の皆さん、さらに通信教育部の皆さん、そして留学生の皆さん! ご入学、誠におめでとう!
いまだかつてない社会情勢の中、送り出してくださっている、ご家族の方々にも、心からの感謝とお祝いを申し上げます。
また在学生の皆さん方も、思うにまかせぬ環境下で、新年度のスタート、本当にご苦労さまです!

◇文明も人生も試練に勝つところに偉大な価値創造がある
20世紀を代表する大歴史学者トインビー博士と私が対談を開始したのは、創価大学の開学の1年後でありました。
博士と語り合った一貫した哲学は、"文明も、人生も、絶え間なく襲いかかってくる試練の挑戦に応戦し、打ち勝つところに、偉大な価値の創造がある"ということであります。
人類史に輝く「イタリア・ルネサンス」が、14世紀に猛威を振るった感染症ペストの大流行という悲劇を乗り越えての、まさに「蘇生」であり「再生」であったことも、見逃せません。

◇地球文明のルネサンスを
今、新型コロナウイルスの感染拡大に立ち向かう只中で学究に挑む皆さんには、これから新たな地球文明のルネサンスを創出しゆく偉大な使命があると、私は確信してやまないのであります。
青春の学びの生命には、無限の創造力があります。
トインビー博士との対話の期間中、私は、博士の最良の伴侶であるベロニカ夫人の母校、名門ケンブリッジ大学を表敬する機会がありました。思えば、17世紀、このケンブリッジ大学に学んだ若きニュートンが「万有引力の法則」の発見など「三大業績」を成し遂げたのは、ロンドンでのペストの大流行で大学が閉鎖されていた苦境の最中であります。

◇天才とは忍耐である
「天才とは忍耐である」とは、ニュートンの至言です。
皆さん方も、「創価」すなわち「価値創造」の負けじ魂を発揮しながら、忍耐強く、しかも聡明にして快活に、若き生命の学才を伸ばし光らせていただきたい。どうか、私が信頼する教員の先生方と共々に真摯に学問を究め、教養を深めて、世界の民衆に勇気と希望を送りゆく青春を勝ち開いてください。
一人ももれなく、健康で無事故で、使命と栄光の人生をと私は祈り続けていきます。

☆心に御書を 第35回 希望の文字を日本へ世界へ
〈御文〉
文字は是一切衆生の色心不二の質なり汝若し文字を立てざれば汝が色心をも立つ可からず(諸宗問答抄、380ページ)

〈通解〉
(色法である文字に、書き手の心法、境涯が表れるゆえに)文字は、一切衆生にとって、色心不二の姿そのものといえる。あなたが、もし文字を立てなければ、あなた自身の色法も心法も現すことはできない。

〈池田先生が贈る指針〉
文字があってこそ色心ともに宝の価値を見いだしていける。民衆を救う文字には「仏の命」そのものが込められている。
御本仏のお心を広く現代に伝え弘めゆくのが、聖教新聞である。"無冠の友"をはじめ尊き同志の真心が光っている。
人生と社会の難題を打開しゆく英知と希望の文字を、いやまして日本と世界の友どちへ!

2020年4月21日火曜日

2020.04.21 わが友に贈る

「苦楽ともに思い合せて」
題目を唱え抜こう。
妙法は究極の希望だ!
断じて変毒為薬を!
全てを幸福への力に!

佐渡御書 P957
『仏法は摂受折伏時によるべし譬えば世間の文武二道の如しされば昔の大聖は時によりて法を行ず』

【通解】
仏法においては、摂受と折伏のどちらかを実践するのかは、「時」に応じて決まるのである。譬えていえば、世間でいう文武の二道のようなものである。それゆえ、過去の偉大な聖人は時に応じて仏法を修行したのである。

名字の言 熊本地震から4年。被災した方から学んだこと 2020年4月21日
熊本地震から4年が過ぎた。地震が起こった時、神戸市の関西国際文化センターでは、企画展「心の財は絶対に壊されない!」が行われていた。東北の被災地へメッセージを届けるコーナーには、熊本の被災者へのエールも記されるようになった▼福島の友の言葉が、今も心に残っている。「3・11のあの暗い夜は忘れることはできないけれど、焦らず、一つ一つ階段をのぼるように進んでいけば、冬は必ず春となる。私が実感したことです。負げでたまっか!!」▼兵庫でも東北でも熊本でも、震災で住む場所を、愛する家族を、奪われた人がいる。それまでの日常を一瞬で失い、明日さえ見えない中、それでも過酷な現実に立ち向かい、一歩また一歩と復興への歩みを続けてきた▼取材を通して、被災した方から学んだのは、支え合う誰かがいれば、人はどこまでも強くなれる、変えられない現実などない、ということ。社会の「レジリエンス(困難を乗り越える力)」を強くするのも、人々の自発的な連帯である▼感染症が拡大する今、人と人の物理的距離を保たねばならない。だが、心の距離が離れ、「支え合う力」まで失ってはならない。不屈の信念を胸に、無力感や不安という「分断の力」に抗する「励ましの力」を広げたい。(澪)

寸鉄 2020年4月21日
「信心の歩を運ぶべし」御書。人生は一日一日が勝負。目標掲げ行学錬磨
言葉は人々を接近させる—文豪。会えずとも心は通ず。電話一本も誠実に
新型コロナの国内感染者が10日間で倍増。今こそ「接触8割減」を皆で断行
石鹸がない場合、手洗いは流水だけでも有効と。丁寧に指先、爪の間まで
SNSで不安煽るデマ横行。必ず情報源確認。鋭く真偽見抜き拡散させるな

☆心に御書を 第34回 逆境に負けぬ「不退の信心」を
〈御文〉
相構て相構て心を翻へさず・一筋に信じ給ふならば・現世安穏・後生善処なるべし(上野殿御消息、1528ページ)

〈通解〉
相構えて、相構えて、心を翻さず、(妙法を)一筋に信じていくならば、現世安穏・後生善処となっていくのである。

〈池田先生が贈る指針〉
若き南条時光に、報恩の道を示されたお手紙の結びである。
信仰とは最極の信念だ。どんな苦難にも揺るがない。信仰とは無限の希望だ。どんな逆境をもはね返せる。
一つ一つ祈り抜き、変毒為薬の智慧を涌現するのだ。一筋に「不退の信心」を貫き、妙法の広大無辺の功力で父母に孝養を! 社会に安穏を!

☆学ぼう「黄金柱の誉れ」Q&A 第4回 「無冠の友」への励まし
今月20日は、本紙の69周年の創刊記念日です。
日々、地域の安穏を祈りつつ、友に勇気と希望を届けてくださる、壮年部、婦人部、そして青年部の「無冠の友」の皆さま、本当にありがとうございます。
感謝を込めて、壮年部指導集『黄金柱の誉れ』から、池田先生の「無冠の友」への励ましを紹介します(指導集184ページから186ページまでを抜粋)。

●テーマ 「無冠の友」への励まし
〈尊い決意の人〉
配達員の皆様方!
皆さんは、一番、地味で、一番、大変だ。配達を経験した私には、よくわかる。
暑い日も、寒い日も、雨の日もある。お腹がすいている時もある。朝早く、多くの人は、まだ寝ている。そこを飛び起きて、聖教新聞を配ってくださる。尊い決意なくしては、本当に、できないことだ。
(本紙2008年4月28日付、本部幹部会でのスピーチ)

〈心を打つ「人の振舞」〉
御聖訓には、「不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ」(御書1174ページ)と仰せであります。この仰せを、来る日も来る朝も、誰よりも早く実践しておられるのが、皆さま方であります。
その「無冠の友」の地道な行動が、どれほど人の心を打つか。
昨年、私が皆さまを代表して、中国の名門大学から名誉教授の称号を拝受した折のことです。その大学の首脳の一人は、すでに聖教新聞の愛読者でした。なぜか。その方は、かつて中部にある大学に留学し、地元紙の配達をしていた時に、聖教の「無冠の友」と深い心の交流を結んでいたからです。

——毎朝、留学生の自分にまで、親切に声をかけてくれる無冠の皆さまは、なんと明るく、なんと爽やかで、なんと生き生きとしておられたことか。(中略)
聖教新聞にみなぎる活力も、哲学も、すべて無冠の皆さま方の尊き「人の振舞」を通して、地域に、社会に、そして世界に伝わり、広がっているのです。
(「無冠」2009年1月号へのメッセージ) 

〈「ありがとう」〉
私も妻も、毎朝、新聞が届けられる時間になると、よく二人で合掌して感謝している。「今ごろ、新聞が届いたかもしれないね。ありがとう」と。また、新聞を手に取るときも、「配達をされる無冠の友の皆さま、ありがとう」と。いつもそういう思いでいる。
(『池田大作全集』第87巻、本部幹部会でのスピーチ)

〈絶対に勝利者となる〉
「聖教新聞」の配達には、それ自体、折伏に通ずる功徳が現れる。永遠の生命から見れば、絶対に「勝利者」となる。究極的な幸福境涯となることは間違いない。
「配達即折伏」「配達即広宣流布」「配達即友好活動」「配達即拡大」である。
どうか"無冠の友"の皆さまは、お体を大切にしていただきたい。寝不足にならないよう、聡明に工夫しながら、「絶対無事故」でお願い申し上げたい。
「無冠即無事故」「無冠即健康」「無冠即長寿」「無冠即福徳」であれと、私も妻も、毎日、真剣に祈っている。
(本紙2001年7月2日付、本部幹部会でのスピーチ)

2020年4月20日月曜日

2020.04.20 わが友に贈る

◇今週のことば
「天 晴れぬれば
地 明かなり」
信心即生活の慧光を!
仏法即社会の大光を!
今日も我らの聖教と。
2020年4月20日

辧殿尼御前御書 P1224
『第六天の魔王十軍のいくさををこして法華経の行者と生死海の海中にして同居穢土をとられじうばはんとあらそう、日蓮其の身にあひあたりて大兵ををこして二十余年なり、日蓮一度もしりぞく心なし』

【通解】
第六天の魔王は十種の魔の軍勢で戦を起こし、法華経の行者を相手に生死の苦しみの海の中で、凡夫と聖人が同居しているこの娑婆世界を「とられないぞ」「奪ってやる」と争うのである。日蓮は、第六天の魔王と戦う(法華経の行者の)身に当たっており、大兵を起こして戦うこと二十余年である。その間、日蓮は一度も退く心はない。

名字の言 学会が行っている図書贈呈の淵源 2020年4月20日
東京・大田区森ケ崎(当時)に戦後、4人の青年が蔵書を持ち寄り、草水文庫という図書室ができた。青年たちはこの文庫を、公共の図書館にしたいという夢を持っていた。やがて文庫には、近隣の子どもたちが集まるようになった▼設置から2年8カ月後、草水文庫は小学校の図書館に。校長は朝礼で、「この町の、この学校の誇るべきものです」と語った。町の、学校の誇りである図書館は、4人の青年の尽力から始まった。その一人が池田先生であった(『評伝 戸田城聖(上)』第三文明社)▼学会の図書贈呈は、1954年(昭和29年)、戸田先生が故郷・厚田の小・中学校へ贈ったことが淵源である。この時、図書の手配を進めたのは池田先生だ。書籍を収めた本棚は「戸田文庫」と命名され、子どもたちに親しまれた▼池田先生は若き日から、本をわが子のように大切にしてきた。戦時中には、防空壕に入れ、空襲から守った。本は命であり、生きる糧だった。先生は語っている。「活字文化こそ『精神の泉』である。『社会の光』である」▼世界が不安に覆われる今、文字・活字が果たす役割は、ますます大きくなっている。冷静に正確に事実を伝えつつ、勇気の言葉、希望のメッセージを人々の心に届ける使命を、本紙は果たしていきたい。(芯)

寸鉄 2020年4月20日
会長の著作には読む人を鼓舞する魅力が—博士。人生の確固たる羅針盤と
本紙創刊記念日。全読者、無冠の友に感謝。真実と希望送る紙面作りを益々
東西創価中高で入学式。英知こそ民衆を守る光!この日忘れず学び鍛えよ
どう人との接触減らすか—一人一人の意識が鍵。全員が拡大対策の当事者
消毒液・マスク等の「送りつけ商法」多発。届いても慌てず相談電話188へ

☆四季の励まし 「家庭」は地域社会の灯台 2020年4月12日
【写真の説明】雲一つない空。青く輝く湖を泳ぐ水鳥たちは、まるで仲の良い家族のようだ。アメリカ・デンバーの名所の一つ、フェリル湖。はるか向こうには、ロッキー山脈が見える。1996年(平成8年)6月、池田大作先生がカメラに収めた。
家族が仲良く、家庭が安心の場であれば、人はどんな困難にも負けることはない。
誰よりも身近で、自分の味方になってくれる存在。時には、窮屈に感じることや意見がぶつかることもあるかもしれない。だが、互いの幸せを祈っていけば、家族の絆を強める好機に変わる。
きょうは「未来部の日」。ファミリー座談会を楽しく行い、皆で成長の節を刻もう。

◇池田先生の言葉
家族は人間にとって、
常に返るべき
「原点」であり
「大地」といってよい。
仲良く温かな家庭は
幸福である。
どんなに苦労があっても、
家族で互いに励まし合い、
団結して
勝利の城を築いていける。
 
人間は、一人で
成長できるものではない。
親をはじめとして、
数え切れないほどの
多くの人たちの支え、
励ましがあればこそ、
大成できるのである。
そのことを、
絶対に忘れてはならない。
感謝の心がある人には、
常に喜びがあり、
歓喜がある。
 
子どもに接する時は、
一個の人格として
尊重することが大事だ。
「これくらい、
いいだろう」と、
安易に思っては失敗する。
子どもの中には
大人がいる。
その大人に向かって
対等に語りかけていけば、
子どもの「人格」が
育っていく。
 
問題のない家庭などない。
悩みや、つまずきも、
大いにけっこうと、
どこまでも、
たくましい「楽観主義」で
悠々と人生を
切り開いていけばよい。
苦労や試練に、
一喜一憂せず
乗り越えていくならば、
崩れない「心の強さ」を、
子どもだけでなく、
親自身も
培うことができる。
根本は祈りである。
親が子どものために祈り、
子どもも応える、
それで、ともに成長する。
 
信心を根本とした
健康的な生活のリズムを
確立することから、
"家庭革命"の
大きな前進が始まる。
そして、和楽と幸福の
光彩を放つ家庭は、
地域社会を照らす
灯台となる。

2020年4月19日日曜日

2020.04.19 わが友に贈る

悩みに寄り添い
「同苦」することが
励ましの第一歩。
友の心を軽くする
抜苦与楽の達人たれ!

日女御前御返事 P1247
『法華経をば経のごとく持つ人人も法華経の行者を或は貪瞋癡により或は世間の事により或はしなじなのふるまひによつて憎む人あり、此は法華経を信ずれども信ずる功徳なしかへりて罰をかほるなり』

【通解】
法華経を経文のとおりに持つ人々であっても、法華経の行者をあるいは貪り・瞋り・癡の煩悩によって、あるいは世間的な事によって、あるいはさまざまな振る舞いがよくないといって、憎む人がいる。このような人は法華経を信じていても、信ずる功徳はない。かえって罰を受けるのである。

名字の言 「ユーモアも自分を見失わないための魂の武器だ」 2020年4月19日
戦時中、ナチスに捕らわれた一人の精神科医が、収容所の中で仲間に提案したことがある。それは毎日、笑い話を作ること。数分間、いや数秒間でもいい。しゃれや冗談を飛ばし合い、笑って過ごそうと▼そうやって過酷な状況に耐え、生き抜いた彼には確かな信念があった。「ユーモアも自分を見失わないための魂の武器だ」(フランクル著『夜と霧』池田香代子訳、みすず書房)▼感染症拡大を防ぐため、不要不急の外出を自粛する日々が続く。"ならば"と先日、ある家族はお茶の間に集まり、川柳を詠み合った。テーマは「笑い」。特に、小学生の3人の子が素直な心を表現した川柳が愉快だった。「おばあちゃん いつもテレビと 会話する」「成績表 決死の覚悟で 親に見せ」「勉強中 時計の針が 動かない」▼久しぶりに、家族みんなで声を出して笑った。両親が語っていた。「重たい雰囲気にのまれて、心まで重くする必要なんてない。希望を見失っちゃいけない。たくましい子どもたちに教えられました」▼いくら外出自粛といっても、萎縮したり、孤独に陥ってしまうのは避けたい。電話、メール、SNSなど上手に活用しながら、明るい励ましを交わしていこう。この難局を、皆で乗り越えられるように。(誠)

寸鉄 2020年4月19日
自他共の幸福広げる学会は共生の時代開く—博士電話一つも心結ぶ契機に
御書「大悪をこれば大善きたる」。必ず勝つための信心。我らは負けじ魂で
今が拡大防ぐ重大局面!買い物は家族とではなく一人で等、「3密」回避を
皆で歌を作ろう—青年部の参加企画に投稿続々。希望を紡ぐ頼もしき智慧
「健康の鍵は普段の生活」と感染回復の106歳女性。食事・運動・睡眠など賢く

☆4月度「御書講義」 上野殿御返事(刀杖難事)(上) 森中教学部長
創価学会公式ホームページ「SOKAnet」で配信(5月6日まで)されている、森中教学部長の4月度「御書講義」を、上下2回にわたって掲載します(抜粋・編集)。教材は「上野殿御返事(刀杖難事)」です。御書を心肝に染めることで、信心を深め、立正安国の祈りを強くしていきましょう。講義の動画はこちらから視聴できます。(下は4月18日に掲載の予定)

◇背景と大意
本抄は、弘安2年(1279年)4月20日、日蓮大聖人が58歳の時に身延の地で認められ、駿河国の青年門下・南条時光に与えられたお手紙です。
ここで大事なのは、弘安2年4月という時です。この時すでに、「熱原の法難」が始まっているということです。熱原の法難は、熱原の三烈士の処刑を頂点とする、駿河の日蓮門下に対する鎌倉幕府の弾圧・迫害をいいます。その焦点は、農民門下に象徴される民衆への宗教弾圧です。
実際に、本抄が執筆された、弘安2年の4月というのは、熱原の大聖人門下が襲われるという傷害事件が起こりました。門下たちにとっても、いつ自分たちの命に及ぶ迫害があるか分からない、という緊迫感が広がっていたと思います。その渦中で、大聖人が青年門下・南条時光に、"大難に対してどのように乗り越えていくのか"——法華経の行者にとっての信仰の精髄を教えられたのが、このお手紙ということになります。
仏法は、「師弟不二の宗教」です。本抄を拝して思うのは、大聖人が青年門下の南条時光に対して、大難に立ち向かっていく信心の精髄を教えるに当たって、大聖人は、御自身がどのように戦ってきたのかという自らの生き方を教えられたということです。
師弟というのは、師匠が"自分は、いかに戦ったのか"という御自身の闘争の姿をそのまま弟子に教え、その姿を目の当たりに感じた弟子が、自分も同じ誓願の弟子の人生を生きようと決意し、実践していく——その誓願の行動が師匠も弟子も、そのまま同じであるというのが、師弟不二の精神であり、師弟共戦の行動です。
すなわち、本抄は、大聖人が受けられた大難の意義と、(その大難と)いかに戦ってきたか、その精神を、共戦の青年に教えられている内容だということです。

御文�
『勧持品に八十万億那由佗の菩薩の異口同音の二十行の偈は日蓮一人よめり、誰か出でて日本国・唐土・天竺・三国にして仏の滅後によみたる人やある、又我よみたりと・なのるべき人なし・又あるべしとも覚へず』(御書1557ページ2行目〜3行目)

◇「勧持品二十行の偈」
法華経勧持品第13では、法華経を弘通する者には、さまざまな迫害があることが説かれています。そのことを示されているのが、「勧持品二十行の偈」です。
私たちが朝晩に行う勤行で、寿量品の「自我偈」が、「自我得仏来」の5文字から始まって、「速成就仏身」で終わりますが、これがまさに「偈」の形式となっています。
さて、勧持品二十行の偈は、そうした「偈」の形式で20行にわたって、仏が滅した後に悪世で法華経を弘めれば、必ず難にあうことが説かれています。その中で3種類の迫害者が出てきますので、その名前が整理されて「三類の強敵」と言われているのです。

◇菩薩の誓いの言葉
一つのポイントは、この勧持品二十行の偈は、釈尊の言葉ではなく、菩薩たちの誓いの言葉だということです。
法華経では、ご存じの通り、いわば全宇宙から、また過去・現在・未来という時空を超えて、あらゆる仏や菩薩たちが、私たちが住む娑婆世界に集結して「虚空会の儀式」が始まります。
三世の諸仏や諸菩薩が集まった儀式の目的は、仏が亡くなった後の悪世の娑婆世界で苦しむ、煩悩にあふれた民衆をどう救うのか、一番不幸な民衆をどう幸福にするのか、というテーマにほかなりません。
そのなかで、仏は"誰か、仏が滅した後の悪世に法華経を弘める者はいないか"という呼び掛けを行います。これに呼応したのが、八十万億那由佗もの無数の菩薩たちです。
彼らは"私たちが必ず成し遂げます"と決意を述べます。それが御文にある通り、「異口同音」と、まさしく全員が異体同心の誓いを立てます。その時の誓いの内容が"たとえ、三類の強敵による迫害が起ころうとも、私たちは必ず広宣流布を実現します"との誓いなのです。
大事なポイントは、勧持品二十行の偈は、仏が述べた命令ではなく、弟子たちが自発的に誓った決意だということです。弟子の自覚が、師弟の本質です。"いかなる障魔が競い起ころうと、私たちは負けません。「忍辱の鎧」を着て、耐え忍んで打ち勝ってみせます"という菩薩たちの広宣流布への誓願が勧持品二十行の偈の本質なのです。

◇滅後担う地涌の陣列
法華経では、このように、菩薩たちが深い決意で立ち上がりますが、実は、釈尊はこの人たちを退けてしまいます。
釈尊は、"あなたたちではない、私の久遠からの本弟子を呼ぶのだ"との思いに立って、無数の「地涌の菩薩」を召し出します。そして、この地涌の菩薩に滅後の広宣流布を託すのです。末法広宣流布は、地涌の菩薩でなければできないからです。
この地涌の菩薩とは、私たちのことだと受け止めているのが学会員です。これが、創価学会の信心の最大の強みであり、誇りです。
経文に戻れば、地涌の菩薩たちは、当然、勧持品に描かれていた、他の菩薩たちが誓った三類の強敵と戦う覚悟も引き継いでいきます。そういう意味では、三類の強敵を呼び起こし、乗り越えていく決意をもってこそ、地涌の菩薩の条件であるといえます。
そして現実に、この三類の強敵と戦い、法華経の経文を身で読んだ、いわゆる「身読」したのは、悪世末法に、日蓮大聖人御一人しかいない。本抄では、そのことを宣言されています。
経文通りの難に遭うことは、大聖人が末法の法華経の行者であり、真実の地涌の菩薩であることの証明となるからです。
それとともに、本抄の趣旨は、南条時光にも、大聖人に師弟不二で連なった門下にもまた、地涌の菩薩であることを教える意義があったと拝されます。

◇「日蓮一人よめり」
続いて大聖人は、「誰か出でて日本国・唐土・天竺・三国にして仏の滅後によみたる人やある、又我よみたりと・なのるべき人なし・又あるべしとも覚へず」と仰せです。
大聖人は、立宗宣言のその時から、悪口罵詈の迫害を受けました。所を追われる難を受け続け、更には、松葉ケ谷の法難、伊豆流罪、小松原の法難、竜の口の法難、佐渡流罪と、次々と襲撃や、権力からの迫害を受け、まさしく勧持品二十行の偈に説かれている経文の迫害の姿を、全て現実に現しました。それが「身読」です。
ここで大きなポイントは、それらの大難を一切、受け切ったのは、大聖人御一人しかいない、ということです。それが「日蓮一人よめり」との力強い宣言です。

◇三類との闘争貫く
三類の強敵との闘争は、元品の無明という、人間不信の闇との戦いです。それは、「人間を軽賤」する者と、「人間を尊敬」する者との戦いにならざるをえません。
勧持品の経文を身読するということは、この人類の持つ本源的な無明との戦いを貫くということです。まさしく、人類の宿命転換に直結する精神闘争です。日蓮大聖人は、この崇高な闘争を生涯、貫き通しました。
末法に法華経を弘通する者は、この無明の三類との戦いを避けることはできません。三類と戦うことが、法華経の人間主義の系譜を受け継ぐ証明となるということです。
大聖人が、勧持品の身読を強調されるのも、御自身が法華経の正当の後継者であるとの宣言にほかなりません。(�に続く)

2020年4月18日土曜日

2020.04.18 わが友に贈る

親子で一緒に挑む
目標・課題を決めよう。
"共にやり遂げた"との
誇れる体験は
人生の宝の思い出に!

四条金吾殿御返事 P1163
『日蓮が道をたすけんと上行菩薩貴辺の御身に入りかはらせ給へるか又教主釈尊の御計いか』

【通解】
日蓮の道を助けようとして、上行菩薩が、あなたの御身に入りかわられたのだろうか。あるいはまた、教主釈尊の御計らいであろうか。

名字の言 ネットやSNSを活用した取り組み 2020年4月18日
人と会うことを控えるのが大切となった昨今、ネットを活用した取り組みが増えている。スポーツ選手や著名人がメッセージを込めた動画を公開したり、パソコンやスマホをつなぎ、自宅にいながら友人と画面越しで集まったりと、さまざま▼創価学会でも、参加型プロジェクト「うたつく」(歌をつくろう)や、青年部と医学者によるオンライン会議、男子部のライブ御書講義など、幅広く展開。SNSを使った各地の連携も活発だ▼今月の「御書講義」も、動画の視聴をもって参加に代える形になった。視聴した友からは、研さんの喜びに加え、「動画に合わせて、いつもより大きな声で御文を拝読しました!」等と、元気な報告が届いている▼機器の扱いが苦手な友からは「動画の視聴は諦めて(笑い)、聖教新聞に掲載された教材(4月4日付4面など)で学びました」との声もあり、動画を見た友を含めて、「あらためて広宣流布への誓いを強くした」との決意の声が多かった▼池田先生は、「人生において、何がすばらしいか。最高の哲学を知ること以上のすばらしさはない。強さはない」と。いかなる時も「信行学」という信仰の柱は変わらない。その時々に合った工夫の仕方があるだけだ。今できる挑戦を、きょうも着実に進めていこう。(道)

寸鉄 2020年4月18日
「かかる法門にちぎり有る人なれば・たのもしと」御書。世界の同志と前進
大学会の日。人生は最後に勝ってこそ。今いる場所で青春の誓い果たさん
接触を8割減らせば2週間程で新規感染者が抑制と。できる事、全てに挑戦
テレワークで一日の歩数30%減。健康に影響の恐れ。3密避けて散歩など
公明の要請で一人10万円の現金給付へ。国民の為、更に死力尽くし頑張れ!

☆未来に輝く知性の宝冠——池田先生の名誉学術称号45周年
ペルー 国立サンマルコス大学
人を創り、社会を創る教育

「大学(ユニバーシティー)」の語源となった「ウニベルシタス」は、"学ぶ人たちの集まり"を意味する言葉であった。
若き探究者たちが、学問の目的のもとに結束し、教師を育み、大学を生んだ。制度でも、建物でもなく、「学び求める心」こそが、大学の魂である。
南アメリカ大陸で、この真理の航海へといち早く船出したのが、ペルーの国立サンマルコス大学である。
1551年の創立。南米最古の大学として、同国の歴代大統領やノーベル賞作家など、社会貢献の人材を多く輩出している。
1981年4月10日、そのサンマルコス大学から、池田先生への「名誉教授」称号の授与式が、東京の創価学園で挙行された。
世界の大学・学術機関から先生に対する名誉学術称号は、モスクワ大学の「名誉博士号」(75年)に続く2番目。「名誉教授」の称号としては、これが第1号となった。
大学の歴史上、名誉教授称号が日本人に授与されたのは初めて。大学首脳陣が国外を訪れて授与式を行うこと自体、異例だった。
名誉教授称号の証書とメダル、さらに同大学の全ての教授と学部長並びに理事会の承認に基づく決議書が先生に授与されると、大喝采が会場を包んだ。
この瞬間を、ひときわ喜ぶ人がいた。77年まで任期を務めた、ゲバラ前総長であった。黒縁眼鏡の奥に笑みをたたえ、先生との友情を思い返していた。

◇人類平和への鍵は青年 人間形成こそ大学の役割
二人の出会いは、ゲバラ氏が総長の任期にあった74年3月、先生の第2次ペルー訪問の折。総長の強い要請で、会見が実現した。
当時、大学改革を求める学生運動が世界的に高まっていた。サンマルコス大学でも、学生と大学当局が対立し、校舎の壁にペンキで政治的主張が書き殴られ、キャンパスでは、デモ行進が繰り広げられていた。
建学の精神が大きく揺らいだその頃、総長は、先生の著作を読み、その教育理念と平和への行動に感銘と共感を深めていた。
74年の年頭、総長はペルーの学会員の機関誌にメッセージを寄せ、つづった。"偉大な思想家であり、哲学者である池田会長によって、サンマルコス大学が目指す、人類の相互理解、平和、繁栄、福祉が実現されつつある"と。
そして大学の教授会での決定を経て、先生に招へい状を送る。こうして実現したのが3月の会見だった。
キャンパスには立ち入れない状況だったことから、会見は、首都リマ市内にある大学事務局で行われた。
先生は語った。「私は創価大学創立者として、また人類の幸福と平和と繁栄を心から希求する一人として、その一切の鍵は青少年の教育にあると自覚しつつ、私なりに最善を尽くしてきました」
先生が創大建設に踏み出したのは、日本の大学紛争が最も激しかった時期。
暴力をも辞さない主義主張のぶつけ合いが大学の"日常"となる中で、「学生第一」を掲げる学府の建設は、時代の挑戦に対する「応戦」であった。
会見当時、創大は開学から間もなく、卒業生は一人もいなかった。一方のサンマルコス大学には、創立400年を超える歴史があった。
対照的だが、教育に懸ける先生の思いは、"大学は国の未来である。その第一の役割こそ、人間形成である"との総長の信念と、強く響き合うものだった。
総長は応じた。
「両大学の目的は本源的に一つです。わが大学は、創価大学と同じ目的を持つことを誇り高く宣言させていただきます」
会見では、「教授と学生の断絶」「新しい大学像」などを巡り、白熱の議論が展開された。
さらに先生が「教育国連」や「世界大学総長会議」などの構想を語ると、総長は声を弾ませ、「壮大なるスケールの提唱を、私は心から祝福いたします」と述べるのであった。
74年は、長きにわたる友情の出発点となった。
「私のごとき者でも、よい友をもったと思って、いつでもペルーにお越しください」——先生に、そう語っていたゲバラ総長。
81年の名誉教授称号の授与式には、ムッソ新総長と共にはるばる来日した。
さらに84年、3度目となった先生のペルー訪問でも、再会を喜んだ。
この折、先生はベラウンデ大統領(当時)と会談し、国家の最高位の勲章である「ペルー太陽大十字勲章」を受章している。
80年代、ペルーを含む南米諸国は「失われた10年」と呼ばれるほどの、厳しい経済状態に陥った。
この経済危機はペルー教育界にも影響を与え、予算の削減による質の低下などを招き、教育の改善が求められていた。
先生とゲバラ総長の友情を機に、人間教育の光がペルー社会を照らしていったのは、この頃である。
そして先生の励ましを糧に、社会貢献に汗を流すペルーSGI(創価学会インタナショナル)の同志の奮闘が、友情と信頼の大輪の花を咲かせていった。
ゲバラ総長は2000年に亡くなる晩年まで、先生の著作をそばに置き、SGIメンバーとの交流を何より大切にした。
サンマルコス大学との友情は、ゲバラ総長からムッソ総長、そして現・カチャイ総長へと、世代を超えて続いている。2017年8月には、創大とサンマルコス大学の交流協定が締結された。この折、同大学から、名誉教授称号に続く「名誉博士号」が先生に贈られている。
カチャイ総長は、「名誉博士号」の授与について、こう振り返った。
「私たちの思いは、ただ一つ。『池田博士を今一度、顕彰させてほしい』ということでした。なぜなら、それが国立サンマルコス大学、ひいてはペルー社会の喜びとなり、栄誉となるからです」
教育が人を創り、人が社会を、未来を創る。
日本とペルー。古くからの"友人"である両国は、「人間教育の志」によって結ばれ、平和と希望の共鳴音を奏でている。

◇カチャイ総長の声
総長として、彼ら(学生)の成長が楽しみであることはもちろんですが、同時に「わが母校は、著名な大学の水準にも全く引けを取っていない」と異口同音に語っていることが、何よりうれしい。
大学運営に当たって心掛けていること——それは、私自身が池田博士の思想・哲学を体現することです。
対話、団結、誠実、共存、寛容の精神……。そして何より「学生第一」の理念です。国の明るい未来、そして平和と幸福に満ちた新たな地球社会を築くため、学生こそが希望の光となると、強く思うからです。(中略)
私は博士を、偉大な教育者として、また哲学者として、心から尊敬しています。健康、長寿を祈るとともに、いついつまでも広範な執筆活動を続け、平和思想や人間としての崇高な生き方を示しゆかれることを、切に願っています。
博士の理念・哲学を継承し、後世に語り残していくことこそが、私たちの使命と責務ではないでしょうか。(本紙2018年2月3日付)

◇南米最古の伝統と格式 歴代大統領らを輩出
1551年創立。南米最古の伝統と格式を誇る、ペルー有数の総合大学である。
同国の首都リマに広がるメインキャンパスを中心に、20学部62学科を設置。2000人以上の教員が指導に当たり、約3万人の学生が学ぶ。
多様な民族で構成されるペルーの「縮図」ともいわれ、政治、教育、科学、医学など、各界をリードする人材を輩出。卒業生には、歴代大統領やノーベル文学賞作家らがいる。

2020年4月17日金曜日

2020.04.17 わが友に贈る

どんな逆境でも
諦めなければ
必ず「活路」はある。
わが不屈の一念から
希望を生みだそう!

秋元殿御返事 P1071
『弥(いよいよ)信心をいたし給うべし、信心をいたし給うべし』

【通解】
ますます信心に励んでいきなさい。信心に励んでいきなさい。

名字の言 「一年生になったら」の歌を、息子はこう歌った 2020年4月17日
「歌は世につれ、世は歌につれ」。世の中の変化とともに歌は移り変わっていくが、今頃の季節になると、思い出す歌がある。作詞・まどみちおさん、作曲・山本直純さんのゴールデンコンビが生んだ「一年生になったら」である▼歌詞には一年生になったら百人の友達と、やってみたいことがつづられる。"一緒に富士山でおにぎりを食べたい""一緒に日本中を駆け回りたい"と▼先日、ある婦人部員から電話があった。入学式もなく、長期休校の中、小学1年生になった息子を、母は"クラスメートと触れ合えず、友達と思いきり遊べず、つらいのではないか"と案じていた▼だが、息子のある行動が、婦人に勇気をくれた。息子は先の歌の、友達が"百人できるかな"の部分を、"百人できるんだ!"と受け取って、毎日、元気いっぱいに歌っている。以来、婦人も変毒為薬を誓い、力強く唱題に励んでいる▼仏教では「安心」の意味を、信仰により心が不動の境地に達することと教える。先行きの見えない不安はある。だが不動の信心こそ幸福と勇気の光源になると、強く信じて進もう。先の歌の最後は、友達百人と世界中を震わせるくらい、ワッハッハと笑いたいという内容だ。親子の笑顔が輝く時を一日も早く、と願う。(代)

寸鉄 2020年4月17日

「善友は日蓮等の類いなり」御書。同志の絆こそ宝。励ましの声弛みなく
山形県婦人部の日。信心は自他共に心の財積みゆく実践。今日も朗らかに
「御書根本」が学会の魂。リーダー率先で学び深め日々新鮮な生命で出発を
感染者7割は50代以下。「3密」避け不急の外出自粛を徹底。今が正念場
温室効果ガス5年連続減危機の克服へ"心の変革""行動の変革"更に広げ

☆第3代会長就任60周年記念 広布史アルバム� 「七つの鐘」構想の発表
◇弟子の戦いと栄光を信ずる
1958年(昭和33年)5月3日、東京スタジアム(後の日大講堂)で創価学会の春季総会が開催された。
この日は、約1カ月前に第2代会長・戸田城聖先生が逝去してから、初めて迎える「5・3」だった。
戸田先生の遺影が掲げられた会場で、当時、青年部の室長だった池田先生は「七つの鐘」の未来構想を発表。悲しみに沈んでいた数万の同志は皆、希望の前進の目標に奮い立った。
先生は当時を振り返り、こうつづっている。
新生の五月三日を目前に控え、私は一人誓った。
「戦おう。師の偉大さを、世界に証明するために。
一直線に進むぞ。断じて戦うぞ。障魔の怒濤を乗り越えて。本門の青春に入る」
青年が、恩師の叫びを師子吼するしかない。弟子が学会精神の炎となり、師子奮迅の戦いをするしかないのだ。
五月三日、私は、"七年を区切りに広布の鐘を打て"と語られた師の心をいだいて、広宣流布の希望の前進の目標となる「七つの鐘」の構想を発表した。
六月三十日には、学会でただ一人の「総務」となった。広布のため、全同志のために、決然と一人立ったのだ。
「組織の力で、広宣流布が進展するのではない。それは、強盛な信心の『一人』の力による。ゆえに、一人の真正の師子がいればよいのだ」とは、戸田先生の結論である。
ともあれ、一切の誹謗中傷を打ち破り、日本中が驚嘆する大発展をもって、二年後(昭和三十五年)の五月三日、私は第三代会長に就任した。
地球上、いずこの地であっても、いつの瞬間であっても、不二の弟子が一人立つならば、そこに、創価の烽火は上がる。
「いつか」ではない。
「今、この時」だ。
蓮祖は厳命されている。
「いよいよ強盛の御志あるべし」(御書一二二一ページ)
「いよいよ強盛に大信力をいだし給へ」(同一一九二ページ)
いよいよ、新しき人間革命の本舞台の幕は上がった! 師弟不二の大いなる闘魂に燃えた、誠実一路の弟子を、私は待つ。
その弟子の戦いと栄光を、私は信ずる。

師子と立て
 師子と進めや
 師子と勝て

◇池田先生の日記から
春季総会(1958年〈昭和33年〉5月3日)で「七つの鐘」の構想に言及した池田先生は、同年5月12日の日記に次のように記した。
五月三日の大総会を終え、学会は第二段階に入る。
「"広布実現を目指して"と題する講演は、明確なる学会の指針を示せり」と、幹部より感謝さる。
私の闘争は始まる。先生、ご照覧を。祈る、加護を。正義のわれを。

2020年4月16日木曜日

2020.04.16 わが友に贈る

新社会人よ頑張れ!
苦難の中での挑戦こそ
輝く未来の礎となる。
今やるべきことを明確に
勇猛精進の日々を!

秋元御書 P1072
『信心のこころ全ければ平等大慧の智水乾く事なし』

【通解】
信心の心が完全であれば、人々が平等に成仏できることを悟った広大な仏の智慧の水は乾くことはありません。

名字の言 北海道から届いた真心の連絡 2020年4月16日
先日、北海道から一日に2件の連絡をいただいた。一件は、かつて取材した夫婦からのショートメール。「コロナで大変ですがお変わりないですか。私たちは元気です」。わずか27文字だが、心の中がパッと明るくなった▼もう一件は、野菜農家から届いたジャガイモ。昨秋、収穫したものだが、厳しい冬を越えた"越冬ジャガイモ"。ジャガイモ自体が凍らないようデンプン質を糖分に変えるため、サツマイモみたいに甘い。「困難の冬を断じて乗り越えましょう」との思いが伝わってきた▼両者に共通するのは、相手を思う「心」。言葉やモノは実は心の結晶であり、心が根底にあるから生きてくる。同じ言葉やモノであっても、送る人の心の強さで力は全く違ってくる▼9年前、原発事故で古里を離れ、避難所生活を強いられた婦人の言葉を思い出した。「皆さまの支援物資から『私たち被災者を思ってくださる気持ち』が痛いほど伝わってきます。物資の背景に相手の心を感じる——自分が苦しいからこそ分かったことです」▼新型コロナウイルスの影響で先行きが見えない状況が続く。「変化、変化」の毎日で自分のことで精いっぱいになりがちだが、だからこそ、わが「心の思い」を響かせたメッセージを、友の心へ届けたい。(側)

寸鉄 2020年4月16日
題目は「十方世界にとずかずと云う所なし」御書。いよいよ強盛に祈り前進
香川女性の日。友に笑顔の花咲かす太陽の連帯。励ましの声強め5・3へ
度数高い酒で消毒可能、しかし手洗いが確実と。感染防止は基本徹底こそ
「人との接触」7割減では外出自粛長期化—試算。8割減努力を社会全体で
昨年の薬物密輸4割増、過去最多と。甘い言葉で誘う魔物を皆で断固根絶

☆池田先生の指針とともに 題目は「悩み」を「力」に変える 2020年4月9日
世界各地で今、創価の友が朗々と題目を唱え、困難を乗り越えています。今回は「題目は『悩み』を『力』に変える」をテーマに、池田先生の指針を学びましょう。「わが家の実践」では、ファミリー座談会を重ねる中で、親子で成長の月日を刻んだエピソードを紹介します。

【池田先生の指針】
南無妙法蓮華経と唱えゆく時、御本尊を中心にして、わが生命と宇宙が、きちっとギアをかみ合わせ、幸福の方向へ、幸福の方向へと回転を始めるのです。
春夏秋冬、三百六十五日、大宇宙のリズムに合致して、どんな悩みも乗り越えられる「生命力」と「智慧」と「福運」を発揮していける。
☆☆☆
「ともかく御本尊の前に」——その心が大事です。
「少しでも、お題目を唱えていこう!」「毎日、御本尊に祈っていこう!」と挑戦を続ける心が尊いのです。
仏法では「煩悩即菩提」と説く。わかりやすく言うと、煩悩とは「悩み」であり、悩みを起こさせる欲望です。菩提とは「幸福」であり、境涯が開けることです。
ふつうは、煩悩と菩提はバラバラです。悩みと幸福は正反対です。しかし日蓮大聖人の仏法では、そうではない。
悩みという「薪」を燃やして、初めて幸福の「炎」が得られると説く。幸福の光とエネルギーが得られるのです。題目によって「薪」を燃やすのです。
☆☆☆
いちばん苦しんだ人が、いちばん幸福になる。いちばん悩みをもった人が、いちばん偉大な人生となっていく。これが仏法です。だからすばらしいのです。
悩みといっても、いろいろある。自分のこともあれば、お父さん、お母さんに長生きしてもらいたい——これも悩みです。
友だちが元気になってほしい——これも悩みです。
さらには、もっと大きく、世界の平和をどうするか、新世紀をどういう方向にもっていくか——これは偉大な悩みです。
どんな悩みも全部、題目によって、自分のガソリンに変わる。生命力に変わる。人間性に変わる。福運に変わるのです。
だから、大いに悩み、大いに題目をあげきって、成長していけばよいのです。
信仰とは、目標という悩みの「山」をつくり、「山」をめざし、「山」を登りながら、山を登りきるたびに大きな自分になっていく軌道なのです。
(『青春対話』)

◇わが家の実践——29回目の家族座談会 埼玉県川越市 熊谷さと子さん(主婦)
わが家は夫と息子の3人家族です。長男が小学3年生だった2017年春、初のファミリー座談会を開催しました。
それ以来、親子で毎月のように継続し、先月で29回を数えました。
毎回の内容は、池田先生の指針の学習、モバイルSTBの視聴、主人の御書講義など。一番盛り上がるのが"対話コーナー"です。
3人で最近の悩みや今後の目標を語り合う中で、いつも息子からは、「どうして信心をしているの?」「なぜ祈りはかなうの?」など、さまざまな質問が飛んできます。
話題が尽きず、語らいが長時間に及ぶことも。私たち夫婦も頭をひねりながら、息子の疑問に答えようと努力しています。
もともと息子は、あまりコミュニケーションが得意ではなく、小学5年生の時から別室登校をしていました。
そこで毎月のファミリー座談会では、学校のことも率直に話し合い、「桜梅桃李」「願兼於業」など、教学も学び深めてきました。
そうした中、息子は、自分なりに信心の体験を積み重ねることができ、最後まで諦めず登校を続け、先月、晴れて卒業することができたのです。
そんな息子の姿に、私も主人も、"信心を教えてもらっているのは私たち夫婦"と実感する毎日です。
ファミリー座談会を始めてから、親子の絆が一段と強くなっています。
新型コロナウイルスの影響で学校が休校になってからは、「世界の人たちの健康も祈ろう」と、息子と共に朝の唱題時間の目標を設定。親子の勤行・唱題で、毎日を朗らかにスタートしています。
また体力をつけるため、唱題後は、一緒に筋トレや体幹トレーニングも行っています。
わが家の合言葉は、「何があっても負けない!」です。
心も体もますます元気に、家族で明るく楽しく前進していきます。

2020年4月15日水曜日

2020.04.15 わが友に贈る

医師・看護師はじめ
医療に従事する皆さま。
尊き生命を守りゆく
偉大な聖業に感謝合掌。
皆で題目を送ります。

食物三徳御書 P1598
『人に物をほどこせば我が身のたすけとなる、譬へば人のために火をともせば我がまへあきらかなるがごとし、悪をつくるものをやしなへば命をますゆへに気ながし、色をますゆへに眼にひかりあり、力をますゆへにあしはやくてきく、かるがゆへに食をあたへたる人かへりていろもなく気もゆわく力もなきほうをうるなり』

【通解】
人に物を施せば我が身を助けることになる。例えば人のために灯をともしてやれば、自分の前も明るくなるようなものである。悪を為すものに物を施すならば、その悪人は生命力を増すゆえに、生気が長くなり、色を増すゆえに目に光が宿り、悪の力が強くなるために足が早く、手がよくきくようになる。そのために食を施した人はかえって色を失い、生気も弱くなり、力もなくなるという報いを受けるのである。

名字の言 手紙を配って"紙上座談会" 2020年4月15日
各地から、先日の"スーパームーン"を撮影した写真が届いた。不安な日々を送りつつも、美しく輝く満月を見上げ、しばし心を癒やされた人も多いだろう▼「座談会ができないと、さびしくてね」——諸会合の自粛が続く中、奈良のある支部長は、同志の近況や活躍ぶりなどを手紙にしたため、"紙上座談会"として皆に配った。「5・3」への支部長の思いに対し、喜びと決意の声が相次いだ▼手製の絵手紙に、池田先生の言葉を添えて、友人たちに送る婦人もいる。「こんなに人の真心を感じたのは初めて。何度も読み返しています」という感謝の電話も。婦人はきょうも、"希望が届きますように"と、一枚一枚に祈りを込めてつづる▼日蓮大聖人は、佐渡に暮らす千日尼に、「天の月も、大地の池には瞬時に影が浮かぶ」(御書1316ページ、趣意)と、身延から書き送った。"遠く離れていても、あなたの心は私のもとに届いていますよ"と。直接会うことができなくても、心と心は、つながることができる▼団結には、一所に集まって励まし合う形もあれば、一人一人の奮闘を思い浮かべつつ、自らの場所で挑戦を開始する形もあろう。何ものにも負けない「異体同心」の団結で、互いに声を掛け合い、難局を乗り越えよう。(陣)

寸鉄 2020年4月15日

試練の時。今こそ団結し「未来までの勝利の物語」を。皆で心の絆を固く!
神戸の日。信心があれば負けない!今日も希望の声、勇気の言葉を周囲に
太平洋のような大境涯で御書を拝せ—恩師。民衆救済の大願を心肝に染め
人が顔触るのは1時間で平均23回—これで目や口からウイルスが。要注意
経験者9割が「またやりたい」。逆境を力に。多様な働き方ができる社会へ

☆札幌創価幼稚園で入園式
北海道・札幌創価幼稚園の第45回入園式が8日、同園の王子王女ホールで開かれた。
同園では、新型コロナウイルスの感染予防のため、入園式を2回に分けて実施した。
式典には、真新しい制服に身を包んだ81人の新入園児が、保護者と共に元気いっぱいに参加。坂本園長があいさつを述べ、創立者・池田大作先生の祝福の言葉を紹介した。

◇池田先生が祝福の言葉 みんな「太陽の子」に
「『太陽の子』のみなさん、札幌創価幼稚園に、ようこそ! ご家族の方々も、本当におめでとうございます!
太陽は、毎朝、必ずのぼり、みんなを明るく、てらしていきます。
みなさんも、夜は早くねて、朝は元気に早起きをしましょう! このおとぎの城で、先生方のお話をよく聞いて、たくさん学び、なかよくあそび、たのしく成長してください。
そして、太陽のように、『負けないぞ!』を合言葉に、『つよく ただしく のびのびと』すすんでいってください。
私は、みんなの健康と無事故を、毎日毎日、祈っていきます。元気でね!」

2020年4月14日火曜日

2020.04.14 わが友に贈る

信心の年輪が輝く
偉大な多宝の先輩方
断じて健康・長寿で!
生涯求道の尊き姿は
我ら同志の模範なり!

聖愚問答抄上 P474
『夫れ生を受けしより死を免れざる理りは賢き御門より卑き民に至るまで人ごとに是を知るといへども実に是を大事とし是を歎く者千万人に一人も有がたし』

【拙コメント】
およそ生を受けた時から、死を免れないという道理は、尊い御門から卑しい民に至るまで、人はだれで知っているけれども、まことにこれを大事とし、これを嘆く者は千万人に一人もいないのである。

名字の言 江頭2:50さんが叫ぶ。「STAY HOME(うちで過ごそう)!」 2020年4月14日
「俺だって遊びに行きたいぜーッ。でも今はガマンだ!」。お笑い芸人の江頭2:50さんが、自身のYouTubeチャンネルで呼び掛ける動画が話題を呼んでいる▼「感染拡大を止めるには、お前ら一人一人の行動にかかってるんだよ」。ギャグや笑いなしで訴えるこの動画は、今月1日にアップされて以来、再生回数が220万回を突破。視聴者から"身が引き締まった。不要不急、徹底します""安易な行動はできない"など賛同の声が寄せられている▼江頭さんが何度も繰り返す言葉が「想像してみてくれ」だ。大切な人がコロナにかかったら。両親や祖父母が人工呼吸器をつけなくてはいけなくなったら。大切な人がいなくなったら——。私たちの行動が自分一人の問題ではないことを、気付かせようとしている▼人と会えないことは決して孤独ではない。他者に思いをはせる時、相手との絆は強くなっていく。ロンドン大学のバーチンガー博士は本紙インタビューで、自宅待機を促す今の状況はむしろ「失われかけていた"仲間意識"——身近な人のことを気に掛け、声を掛け合う意識を、取り戻すきっかけになっている」と▼バーチンガー博士も江頭さんも訴える。「STAY HOME(うちで過ごそう)」。今はそれが社会を強くする。(朋)

寸鉄 2020年4月14日

青年部が感染対策でSNSを活用。同世代に接触8割削減訴え。若さは力
新潟の日。大聖人有縁の地に光る創価の民衆城。励ましの声掛け日々強く
熊本地震4年。われらに越せぬ試練の坂はない。火の国の友が不屈の前進
1日5〜10分の運動でも死亡率低下—研究。"家でもできる運動"等工夫し
夜間ジョギング中の事故に注意—警視庁。反射材や明るい服の着用で防げ

☆創立者・池田先生の創価学園建設用地視察から60年
◇東西創価学園 新入生迎える
今月5日で池田大作先生が東京・創価学園の建設用地を視察してから60周年となった。
——1960年4月5日、池田先生は香峯子夫人と共に小平市の鷹の台を訪問。第3代会長就任のおよそ1カ月前のことであった。この日、池田先生は約1万坪の敷地の購入を決意し、先師・牧口常三郎先生と恩師・戸田城聖先生の悲願であった創価教育の学校創立へ、大きな一歩を踏み出した。
会長就任以降、先生は世界中を駆け巡る激務の中にあって、着実に準備を進め、創価中学校・高校は68年に開校した。
その後、73年には大阪・交野市に創価女子中学校・高校(現在の関西創価中学校・高校)が誕生。さらに先生は、札幌創価幼稚園(76年)、東京創価小学校(78年)、関西創価小学校(82年)を設立した。
時は巡り、牧口先生の『創価教育学体系』第1巻の発刊から90周年の佳節を迎える本年、学園は東京中・高53期、東京小45期、関西中・高48期、関西小43期の新入生を迎えた。 

◇オンラインを活用
学園では現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、生徒・児童らの健康と安全を第一に考慮し、臨時休校の措置を取っている。今後、本年度の入学式と始業式の模様は学校ごとに、オンラインで配信される(限定公開)
各校では、教室での授業開始を5月上旬に設定。それまでの間、中高生はオンライン会議システムなどを活用して授業を受け、小学生は授業の録画映像を視聴し、学習を進める。<今後の感染拡大の状況によって、変更の可能性がある>
各校では、教室での授業開始を5月上旬に設定。それまでの間、中高生はオンライン会議システムなどを活用して授業を受け、小学生は授業の録画映像を視聴し、学習を進める。<今後の感染拡大の状況によって、変更の可能性がある>
「学園生はわが命」——池田先生は常々、こう呼び掛け、未来を開く生徒・児童一人一人の健康と活躍を祈り、あふれんばかりの慈愛を注いできた。

◇卒業生3万2000人が各界に飛翔
この創価の学びやで創立者との心の絆を結び、巣立った卒業生は今や、3万2000人を超えた。このうち、博士号取得者は407人、医師・歯科医師は264人、司法試験合格者は164人を数える。また国際機関の職員、教員、企業経営者など、活躍の舞台は多岐にわたる。
「日本の未来を担い、世界の文化に貢献する、有為の人材を輩出する」とは、創立者が学園の開校に当たって示した指針。激動の時代だからこそ、学園から羽ばたいた社会貢献の人材群の使命が、いやまして大きくなっている。

2020年4月13日月曜日

2020.04.13 わが友に贈る

新聞休刊日

撰時抄 P265
『仏の御使として南無妙法蓮華経を流布せんとするを或は罵詈し或は悪口し或は流罪し或は打擲し弟子眷属等を種種の難にあわする人人いかでか安穏にては候べき』

【通解】
仏の御使いとして、南無妙法蓮華経を流布しようとする人を、日本国の王臣ならびに万民などが、あるいは罵ったり、あるいは悪口を言ったり、あるいは流罪にし、あるいは打ち叩く、さらには、その弟子や眷属などを種々の難にあわせる、そのような人々が、どうして安穏でいられようか。



☆心に御書を 第33回 "ヤング白ゆり"の友よ強く
〈御文〉
『日蓮よりも強盛の御志どもありと聞へ候は偏に只事にあらず、教主釈尊の各の御心に入り替らせ給うかと思へば感涙押え難し』(呵責謗法滅罪抄、1126ページ)

〈通解〉
(あなた方は)日蓮よりも強盛な信心であると聞いた。これは全くただ事ではない、教主釈尊が、あなた方一人一人のお心に入り替わられたのではないか、と思えるので、感涙を抑えがたい。

〈池田先生が贈る指針〉
大難の中、信仰を貫いた日眼女たちを最大に讃えられている。今の"ヤング白ゆり世代"だ。
仕事や家事、育児等々、多忙な現実にも負けない奮闘を、御本仏が全て御照覧である。
本抄で示された「湿れる木より火を出し乾ける土より水を儲けんが如く」との強盛な祈りで、創価の太陽よ、勇気と希望を広げゆけ!

☆上野殿御返事(刀杖難事)研さんのために
幸福境涯を開くためには、難に立ち向かう覚悟が必要です。日蓮大聖人は、いかなる時も信心を貫く大切さを示されています。ここでは4月度座談会拝読御書である「上野殿御返事(刀杖難事)」の研さんのために、池田先生の指導と解説を掲載します。(「大白蓮華」4月号も参考にしてください)

◇拝読御文
『とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ、殿一人にかぎるべからず・信心をすすめ給いて過去の父母等をすくわせ給へ。
日蓮生れし時より・いまに一日片時も・こころやすき事はなし、此の法華経の題目を弘めんと思うばかりなり』(御書全集1557ページ18行目〜1558ページ2行目、編年体御書1182ページ15行目〜17行目)

◇[池田先生の指針から]広宣流布は間断なき闘争
(南条)時光に対して、"あなたの師匠は、経文に照らせば、末法のために戦いを起こした上行菩薩であり、六万恒河沙の地涌の菩薩から必ず賞讃されるのだ。これほど頼もしいことはないではないか"と教えられていると拝されます。
その意味で、「何があっても、法華経に身を任せて信じていきなさい」との、本抄の結論ともいえる一節は、どこまでも根本の師匠・大聖人と共に生き抜くこと、戦い抜くことを勧められています。師と共に、自分の信心を常に前へ進めるのです。
そして、この信心を貫き通すことは、自分一人だけでなく、過去世で父母となった人たちなどを救っていくこと、すなわち、この人生で巡りあう無数の縁ある人々を救っていくことになるのであると教えられています。
さらに「いまに一日片時も・こころやすき事はなし」と、間断なき連続闘争を振り返られています。同様の御真情は、諸御抄の中で、繰り返し綴られています。
時光も、法華経の信心のゆえに、南条一族の中でも、悪口を言われ、批判されました。しかし、今や富士方面の日蓮門下の中心者の一人として、立派に育っていました。
その時光に対して、大聖人は御自身がどれほどの思いで戦われてきたのか、大難に次ぐ大難の人生を生き抜かれてきたのか、さらに一重深く教えられていくのです。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
どこまでも師と共に戦い、師と共に大難を越えて広布の大道を進む——この「師弟共戦」こそ、日蓮仏法の実践の真髄です。
「師弟共戦」の道を歩むためには、弟子は何よりもまず、師匠の戦いを知らなければならない。師は何のために戦ったのか。いかにして戦ったのか。いかにして勝利したのか。その闘魂と行動と智慧を、自らの苦闘の中で生命に刻むことです。そして、弟子が現実のうえで断固として戦い勝つことです。
(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第14巻)

◇御本尊を根本に難に立ち向かう
◇[キーワード1]あらゆる人を救う
法華経見宝塔品で釈尊は、滅後に法華経の受持を誓う菩薩たちに、"法華経を一人のためにも説き、法華経を持つなどのことは難事である"と説きます。
なぜなら法華経は万人成仏を説いた経典だからです。成仏の境涯を目指すためには、自らの生命を根底から変革しなければなりません。その時、成仏させまいとする働きが自身の生命自体や周囲の環境から起こるのは必然です。しかし、飛行機が向かい風を受けて高く飛翔するように、境涯を大きく開けるのです。
大聖人が本抄を認められた当時、熱原の大聖人門下が傷害事件に遭うなど、後に頂点を迎える「熱原の法難」が既に始まっていました。
だからこそ、大聖人は"苦難に一歩も引くべきでない"と、信心の覚悟を南条時光に教えられたのです。
「とにかくに」とは、"いずれにせよ""どんなことがあっても"との意です。
信心の究極は、法華経に身を任せ、信じ抜くことに尽きます。法華経の肝心である「南無妙法蓮華経」を根本に、御本尊に一切を任せて人生を歩んでいくことです。
さらに、大聖人は、仏の境涯を築く方途を貫くことを「殿一人にかぎるべからず」と、あらゆる人々に勧め、救っていくよう仰せになっています。
全ての生ある人の過去をたどれば、父や母として自分に縁してきたとの考え方を踏まえ、「過去の父母等」とは、あらゆる人を指しています。大聖人は、時光の成長を期し、全人類を"縁ある人"として救っていこうとする生き方を示されたのです。

◇[キーワード2]わが身を惜しまず
「日蓮は、生まれた時から今に至るまで、一日片時も心の安まることはなかった」——末法広宣流布に一人立たれ、間断なき闘争を貫かれた大聖人の御真情が胸に迫ってきます。
立宗宣言をされて以来、松葉ケ谷の法難に始まり、伊豆流罪、小松原の法難、竜の口の法難・佐渡流罪と、命にも及ぶ大難が相次ぎました。現実に法華経勧持品に説かれる「刀杖の難」を一身に受けられたのは大聖人だけだったと仰せです。
そうした中、迫害は門下にまで及ぶようになりました。中には、難に遭うことで信心が揺らぎ、信心を捨てる者も出てしまいました。門下を深く案じられていた、大聖人の御心中はいかばかりだったでしょう。
勧持品では菩薩たちが、釈尊滅後に正法を持ち、弘めゆくことを誓っています。
「世尊よ、どうか心配なさらないでください。仏が入滅された後、私たちが必ずこの法華経を持ち、説いていきますから。(中略)私たちは勇敢に耐え忍び、身命を惜しまず、法華経を語り抜いていきます」(法華経411ページ、趣旨)
"師に代わって人々の心に妙法の種を蒔く""わが身を惜しまず広布に生きる"——大聖人の闘争に連なる覚悟こそ、私たち創価学会が継承した精神です。自らの使命を果たしゆく日々を着実に歩んでいきましょう。

2020年4月12日日曜日

2020.04.12 わが友に贈る

◇今週のことば
妙法を唱えることは
「自身の宮殿に入るなり」
生命の王者の境涯で
皆の幸と安穏を祈ろう!
仏天を揺り動かして。
2020年4月12日

立正安国論 P31
『悦しきかな汝蘭室の友に交りて麻畝の性と成る』

【通解】
悦ばしいことに、あなたが蘭室の友(蘭の香りのように人徳の薫り高い人)に交わって感化を受け、蓬のように曲がっていた「邪信」が、麻のように素直な「正信」になることができた。

名字の言 多忙の中、なぜ母は配達を続けてきたのか? 2020年4月12日
本紙3日付「新・生き生き川柳」に「花びらが 新聞にのる 桜道」と。配達中、桜の花びらが新聞の上に舞い落ちてきて、と選者は評した。池田先生撮影の桜の写真が1面に載った新聞を配達する喜び、とも読める。花びらとは無冠の誇り、それを頭上に頂き、師弟の桜道を進む姿、とも読める▼ある女子学生から、配達員の母への感謝を込めた投稿が届いた(3月8日付)。彼女が幼い頃、母は仕事をし、夕方に保育園に迎えに来て、夕食を作り、夜は活動で遅くなることも。多忙な母に少しでも休んでほしかった彼女は、早朝から配達する母の体が心配でならなかった▼やがて創価の学びやに進んだ彼女は、「何のため」との創立の精神を自らに問いつつ、勉学やクラブ活動に打ち込んだ。今、なぜ母は配達を続けてきたのかに気付いたという。友に希望を届けるため、師との誓いを果たすため、子らの未来を開くため、と▼彼女は「私も将来、母のような立派な無冠の友になる」と書いた。彼女を含め、母を支えた4人の子どもたちは皆、朗らかに後継の大道を歩む▼昨年6月の川柳に「配達の 陰に家族の 祈りあり」と。献身の行動を続ける尊き無冠の友の無事安穏を強く祈るとともに、支えるご家族にも心から感謝申し上げます。(進)

寸鉄 2020年4月12日
地域に根差す学会員は社会に愛広げる存在—識者電話等で孤独防ぐ激励を
未来部の日。「子の成仏・即ち父母の成仏」御聖訓。家族で座談会など楽しく
青年部が医学者と会議。我らから正しい情報を!逞しき責任感は時代の光
コロナ関連の詐欺相談が1万件超。高齢者、子ども狙う事件も増加。要警戒
世界宇宙飛行の日。人類初の偉業も忍耐の連続。外出自粛の今こそこの心

☆心に御書を 第32回 信心は澄み切った水のごとく
〈御文〉
『水すめば月うつる風ふけば木ゆるぐごとく・みなの御心は水のごとし信のよはきはにごるがごとし、信心の・いさぎよきはすめるがごとし』(日厳尼御前御返事、1262ページ)

〈通解〉
水が澄めば月が映り、風が吹けば木が揺らぐようなものである。人の心は水のようなものであり、信心が弱いのは水が濁っているようなものである。信心が潔いのは水が澄んでいるようなものである。

〈池田先生が贈る指針〉
願いを立てて大聖人にご報告した健気な門下への御返事である。願いが叶うかどうかは、あなた自身の信心で決まると励まされている。
妙法の功力は推し量れない。その力を無限に引き出せるのが、潔き信心なのだ。「広布のために」との誓願の一念で、澄み切った水のごとく祈り抜こう! 勝利の実証を打ち立てるまで。

☆4月度研修教材 上野殿御返事(竜門御書)
広宣流布の誓願に生きる時
大難に耐え抜く力が湧く!

◇御文
『身子と申せし人は仏にならむとて六十劫が間・菩薩の行をみてしかども・こらへかねて二乗の道に入りにき、大通結縁の者は三千塵点劫久遠下種の人の五百塵点劫生死にしづみし此等は法華経を行ぜし程に第六天の魔王・国主等の身に入りて・とかうわづらわせしかば・たいしてすてしゆへに・そこばくの劫に六道には・めぐりしぞかし。
かれは人の上とこそ・みしかども今は我等がみにかかれり、願くは我が弟子等・大願ををこせ』(御書全集1560ページ13行目〜1561ページ1行目、編年体御書1240ページ13行目〜1241ページ1行目)

◇通解
身子(=舎利弗)という人は、仏になろうとして、六十劫というきわめて長い間、菩薩の修行を続けてきましたが、耐え切れず、退転して二乗の道に陥ってしまいました。
大通智勝仏の時に法華経と縁を結んだ者であっても、退転して三千塵点劫もの間、生死の苦しみに沈んだ者や、また、久遠実成の釈尊から仏に成る下種を受けたにもかかわらず、退転して五百塵点劫という長遠な間、生死の苦しみに沈んでしまった者がいます。
これらの人々は、法華経を修行していた時に、第六天の魔王が国主等の身に入って、あれこれと修行を妨げたので、退転して法華経を捨てたために、きわめて長い間にわたって六道を流転してしまったのです。
それらのことは、他人の身の上のことにすぎないと見ていましたけれども、今は私たちの身にかかっています。
願わくは、我が弟子たちよ、大願を起こしなさい。

語注
身子 釈尊の十大弟子の一人である舎利弗のこと。過去世において、六十劫もの間、菩薩道を修行している時に、バラモンから眼の布施を求められたので、自らの眼を与えた。ところが、バラモンは眼の臭いを嫌って唾を吐きかけ、足で踏みつけた。これを見た舎利弗は、このような者は救いがたいと思い、自分だけ生死を脱すればよいと菩薩道を退転した。

大通結縁の者 法華経化城喩品で、16人の王子は、父・大通智勝仏が説いた法華経を、それぞれ再説して、衆生に下種を施した。この時、法華経との縁を結んだ衆生のこと。

◇背景と大意
本抄は、弘安2年(1279年)11月6日、日蓮大聖人が身延の地で認められ、駿河国(静岡県中央部)の門下・南条時光に送られたお手紙で、「竜門御書」の別名があります。
当時は、大聖人の門下が激しい弾圧を受けた熱原の法難の渦中でした。時光は、迫害に遭った人を自邸にかくまうなどして、同志を守りました。その後、幕府からさまざまな圧迫を受けましたが、信心を貫き、本抄では「上野賢人」と最大にたたえられています。
私たちの信心の途上にも、仏道修行を阻もうとさまざまな障魔が起こります。その障魔を打ち破って成仏を成し遂げる鍵は、どのような一念で信心に取り組んでいるかにかかっています。
今回の「竜門御書」を通して、あらゆる障魔を乗り越える広宣流布の「大願」を学んでいきましょう。

◇本抄の解説
◇悪知識の恐ろしさ
この御文の前では、中国の「竜門の滝」の故事や、平氏らの武家が権勢を得るまでの苦闘の逸話を通して、成仏するためには、いかに多くの難を越えなければならないのかが示されています。
さらにここでは、仏道修行を妨げ、不幸に陥れる「悪知識」の恐ろしさについて教えられています。
「大智度論」によると、釈尊の十大弟子の一人だった身子(舎利弗)は、過去世に六十劫もの長い間、菩薩行を修行していました。ある時、舎利弗の眼が欲しいというバラモンに出会い、布施行として自らの眼を差し出します。しかし、バラモンは眼の臭いを嫌い、唾をはきかけ、地に捨てて踏みつけました。舎利弗は、この者は救いがたいと思って菩薩行を退転し、自分だけが生死の苦しみから脱すればよいと小乗の教えに堕ちたのです。
また、法華経化城喩品に出てくる、大通智勝仏の時代に法華経を聞いて縁を結んだ者(大通結縁の者)の中にも、悪知識に紛動されて、三千塵点劫という長い間、苦悩の流転を繰り返した者がいました。
久遠実成の釈尊から下種を受けた人(久遠下種の人)であっても、修行を貫けず、五百塵点劫という長い間、流転を繰り返した人がいました。
舎利弗や久遠下種の人々が長遠な期間に退転したのと同じように、悪知識による退転の危機が、今、法難の渦中にいる門下にも迫っていると大聖人は教えられているのです。

◇「大願」を起こせ
悪知識の本質は、第六天の魔王の働きです。生命の尊厳や妙法を信じ切れない迷いであり、名聞名利の心です。
この悪知識を打ち破る方途は、「大願」に立つしかありません。一生成仏を人生の願いとして定め、広宣流布という仏の大願をわが誓願とする中で、大難に耐え抜く力が湧き上がるのです。ゆえに大聖人は「願くは我が弟子等・大願ををこせ」と強く呼び掛けられているのです。
成仏への道が困難に満ちていることを強調しているのは、難が来るたびに、宿命転換や信心成長のチャンスと捉え、人間革命の道を勇躍して進むように促すためです。
今こそ、広布の誓願をいやまして燃やし、地域や社会で勝利の実証を示していこうではありませんか。

◇池田先生の指導
師と共に同じ誓いに立ち、自他共の幸福を実現しようと法を弘め、人々を励ましていく。
この仏法の慈悲に連なる「大いなる願い」は、決して特別に選ばれた人だけが持つものではない。
全ての弟子、ひいては、誰人もが本然的に胸中に抱いているものです。
大願を「をこせ」とは、この誰もが本来持っている、自分の根底にある願いを「思い起こしなさい」ということでもありましょう。(「大白蓮華」2017年3月号掲載の「世界を照らす太陽の仏法」)

2020年4月11日土曜日

2020.04.11 わが友に贈る

起床と就寝の時間を
できる限り一定に!
生活リズムを整えよう!
朝夕の勤行が根本だ。
知恵と工夫を尽くして!

四条金吾殿女房御返事 P1134
『此の経を持つ女人は一切の女人にすぎたるのみならず一切の男子にこえたりとみえて候』

【通解】
法華経を受持する女性は、他の一切の女性にすぐれるだけでなく、一切の男性にも超えている。

名字の言 夏目漱石「文章は飴細工の如きものなり」 2020年4月11日
熱して溶かした砂糖で自在に形を作り、繊細な芸術作品を生み出す飴細工。この伝統の技と美に引き付けられる人も多いだろう。"和の瞬間芸術"ともいわれる▼本来、口にすることを目的としない飴細工だが、明治の文豪・夏目漱石は、文章を飴細工に例えて書いている。「文章は飴細工の如きものなり、延ばせばいくらでも延る、その代りに正味は減るものと知るべし」(「愚見数則」)▼文章の力とは何だろう? このコラムをパソコンで入力しながら考えた。一つ一つの文字は、コンピューター上では単なる記号にすぎない。それがひとたび、組み合わされて文章になると、生命を得たように大きな力を持つことがある▼新聞の記事はもちろん、見出し一つにしても、先輩から「読者の心の奥に響くものを」と厳しく教えられた。例えば、「生命の尊厳」を「生命の尊貴」とする。「厳」と「貴」の一文字違いだが、新鮮味が出てくる。「何度も使った言葉を使用するのに、抵抗を感じないようではいけない」「言葉は無尽蔵にあるんだから、斬新なものをしぼり出せ」と▼あす12日まで「春の新聞週間」。20日には本紙の創刊記念日を迎える。先の見通せない状況だからこそ、勇気と希望と元気をもたらす「正味」ある文章を発信し続ける。(川)

寸鉄 2020年4月11日

御書「先ず四表の静謐を祷らん者か」。日々、立正安国の祈り強く前進!
危機の時を生きる人は黄金時代に転じる先駆者—歴史家。未来開く使命大
肺炎終息の鍵は全員の理解と行動変容に—博士。今はとにかく外出自粛を
約2メートルの社会的な距離を意識。接触機会の8割減へ"できること"全て実践
外での散歩、ジョギングは問題なし。密閉、密集、密接を避け賢く健康維持

☆忘れ得ぬ旅 太陽の心で 第1回 北海道
2012年から月刊誌「パンプキン」で連載されている池田先生のエッセー「忘れ得ぬ旅 太陽の心で」。これまで訪問した国や街の文化、歴史等に触れつつ、交友を結んだ人々との思い出をつづる好評企画である。ここでは、潮出版社刊の同名のエッセー集に収録されたものを、励ましの指針として順に紹介する(抜粋)。第1回は「北海道——朗らかに胸張る人間の大地」。

美しき
 心の旅路の
  此の世かな

世界は美しい。それぞれに美しい。
地球上に、一つとして同じ街はありません。その街ならではの歴史があり、文化がある。愛すべき人間が暮らし、学ぶべき営みがあります。
わが街の隣人たちと仲良く手を携えていくとともに、遠く離れた街の人々とも心を通わせ、励まし合いながら前進する。
この人間の絆の広がりにこそ、人類が願ってきた「平和」の一つの実像があると言ってもよいでしょう。

〈戸田先生は故郷・厚田の海岸に立ち、池田先生に語った。「東洋に、そして、世界に、平和の灯をともしていくんだ。この私に代わって」。恩師との誓いを胸に、日本中、世界中を駆け巡った池田先生が読者に贈る"心の旅"は、この平和旅の原点の地・北海道から始まる〉

師の心を我が心とする、私の対話の旅は、日本全国、さらに五大陸に広がりました。
今、192カ国・地域に、同じ人間主義の心で、平和と文化と教育に貢献してくれる世界市民の良き仲間がいます。
多事多難な時代にあって、いざ、ある国、ある地域で災害が起これば、即座に安否を気づかい、無事を祈り、救援や復興の手を差し伸べる善意と人道のスクラムもでき上がりました。
いずこの国にも、素晴らしい人々が光っています。なかんずく、わが地域を明るく照らす女性たちの「太陽の心」が必ず輝いています。
そうした懐かしい、あの街、あの国、あの天地へ、読者の皆様方をご案内するような思いで、この連載の"心の旅"に出発したいのです。

◇新たな開拓を
〈池田先生の北海道指導は50回を超える。小樽、札幌、夕張をはじめ、広大な北海天地で刻まれた忘れ得ぬ出会い。先生は、豪雪の中で励ましの輪を広げる友に思いを馳せながら、新たな開拓に挑む人生をと望んだ〉

青春時代から交友を重ねてきた北海道の友は、実に朗らかで、快活に助け合う仲間たちです。
大変であればあるほど、たとえば——
「雪かきもゆるくないっしょ?」
「いや、なんも、なんも! そっちこそ、ゆるくないべさ」
このようなやりとりが交わされます。
厳しい労作業も、あえて「きつい」とか「つらい」とか言わず、「ゆるくない」との柔らかな言葉をかけ合い、互いを気づかうのです。

「なんも、なんも」も、私の好きな北海道の言葉です。友の苦労をねぎらい、親切に対して感謝すると「なんも、なんも」と返ってきます。
そこには、相手に余計な気をつかわせまいとする思いやりの温もりがあります。
さらに、難儀なことにも、「たいしたことないさ」と自分自身を鼓舞する大らかな響きがあるのです。
仏典には、障害を前にした時、「賢者はよろこび愚者は退く」と説かれます。
どんな困難があろうとも、喜び勇んで新たな開拓に挑む人生に、行き詰まりはありません。希望の活路は断じて開かれるのです。
アイヌの言葉で、北海道は「アイヌ・モシリ」——「人間の大地」という誇らかな意義があります。
その大地を踏みしめ、その大気を吸い込み、その大空を見上げれば、無限の活力が漲ります。
真に偉大な人間を育て、作り、鍛えゆく大地こそ北海道なりと、私は信じてきました。

◇冬は必ず春に
〈次いで池田先生は、広布の使命に生ききった女子部のリーダーや、農業に奮闘する一婦人の歩みに言及。いかなる試練の厳冬にも負けず、「太陽の心」で勝利の春へ進もうと呼び掛けた〉

幸福の
 天地は ここにと
   北海道
  乙女よ 立ちゆけ
    断固と生き抜け

私と妻は、愛する北海道のためにと、青春の大情熱を燃え上がらせた一人の乙女を忘れることはできません。
初めて出会ったのは小樽でのこと。はるばる留萌から訪ねてきてくれました。
幼き日に父親が戦死し、四人きょうだいの長女として母を支えてきた芯の強い女性です。
仕事をしながら、自分が苦労してきた分、悩める友に尽くしたいと、すずやかな瞳を輝かせて奔走しました。自ら結核と闘いつつ、後輩には「私が守るから、安心して頑張って!」と励ますリーダーでした。
私は、その健康をひたぶるに祈り、「太陽の如く明るく強く 月光の如く美しくあれ」と贈ったことがあります。
ある時は、親友と共に、北海道の地図に、マッチ棒で作った旗を一本一本、立てながら、あの街にも、この街にも、青年の希望のスクラムをと、夢を広げたといいます。
残念なことに、彼女は26歳の若さで逝去しました。しかし、友の幸福を祈り、語り、働いて、一日また一日、積み上げた「心の財」は、絶対に消えることがありません。
今、その志は、無数の乙女たち、青年たちに受け継がれています。

日本最北の稲作地帯である遠別町の一人の母は、都会から農家に嫁ぎ、ようやく農作業にも慣れた矢先に、夫に先立たれました。
けれども、二人の子を抱えながら毅然と立ち上がったのです。北限の地でのもち米作りに挑み、水の管理や肥料にも工夫を重ね、おいしいお米を見事に生産していきました。

「冬は必ず春となる」とは、この母が抱きしめてきた希望の金言です。
冬が厳しいからこそ、春の喜びも大きい。
私の恩師は、母上が深い祈りを込めて縫ってくれた手作りのアツシの半纏を生涯の宝とし、どんな試練にあっても「このアツシさえあれば大丈夫」と微笑まれました。
人生は、けなげな母たちの「太陽の心」を携えて、吹雪に胸を張り、勝利の春へ前進しゆく旅とは言えないでしょうか。

君 立たば
 北海天地は
   春の曲

2020年4月10日金曜日

2020.04.10 わが友に贈る

「声仏事を為す」
電話などでの対話は
言葉や反応だけが頼り。
ちょっとした気遣いや
感謝の一言を大切に。

四条金吾御書 P1176
『かへらむには第一心にふかきえうじん(用心)あるべし、ここをばかならずかたきのうかがうところなり』

【通解】
帰る時には、いっそう、心に深く用心しなさい。この帰宅の機会を必ず敵が狙うからである。

名字の言 あなたはコンビニのレジで、どのくらい待てますか? 2020年4月10日
スマートフォンでネット上の情報につながるまで、どのくらい待てますか——時計メーカー「シチズン」が行った意識調査によると、6割以上の人が「10秒以内」と答えた。コンビニのレジでは1分、待たされると、3割を超す人がイライラを感じるという▼近年のIT技術の進歩により、生活は格段に便利になった。スマホで調べ物をすればすぐに"答え"が分かったり、ネットで買い物をすれば当日に届いたり。"待たなくてもいい時代"と言えるかもしれない▼ただ、「待つ」ことを即、不便とだけ捉えるのはいかがなものか。精神科医の春日武彦氏は、「精神的に裸となった自分と対峙しなければならないのが『待つ』という営み」と指摘する(『待つ力』扶桑社新書)。思い通りにならない事態になっても、感情的になったり、さじを投げたりせず、一度立ち止まる。待つことで状況が変わる場合もある。待つという行為は、精神的な成熟の証しなのである▼新型コロナウイルス感染拡大への一人一人の対応にも、忍耐強く「待つ」ことが求められる。不要不急の外出をやめ、密閉・密集・密接を避けることに徹したい▼現在の困難に無関係な人は一人もいない。皆が当事者として、賢明に粘り強く、自他の健康を守り抜こう。(燦)

寸鉄 2020年4月10日
一人の強き生命力が多くの人に影響—戸田先生。希望の励ましを今こそ!
奈良婦人部の日。万葉の都照らす尊き太陽の母。試練の時ほど、団結固く。
「父母となり其の子となるも必ず宿習なり」御書。信心継承の語らい親子で
感染拡大阻止には「接触8割減」が不可欠と。一人一人が自覚し外出自粛を
米国で肺炎詐欺多発と。手口は日本と同じく政府装うメール等。警戒更に

☆4月度「御書講義」 上野殿御返事(刀杖難事)
◇苦闘の中にこそ真実の人間革命がある
4月度「御書講義」の拝読御書は「上野殿御返事」(刀杖難事)。範囲は「勧持品に八十万億那由佗の菩薩の異口同音の二十行の偈は日蓮一人よめり……うつ杖も第五の巻うたるべしと云う経文も五の巻・不思議なる未来記の経文なり」(御書1557ページ2行目〜8行目、編年体御書1181ページ17行目〜1182ページ5行目)です。ここでは学習の参考として、背景と大意、解説等を掲載します。(森中教学部長の御書講義の映像が、創価学会公式ホームページ「SOKAnet」で視聴できます<5月6日まで>。講義の内容は、後日、紙面で紹介します)

◇背景と大意
本抄は弘安2年(1279年)4月20日、日蓮大聖人が身延で著され、駿河国(静岡県中央部)の青年門下・南条時光に送られたお手紙です。別名を「刀杖難事」といいます。
本抄が認められたのは、駿河の地で日興上人を中心に弘教が進んでいることに危機感を抱いた滝泉寺院主代の行智らによって、大聖人門下への弾圧が本格化し始めた時期でした。実際にこの4月には、門下が襲われる傷害事件が起こっています。
時光にも、いつ命に及ぶ迫害があるか分からない状況でした。大聖人は、障魔の渦中にある時光に、信仰に生き抜く勇気と確信を与えるために、励ましをつづられました。
本抄ではまず、大聖人が、法華経の故に命にも及ぶ種々の大難に遭ったと述べます。続いて「竜の口の法難」の折、平左衛門尉の家来である少輔房から、「法華経の第五の巻」で顔を打たれたことは忘れないとつづられます。
「法華経の第五の巻」は、法華経の「第一の肝心」です。勧持品第13の二十行の偈にある三類の強敵、刀杖の難等を身読したのは、大聖人お一人であると断言します。ここが、今回の拝読の範囲です。
続いて、従地涌出品第15に記された地涌の菩薩の先駆けとして、末法の妙法弘通を託されて出現したのが、大聖人であるとの確信を述べます。
さらに「とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ」と、時光に一層の強盛な信心を促し、大聖人と同じ覚悟、同じ心で戦うよう励まされ、本抄を結ばれています。

◇参考1 法華経の第五の巻
「法華経の第五の巻」には、即身成仏の現証を説いた提婆達多品第12、三類の強敵による迫害を予言した勧持品第13、滅後の弘通を勧める安楽行品第14、地涌の菩薩の出現を明かした従地涌出品第15の4品が収められています。どれも末法の弘教にとって重要な巻です。
特に勧持品の二十行の偈は、菩薩たちが釈尊滅後、法華経の弘通を誓っている箇所になります。
そこには、「諸の無智の人の 悪口罵詈等し」(法華経418ページ)、「悪世の中の比丘は 邪智にして心諂曲に」(同ページ)等と、三類の強敵が示されています。
さらに、「刀杖を加うる者有らん」(同ページ)、「誹謗して我が悪を説いて」(同419ページ)、「我を罵詈毀辱せん」(同ページ)、「数数擯出せられ」(同420ページ)等々、さまざまな迫害があることも記されています。
本抄で大聖人は、「二十行の偈は日蓮一人よめり」(御書1557ページ)と、「勧持品二十行の偈」の経文通りに難を受けたのは、御自身一人であると仰せです。法華経の証明者としての誇りと喜びが示されています。

◇参考2 2度の刀の難
本抄で大聖人は、御自身が遭った「刀の難」を二つ挙げます。
一つは、「東条の松原」つまり「小松原の法難」です。東条景信の軍勢に襲撃され、門下が亡くなり、大聖人も額に傷を負い、左手を折られました。もう一つは「竜の口の法難」です。平左衛門尉が率いた兵士たちに捕らえられ、処刑されそうになりました。
このような難に遭った人は、他にいないことを示すために、法華経の文に照らしてつづられます。
まず、不軽品に記される不軽菩薩は、杖の難に遭ったが、刀の難に遭ったとは、書かれていない。天台や妙楽、伝教は、「刀杖も加えず」との安楽行品の文のごとく、"刀杖の難には遭っていない"と述べます。あえて経文を確認することで、難の意味を転換されているのです。
難を受けているだけでは、単なる苦しみでしかありません。しかし、法華経の行者として捉え直すならば、地涌の菩薩として滅後の弘通を実践している確かな証明となるのです。それは取りも直さず、一生成仏の軌道を歩んでいることの確信と喜びでもあるのです。

◇参考3 未来記を実現
少輔房に、「刀杖の難」が説かれる「法華経の第五の巻」で打たれたことをもって、「不思議なる未来記の経文なり」と仰せです。
法華経は、釈尊滅後の広宣流布の未来記といえます。その未来記を現実のものとするために、戦い抜かれたのが大聖人です。
末法の御本仏である大聖人は、「諸天善神並びに地涌千界等の菩薩・法華の行者を守護せん此の人は守護の力を得て本門の本尊・妙法蓮華経の五字を以て閻浮提に広宣流布せしめんか」(御書507ページ)等、世界広宣流布について断言されています。この大聖人の「未来記」を実現するために「創価学会」は立ち上がりました。
学会こそ、仏の大願たる広宣流布に連なる仏意仏勅の団体です。学会員一人一人が大聖人に連なる地涌の菩薩なのです。なかんずく、創価三代の師弟によって、世界広布は現実のものとなりました。
大聖人が時光に、"私と同じように法華経に身を任せ、強盛な信心を貫くのだ"と励まされたように、私たちも創価の師弟に連なり、いよいよ強盛な信心に励んでいきましょう。

◇池田先生の指針から
1、青年への本格的な鍛錬
少輔房が大聖人を打ち据えた「法華経第五の巻」は、法華経8巻の中でも、極めて重要な巻であると強調されています。「第五の巻」には、提婆達多品第12から従地涌出品第15までの4品が収められています。この「第五の巻」は、即身成仏の現証、滅後弘通の大難、妙法五字を弘める地涌の菩薩の出現など、末法弘通の方軌を示す「不思議なる未来記の経文」(御書1557ページ)なのです。
法華経ゆえの大難は、この「第五の巻」の身読となるのであり、「仏果を得る」道である。ゆえに法華経に身を任せて、法華経を信じ抜き、法華経の題目を弘めていくのだ——これから起こり得る大難を乗り越えるためにこそ、時光に信仰の精髄を教えておきたい、真実の地涌の使命に生き抜き、三世にわたって師弟共戦の誓願の道を貫き通してほしい、との御真情が伝わってきます。
この師匠の期待に応え、時光は熱原の法難の中で門下を護り、正義の旗を掲げ抜きました。後に、この若き後継の友を大聖人は「上野賢人」と賞讃されます。
本物の信仰を教えたい、師匠と共に大願に生きる人生の価値を教えたい、との青年への限りない期待と鍛錬とも拝されます。そして、それに応える青年門下の誓願と奮闘——この師弟の中にこそ、広宣流布の脈動があるのです。

2、純真な求道心こそ勝利の源泉
追伸には、「かつへて食をねがひ・渇して水をしたうがごとく・恋いて人を見たきがごとく・病にくすりをたのむがごとく、みめかたちよき人・べにしろいものをつくるがごとく・法華経には信心をいたさせ給へ、さなくしては後悔あるべし」とあります。
法華経如来寿量品第16の自我偈にも、「咸皆く恋慕を懐いて 渇仰の心を生ず 衆生既に信伏し 質直にして意柔軟に 一心に仏を見たてまつらんと欲して 自ら身命を惜しまざれば」(法華経490ページ)とあります。
御本尊を信じ、妙法を求める心は、どこまでも強盛にして一筋で、また素直であることです。
自身の宿命転換を願い、広宣流布の実現を祈って、身命を惜しまず戦うところに、必ず幸福勝利の人生を開くことができる。生涯、素直に信心を貫き通した人が勝利の人です。最後に勝つ人です。ここに信心の極意があります。
苦闘の中でこそ、真の人間が鍛え上げられます。
苦闘の中でこそ、強靱な鋼の意志が育つのです。
苦闘の中でこそ、人生の真実の涙を知ることができます。
そして、苦闘の中にこそ、偉大な人間革命があるのです。(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第14巻)

2020年4月9日木曜日

2020.04.09 わが友に贈る

"自分さえ良ければ"との
利己主義を凌駕する
利他の精神を広げよう!
自他共の幸福を目指す
創価の哲学が輝く時だ!

四条金吾殿御書 P1111
『当世の僧を見るに人にかくして我一人ばかり供養をうくる人もあり是は狗犬の僧と涅槃経に見えたり、是は未来には牛頭と云う鬼となるべし』

【通解】
当世の僧侶をみると、人には隠して、自分一人ばかり供養を受ける人もある。この人は狗犬の僧であると涅槃経に説かれている。この者は未来世には牛頭という鬼となる。

名字の言 「危機の時代」における本紙の使命 2020年4月9日
政府の緊急事態宣言によって、新型コロナウイルス終息への戦いは新たな段階に入った。医療従事者をはじめ対策の最前線に立つ方々だけでなく、全ての人々が、自分を守り、家族を守り、社会を守る責任を自覚し、行動に移す時である▼その中で、新聞の果たす役割とは何か。速報性はSNSやテレビ等に比べるべくもないが、膨大な情報の中から必要かつ正確なものを整理して、分かりやすく伝えることであると考える▼加えて「人間の機関紙」を掲げる聖教新聞は、この危機と懸命に戦い、賢明に応戦する人々の声を伝えながら、勇気と希望の価値創造を続けたい。今後もテレビ電話等を活用した取材、在宅勤務を含むテレワークなど、感染防止対策を一層強化しつつ、「危機の時代」を生きるための糧として、識者の声、世界の同志からのリポート、体験、医療・生活情報などを提供していく▼東京・信濃町に世界聖教会館が落成して初めての創刊記念日(4月20日)を、間もなく迎える。池田先生による「聖教新聞 師弟凱歌の碑」は同会館の意義を「立正安国と世界広布の大言論城」と▼未曽有の人類的危機の今こそ私たちは、尊き配達員の「無冠の友」の皆さまと共に、世界の安穏と平和に貢献する使命を果たしていきたい。(芯)

寸鉄 2020年4月9日
祈りの姿勢は「渇して水をしたうがごとく」御書。一念を定め今日も勝つ!
青年部ステイホーム運動広がる。不要不急の外出自粛呼び掛け。連帯更に
近距離の会話避ける人は3割止まりと。全員が当事者。1〜2メートルの確保を
誰もが「無症状感染者」の可能性。自分も家族も友人も—命守る努力を皆で
春の新聞週間。無冠の友と愛読者に大感謝。希望と安心送る機関紙たらん

☆明日を照らす テーマ:本因妙の仏法 2020年3月24日
今回の「明日を照らす」は、「本因妙の仏法」がテーマ。本因妙とは、本因(仏になる根本の因=修行)が、妙(思議することができない境涯)であるとの意です。日蓮大聖人の仏法では、仏が覚って得た果報である「本果」よりも、仏が成道できた「本因」の法を表にします。よって、現実の結果に一喜一憂するのではなく、いかなる状況にあっても常に本因の根本法に立ち返り、未来へ開くことを重視するのです。"希望は自らつくり出せる"との哲理を学んでいきましょう。

◇撰時抄
『王地に生れたれば身をば随えられたてまつるやうなりとも心をば随えられたてまつるべからず』(御書287ページ)

心は何ものにも縛られない
【通解】王の権力が支配する地に生まれたのであるから、身は従えられているようであっても、心まで従えられているのではない。

本抄は、建治元年(1275年)、身延で認められ、駿河国(現在の静岡県中央部)の西山由比(由井)氏に与えられたとされています。
死罪にも等しい佐渡流罪に処された日蓮大聖人は、一転して流罪から赦免。佐渡から鎌倉へ帰還された後、3度目の国主諫暁に挑まれます。この時、平左衛門尉に対して師子吼されたのが、この一節です。
たとえ、この身が従えられようとも、わが精神は断じて従えられることはない——命を賭して末法広宣流布に立ち上がられた大聖人の熱情は、いかなる権力をもってしても、押さえつけることはできませんでした。権力の横暴に、敢然と立ち向かわれた姿は、まさしく"精神界の王者"そのものであったと拝されます。
この御文は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が古今東西の英知の言葉を網羅して編さんした『語録 人間の権利』にも収録されました。精神の自由、信教の自由をうたった、この御文は、人類史に輝く"人権の名言"にほかならないのです。
不自由を感じ、嘆きたくなるような不遇に直面した時こそ、信心の真価が試されます。私たちの心は何ものにも縛られません。
故に、"どんな状況でも妙法を根本に生き抜く!"との、清新な決意に立ち返る挑戦が、困難を切り開く原動力になるのです。

◇乙御前御消息
『いよいよ強盛の御志あるべし、冰は水より出でたれども水よりもすさまじ、青き事は藍より出でたれども・かさぬれば藍よりも色まさる』(御書1221ページ)

常に"いよいよの信心"で
【通解】いよいよ強盛な信心を、起こしていきなさい。氷は水からできるが、水よりも冷たい。青い色は、藍という草から生まれるが、重ねて染めれば、藍よりも色が鮮やかになる。

本抄は建治元年(1275年)8月、日蓮大聖人が身延で著され、乙御前の母に送られたお手紙です。本抄御執筆の前年には蒙古の襲来があり、さらに御執筆の年の4月にも蒙古の使者が再び訪れるなど、世情は騒然としていました。
鎌倉の門下であった乙御前の母は、夫と離別し、幼い娘を育てていました。そうした中でも、大聖人を求め、流罪地・佐渡まで足を運ぶなど、純粋な信心を貫きました。その乙御前の母に、大聖人はあえて"いよいよ強盛な信心"を奮い起こしていくよう訴えられます。
氷は水からできますが、水よりも冷たくなります。植物の藍から採った染料で、布や糸を重ねて染めれば、もとの藍の色よりも、はるかに鮮やかな青色になります。
つまり、同じ法華経を持っていても、修行を重ねていくほど、利益がはっきりと現れることを譬えています。
池田先生は本抄を拝して、「"さあ、ここからだ"と祈りを深め、挑みゆく一念が壁を破る。本因妙の仏法である。新たな一日を、新たな勇気で、いよいよ強盛に前進していくのだ」と語っています。
信心の実践には、"ここまでやれば十分"といったゴールはありません。成長の軌道を進みゆく、「持続の信心」こそ、崩れざる幸福境涯を築くための要諦なのです。

★正しく知ろう 新型コロナ
◇咳や発熱——どうする?
咳や発熱などの症状は、新型コロナウイルスが原因ではないことも多いので(一般の風邪など)、症状が治まるまで自宅などで安静にしてください。心配なときは、かかりつけ医などに事前に電話で相談してから出向きましょう。
もしも症状が次の条件に当てはまる場合は、最寄りの保健所などに設置されている「帰国者・接触者相談センター」(原則24時間対応)に電話で問い合わせてください(直接、医療機関を受診することは避ける)。
�風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続く場合。
�強いだるさや息苦しさがある場合。

※高齢者をはじめ基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)がある人や透析を受けている人、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている人、妊娠中の人は、�の条件が2日程度続く場合にも相談。

◇ニュースから においや味
においや味を急に感じなくなったと訴える例も増えています。
しかし、それらの症状の原因は、必ずしも新型コロナウイルスだけではありません。
日本耳鼻咽喉科学会は、異常を感じても発熱や咳、息苦しさ、だるさがなければ不要不急の外出を2週間控えて様子を見て、それでも改善しないときは耳鼻咽喉科を受診するよう勧めています。

2020年4月8日水曜日

2020.04.08 わが友に贈る

困ったことがあれば
一人で抱え込まず
電話などで相談しよう。
心まで孤立しないように
皆で互いに気配りを!

御義口伝巻上 P748
『師とは師匠授くる所の妙法子とは弟子受くる所の妙法吼とは師弟共に唱うる所の音声なり』

【通解】
「師」とは師匠が授ける妙法、「子」とは弟子が受ける妙法である。「吼」とは師弟ともに唱える音声をいう。

名字の言 昭和35年4月、池田先生が眺めた多摩湖の桜 2020年4月8日
今年の桜は複雑な思いで見上げる人が多いかもしれない。とはいえ、毎年咲くのに、人々からこれほど開花が待たれ、愛でられる花も珍しい。「古くは『花』といえば桜」(『広辞苑』)の言葉は現代にも通じよう▼さまざまな門出に彩りを添える桜。人は仰ぎ見る大樹に、舞う花びらに自身の思いを重ねる。人生の節目となった、忘れ難いある年の春景が、今も心に焼き付いて離れない人もいるだろう▼1960年(昭和35年)4月10日、池田先生は戸田先生の遺族と共に、東京の多摩湖周辺を散策した。この日の日記には「蘭春——風塵——東村山まで往く。桜あり、しばし心麗か」とある。「しばし」の3文字が胸に迫る。恩師が逝いた後の学会をいかに守り発展させゆくか、命を削って奮闘していた先生を、桜は癒やしてくれた▼御書に「さくらはをもしろき物・木の中よりさきいづ」(1492ページ)と。あの日、桜を見た先生の心中は測るべくもない。その4日後に第3代会長就任の要請を受諾している。以来、日本中、世界中の民衆に"爛漫の幸福の春"を届け続けた激闘の歴史に、頭を垂れずにはいられない▼かつて先生は詠んだ。「師弟不二 三世に薫る 桜花」。あれから60年の節を刻む春を、私たちは師と共に歩んでいる。(城)

寸鉄 2020年4月8日
7都府県で緊急事態宣言—感染しない、させない。今一重、不要な外出避け
「小事つもりて大事」御書手紙・メールで激励を。皆の挑戦が広布の歴史と
関西の日。何があろうと負けじ魂で。常勝の勇者は連帯強く今日も前進!
桜前線が北上。笑顔の花咲く春は必ず来る。この確信の題目で列島包もう
ネットで肺炎関連のデマが横行。公的情報をもとに判断を。呉々も冷静に

☆四季の励まし 「誠実」こそ信頼の土台 2020年4月5日
【写真の説明】春空に映える馬上のナポレオン像。2004年(平成16年)4月、池田大作先生が、桜花舞う牧口記念庭園(東京・八王子市)でシャッターを切った。
像のモチーフは、フランスの英雄ナポレオンが挑んだ「アルプス越え」。イタリア遠征に向かった30歳の"常勝将軍"は、勇気と知恵で不可能と思える険難の山を越え、勝利を収めた。
ナポレオンは言った。「いかなる障害を敵が我々の行くてに置こうとも、我々はそれを打ち越えるであろう」(マルテル編、若井林一訳『ナポレオン作品集』読売新聞社)
さあ新年度。わが人生の栄光の峰を目指して出発しよう。ナポレオンのごとく、堂々と!

◇池田先生の言葉
4月は就職や進学、
また転居など、
新しい生活を
スタートする時である。
聡明に、はつらつと、
新生活のリズムを
創り上げていただきたい。
 
社会で勝ちゆく起点は、
「一日のスタートを
勝つこと」だ。
仏法を行ずる我々は、
白馬が嘶くように、
朗々たる
朝の勤行・唱題を
響かせながら、
今日も勝ち戦の
行進を開始するのだ。
 
挨拶が大事だ。
明るい、ハキハキとした
挨拶の声が響くだけで、
新鮮な薫風が広がる。
張りのある声一つで、
空気がパッと変わる。
 
人がいやがる仕事や、
陰の地道な仕事ほど、
人間は磨かれる。
どこにあっても、
受け身ではなく、
職場の主体者、
責任者の自覚に
立つことだ。
そうすれば、
辛いこともあるだろうが、
喜びも大きい。
 
人生は、一人の人間として、
どこまで誠実に「信頼」を
勝ち開いていけるか
という挑戦である。
「あの人は誠実だ」
「あの人がいれば
安心だ。大丈夫だ」
そう信頼される存在と
光っていくことが、
私たちの目指すべき
間断なき成長と自己革新
——「人間革命」の
具体的な指標でもある。
 
誠実に勝るものはない。
勝利者は、
常に誠実である。
誠実を裏切る傲慢は、
たとえ一時は
勝ったように見えても、
最後は滅びる。
幸福者は、
常に誠実であり、
芯が強い。
その人が
最後の勝利者と輝くのだ。

2020年4月7日火曜日

2020.04.07 わが友に贈る

全人類が直面する
未曽有の「挑戦」に
創造的な「応戦」を!
変化に対する柔軟性が
発展と進化を生む。

阿仏房尼御前御返事 P1308
『弥信心をはげみ給うべし、仏法の道理を人に語らむ者をば男女僧尼必ずにくむべし、よしにくまばにくめ法華経釈迦仏天台妙楽伝教章安等の金言に身をまかすべし、如説修行の人とは是れなり』

【通解】
いよいよ信心を励んでいきなさい。仏法の道理を人に語ろうとする者を、男女僧尼は必ず憎むでろう。憎むなら憎むがよい。法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安等の金言に身を任すべきである。如説修行の人とはこういう人をいうのである。

名字の言 イギリスで評判になったポスターの言葉 2020年4月7日
イギリスの古書店で20年前、一枚の古いポスターが見つかった。赤地に白い文字が並んだシンプルなデザインは、大きな評判に。以来、病院のナースステーションなどにも、このポスターが張られるようになった▼その白い文字の言葉は「KEEP CALM AND CARRY ON(落ち着いて行動しましょう)」。第2次世界大戦中、社会不安が広がる中で、国民に冷静な行動を促すために作製されたポスターだった。2007年に起こった金融危機の時にも、この言葉が希望のメッセージになった▼新型コロナウイルス感染症を巡る社会状況は、刻々と変化している。テレビやネットから次々と流れる情報は、楽観論や悲観論が交錯し、気持ちも揺さぶられがち。正確な情報に基づいて、「落ち着いて行動する」ことが、今ほど求められる時はない▼日本赤十字社は、新型コロナウイルスには三つの"感染"があると指摘する。�病気そのもの�不安と恐れ�嫌悪・偏見・差別、の感染である。そして2点目の「不安と恐れ」を防ぐために、一人一人が「気づく力」「聴く力」「自分を支える力」を高めることを訴える▼不安や恐れは、判断を狂わせ、生きる気力を奪う。一日も早い終息を強く祈りながら、自分を支え、家族を支え、社会を支えたい。(嶺)

寸鉄 2020年4月7日

大聖人の御聖訓のままに進め。これが学会精神—恩師。不屈の信心、今日も
山梨婦人部の日。希望があれば絶対に負けない!新会館の開館へ心一つに
「全世界に対して無量の慈しみの意を起すべし」釈尊。立正安国の祈りを
目や口、鼻からウイルスは体内に侵入と。手で触らぬ意識も重要な予防法
健康は真理を追求しゆく中に—偉人。食事や運動等を賢く。世界保健デー

☆心に御書を 第31回 今日も勇んで挑戦の一歩を
〈御文〉
『一丈のほりを・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか』(種種御振舞御書、912ページ)

〈通解〉
一丈の堀を越えられない者が、どうして十丈・二十丈もの堀を越えることができるだろうか。

〈池田先生が贈る指針〉
新年度が始まった。妙法は究極の「蘇生」の力である。大変な時だからこそ、まず自らが題目を唱え、新たな挑戦を!
"最初の一歩"を思い切って踏み出せば、希望の道が開かれる。小事が大事だ。粘り強い努力の積み重ねが偉大な使命を成就する。
日々、「元初の祈り」から、眼前の"一丈の堀"を勇敢に越えゆこう!

☆池田先生の指導に学ぶ 「誓願」こそ日蓮仏法の真髄 2020年3月31日
◇広宣流布の誓いを貫く時仏の勇気、智慧、慈悲が湧く
「大願とは法華弘通なり」(御書736ページ)——日蓮大聖人は、すべての人々に仏の境涯を開かせたいとの誓願のままに、法華経の肝要の法である「南無妙法蓮華経」の題目を唱え、弘められました。この精神を受け継ぎ、世界広宣流布を現実のものにしたのが、創価学会にほかなりません。ここでは、池田先生の指導を引用し、日蓮仏法の真髄ともいえる「誓願」について学びます。

◇全民衆を変革していくための原理
御文
『これを一言も申し出すならば父母・兄弟・師匠に国主の王難必ず来るべし(中略)今度・強盛の菩提心を・をこして退転せじと願じぬ』(開目抄、御書200ページ)

日蓮大聖人は、建長5年(1253年)4月28日、安房国(現在の千葉県南部)の清澄寺で「立宗宣言」をされました。ここで深く心に留めたいことは、法華経の経文に照らして、"妙法を弘めれば大難が起こる"ことを覚悟の上で、大いなる第一歩を踏み出された、という点です。当時の大聖人の思索について、池田先生は「開目抄」の「このこと(仏教の諸宗が謗法の教えを説いており、人々を悪道に堕とす悪縁となっていること)を一言でも言い出すならば、父母・兄弟・師匠からの難、さらには国主による難が必ず襲ってくるであろう。(中略)私は、今度こそ、強い求道心をおこして、断じて退転するまい、と誓願したのである」(御書200ページ、通解)との御金言を拝して、次のように教えられています。

◇池田先生の指導
「菩提心」とは、菩提(仏の悟り)を求める心です。したがって「強盛の菩提心」とは、何があっても成仏を求めていく心です。
これは菩薩の誓願です。
(中略)
仏教において「誓願」は、宿業の鉄鎖を切り、過去に縛られた自分を解放して、新しい未来に向かう自分をつくる力と言えます。仏の教えで自分を磨きつつ、確立した心によって、未来の自分を方向付け、それを実現していく努力を持続していけるのが「誓願の力」です。
誓願とは、いわば「変革の原理」です。それは、自分自身の変革はもちろんのこと、薬草喩品の仏の誓願(法華経薬草喩品第5に「全ての人々を救っていこう」<趣旨>と説かれた仏の誓いのこと=編集部注)に見られるように、全民衆を変革していくための原理であると言えます。
特に末法における万人成仏という誓願を成就するにあたって、大聖人が強調されたのは「信の力」です。
いわば、妙法の当体としての人間の無限の可能性を信ずることが、法華経の真髄です。それは、妙法への深い「信」であるとともに、人間への透徹した「信頼」でもあると言えます。
(中略)
「万人が皆、仏である」ことへの「信」を破ろうとするのが魔の本質にほかなりません。
自分が救済しようと思ったその相手自身から、憎まれ、迫害される。理不尽といえば理不尽ですが、"「それでも」私は、あなたを礼拝する"と叫び続けた不軽菩薩のごとく、深き「信念」を貫くことこそ、末法の仏法者の振る舞いです。
ある意味では、人間の善の本性に対する突き抜けた「信頼感」と、それに基づく深い「楽観主義」を支えるのが「誓願」の力です。
日蓮大聖人は深き誓願によって、一人、法華経の行者として厳然と立ち上がられました。謗法の悪縁に迷うすべての人を救おうと、断固たる行動を貫いていかれた。その結果は、大聖人が予見された通り、日本中の人から憎まれ、嵐のような大弾圧を受けることになりました。
しかし大聖人は、「悦んで云く本より存知の旨なり」(御書910ページ)との御心で、「然どもいまだこりず候」(同1056ページ)、「日蓮一度もしりぞく心なし」(同1224ページ)、「今に至るまで軍やむ事なし」(同502ページ)との決然たる御心境で戦い続けられたのです。
大聖人の生涯の壮絶な闘争を支えた原動力は、ひとえに誓願の力であったと拝することができる。誓願を貫くことによって仏の心と一体化し、生命の奥底から仏界の無限の力を涌現することができることを示し、教えてくださったのである。
濁世にあって、人間不信を助長させる魔の策謀を打ち破ることができるのは、万人救済を誓う「誓願」の力以外にありません。(『池田大作全集』第34巻所収「開目抄」講義)

◇創価学会こそが仏意仏勅の教団
御文
『詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん(中略)大願を立てん(中略)我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず』(開目抄、御書232ページ)
創価学会は、創価三代の会長の指導のもと、日蓮大聖人の御遺命である広宣流布の実現にまい進してきました。なかんずく、1960年(昭和35年)5月3日に、「開目抄」の「結局のところは、天も私を捨てるがよい。いかなる難にも遭おう」(御書232ページ、通解)との一節を心に深く刻んで第3代会長に就任した池田先生のもと、妙法は海外にも広がりました。2013年(平成25年)には「広宣流布大誓堂」が完成。池田先生は、落慶記念勤行会に贈られたメッセージの中でもこの箇所を引用されています。

◇池田先生の指導
大聖人は、命にも及ぶ佐渡流罪の大難の中で、「大願を立てん」(御書232ページ)と宣言なされました。
一切衆生を救う「柱」「眼目」「大船」になるとの誓いに立たれて、ただただ、広宣流布の実現を願われたのです。
「大願」とは「法華弘通」つまり「広宣流布の大願」にほかなりません。
大聖人の立宗より七百年。闘諍言訟の末法が極まった現代にあって、この御本仏のお心のままに、「広宣流布」の大願を成就することを誓って立ち上がった仏意仏勅の教団が、創価学会であります。
「広宣流布の大願」と「仏界の生命」とは一体です。だからこそ——この誓いに生き抜く時、人は最も尊く、最も強く、最も大きくなれる。
この誓いを貫く時、仏の勇気、仏の智慧、仏の慈悲が限りなく湧き出でてくる。
この誓いに徹し切る時、どんな悩みも変毒為薬し、宿命をも使命へと転じていける。
これが、創価の最極の同志であります。
これが、学会の無敵の陣列であります。
そして、我ら誓願の学会が奉ずる「法華弘通のはたじるし」(同1243ページ)こそ、この(=広宣流布大誓堂)大礼拝室に御安置奉った「大法弘通慈折広宣流布大願成就」と、お認めの常住御本尊であられるのです。
(中略)
大聖人は「ちかいし願やぶるべからず」(同232ページ)と仰せになられました。
我ら創価の家族は、この広宣流布大誓堂とともに、「ちかいし願」をいよいよ燃え上がらせて、いかなる試練も断固と乗り越え、金剛不壊にして所願満足の大勝利の人生を、仲良く朗らかに飾りゆくことを約束し合い、私の記念のメッセージといたします。(「広宣流布大誓堂」落慶記念勤行会へのメッセージ)

2020年4月6日月曜日

2020.04.06 わが友に贈る

◇今週のことば
「先づ時をならうべし」
「今」蒔ける種がある。
「今」張れる根がある。
焦らず賢く忍耐強く
勝利の因を今この時に!
2020年4月6日

諸法実相抄 P1360
『凡夫なれば過去をしらず、現在は見へて法華経の行者なり又未来は決定として当詣道場なるべし』

【通解】
凡夫であるから過去のことは分からない。しかし現在は明らかに法華経の行者であるからには、また未来は決定して当詣道場となるであろう。

名字の言 説話「市に虎有り」から学ぶ"デマの構図" 2020年4月6日
古代中国の説話「市に虎有り」。魏の忠臣・龐葱が、人質として趙に向かう王子の随行を命じられた時のこと。自分の不在中の讒言を心配した龐葱は、王に質問する▼「一人の者が『市場に虎が出た』と申したとして、王にはお信じになりますか」。「いや」と王。"二人では?"。王は「あるいはそうかも、と思うだろう」。"では三人では?"。王は「信じるだろう」と▼龐葱は「市場に虎が出るはずがないことは、明白です。それにもかかわらず、三人して言えば虎が出せます」と嘆く。王は必ず真偽を見抜くと誓うが、結局は讒言にだまされ、龐葱は迫害されてしまう(近藤光男『戦国策』講談社学術文庫)▼"事実無根の作り話"も、多くの人が口にすれば"真実"に聞こえる。日蓮大聖人は、世間を騙す噓に対して「何れの月・何れの日・何れの夜の何れの時に」(御書319ページ)と、その裏付けを鋭く問いただされた▼新型コロナウイルスに関して、ネットやSNSでの"デマの拡散"が問題となっている。煽るような言い方や伝聞には要注意。公的機関の発表か、科学的裏付けはあるかなどを確かめ、くれぐれも慌てて人に伝える拙速は避けたい。「だまされない」だけでなく、結果的に人を「だまさない」よう心掛けよう。(誼)

寸鉄 2020年4月6日
混沌とした時代に創価の人間主義は重みを増す―大統領。励ましの絆強く
医療現場の最前線で戦うドクター部・白樺の友に感謝!皆様の健康を祈る
地区の連絡・相談は電話・メール等を上手に活用。心のスクラム固く前進!
春の全国交通安全運動。譲り合いや交差点での左右確認等、基本に徹して
睡眠は自己免疫力を向上―医師。朝夕の勤行を根本に聡明な生活リズムを

☆新時代を築く 師弟の宝光を 世界の友と 2020年4月2日
恩師・戸田先生のお好きだった桜花に彩られ、4月2日の祥月命日が巡り来た。
この日は「師弟誓願の原点」といってよい。
生死を超えて、師弟は不二なれば、恩師を偲びつつ、「広宣流布」「立正安国」の誓いを新たに出発する節である。
恩師と常に拝した御聖訓に「天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか」(御書254ページ)とある。
試練の世に敢えて立ち向かい、「太陽の仏法」の大光で、苦悩の民衆の大地を照らしていくのが、地涌の菩薩である。
第2次世界大戦下、恩師は法難の獄中で、地涌の大生命を覚知し、戦後の荒野に一人立たれた。そして、いかなる障魔をも勝ち越え、御本仏の仰せ通り、慈折広布の大陣列を築き上げられたのである。
「この世から悲惨の二字をなくしたい」――恩師の悲願を胸に、我らは断じて一歩も退かない。どこまでも「人間革命」即「人類の宿命転換」の大道を開いていくのみだ。

* * *
日本も世界も、新型コロナウイルスの深刻な感染拡大の中、医師、看護師をはじめ、懸命に献身を続けておられる尊き使命の方々に、心からの感謝を捧げたい。
「変毒為薬」という希望と蘇生の哲理が、何ものにも負けない世界市民の不屈のネットワークを、いやまして強めゆくことを、私は願う。
とりわけ、創価の青年たちが、目に見えないウイルスとの戦いに、鋭き知性と洞察力、深き共感力と持久力をもって挑み、スクラム固く価値創造してくれている。何と頼もしいことか。
感染症と戦った「近代細菌学の祖」パスツールの言葉を、世界の青年部に贈りたい。
「大いなる苦悩は偉大なる思想と偉大なる行動を生み出しうる」

* * *
学会総本部の源流たる縁の敷地に、素晴らしい「創価宝光会館」が竣工する。建設に尽力してくださった方々へ深謝を込めて、先日、青空のもと、写真に収めた。
法華経では「日天」のことを「宝光天子」と表現する。日蓮大聖人は、この諸天善神の守護は厳然であると示されながら、「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし」(同1192ページ)と門下を励まされた。
この福徳の「太陽の城」に、やがて日本中、世界中から、宝友が晴れの勝利の笑顔で集い合う日を、祈り待ちたい。
さあ、今日も、わが誓願の天地で、「師子王の心」という師弟の宝光を、勇気凜々と放ちゆこうではないか! 

2020年4月5日日曜日

2020.04.05 わが友に贈る

信心錬磨の舞台は
一番身近な家庭にあり。
親子そろっての勤行や
広布について語らうなど
価値的に時間を作ろう!

曾谷殿御返事 P1056
『此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候』

【通解】
この法門を日蓮が申す故に、忠言は耳に逆うの道理であるから、流罪にされたり命にも及んだのである。しかしながら、いまだ、懲りてはいない。

名字の言 「毎日、とにかく忙しくて」。アメリカの婦人部員の挑戦 2020年4月5日
アメリカに住む婦人部員から、自宅の庭に咲いた梅の写真が届いた。電話をかけると、婦人の元気な声が。「冬には枝しかないのに、春には花をつける。何度見ても不思議です。木の中に生命力が満ちているんですね」▼新型コロナウイルスの影響で国家非常事態宣言が出されたアメリカ。そんな中、82歳の婦人は「自宅で過ごしていますが、毎日、とにかく忙しくて」と。アメリカ各地をはじめ東京、北海道など、電話で励ます相手は日に10人を超えることも。「まず時差を確認! 迷惑にならないようにね。もちろん自分も十分に睡眠を取って。仏法は道理ですから」▼約50年前、米軍勤務の夫と結婚し渡米。言語の壁や人種差別など、あらゆる困難を乗り越えてきた。粘り強く仏法を語り、実らせた弘教は390世帯余り。今年も2人の青年が、婦人の生き方に共鳴し、入会を決意した。どんな状況でも、自分らしく挑戦を重ねるのが信仰者だと、改めて教えられる▼池田先生は語った。「『苦悩』の因が『自分の中に』あるのと同じく、それをそのまま『幸福』へと転換しゆく力も『自分の中に』ある。これが仏界の力である」▼人間の生命には、困難に打ち勝つ偉大な力がある。今できることを実践しつつ、忍耐と勝利をたたえ合う時を待ちたい。(将)

寸鉄 2020年4月5日
会長の著作を読むと常に前向きになる—香港識者混迷の今こそ成長の糧と
つよきすけをかひぬれば・たうれず—御書。励ましは万の力。皆で支え合い
私が無症状感染者なら—こう考え動くことが拡大を防ぐ。これも利他の心
運動不足で高齢者の高血圧、血糖値の数値悪化と。室内でも体動かす習慣を
大麻摘発、20代以下が増加。軽い気持ちで人生は破滅。絶対に甘く見るな

☆心に御書を 第30回 職場に社会に清新な力を
〈御文〉
『夫れ仏法と申すは勝負をさきとし、王法と申すは賞罰を本とせり、故に仏をば世雄と号し王をば自在となづけたり』(四条金吾殿御返事、1165ページ)

〈通解〉
そもそも仏法というのは勝負を第一とし、王法というのは賞罰を根本としている。故に、仏を世雄と号し、王を自在と名づけるのである。

〈池田先生が贈る指針〉
仏とは「世雄」なり。社会で勝ちゆく勇者である。妙法を持った人材が使命の舞台で輝くことが広宣流布の実像だ。
現実は厳しい。逆境も苦闘もある。だからこそ、信心の生命力と智慧が光る。唱題根本の人は必ず勝利する。
新社会人も創価の負けじ魂で、たくましく前進だ。快活に誠実に、職場に社会に清新な力を!

☆ONE GOSHO この一節とともに! 困難を勝利への飛躍台に
◇四条金吾殿御返事(煩悩即菩提御書)
今回学ぶのは、日蓮大聖人が、苦境の真っただ中にいる門下に送られたお手紙の一節です。師と共に大難に直面していた弟子に、"法華経の旗を掲げよ!"と励ましを送られたお心に迫ります。

◇御文
『法華経の信心を・とをし給へ・火をきるに・やすみぬれば火をえず、強盛の大信力をいだして法華宗の四条金吾・四条金吾と鎌倉中の上下万人乃至日本国の一切衆生の口にうたはれ給へ
』(御書1117ページ)

◇通解
法華経の信心を貫き通しなさい。火を起こすのに、途中で休んでしまったなら火を得ることはできない。強盛の大信力を出して、法華宗の四条金吾、四条金吾と、鎌倉中の上下万人をはじめとして、日本国の一切衆生の口にうたわれていきなさい。

◇背景
「四条金吾殿御返事」は、日蓮大聖人が佐渡流罪中に、鎌倉の門下の中心者である四条金吾に送られたお手紙で、別名を「煩悩即菩提御書」という。御執筆の時期は、文永9年(1272年)5月と伝えられてきたが、翌文永10年(1273年)5月とも考えられる。
本抄の冒頭で「日蓮が諸難について御とぶらひ今に・はじめざる志ありがたく候」(御書1116ページ)と認められていることから、遠路はるばる佐渡まで大聖人を訪ねてきた金吾が鎌倉に帰った後、訪問のお礼の意を込めてつづられたと推察される。
本抄では、「南無妙法蓮華経」はわずか七字であっても、天台・伝教等の法門より一重立ち入った深い法門であり、あらゆる仏を成仏させた究極の法であり、一切衆生の仏性を開く根源の法であることを教えられている。

◇解説
本抄を送られた当時、日蓮大聖人とその門下は、まさに窮地といえる状況にあった。
文永8年(1271年)9月12日、大聖人は幕府権力からの弾圧である「竜の口の法難」に遭われ、その後、死罪に匹敵するような佐渡への流刑(佐渡流罪)に処された。
行き着いた佐渡・塚原の地で、大聖人に与えられた住居は荒れ果てた三昧堂(葬送用の堂)。厳寒にさらされ、衣類・食料の欠乏など、厳しい環境下に置かれた。「竜の口の法難」と「佐渡流罪」は、命にも及ぶ最大の迫害であった。
さらに弾圧は門下にも及び、追放や所領没収などの処分を受けた弟子たちの多くが、仏法に疑いを起こして退転していく。
日本社会も混沌としていた。同5年(1268年)、蒙古(当時のモンゴル帝国)への服属を求める国書が幕府に届く。同9年(1272年)には、北条一門の内乱が起こり、鎌倉と京都で戦闘が行われる(二月騒動)など、国中で不安と緊張が増していた。
その中で、不退転の信心を貫いたのが四条金吾だった。竜の口の法難では、自身の命を顧みず、刑場に向かう大聖人にお供し、その後も大聖人の流罪地・佐渡を訪ねるなど、師を徹して支え、守り抜いたのである。
弟子たちが置かれた状況を踏まえ、大聖人は拝読御文で、「法華経の信心を・とをし給へ」と仰せになっている。何があっても、御本尊への信と祈りを貫き通す、「持続の信心」の大切さを示されたのである。"摩擦熱で火を起こすためには、休みなく作業しなければならない"という例を挙げ、信心もまた、途上で手を抜くことなく、地道に実践を貫くことが大切であると述べられている。
さらに、「強盛の大信力」を奮い起こして、弾圧が続く鎌倉で、そして国中で、「法華宗の四条金吾・四条金吾」と称賛される存在になりなさいと呼び掛けられている。
社会の厳しい現実から逃げるのではなく、戦い、勝つのだ!——信心根本に苦境を打開し、仏法の力を証明するよう、真心の励ましを送られた箇所である。
現代の私たちに当てはめれば、混迷する社会の荒海の中で、「創価学会の○○さん」として、周囲から信頼され、希望と安心を広げる人間に成長する生き方を教えられた、大切な指標である。
妙法を持ち、実践する人には必ず障魔が競い起こる。苦境の中でこそ強盛な信心を燃え上がらせ、創価の誇りに胸張り挑戦を続ける姿は、日蓮仏法が教える「勇気」「負けじ魂」の何よりの証明だ。その弟子の奮闘と幸福・勝利を、師匠は祈り、見守り続けている。
池田先生は小説『新・人間革命』の中で「常に困難はある。それを飛躍台に転じてこそ、勝利の栄冠は輝く。障害を前にした時、自分自身が試される」とつづっている。
就職や進学など、新出発を切る春4月。師弟直結の信心で、あらゆる苦難をバネにして人間革命の実証を示していきたい。

★原田会長を中心に全国方面長会議 今後の組織活動の方針を発表 2020年4月4日
全国方面長会議が3日午後、原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長ら各部の代表が出席し、全国の方面長・方面婦人部長らとテレビ中継で結んで、東京・信濃町の学会本部別館で行われた。
新型コロナウイルスの感染者数が全国的に増加を続け、特に都市部で急増している厳しい状況を踏まえ、学会本部として決定した今後の組織活動等の方針が、原田会長から次の通り発表された。

5月6日(水)まで継続 「会合を中止」「会館を閉館」「訪問による激励を自粛」
誓願勤行会の再開は下半期以降
6月の教学部任用試験(仏法入門)は延期

�これまで進めている「各地の会合は中止」「会館は閉館」「訪問による激励は自粛」を、ゴールデンウイークの5月6日(水)まで継続する。
�広宣流布大誓堂での誓願勤行会は、再開を本年下半期以降とする。
�6月に予定していた教学部任用試験(仏法入門)は延期する。

席上、会長は、池田先生の"何ものにも負けない世界市民の不屈のネットワークを、いやまして強めゆくことを願う"との指導に触れつつ、人類に立ちはだかる困難に対し、師と共に、希望と蘇生の哲学を持った世界の同志と共に、一段と強き祈りで立ち向かい、乗り越えたいと訴えた。

2020年4月4日土曜日

2020.04.04 わが友に贈る

座右の書を見つけよう。
良書との出あいは
見識を深め 心を育む。
親子・家族で学び合い
価値創造の日々を!

種種御振舞御書 P924
『頭破作七分と申すは或は心破作七分とも申して頂の皮の底にある骨のひびたふるなり、死ぬる時はわるる事もあり、今の世の人人は去ぬる正嘉の大地震文永の大彗星に皆頭われて候なり』

【通解】
頭破作七分というのは、または心破作七分ともいって、頭の皮の底にある骨がひび割れるのである。死んだ場合には割れることもある。今の世の人々は去る正嘉の大地震・文永の大彗星出現のときに皆頭が破れてしまった。

名字の言 高次脳機能障害の壮年部員。「できないことは増えたが……」 2020年4月4日
"人生はマラソンのようだ"と言われますが、どう思いますか?——一般募集の質問に、詩人・谷川俊太郎さんが答えた。"人生は人生でしかないと思います"。単にゴールを目指すものではなく、走ること、それ自体なのだ、と(『星空の谷川俊太郎質問箱』ほぼ日)▼5年前、広島県福山市のある壮年部員は脳出血で高次脳機能障害に。医師から「記憶を失う」と告げられた。彼は治療を続けつつ、医師の承諾を得て学会活動に挑戦。激励に行く前には入念に準備し、話しながら要旨をノートに記した。会合では懸命にメモを取りつつ、人一倍、拍手を送った▼3人の子どもは口をそろえて「頑張り屋のパパ」と。やがて再就職を果たし、同志と共にうれし涙を流した。彼は誓う。「できないことは増えたが、私自身の"挑戦する心"を奪うことだけは絶対にできない!」▼釈尊の教団に須梨槃特という仏弟子がいた。物覚えが悪く、皆から軽蔑される彼に、釈尊は、ただ一つの偈(詩の形にした教え)を与えた。その一偈を覚えようと修行を貫いた彼は、優れた500人の弟子の一人として経典に記された(法華経・五百弟子受記品)▼人生の価値は進むスピードではなく、歩み続けたかどうかで決まる。戦いを止めないその姿に、人生勝利の輝きがある。(子)

寸鉄2020年4月4日
青年よ高く大いなる理想に生きよ—恩師。未来開く智慧は苦闘の中で発光
新社会人よ頑張れ!困難の時こそ使命の場所で輝け。誠実は生涯の財産と
逆境における仲間は苦難を軽くする—学者。同盟唱題等で共に励まし前進
「ながら運転」罰則強化で事故45%減。少しだけが命取り。更に心引き締め
厚労省のコロナ調査装いカード情報を盗むSNS詐欺が横行。強く警戒を

☆池田先生の指針とともに 元気な一日は「朝に勝つ」ことから 2020年3月26日
規則正しい生活は、成長のエネルギー。今回は「元気な一日は『朝に勝つ』ことから」をテーマに、池田先生の指針を学び合いたいと思います。「わが家の実践」では「ファミリー座談会」のエピソードを紹介します。

【池田先生の指針】
私たちの一日は、みんな平等に24時間あります。それは、朝、太陽が昇り、夜になると沈み、そしてまた朝になって昇るまで、すなわち、私たちの地球が一回りするのに、ちょうど24時間かかるからです。
私たちの生活は、太陽のリズムに合わせて、朝はじまり、夜に終わります。
この太陽のリズム(地球の自転)に合わせた生命の「時計」が、私たちの体のなかにあります。
私たちの体のなかの「時計」は、朝の太陽の光を浴びることで、正しいリズムがきざまれるようになっているのです。
☆☆☆ 
元気な朝から、元気な一日をつくる。そのリズムで一日一日を積み重ねれば、元気な一年、元気な青春、元気な一生につながります。
若いとき、「朝に勝つ」リズムをつくれば、とても「得」なのです。
私の人生の師匠・戸田先生も、朝を大切にされました。早朝に、さえた頭で、鋭く思索されていました。それが、天才的な発想を生み、「20世紀の奇跡」とまで呼ばれた創価学会の大発展の力となったのです。
私たちの朝夕の勤行・唱題も、自分で正しい生活のリズムをつくり、健康で幸福な、勝利の人生を歩むための原動力です。
私の一番の願い——。
それは、みなさんがいつも元気で笑顔であることです。みなさんが健康で成長してくれることです。
そのために、朝が勝負です。夜は早く寝て、朝は早起きして題目をはつらつと唱え、元気に出発してください。
☆☆☆ 
私が対談したモンゴルの大作家のツェデブ博士も、「早起きすると新しい発見があり、何かが自分のために開かれ、その発見によって勇気がわいてくる」と言われていました。
さあ、きょうも元気に、笑顔で、勇気の一歩をふみ出そう!
(『希望の大空へ わが愛する王子王女に贈る』)

【わが家の実践】
東京都江戸川区 中村雅之さん(自営業)

小学6年生の息子は、少年少女部の「水魚合唱団」の練習が大好きです。今月予定されていた卒団式を楽しみにしていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、開催できず、残念そうでした。
そこで先日、妻の提案で、ファミリー座談会を開催することにしました。
息子は司会、妻は座談会の準備とモバイルSTBのスイッチを押す係、私は御書講義を担当しました。
式次第は次の通りです。

一、題目三唱
一、「大白蓮華」3月号の巻頭言
一、VOD番組「げんきのスイッチ」
一、3月度の座談会拝読御書「兵衛志殿御返事(三障四魔事)」
一、「3・16」の指針
一、学会歌「誓いの青年よ」

内容はシンプルですが、家族だけというのが新鮮で、大変、有意義な時間でした。
息子は元気いっぱい、司会を務めてくれました。
普段、家族そろって同じ地区の座談会に参加する機会が少ないため、息子から突然、「中村支部長!」と呼ばれた時は照れくさかったですが、貴重な思い出です。
何より、親子で、池田先生の未来部への万感の期待を心に刻む機会になりました。
"広布のバトンをみなさんに渡します"——「親子で学ぶ創価の心」(本紙15日付)で紹介された、先生の「3・16」の指針を読み合わせながら、自身の未来部時代の原点に立ち返りました。
中学生の時、池田先生が出席して開催された1985年(昭和60年)の「江戸川青年平和文化祭」に参加し、"広布のお役に立てる人に"と誓った日のことです。
あれから35年になりますが、親となり、今こうして息子と一緒に先生の指針を学べる喜びをかみ締めています。
いつも支えてくれている妻と共に、息子をはじめ地域の未来部員の大成長を祈り、"広布のバトン"をつないでいきます。

2020年4月3日金曜日

2020.04.03 わが友に贈る

悩みがあるから
祈りが深まる。
成長できる。
そう決めた人は強い。
煩悩即菩提の仏法だ。

御義口伝巻下 P769
『不軽菩薩の四衆を礼拝すれば上慢の四衆所具の仏性又不軽菩薩を礼拝するなり、鏡に向つて礼拝を成す時浮べる影又我を礼拝するなり』

【通解】
不軽菩薩が四衆を礼拝すれば、増上慢の四衆の仏性もまた不軽菩薩を礼拝する。これはちょうど「鏡に向かって礼拝する時、そこに映っている自分の姿もまた自分を礼拝する」のと同じである。

名字の言 笑顔が弾けた初めてのビデオ通話 2020年4月3日
「初めてスマホのビデオ通話を使ったの」と、ご年配の婦人部員。支部の婦人と試してみたという▼自宅にいるそれぞれの顔を画面越しに見た瞬間、「あれ? スッピンもいけるじゃない!」と互いに大笑い。そこから、会えなかった時間を埋めるかのようにおしゃべりが弾んだそうだ。互いの近況。仏法対話に歩いた思い出。今の事態が収束したら会いに行きたい友のこと。何を話しても楽しくて仕方ない。「やっぱり笑顔は元気の源ですね」と、その婦人部員は語っていた▼ことわざにも「笑いは百薬の長」と。もちろん薬の有用性を軽んじるものではないが、笑いが免疫力を高める効果については、多くの研究がある▼「笑う」は「咲う」とも書く。日蓮大聖人が四条金吾に宛てたお手紙にも「咲うて」(御書1139ページ)との記述がある。思えば大聖人は刑場に臨んでも、嘆き悲しむ金吾を「これほどの悦びを笑いなさい」と逆に励まされた(同914ページ、通解)。どんな状況にあっても笑顔を生み出していける強さこそ、信仰者の目指すところに違いない▼百花も咲う春が来た。新型コロナウイルスのニュースに、眉間にしわを寄せてばかりだが、自他共の健康と幸福勝利の花が開くよう、笑顔を咲かせ、笑顔を届けることを忘れまい。(之)

寸鉄 2020年4月3日
「仏道に入る根本は信をもて本とす」御書。今日も朗々たる勤行から出発
和歌山婦人部の日。烈風魂で勇み進む希望の連帯温かな励ましを友の心に
知恵を求めることは人生最高の目的—教育者。御書を繙こう。今こそ好機
感染と戦うには信頼と団結が必要—博士。正しい情報の共有と呼び掛けを
レジ袋有料化進む。7月に義務化。未来の為に—生活スタイルを見直す時

☆池田先生の指針とともに 題目は世界共通の言葉 2020年3月23日
1日24時間、1年365日、地球のどこかで、題目の声が響いている世界広布の新時代を迎えました。今回は「題目は世界共通の言葉」をテーマに、池田先生の指針を学び合いたいと思います。また「わが家の実践」では"春の列車"で旅するように、親子で楽しく唱題に挑戦するエピソードを紹介します。

【池田先生の指針】
なかなか自分の思うようにいかず、勇気が出なかったり、悩みにくじけそうになることもあるかもしれない。
その心を、仏法では「みがいていない鏡」にたとえています。
どんなにすばらしい鏡も、くもったままでは何もうつりません。しかし、みがけば、どんどん輝きます。
心も同じです。題目を唱えることは、心を最高にみがいていくことなのです。
題目を唱えれば、生命が光ります。やる気も元気もみなぎり、頭もさえてきます。
この題目は、今や、世界192カ国・地域に広がっています。
みなさんと同じ年ごろの少年少女も、たくさんいます。
英語やポルトガル語、スペイン語、韓国語など、話す言葉は違っても、みんな、「ナンミョウホウレンゲキョウ」と唱えています。
題目は、世界共通、人類共通の言葉です。
今、この瞬間も、地球のどこかで、題目の声が、ひびき渡っているのです。
テレビの電波は、目には見えないけれど、つながっているように、題目を唱えることで、心と心も、いつでも、どこでも、つながることができます。
私は、みなさんの成長と幸せを祈りに祈っています。だから私の生命と、みなさんの生命は、題目でつながっています。
いつも、いっしょに生きているのです。
どうか、きょうも朗らかに題目を唱え、ししの子らしく、自分の夢に向かって、胸を張って前進していってください。
愛するみなさんが、しし王に育って、夢をかなえながら、世界のために堂々と活躍してくれることが、私の最大の夢です。
(『希望の大空へ わが愛する王子王女に贈る』)

【わが家の実践】
"春の列車"で旅するように 息子と共に唱題をスタート
香川県高松市 橋本啓子さん(パート)

7歳の息子が胃腸炎を患い、終業式に参加できませんでした。
そのまま学校も休校になったため、家にこもりがちになり、若干、心配でした。
私の母である福岡のおばあちゃんは、電話越しに息子が落ち込んでいる様子を聞くと、「何か送るね」と言いました。届いた荷物を見て、私も、息子もびっくり。いつもは、お菓子が多いのですが、今回は、大きな"唱題表"だったのです。
それも、わが家からおばあちゃんの自宅までの道のりがマス目になった、手作りの"唱題表"でした。
同封されていた手紙には、おばあちゃんが小説『新・人間革命』の学習に取り組む様子と、新型コロナウイルスの早期終息を祈っていることがつづられていました。また、息子に対しても「勤行・唱題に挑戦しようね」と呼び掛けてくれました。
息子は、ゴールデンウイークとお正月の年2回、おばあちゃんの自宅に行くことを楽しみにしています。
"唱題表"を見ると、息子と一緒に、"春の列車"に乗って、旅に出るような気分になります。
わが家をスタートし、高松駅で「マリンライナー」に乗り、岡山駅に向かいます。
続いて岡山駅で「山陽新幹線」に乗り換え、広島、山口、下関市と北九州市の間にある関門海峡を通過します。
その後、博多駅で下車し、バスに乗れば、おばあちゃんの自宅に到着です。
おばあちゃんのアイデアに私は感心し、息子も大喜び! 早速、"唱題表"を壁に張り出しました。
勤行ができたら「赤いシール」、5分以上の題目をあげたら「青いシール」をマス目に貼っています。
少しずつ、おばあちゃんの自宅が近づいています。
これまで息子は、勤行・唱題を、なかなか継続できませんでしたが、今は毎日、楽しく実践するようになりました。日に日に元気を取り戻し、「あと5週間、続けていけば、おばあちゃんの家だ!」と張り切っています。
こうした息子の様子を、おばあちゃんに伝えると、「作ったかいがあったよ」と喜んでいました。
"なかなか会えなくても、真心は通じる"と、おばあちゃんの知恵から学びました。
息子が「5分」の唱題を頑張っていますので、私も「50分」以上の唱題に挑戦しています。地区婦人部長として、地区の皆さんのために、今できることを、やっていきます。
来月、息子は小学2年生になります。これからも、親子ともども成長していきます。

2020年4月2日木曜日

2020.04.02 わが友に贈る

地上から悲惨と
不幸をなくす——
これが創価の誓願だ。
皆で強盛なる祈りを!
諸天は必ず動く。

四条金吾殿御返事 P1183
『いかにわろくともわろきよし人にも又上へも申させ給うべからず候、よきところよきところと申し給はば又かさねて給はらせ給うべし』

【通解】
たとえどんなに悪い土地であっても、悪いということを、他人やまた主君に言ってはならない。良い所、良い所と言っていれば、また重ねて賜る事もあろう。

名字の言 お兄ちゃんから怖い話を聞いた妹がおばあちゃんに相談すると…… 2020年4月2日
未来に待ち構えているのは大変なことばかり。人が増え過ぎて食べ物が無くなったり、怖い病気がはやったり、戦争が起きたり……。大人のそんな話を、お兄ちゃんから聞いた妹は、心配でたまらなくなってしまった▼おばあちゃんに相談すると「だーいじょうぶよ!」と明るい声。未来がどうなるかは誰にも分からないし、大人の言うことは大抵当たらないもの。「みらいは たーくさん あるんだから!」との言葉に安心した女の子は、楽しい"未来"を想像し始めた▼毎日ウインナーが食べられたり、ロボットがどこへでも連れて行ってくれたり……(ヨシタケシンスケ『それしか ないわけ ないでしょう』白泉社)。年長者の達観と子どもの自由な発想は、世代を超えて私たちに大切なものを教えてくれている▼世界の状況は依然として予断を許さないが、こうした時こそ、想像の翼を大きく広げ、プラス思考で日々を心豊かに過ごす努力を惜しむまい。人類の歴史は試練との戦いの連続であり、それらを敢然と乗り越えてきた歩みそのものである。明けない夜など断じてない▼仏典に「心は工なる画師の如し」と。どんな境遇にあっても、心は名画家のように、一切を自在に描き出していける。希望の未来は、自分自身の一念から始まる。(仁)

寸鉄 2020年4月2日
在在諸仏土常与師倶生—御書。三代会長の激闘に連なり広布誓う「4・2」
第2総東京の日。後継の若き人材の大河は滔々。師弟の勝利桜よ咲き薫れ
肺炎防止へ若者の意識変革が鍵と。不要な外出控える等、皆で声掛け強く
「助成金がもらえる」など高齢者の不安につけ込む便乗詐欺が増加。警戒を
「国際子どもの本の日」。良書は伸びゆく"若芽"の最高の滋養。親子で挑戦

〈社説〉 2020・4・2 きょう戸田先生の祥月命日
「地涌の使命」に生きる喜び
「今日もまた なすなく生きて 日ごよみを 独房の窓に 涙して消す」
「安らかな 強き力の 我が命 友と国とに 捧げてぞ見ん」
第2代会長・戸田城聖先生の獄中の和歌である。獄中生活の嘆き、苦しみを詠んだ1首目に対して、2首目には命の底から込み上げる安心感や誓いがある。その変化には、戸田先生の「獄中の悟達」があった。
1943年(昭和18年)、戸田先生は初代会長・牧口常三郎先生と共に、軍部政府の弾圧によって投獄された。だが、唱題を重ねる中で法華経を身読し、「仏とは生命なり」と覚知した。法華経が説く仏を、誰もが実感できる「生命」と表現したことは、仏法を現代に蘇らせ、全民衆に開いた画期的な意義がある。
戸田先生はさらに、法華経の「在在諸仏土 常与師倶生」の文を生命で読み、「我、地涌の菩薩なり」との悟達を得た。「地涌の菩薩」とは、自他共の幸福を開くため、自ら願って末法に生まれ、妙法を流布する使命深き菩薩である。この戸田先生の悟達こそ、創価学会の確信の原点にほかならない。
牧口先生は獄死したが、45年(同20年)7月3日、戸田先生は出獄。学会の再建に立ち上がり、一人一人の生命に地涌の使命に生きる喜びをともした。
池田先生は、恩師の獄中の悟達について、「自身の本源の生命に生きぬいた人は、どれほど尊いか。どれほど強いか——そのことを私どもに命懸けで教えてくださったのが戸田先生です」と。
経済苦や病気、人間関係の悩みなど、人生にはさまざまな試練がある。そうした苦難を抱えながら、悩める友に寄り添い、励ましを送っていく。広布の使命に徹する時、地涌の菩薩の大生命が、自身の胸中にみなぎる。それが、宿命の嵐を勝ち越える根源の力となる。
宿命は使命に変えられる——その確信をつかんだ同志が国境を超えて立ち上がったがゆえに、創価の連帯は世界192カ国・地域へと広がったのである。
地涌の菩薩について、「其の志念は堅固にして 大忍辱力有り」(法華経459ページ)と説かれる。「仏道への志が堅固であり、大いなる忍耐力がある」との意味である。
新型コロナウイルスの感染拡大で、世界は今、大きな不安と緊張に覆われている。私たちは地涌の使命を胸に、一日も早い終息を忍耐強く祈り続けたい。
きょう4月2日は、戸田先生の祥月命日。「地球上から悲惨の二字をなくしたい」——「4・2」とは、この恩師の"信念の松明"を受け継ぐ誓いを新たにする日である。

☆四季の励まし 「師弟」は無限の向上の道 2020年3月29日
【写真の説明】爽やかな青空のもと、桜花が爛漫と咲き誇っていた——。今月24日、東京・信濃町の総本部にほど近い神宮外苑で、池田大作先生が車中から撮影した。
間もなく、第2代会長・戸田城聖先生の祥月命日である「4月2日」を迎える。戸田先生は桜を、こよなく愛した。自らの人生の終幕を「桜の花の咲くころに」と望んだ。その言葉通り、願業だった75万世帯の弘教を果たし、不二の愛弟子に一切を託して、尊き58年の生涯を閉じた。
池田先生は戸田先生亡き後、5月3日を目前にし、日記に書き記した。「戦おう。師の偉大さを、世界に証明するために」
巡り来る「4・2」。師弟の精神を胸に、悔いなき日々を送ろう。

◇池田先生の言葉
いかなる分野であれ、
一流の人には、
何らかの形で、
その人の規範となった
師匠がいるものである。
必ず弟子としての軌道を
歩み抜いているものだ。
師弟とは、
最高に麗しい
心の世界であり、
崇高な精神の絆なのだ。
 
師弟の道こそ、
自らの人生を
無限に高めていく
向上の道である。
なかんずく、
広宣流布の大願に生きゆく
仏法の師弟ほど、
深く尊い絆はない。
この仏法の師弟という
最上の
人間の道を教えるのが、
創価学会なのである。
 
人生の万般において、
慢心は向上を止める。
油断は大敵だ。
個人も団体も、
傲りから衰退が始まる。
これは歴史の教訓だ。
師弟とは、
永遠に増上慢の命を
打ち破って前進し、
勝利する力である。
 
揺るぎなき
「心の師」をもつことが
大切である。
私の心には、
常に戸田先生がおられる。
今でも、
毎日、対話している。
先生なら、どうされるか、
どうすれば、先生に
喜んでいただけるか——。
心に、
この原点があるから
何も迷わない。
何も怖くない。
 
師の師子吼のままに、
弟子の私は行動し、
一年また一年、
勝利の証しをもって、
恩師の命日を
荘厳してきた。
「4・2」から
「5・3」へ——
それは、弟子の勝利を
師に捧げる時である。
そして、新たな大勝利を、
師に誓って
出発する時なのである。

2020年4月1日水曜日

2020.04.01 わが友に贈る

人間革命の舞台は
どこかにあるのではなく
「今ここ」にある。
みずみずしい決意で
わが人生の栄光の峰へ!

南条兵衛七郎殿御書 P1494
『たとへば朝につかふる人の十年二十年の奉公あれども君の敵をしりながら奏もせず私にもあだまずば奉公皆うせて還つてとがに行はれんが如し』

【通解】
たとえば、朝廷に仕える人が、十年、二十年と奉公しても、主君の敵を知りながら、主君に報告もせず、個人としても敵として怒ることがなければ、長年の奉公の功績も、みな消えてしまい、かえって罪に問われるようなものである。

名字の言 「支部フォト通信」の写真に込められた思い 2020年4月1日
本紙では「支部フォト通信 前進・人材の輝き」と題し、支部の写真を掲載している。募集を開始したのは昨年11月。以来、全国、海外からも投稿くださり、感謝にたえない▼「今時こんなに人が」と思われる方がいるかもしれないが、安心していただきたい。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、創価学会では2月中旬から一切の会合等を中止しており、全ての写真は、それ以前に撮影されたもの▼昨年撮影されたものも多く、「会えない今だからこそ掲載を」「支部でコロナ撲滅の同盟唱題をしています」等々、熱いメッセージと共に今も連日、写真が届く。いつも直接会って語り、苦しみも喜びも分かち合ってきた日々。それが当たり前でなくなった時、同志と歩む一瞬一瞬がどれほど大切かを、一枚の写真が教えてくれる▼「この一瞬を永遠に」との思いで、池田先生もまた全国、全世界の同志と記念撮影を重ねてきた。詩情薫る大分・竹田の岡城址で、雪の秋田の街頭で、あの地あの国で黄金の共戦譜が写真と共につづられた▼今また困難の中、支部から送られる写真によって、新しい歴史が紡がれていくに違いない。その一枚一枚には、世界の平和・安穏と、地域の幸福と繁栄を祈り抜くとの皆の誓いが輝いている。(進)

寸鉄 2020年4月1日
さあ新年度。共に試練に挑み、新しい歴史を。個々人で明確な目標掲げ出発
うんと悩み祈り抜くのだ—恩師。未来への活路はここに。幹部が智慧出し
光明は人を健やかにする—文豪。希望送る激励を。電話・メールを賢く使い
外出自粛のため混雑の中で買い物—これ感染の危険高める。密集を避けて
親子でルール決め—携帯依存を防ぐ鍵と。強制ではなく話し合いを大切に

☆大白蓮華巻頭言 2020年3月号 学ぶ誇り 人間革命の喜び
「学は光」なり。法難の獄中でも学び抜かれていた、殉教の先師・牧日常三郎光生から受け継ぐ我らの信念だ。
なかんずく、「太陽の仏法」を学ぶ光は、なんと人きく、明るく、温かく、そして、なんと強いことか!
日蓮大聖人は、重い病の家族を看護しつつ法華経の法理について質問してきた妙法尼を、「御尋ね候事ありがたき大善根にて候」(P1402)と讃嘆されている。逆境に負けず、仏法を少しでも学ぼうという求道の心自体が大善根であり、そこから無量の希望の光が生まれるのだ。
「十界ともに即身成仏」(P1403)であり、どんな境
遇の人も題日の力で仏の生命を輝かせることができる。
大聖人は、その法理を「百千万年くらき所にも燈を入れぬればあかくなる」(同P)と譬えてくださった。
けなげな庶民が、一人また一人、この妙法の燈で自他共に生命を照らしてきたのが、学会の教学研鑚である。
戦争の中、思うように学校に道えなかった父母たちも、どれほど学ぶ誇りと人間革命の喜びに燃えて御書を身で読み、地涌の人材を育てる教授となってきたことか。
未曽有の深さと広がりをもった「民衆教育」の清流は、今や、生命尊厳の哲理を探究する「平和教育」の大河となって、五大州の民の心田を潤しているのだ。
アフリカ大陸でも、統一教学実力試験が三十カ国以上で行われている。苦労を乗り越えて挑んだ試験を終え、Vサインを掲げる宝友の笑顔は、あまりにも神々しい。
皆、「行学の二道」に励む中で、「地涌の菩薩」の誓願を深め、世界広宣流布へ異体同心で前道していくのだ。
御聖訓には、「真実一切衆生・色心の留難を止むる秘術は唯南無妙法蓮華経なり」(P1170)と説かれる。
「色心の留難」が渦巻く世界だからこそ、御書根本に、いやまして勇敢に誠実に妙法を語り抜いていくのだ。
「一切の法は皆是れ仏法」(P564)なるゆえに、開かれた学びの心を光らせよう。一切の英知を民衆の幸福へ、世界の平和へ、賢く鋭く生かそうではないか!

仏法は
 変毒為薬の
  光なり
 不屈の賢者よ
  学び勝ち抜け

☆〈2020 学会史メモリアル〉4月
◎4・2「第2代会長・戸田城聖先生命日」
1958年(昭和33年)4月2日、第2代会長の戸田城聖先生が広布の一切の願業を成就し、58年の尊い生涯を閉じた。
戦後の焦土に一人立ち、初代会長の牧口常三郎先生の遺志を継いで、学会の再建と75万世帯の折伏を達成した戸田先生。その偉大な足跡は、広布史に不滅の光彩を放っている。
※参考資料=小説『人間革命』第12巻「寂光」「新・黎明」、『新・人間革命』第4巻「春嵐」

◎4・2「創価大学開学の日」
50年11月、戸田先生は自らの会社が経営不振に陥るなどの窮地にあったが、池田先生に、創価大学の設立の希望を語り、その実現を託した。
池田先生は師の構想の実現に全生命を注ぎ、71年4月2日、創価大学は開学した。
※参考資料=『新・人間革命』第15巻「創価大学」

◎4・2 創価女子短期大学開学35周年
85年4月2日、人間主義の哲学を根底にした社会に有為な女性リーダーの育成を目指して、創価女子短期大学が開学した。本年で35周年。

◎4・2「第2総東京の日」
幾重にも意義を刻む4月2日は、「第2総東京の日」に定められている。

◎4・8「関西の日」
56年4月8日に行われた大阪・堺2支部連合総会が淵源。
池田先生の指揮のもと、1万1111世帯の弘教と、「まさかが実現」の勝利史を刻む「大阪の戦い」は、この日が発火点となった。
※参考資料=『人間革命』第10巻「跳躍」

◎4・14 池田先生が第3代会長就任の要請を受諾した日から60周年
60年4月14日、池田先生は再三にわたる会長就任の要請を受諾。
当時の思いを「ご恩を返す時が来た。日本の歴史、世界の歴史を創りゆく戦いを、同志と貫くのだ」とつづった。本年で60周年。
※参考資料=『人間革命』第12巻「新・黎明」

◎4・20「聖教新聞創刊記念日」
51年4月20日、聖教新聞が発行部数5000部、旬刊(10日に一度の発行)、2ページ建てで創刊。65年7月に日刊化し、71年1月から現在の日刊12ページ建てに。
聖教電子版には世界203カ国・地域からアクセスがあるなど大きく発展した。
※参考資料=『新・人間革命』第10巻「言論城」、第14巻「大河」

◎4・28「立宗の日」
1253年(建長5年)4月28日、日蓮大聖人が32歳の時、末法の全民衆を救う根本の法である「南無妙法蓮華経」を唱え、立宗宣言した。
※参考資料=『人間革命』第6巻「七百年祭」