広布を担う青年は
実践の中でこそ育つ。
共に祈り 共に語り
一緒に行動しよう!
後輩を自分以上に!
神国王御書 P1524
『国主は理を親とし非を敵とすべき人にてをはすべきかいかがしたりけん諸人の讒言ををさめて一人の余をすて給う』
☆女性に贈ることば 九月十六日
私の母は、成績については何も言わなかったが、日頃の生活習慣などには厳しかった。
小さい頃、母によく言われた。「他人に迷惑をかけてはいけな
い」「嘘をついてはいけない」と。少し大きくなってからは、「自分で決意したことは、責任をもってやり遂げなさい」という言葉が加わった。
☆今日のことば365 九月十六日
私たちは、全ての発想の原点に、しっかりと「人間」の存在を凝視すべきである。その重みを、深く受け止めていけるような価値観を把握すべきである。形式的な論理のつじつまが合っていようと、壮大な体系で飾られていようと、どこかに「人間」を忘れ去っているような思想や、運動に対して、私たちは眩惑されない眼をもたなければなるまい。
☆イギリスのヨーク大学でIPPNW(核戦争防止国際医師会議)第22回世界大会 2017年9月6日
◇SGIが協力団体として参加 核兵器廃絶へ 高まる市民社会の役割
【ヨーク4日】IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の第22回世界大会が4日、イギリスのヨーク大学で開幕した(主催=IPPNW、Medact、ヨーク大学、ハル・ヨーク・メディカル・スクール)。これに合わせ、SGI(創価学会インタナショナル)とICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が共同制作した「核兵器なき世界への連帯」展が同大学でスタートし、開幕式にはIPPNWのティルマン・ラフ共同会長、IPPNW本部のジョン・ロレッツ・プログラム部長、ICANのベアトリス・フィン事務局長らが出席した。世界大会と連帯展は、共に6日まで行われる。
世界大会の開会を告げるスピーチに立ったIPPNWのティルマン・ラフ共同会長が、参加者一人一人に優しい口調で語り掛けた。
「約2カ月前、私たちは非常に大きな成功を遂げました。今、私が手に持っているものが、それです」
ラフ共同会長は、紙の束を高く掲げながら語気を強めた。
「(7月7日に採択された)核兵器禁止条約の条文です!」
ホール内の静寂を大きな拍手が打ち破る。
それは、核兵器廃絶を誓うIPPNWの決意の表明でもあった。生命を守る立場の医師として、人類の生存を脅かす核兵器の存在を断じて許しはしない!——と。
IPPNWの創設は1980年、東西冷戦の渦中だった。
核戦争の危険性を憂慮する、アメリカとソ連(当時)の医師7人が、「敵か味方か」という二項対立を超えて、互いに手を取り合ったのである。
広島と長崎に投下された原爆の被害の詳細なデータを基に、科学的研究を進めるチームを結成。被爆の惨状を明らかにし、政府関係者から市民社会に至るまでの幅広い層に核兵器廃絶の重要性を提唱した。
IPPNWは、創設5年の85年には60カ国20万人の医師の連帯へと発展。同年、ノーベル平和賞を受賞している。
IPPNWの世界大会は81年3月にアメリカで初めて開催され、今回のヨークでの大会で22回目。世界35カ国から、医師、医学生、医療団体をはじめNGOの代表ら約500人が参加した。「平和を通じた健康」をテーマに、平和構築、社会正義、非軍事化、核兵器廃絶への取り組みなどについて、活発な議論が交わされている。
◇池田先生とIPPNW
池田大作先生とIPPNWとの交流の始まりは30年前にさかのぼる。
1987年5月、ソ連(当時)を訪問した池田先生は"核の脅威展"の開幕式に出席。席上、IPPNWの共同創設者バーナード・ラウン会長(当時)と初の出会いを刻んだ。89年3月には東京で再会を果たし、語らいを交わした。池田先生は「両者が手を携えて、人類の幸福と安穏へ、抜苦与楽の共闘を行っていくべきだと考えています」と語っている。
また同年10月には共同創設者の一人、ミハイル・クジン会長(当時)とも会談。クジン会長は「我々は日々、患者一人一人の生命を守るために汗を流しています。しかし、もし核戦争が起きたら——それもすべて徒労となる。だから医師も核廃絶に立たねばなりません」と訴えた。
SGIとIPPNWとの交流の歴史の根底に、池田先生と2人の共同創設者が結んだ固い絆がある。
SGIはIPPNWからの呼び掛けを受け、今大会の協力団体として名を連ねた。
これまでSGIは、池田先生のリーダーシップのもと、IPPNWと共に「戦争と平和」展などの各種展示、同団体から講師を招いての講演会やシンポジウム等を開催してきた。
近年は、IPPNWによって立ち上げられた100カ国のNGO(非政府組織)からなるICANと共に、核兵器禁止条約の採択に向けて尽力してきた。
今大会の行事の一つとして開催されている「核兵器なき世界への連帯」展は、人道、環境、ジェンダーなど12の観点から核兵器の問題点を明らかにしたものである。
今回で19カ国79都市目となる連帯展の開幕式では、SGIの河合平和・人権部長があいさつ。続いてIPPNW本部のジョン・ロレッツ・プログラム部長が語り始めた。
「この展示は、自分にとって大切なものは何なのかという肯定的な問い掛けから、なぜ核兵器を廃絶しなければならないのかという理由について訴えています」
また、SGIとの長年にわたる協力関係について言及し、「私たちはSGIと手を携えてきました。その基礎には常に友情と信頼があります。さらにSGIの特筆すべき点は、青年に焦点を当てた運動であることです。SGIは青年のリーダーシップの支援と向上に力を注いできました」と、たたえた。
ICANのベアトリス・フィン事務局長は核兵器禁止条約の交渉会議において被爆者と接する中で、「核兵器の問題とは"人間に立ち返らなければならない問題"であることを感じました」と振り返りながら、信仰を基盤とするアプローチにこそ、"人間の顔"を取り戻す最も確かな力があると強調。
「宗教の視座は"人間の顔"を取り戻してくれます。また医学的アプローチは、人道的見地の基礎となっています。その両方のアプローチによって、核兵器禁止条約に向けた核軍縮の議論における勝利の決定打が生まれました。SGIは宗教的視座を、IPPNWは医学的視座を提供してくれたのです」と感謝を述べた。