高齢社会を
はつらつと生きる
多宝の友こそ
生涯青春の模範!
健康・長寿を祈る!
兄弟抄 P1087
『行解既に勤めぬれば三障四魔紛然として競い起る乃至随う可らず畏る可らず之に随えば将に人をして悪道に向わしむ之を畏れば正法を修することを妨ぐ』
◇希望の明日へ
負けずに全力で挑戦していくか。それとも、中途半端で、あきらめてしまうのか。"勝者と敗者""賢者と愚者"は、ここで分かれる。賢き人は、絶対に、あきらめない。どこまでも挑戦、求道の人生を進み続ける。逃げない。退かない。愚かな人は、すぐに、あきらめる。鍛えの道を避けて、"うまく楽をして生きていこう""要領よく立ち回ればいい"−−そういうことだけを考え、転落していく。何と情けない人生であろうか。信心の世界でも、退転者、反逆者は皆そうであった。策に走り、同志を売り、卑劣に動く。みじめな敗者、愚者の姿である。
☆希望の大空へ 〜わが愛する王子王女に贈る〜第2回「朝を元気に!」
少年少女部のみなさん、元気ですか?
今月も、この「少年少女きぼう新聞」で、大好きなみなさん方とお会いできて、私は、とってもうれしい。
今朝、みなさんは何時に起きましたか?
がんばって、うんと早起きをした人もいると思います。それでも、もっと早起きをして、すでに、みんなのために、ひと働きも、ふた働きもしている人たちがいます。
この「少年少女きぼう新聞」を、みなさん方の家に届けてくださった配達員の方々も、そうです。もしかしたら、みなさんのお父さんやお母さんも、新聞を配ってくださっているかもしれません。
雨の朝など、たくさんの新聞を持って、ぬらさないように届けるのは、とくに大変です。足もとも、すべりやすい。私は、配達員さんの絶対の無事故を、毎日毎日、真剣に祈らずにはいられません。
まだ、みんなが寝ている時に、人知れず、「きぼう」を運んでくださっている方々に、私たちは心から感謝をささげましょう。
私が、おさなかったころ、家の庭には、ざくろの木が一本ありました。
幹には、こぶがあって、梅雨のころになると、きれいな赤い花を咲かせ、なめらかな葉を茂らせます。秋に、甘ずっぱい実を食べるのも楽しみでした。
小学校へ入る前のことです。もともと体が弱かった私でしたが、その日は急に高熱を出して、寝こんでしまいました。「肺炎」という病気でした。熱にうなされ、お医者さんがきて注射を打ってもらいました。
ようやく、元気を取りもどしたころ、母が言いました。「あの庭のざくろをごらん。潮風と砂地には弱いというのに花を咲かせ、毎年、実をつける。おまえも今は弱くとも、きっと丈夫になるんだよ」
当時、家は海のすぐ近くで、歩いて10分もかからない場所にありました。ざくろの木は、そんな砂地にも、しっかり根をはっていたのです。
そのざくろのたくましい姿は、母のやさしい声とともに私の心に刻まれました。
そして、母に心配をかけないように「丈夫になろう」「健康に生きよう」と誓って、私は生き抜いてきました。
しかし、10代、20代のころ、私は「結核」という重い病気でした。夜になると、熱が上がり、ひどいせきが出ました。血をはいたこともあります。
医者からは「30歳まで生きられない」と言われました。
戸田先生のもとで働くようになり、先生の会社が苦しくなると、お給料をいただけず、着る物も十分に買えなかった。くつしたを自分でつくろい、真冬でも夏のようなかっこうで働きました。でも心は、希望と誇りに燃えていました。
そして、戸田先生の後を継いで、創価学会の会長になってからは、同志を励ますために、日本中、世界中を駆け回りました。各国の大統領など、いろいろな分野のリーダーとも対話して、後に続くみなさんのために、平和と友情の道を開いてきました。
ざくろの木に誓ってから、70年以上の月日が流れました。私は本当に丈夫になりました。今も元気いっはいです。
前にも申し上げましたが、きょうまで、こうして元気にがんばれる土台ができたのは、早起きして、家の海苔づくりの仕事を手伝ったり、新聞配達をしたりした、小学校時代だと思います。
どちらも、朝がとても早い仕事です。冬などは、まだ夜が明けず、真っ暗な中で、働き始めました。
毎朝、起こしてくれるのは、母でした。
「起きる時間ですよ」
あたたかな声でした。その一言で、私は「はい!」と返事をして、すぐ起きたと、母がのちに、ほめてくれました。
私は寝起きがよかったのです。では、なぜ、寝起きがよかったのか。みなさんにも、とっておきのひけつをお教えしましょう。
それは、夜、早く寝ることです。
「な〜んだ」と思った人もいるでしょう。でも、あたり前のこと、平凡なこと、かんたんなことが、じつは大事なのです。
朝早く起きて働いて、学校では一生けんめい勉強し、友だちと思い切り遊んだ後、私は本が好きなので読書をしました。
そうすると、心も体も大満足になりました。夜は自然と眠くなって、早めにぐっすり寝ることができたのです。
だから、また朝になるとパッと起きることができました。
早起き、そして早寝──この「生活のリズム」が、私の元気のみなもとでした。
私の健康は、朝つくられたのです。