2016年4月4日月曜日

2016.04.04 わが友に贈る

◇今週のことば
わが青年部が力走する
「正義拡大月間」だ。
励ましの春風を広げ
対話の花を爛漫と!
若き熱と力で新時代を!
2016年04月04日

☆四季の語らい
リーダーとしての大切な要件は「誠実」にある。決して、威張らず、友に尽くしていくことである。正直さ、優しさ、責任感、信念、庶民性−−そうした「人間性」を皆は求めている。ゆえに、自分らしく、「人間として」成長していくことだ。

☆女性に贈ることば 四月四日
母よ 大楽観主義者の母よ!
誰でも あなたの名を呼ぶとき
暖かな春が 胸に よみがえる
誰でも あなたの声を開くとき
懐かしい故郷から 生きる力を得る

☆今日のことば365 四月四日
将来、社会人として経験する、−−会社の先輩、後輩も、競争相手も、表面に見る姿は、千差万別であるが、その基底に、人間としての理解があってこそ、はじめて、それを生かしていくこともできるのであろう。

☆随筆 永遠なれ創価の大城 第4回 正義の王者の誇り
「創価学会は宗教界の王者である!」
昭和三十三年(一九五八年)の三月十六日——わが師・戸田城聖先生は、不滅の「広宣流布記念の大儀式」において、宣言された。
それは、戦時中の大弾圧を勝ち越え、七十五万世帯の弘教を成就された先生の凱旋であられた。
そして、門下の私たち青年に、厳然と託してくださった宝冠である。
日蓮大聖人は、毅然と同志の先頭に立つ千日尼へ、『此の経文は一切経に勝れたり地走る者の王たり師子王のごとし・空飛ぶ者の王たり鷲のごとし』(御書一三一〇ページ)と仰せになられた。
「宗教界の王者」とは万人成仏の法を明かした「一切経の王」たる法華経の精神を身に体して、広宣流布という最も至難な大聖業を遂行する王者のことである。
「地走る者の王」の如く走り叫び、民衆を不幸に陥れる邪悪を打ち破る正義の師子王のことだ。
我ら創価の師弟は、未来永遠にこの「王者」の心で、威風も堂々と戦い続けていくのである。

◇恩師の夢を抱き
「3・16」の儀式に続く日々は、対話の一瞬一瞬が、師から弟子への相伝の宝の時間であった。
ある日の朝、先生は、私を傍らに呼ばれた。
「大作、メキシコへ行った夢を見たよ」
「待っていた、みんな待っていたよ。日蓮大聖人の仏法を求めてな」
体は衰弱されていても、恩師の胸には、壮大なる世界広宣流布の夢が広がっていたのである。
御書に『広宣流布の時一閻浮提の一切衆生・法華経の行者となるべきを涌出とは云うなり』(八三四ページ)と仰せである。
誰もが、地涌の菩薩の使命をもっている。必ず、その尊き使命に目覚める時が来るのだ。
「みんな待っていたよ」との言葉から、先生の悠然たる大確信が伝わってきた。
先生は私に言われた。——生きろ。うんと生きるんだぞ。そして、世界に征くんだ!
不二の弟子は、「空飛ぶ者の王」鷲の如く勇気と智慧の若き翼を広げ、嵐も恐れず、一閻浮提広布の天空へ舞いゆけ——この師の熱望に応えて、私は先陣を切った。

私がメキシコに第一歩を印したのは、先生との語らいから七年後(一九六五年)である。
先生が夢にまで思い描かれた天地で、メキシコの革命記念塔などを同志と共に視察した。
以来、広布五十周年の佳節を迎えた昨年、その革命記念塔の目の前に、創価の宝城「メキシコ平和文化センター」が誕生した。半世紀前、約十人だった宝友は、今や七千人の地涌の連帯と輝いている。
十七世紀のメキシコで活躍した女性詩人ソル・フアナは詠った。「ひとつ苦しむごとに、あなたは栄光に近づく」と。
わがメキシコの同志の前進にあっても、あまりにも尊き太陽の母たち、女性たちの無数の労苦があったことを、私は忘れない。
メキシコ発展の礎は、「求道」の一念である。
私がメキシコに足跡を留めたのは五回。飛行機の乗り継ぎで立ち寄り、空港に着いたのが明け方の時もあった。それでも、友は駆け付けてくれた。その一期一会が、永遠の黄金の思い出である。
二十年前、キューバ、コスタリカを初訪問してアメリカへ向かう際、カリブ海に臨む港湾都市ベラクルスでも、空港が出会いの舞台となった。
空港ロビーで「ヨウコソ!」と歓迎してくれた少女も、その後、白蓮グループのリーダーとして活躍し、地域で社会で、立派に貢献している近況を伝えてくれた。
わが同志が、世界のいずこでも、福徳と勝利の実証を示してくれていることが何より嬉しい。
広宣流布は、人間に会い、仏縁を結ぶことだ。妙法の種を蒔き、一人ひとりの生命に具わる無限の可能性を解き放っていくことだ。そして「人間革命」という王者の勝利劇を、共々に綴っていくことである。

◇世界照らす太陽
「観心本尊抄」には、『天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか』(御書二五四ページ)と明言なされている。
この太陽の仏法を受持した若人が、己の誓願の国土で、時代の闇を晴らす希望の光を放つのだ。
アフリカ各国の青年部も、世界広布新時代の「3・16」を勝ち飾っている。
カメルーンの青年部は、これまでで最大の千二百人の総会を行い、席上、百人の友へ新たに御本尊が授与された。
「アフリカの世紀」を担い立ち、勇気の波動を広げるリーダーが凜然と決意を寄せてくれた。
「自身が勝ち、皆が勝利できるように一人ひとりを支え、そして偉大な世界宗教の道をいよいよ邁進していきます」と。
創価の若き世界市民の連帯は、生命尊厳の宝塔を揺るぎなく林立させながら、平和の地球社会を照らし始めているのだ。

◇未来を恐れない
真の「王者」は、次代の発展のため、確固たる後継の流れを創り上げる。
恩師が「一度会ってみたいものだ」と言われたインドの初代首相ネルーも、独立が実現した後、社会改革の"継承"のため、真摯に手を打っている。
世代間に生ずる意識の差など困難な課題を直視しつつ、次の世代を薫陶し、根本の精神性を伝え、若き生命の最善の力を引き出すことに焦点を定めていた。
この"継承"を信じるゆえに、ネルーは「わたくしは未来を恐れない」と言い切ったのである。
今、仏教発祥の天地たる、このインドでも、法華経の人間主義の源流を受け継いで前進する創価の青年たちに、絶大なる信頼が寄せられている。
大聖人は、地涌の菩薩の強さを、『能く能く心をきた(鍛)はせ給うにや』(御書一一八六ページ)と洞察なされた。
仏道修行という、最も地道にして、最も偉大な生命の錬磨によって、心を鍛えている地涌の若人ほど、頼もしき正義の後継者はいないのだ。
この誇りと自信をもって、青年部の君たちは胸を張ってもらいたい。

それは、大聖人の御精神を踏みにじる、民衆蔑視の邪宗門との熾烈な攻防が続いていた二十五年前(一九九一年)の三月のことであった。
「3・16」を記念する全国青年部幹部会が愛知・名古屋を舞台に、意気高く開催された。勇んで出席した私は、創価の「この道」を走りゆく、わが中部青年部に、後継を頼むと熱願した。
さらに、「『魂の炎のバトン』を君たちに」と題するメッセージを若き弟子たちに贈ったのだ。
本門の師弟の力走を続けて、私が神戸の大通りにそびえ立つ兵庫の文化会館を初訪問したのは、この年の十月である。
記念の総会では、大阪事件の無罪判決の歴史を通し、苦楽を共にしてきた常勝関西の同志と、あらためて「仏法は勝負」と、生命に刻んだ。
——いかなる悪戦苦闘をも突き抜けて、断じて勝ち切るのだ! 弟子の勝利こそ、師への最高の報恩となるからだ、と。
わが兵庫、わが関西の共戦の友は、その四年後の阪神・淡路大震災の悲劇も決然として乗り越えてきてくれた。
この兵庫の文化会館で先月、全国男子部幹部会が行われた。師弟の大道を歩み抜く青年たちの姿が、私は頼もしかった。
「不幸な人の味方となり、真実に全民衆が、安心して暮らしていける世の中を築き上げよう」
私が、大阪事件の勝訴の前夜に尼崎で叫んだ、この「立正安国」の闘魂を、常勝の負けじ魂の若人たちは朗らかに発揮してくれているのだ。

◇追撃また前進だ
「追撃の手を緩めるな!」——これは私たち青年が、恩師・戸田先生から直々に頂戴した最後の指針である。
追撃だ! 前進だ! 立つ時は今だ。前進なくして勝利も幸福もない。
先日、久方ぶりに訪れた文京区の同志との合言葉も「前進」である。
広宣流布は、永遠に仏と魔との戦いだ。あえて三障四魔をも駆り出し、勇猛に打ち破り、生命の凱歌を上げていくのだ。
栄光の「5・3」へ、いよいよ、わが男女青年部の「正義拡大月間」がスタートした。
さあ、青春乱舞の四月。
青年よ進め。広布後継の「魂の炎のバトン」を握り、快活に進め!
激流が巌を越えて進むように勢いよく、四月も断固と勝ち切ろう!

烈々と
 広布を継ぎゆけ
  弟子なれば
 王者の闘魂
  日々に光らせ