2014年6月8日日曜日

2014.06.05 わが友に贈る

目標への真剣さは
祈りの姿勢に表れる。
きょうも朗々たる
誓願の題目で
諸天を揺り動かせ!

生死一大事血脈抄 P1337
『金は大火にも焼けず大水にも漂わず朽ちず鉄は水火共に堪えず賢人は金の如く愚人は鉄の如し貴辺豈真金に非ずや法華経の金を持つ故か』

◇希望の明日へ
仏法では十界といって、どんな人間の生命にも十通りの生命境界があることを説いている。戦争に巻き込まれた人間の生命状態は、このうちもっとも低い 「地獄界」「餓鬼界」「畜生界」「修羅界」の三悪道・四悪趣に覆われたもので、本能と欲望に、支配されるままの状態といえる。そうした状態の、人間の思慮や行動は、愚かで野蛮なものを免れないのは道理である。ゆえに、仏法の視点からいえば、個々の人間の"心の中に平和"をいかに築き上げるか、それこそが世界の平和建設への源泉となるのである。仏法の思想こそ"心の救済″すなわち"心の平和″の構築という、真の平和主義の哲理だと考えている。
平1・10・11

☆未来の翼〜世界が君を待っている〜 第3回 ブラジルの花
「真実の友人がいれば、そこがふるさとである」
これは、私の大切な友で、ブラジルを代表する音楽家のビエイラさんと分かち合う信条です。
ですから私には、「真実の友人」がいる日本中、世界中に「ふるさと」があると思っています。
中でも、底抜けに朗らかな友人たちがいるブラジルは、大好きな大好きな「ふるさと」なのです。

青空には、真白き大雲が悠然とほほ笑み、緑の大地は、どこまでも雄大に広がっていました。花も木々も、そよ風と語らい、鳥も蝶も、喜び舞っていました。
1993年2月、私はブラジルSGI自然文化センターを訪れました。ブラジル最大の都市サンパウロ近郊でも、とりわけ景観が美しいといわれる森林地帯です。
センター内には、蓮華やヒマワリ、コスモスなど20種類以上の色とりどりの花々が咲き香っていました。メンバーの真心の作業で育てられたものです。
環境と人間の調和を目指して。ブラジルSGIが研究拠点を設置しているアマゾンの珍魚や、大西洋、カリブ海の30数種の魚も泳いでいました。
私は時間を見つけては、青年たちと、この花と緑の楽園を散策し、語り合いました。
まばゆいばかりの陽光に包まれ、ひときわ鮮やかに輝く一角がありました。紫とピンク色の花が美しいクワレズメイラの庭です。
クワレズメイラは、ノボタン(野牡丹)科の花樹で、南米原産とされています。サンパウロの街を歩くと、あちこちに植えられていて、緑の葉の間から天に向かって、生命を爆発させるかのように開花します。
英語では「紫の栄光の木」ともいわれる、この花の如く、わがブラジルの友は、幾多の嵐にも負けず、強く明るく晴れ晴れと、栄光の人生を歩んできました。

誰が見ていようといまいと、花は自分らしく思い切り、生命の讃歌を謳い上げます。ゆえに、花は周りに人を呼び、皆の笑顔をほころばせてくれます。
同じように、朗らかな人は、周囲を笑顔にします。自然のうちに、快活さを伝え、挑戦の息吹を広げていくのです。
朗らかな人には、かなわない。どんな苦難も、どんな障害も──。
ブラジルには、「歌う者は、自分の不運を追い払う」という、ことわざがあります。
誰だって、つらいことや悲しいことがある。だからこそ歌を歌って、陽気に笑い飛ばしていくのだ。希望がなければ、自分でつくればよいのだ──そんなブラジルの友の心意気が感じられる言葉です。
ブラジルは、「未来の大国」といわれてきた南米最大の国です。
その広大な国土と大自然、異なる多彩な人種の融合が織りなす世界に、多くの人々が魅了されてきました。私も、ブラジルの人々の優しさと強靭な楽観主義を、こよなく愛する一人です。
間もなくサッカーのワールドカップも、ブラジルで開催されます。サッカー王国・ブラジルは、ボール一つで、どんな人とも友達になれるフレンドリーな国柄です。
また、大勢の人が仮装し、サンバのリズムに合わせて踊り、行進するリオデジャネイロのカーニバルも有名です。
1993年2月、リオの文化会館を訪れた時、ブラジルの友と共に「創価文化カーニバル」を開き、サンバの楽器を手に声援を送ったことも懐かしい。
御書には、『大悪が起これは必ず大善がくる』『あなた方は何を嘆かれることがあろうか。迦葉尊者でなくとも(喜んで)舞でも舞うべきところである。舎利弗でなくとも、立って踊るべきところである。上行菩薩が大地から涌出された時には、踊りながら出られたではないか』(P1300、通解、「大悪大善御書」)とあります。
仏法の眼から見れば、困難があるということは、必ず勝利できるという瑞相なのです。
だからこそ、大変であればあるほど、大きく変わるチャンスだと、力強く舞を舞うように喜び勇んで立ち向かっていく。これが、私たちの信心です。勇気ある信心が、最大のピンチを最大のチャンスに変えるのです。