2019年5月7日火曜日

2019.05.07 わが友に贈る

新聞休刊日

御義口伝巻下 P780
『御義口伝に云く此の法華経を閻浮提に行ずることは普賢菩薩の威神の力に依るなり、此の経の広宣流布することは普賢菩薩の守護なるべきなり』

【通解】
この法華経を全世界に行ずるということは、普賢菩薩の威神の力によるのである。この経が広宣流布するのは普賢菩薩の守護によるのである。

☆知性の架け橋 トルコ・アンカラ大学 2019年4月24日
1992年6月24日
民衆を結ぶ教育こそ平和への普遍的な回路

東西文明の"十字路"に位置するトルコ共和国。国立アンカラ大学は1946年に創立された。創立者は「建国の父」と敬愛されるケマル・アタチュルク初代大統領である。大統領や首相を幾人も輩出した国内最高峰の同大学が、初めて交流協定を結んだ日本の大学は創価大学だった。
交流の淵源は89年。創大池田記念講堂の着工に際し、アンカラ大学のセリーン総長(当時)は、ビザンチン帝国の要塞にも使われた、由緒ある「アンカラ・ストーン」を寄贈。「何ものにも耐えて輝き続ける『永遠の友情』への思いを込めたのです」と述べた。翌90年、両大学の学術交流協定が締結された。
シルクロードで結ばれた日本とトルコは、文化や習慣で多くの類似性が見られる、いわば「遠くて近い国」。先生はそのトルコとの友情を大切にし、創大や民音を通じて交流の道を開いていった。
そうした功績をたたえ、アンカラ大学は92年6月24日、「名誉社会科学博士号」を授与。授与式の席上、先生は、「文明の揺籃から新しきシルクロードを」と題して記念講演を行った。
長期間の治乱興亡の歴史の中で、トルコに育まれた「普遍性への志向」と「開かれた精神」。先生はこうした精神性に光を当てつつ、偏狭な民族主義に陥らず、権力を手にしながらも自己を客観視し、独善を退けたケマル大統領の見識とバランス感覚こそ、今日の世界が要請するものであると訴えた。
また、民衆の心を変えることで革命を成し遂げた大統領の事績を通し、新生トルコの建設の底流にあった力は「教育」であったと強調。人々が、文化交流と相互理解の"新たなるシルクロード"を行き交う時、「未来の世代への責任」が、深く広く共有されていくとの確信を語った。
「講演は、多くの聴衆に、トルコの『誇り』を呼び覚ますものでした」(セリーン総長)
創大とアンカラ大学では、これまで、両大学合わせて70人以上の交換留学生が学んでいる。先生が願う教育・文化交流の花咲く「未来」は、青年たちの往来によって確かな「今」を刻んでいる。

講演から
(新しい理想を)自覚した民衆と民衆は、それぞれの美質を光らせながら、必ずや世界市民のスクラムを組んでいくにちがいない。目覚めた民衆の存在というものは、必然的に普遍的な連帯を招き寄せるからであります。それは、一つの法則であります。それには、何といっても教育であります。
ケマル大統領の民衆との共戦のなかに、私が普遍的なるものへの鼓動を聴き取るのは、そこにあって、教育が極めて重要視されていたからであります。一見、急進的に見えるケマル革命も、教育を機軸にした漸進主義を基調としておりました。革命の成功をもたらした一番の秘密は、そこにあったのではないでしょうか。民族といい、文化といい、個別的なるもの同士が接触し、普遍的なるものへと昇華していく回路は、対話を含む広い意味での教育による以外ない。(中略)
教育こそ、普遍的なるもの、そしてその開花である世界平和への無二の回路なのであります。