新しい出発の時。
信頼を結ぶ第一歩は
誠実な振る舞いだ。
わが使命の場所で
なくてはならない人に!
聖人御難事 P1190
『日蓮末法に出でずば仏は大妄語の人多宝十方の諸仏は大虚妄の証明なり、仏滅後二千二百三十余年が間一閻浮提の内に仏の御言を助けたる人但日蓮一人なり』
【通解】
もし日蓮が末法に出現しなかったならば仏は大妄語の人となり、(この仏の言葉を真実であると証明した)多宝如来や十方の諸仏は、大虚妄の証明をしたことになってしまうであろう。仏滅後二千二百三十余年の間に、一閻浮提の中で、仏の御金言を助けた人は、ただ日蓮一人なのである。
〈寸鉄〉 2018年3月30日
学会の発展こそ世界平和に貢献と確信—元大統領さあ希望のスクラム更に
中国方面・師弟正義の日。正義は語り抜いてこそ!開拓魂を胸に拡大に先駆
中継支えるサテライトGや各種役員に感謝。友の献身に「陰徳陽報」は必ず
睡眠不足で記憶・注意力は低下-研究。多忙な時ほどリズム正しい生活を
公明が100万人訪問・調査運動を開始。大衆の声を形に。永遠に立党精神で
☆親が子に語る物語 イリョウの親こうこう 2018年3月25日
◇法華経の功徳で亡き父を救う
遠いむかしの、中国のお話です。
美しい文字を書くオリョウという人がいて、国じゅうから、うやまわれていました。息子のイリョウに、その技を伝えたので、イリョウもみごとな文字を書きました。
オリョウは、亡くなるとき、息子を呼んで言いました。
「おまえに言い残しておきたいことがある。仏教の文字は、決して書いてはいけない。とくに、法華経はだめだ。なぜなら、わたしは、ほかのおしえを信じているからだ。やくそくだぞ」
言いおえると、オリョウは、とても苦しみながら、亡くなりました。
それからというもの、イリョウはお父さんの言いつけを守り、仏教の文字を書くことはありませんでした。
しばらくして、イリョウのもとへ、王さまからの使いが来ました。
城へ出向くと、王さまは、「イリョウよ、おまえは、この国でいちばんじょうずな文字の書き手だ」といいました。
「ぜひ、もっともすばらしい法華経の文字を、書きうつしてほしい」
イリョウは、こまりました。お父さんと、「法華経の文字は、決して書かない」とやくそくしていたからです。イリョウは王さまに、お父さんとのやくそくをつたえて、ことわりました。しかし、何度ことわっても、王さまは聞き入れません。
「法華経の題目だけでも書きなさい。それができなければ、おまえの首をはねてしまうぞ」
しかたなく、イリョウはしたがうことにしました。
「妙法蓮華経巻第一」「妙法蓮華経巻第二……」
家に帰ると、イリョウは、親ふこうをしたと、なげきました。その夜のことです。
夢のなかに、りっぱな天人が、たくさんの仲間といっしょにあらわれました。
「あなたは、どういうお方なのですか?」
イリョウがきくと、天人がこたえました。
「わたしは、おまえの父親のオリョウだ。仏教を信じなかったために、長い間、地獄におちて、火にやかれ、苦しんでいた。
わたしが死ぬとき、法華経の文字を書いてはならない、といったことを悔やんで、おまえにつたえようとしたが、できなかった。
ところが、きのうの朝、法華経の『妙』の文字が飛んできて、金色の仏さまのすがたになった。そして、大雨がふって、地獄の炎を消してくれた。さらに、『法』『蓮』『華』……と、つぎつぎに文字がやって来て、その一文字一文字が、すべて仏さまになって、わたしをくるしみから、すくってくれたのだ」
イリョウはおどろきました。
「それはいったい、どういうことですか?」
オリョウは話を続けます。
「わたしも、ふしぎに思っていたところ、仏さまがおしえてくれた。
『われらは、イリョウの書いた法華経の文字である。イリョウは、おまえの息子だ。だから、おまえが書いたのと同じなのだ』と。
おまえが法華経の文字を書いてくれたおかげで、わたしは地獄からすくわれ、成仏することができた。おまえは、最高の親こうこうをしてくれたのだよ」
イリョウは、父の笑顔を見て、とてもよろこびました。
翌朝、めざめたイリョウは、さっそく王さまのもとへ走っていき、夢の話をつたえました。
「わたしは、お父さんとのやくそくを守って、法華経の文字を書かないことが親こうこうだと思ってきました。でも、それは、あやまりでした。法華経は、地獄におちたお父さんをも救える、最高のおしえなのです」
その話を聞いて、王さまたちも、心からよろこびました。
やがて、イリョウの話は国じゅうにひろまり、多くの人が法華経を信じて、人々は幸せになったのでした。
◇ ◆ ◇
ぶん・村上 政彦
え ・前田安規子
おうちの方へ
この話は、「法華伝記」に出てくる烏竜・遺竜の親子の話をもとにしています。
日蓮大聖人は、「法蓮抄」(御書1047ページ)の中で、この説話を詳細に引用し、"遺竜が書写しただけで父・烏竜を無間地獄から救い出すことができた"という法華経の功徳を強調して、ましてや、日々、妙法を唱える功徳は計り知れない、と仰せになっています。
現代にあって、法華経に説かれる教えのままに、人々の幸福を願って信心に励んでいる団体は、創価学会以外にありません。ゆえに、日々、題目を唱え、学会と共に広布に生き抜く中にこそ、真の親孝行も、人生の勝利もあるのです。