後継の友を育む
未来部担当者に感謝!
人の何倍も忙しい毎日を
その万倍の喜びと福徳で
輝かせていく長者なり!
道妙禅門御書 P1242
『祈祷に於ては顕祈顕応・顕祈冥応・冥祈冥応・冥祈顕応の祈祷有りと雖も只肝要は此の経の信心を致し給い候はば現当の所願満足有る可く候』
☆女性に贈ることば 三月二十九日
人生はまず、「どんな困難も乗り越えてみせる」「小さな自分の殻を破ってみせる」という気概をもつことだ。そこから、いつさいが開けていく。
☆今日のことば365 三月二十九日
君のとつとつとした
真実の雄弁は
誰人もほめることはないだろうが
胸を打たずにはおかない
☆創価学園卒業式への池田先生のメッセージ 2017年3月17日
英知の世界市民と光れ
幸福の花勝利の花を自分らしく
友情こそ嵐を越えゆく力
「理想の旗」高らかに進め
一、深く結ばれた心と心に距離はありません。私の心はきょうも、わが学園生と一緒です。
栄えある卒業生の皆さん、よく通い、よく学び、よく鍛え、よく頑張り抜いてくれました。私は、一人一人とがっちり命の握手を交わしながら、ねぎらい、讃えたい。
そして、きょうの日を誰よりも喜び見つめておられる、お父さん、お母さん、ご家族の方々に、心よりお祝いを申し上げます。
見違えるほどに成長した卒業生の晴れ姿こそ、ご一家の勝利の春の象徴です。
教員の先生方、職員の方々も、本当にありがとうございます。また、陰に陽にお世話になってきた、すべての方々に、創立者として深く御礼を申し上げます。
創価学園が創立されて50年——。この佳節に旅立つ皆さんが、これから10年、20年、30年、さらに50年先の学園創立100周年のその時、いかに偉大なリーダーとなって活躍してくれていることか。
君たち、貴女たちの無限に輝きわたる希望の未来に思いをはせながら、はなむけの言葉を贈ります。
◇失敗から学び前へ
一、きょうは、あらためて三つの「負けじ魂」を確認し合いたい。
第一に申し上げたいのは、「失敗から学ぶ勇気の負けじ魂を!」ということです。
青春時代は、なかなか、うまくいかないことや思うようにならないことの連続です。
しかし、偉大な前進をしている人は、実は皆、何度も壁にぶつかっている。失敗することも多い。それは常に勇敢に挑戦しているからです。ゆえに、決してへこたれない。むしろ、試練や失敗から学んで、いよいよ大きく進歩し続けていくのです。
私が共に2冊の対談集を発刊した韓国の大教育者・趙文富博士(済州大学元総長)も苦難をバネに学び抜いた方です。
博士は、経済的な理由から小学校を卒業すると進学せず、すぐに働かざるを得ませんでした。落胆する中で、朝、ふと目に留まる光景がありました。セメントで固められた垣根の隙間から伸びる一本の草でした。暗がりから太陽の光を求めて、伸びよう伸びようとしています。
若き趙博士は不屈の生命力に感動しました。
「その偉大な力があるかぎり、この草もやがて花を咲かせ、実を結ばないはずがない」「私も、太陽に向かって、人生の固く困難な垣根を打ち破ってみせよう」と。
それから、趙博士は仕事の合間をぬって猛勉強を開始しました。念願かなって夜間中学へ進み、さらに学びに学んで、偉大な社会貢献の力を鍛え上げていかれたのです。
学ぶ勇気、学び抜く負けじ魂は、何ものにも屈しない太陽です。
どんな逆境にあろうとも、また、どんな失敗があろうとも、そこから、わが生命を光らせて道を開き、たくましく朗らかに価値を創造していく皆さんであってください。
◇生命の劇をつづれ
一、第二に、「嵐の時こそ負けじ魂の絆を強く深く!」と贈りたい。
わが学園生は、かけがえのない私の後継です。その学園生に受け継いでもらいたい宝があります。それは「友情」です。創価学園の五原則にも、「友情の深さ・一生涯の友情」とある通りです。
私の人生は波瀾万丈の使命の大闘争でした。嵐に次ぐ嵐の連続であったといっても過言ではありません。しかし、どんな時にも揺るがない信頼で苦楽を分かち合う友人がいました。同志がいました。
この誉れ高き友情の叙事詩を、私は小説『新・人間革命』に書き残しています。
思えば、フランスを代表する2人の大文豪、ビクトル・ユゴーとアレクサンドル・デュマも、誠実なる友情で結ばれていました。それは、迫害の真っ只中にあっても、いささかも変わらなかった。
この負けじ魂の絆があればこそ、『レ・ミゼラブル』『モンテ・クリスト伯』などの大傑作も生まれたのです。
わが学園で育まれた皆さん方の友情から、いかなる嵐も越えて、どれほど麗しく、どれほど壮大な生命のドラマが生まれていくか、私は何よりの楽しみとしています。
◇人間革命の哲学
一、第三に、「人類の宿命をも転換する負けじ魂の挑戦を!」と申し上げます。
今、時代は大きく揺れ動いております。その中で、いよいよ真価を発揮するのが、わが東西の学園キャンパスに漲る「生命尊厳」の精神です。世界平和への大情熱です。
パグウォッシュ会議の創設者で、核兵器の廃絶に生涯を捧げられたロートブラット博士も、創価教育に絶大なる期待を寄せてくださいました。
博士は青年たちに、自分を起点として、家族へ、地域へ、社会へ、国家へ、さらには人類全体へ、変革の波を起こしていこうと呼び掛けられました。
ロートブラット博士をはじめ、マンデラ氏、ゴルバチョフ氏、ローザ・パークスさん、マータイ博士、エスキベル博士等々、私の世界の友人たちは、平和、人権、人道、平等、環境、共生など、理想の旗を高らかに掲げて、人類史の変革に挑んできました。
いずれの変革にあっても、その中心に立つのは自分自身です。ゆえに自分が変われば、世界も変えていくことができる。これが、創価の「人間革命」の哲学であります。
ゆえに皆さんも、今いる場所で、自分にできることから変えていくことです。まずは学び、力をつける。一番身近な、お父さんやお母さんを大切にして親孝行をする。
そして、一日また一日、世界市民として開かれた英知と人格を磨き、やがて人類の宿命をも転換しゆく負けじ魂の挑戦を、断固と貫いていただきたいのであります。
◇母校の誇りを胸に
一、ともあれ、わが学園生の可能性は無限大です。どうか、われらの武蔵野の大地、また交野の大地、さらに枚方の大地から、冬を勝ち越えて萌え出ずる春の花のごとく、伸び伸びと自分らしく、桜梅桃李の幸福の花、勝利の花を咲き薫らせていってください。
愛する学園生に、健康あれ! 福徳あれ! 栄光あれ! そして、世界一の母校と世界一の学友を誇りに、胸を張って前進を! と祈りつつ、一首を贈ります。
打ち鳴らせ
希望の暁鐘を
この地球に
若き創価の
英知と勇気で
いつもいつも、見守っています。皆さん、お元気で! 学園生、万歳!(大拍手)
☆創価学園で卒業式 2017年3月17日
創価学園の卒業式が16日、東京・関西の各キャンパスを音声と映像でつなぎ、晴れやかに開催された。学園最高顧問である原田会長は関西創価中学・高校での卒業式に出席。創立者の池田大作先生が和歌(別掲)とメッセージを贈り、希望の未来に向かって、伸び伸びと自分らしく、桜梅桃李の勝利の花を咲き薫らせていってほしいと念願した。同日、札幌創価幼稚園の卒園式も行われた。
打ち鳴らせ
希望の暁鐘を
この地球に
若き創価の
英知と勇気で
負けじ魂——学園愛唱歌の名に冠したその言葉を、入学以来、何度、口にしたことだろう。
「もう、ダメか」とうつむいた時、自分に向かって訴えるようにつぶやくと、不思議と勇気が湧いてきた。
どんなに大変な状況にあっても、学友と語り、その言葉が互いの耳に心に入るたび、強い絆で一つになれた。
父母のため、世界のため、大きな理想へと挑戦する自分になれたのも、その言葉を抱き締めてきたからだ。
創価の負けじ魂は、わが胸の中にあり!
「きょうは、あらためて三つの『負けじ魂』を確認し合いたい」
創立者・池田先生は学園卒業式に寄せたメッセージの中で、そう呼び掛けた。
「失敗から学ぶ勇気の負けじ魂を!」
「嵐の時こそ負けじ魂の絆を強く深く!」
「人類の宿命をも転換する負けじ魂の挑戦を!」
卒業生一人一人の胸に、"父子一体"で歩んだ黄金の日々がよみがえる。東西の卒業生1347人の3年分、6年分、12年分の思いが凝縮した卒業式典。
その最後に、創立者からの伝言が届いた。
「大晴天の卒業式、おめでとう! ずっと見守っていました。みんな立派になって、うれしいよ。最後に、一緒に『負けじ魂ここにあり』を歌おう!」
呼応して、卒業生と在校生が一斉に立ち上がった。
♪学べ勝ち抜け
世界まで
負けじ魂
朗らかに……
大好きな学園から巣立っていく高校卒業生の感慨は、ひとしおであったに違いない。
今年度から文部科学省の「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」に指定された創価高校、SGH2年目に突入した関西創価高校の友は、国内外のフィールドワークや国際会議への参加に挑戦してきた。英検1級をはじめとする語学の習得、海外の大学への進学も相次ぐ。
東京の男子卒業生はフィールドワークで原爆被爆者の声に耳を傾けた。痛感したのは命の重み。折しも、父はがんと闘病中だった。
父は、わが子の不安を打ち消すように言った。「何があっても、創立者のつくられた大学に行くんだよ」と。「負けじ魂ここにあり」を歌いながら、勉強を重ね、アメリカ創価大学への進学を勝ち取った。その報に病床で接した父が、強くうなずいてくれた姿を、忘れることはできない。
父は今月、その尊き命を燃焼し尽くした。新たな生へと旅立った父に、使命の舞台へと旅立つ子は誓う。「地球科学の大学教授になって、世界平和に尽くす人生を歩むからね」
今回、妹も創価中学校を卒業した。
ある関西の女子卒業生の原点は2年次の創価大学研修。実行委員長として創立者との出会いを刻んだ。そこで皆と共に歌った「負けじ魂ここにあり」に、「21世紀を平和の世紀にします」との誓いを乗せた。
模擬国連部の部長として国際大会に出場。さらに学年全員が参加しての模擬国連を実現させ、教育関係者から高い評価を得た。英検1級の合格、TOEICでも935点を獲得し、海外の大学に進む。「苦しい時、ずっと激励してくださった創立者をはじめ教職員の方々、両親に、心から感謝を伝えたいです」
◇
伝統の「英知」「栄光」「情熱」の日を記念する三大行事を中心に、卒業生たちは創立者の精神について研さんを重ねてきた。
創価高校ではテーマを掲げ、創立者の著作等を学習。創価中学校では、対話を通して団結を深めた。
関西創価高校は創立者への誓いを確認。関西創価中学校では創立者の指針を胸に、「学びの道」を歩んだ。
創立者の小説『新・人間革命』「若芽」の章などを読み、勇気の大切さを学んだ東京創価小学校や、真の平和を築く世界市民の心を磨いた関西創価小学校の取り組みも光った。
また、卒業生は、クラブや諸活動でも大いに力を発揮。ディベートや英語ディベート、英語弁論、英字新聞コンテスト、絵画、書道、書道パフォーマンス、作文、小説、吹奏楽、合唱、箏曲、ダンス、鼓笛、野球、空手、合気道、囲碁、ゴルフ、山岳競技等の全国レベルの舞台で活躍し、中には世界大会に出場する友もいた。
昨秋、池田先生は卒業指針を贈った。
中学・高校生に「学は無限の希望なり 学は平和の源泉なり 君よ! 不屈の負けじ魂で 『勝利の未来』を 創りゆけ!!」と。
小学生には「無限の可能性を 持つ君よ! 自分のため 父母のため 友のため 世界のため 今日も 学びの挑戦を! 勇気で 英知で 勝利の歌を 響かせよ!!」と。
卒業生たちの晴れの姿は、創立50周年から次の50年へ船出する学園の、洋々たる前途を象徴していた。
◇
学園卒業式では創価高校の森岡大我さんと玉川直美さん、関西創価高校の青山裕二さんと辻岡美和さんが、創立者賞を受賞。また創立者栄冠賞、魯迅青少年文学賞、冰心青少年文学賞、牧口賞、創価池田女子大学賞、セトゥ・バスカラ学園賞、ガンジー平和賞、マカオ大学最優秀賞が代表に贈られた。
原田学園理事長が、創立者のメッセージを紹介。学園最高顧問である原田会長は、人間教育の城で学んだ誇りを胸に、生涯、父子の誓いの道を歩み抜こうと訴えた。
創価高校・中学校(東京・小平市)の卒業式(ともに47期)では塩田中学校校長の開式の辞などの後、木下高校校長が民衆を守りゆく力ある世界市民にと念願し、中川東京学園長が祝福した。
関西創価高校・中学校(大阪・交野市)の卒業式(ともに42期)では、松浦中学校校長による開式の辞などに続き、中西高校校長が平和の世紀を実現する希望の人材にと念願。武田関西学園長があいさつした。
東京創価小学校(小平市、国分寺市)の卒業式(36期)では、片桐校長が友情を深め、未来のために学び抜こうと望んだ。関西創価小学校(大阪・枚方市)の式典(34期)では、松井校長が「創立者との金の思い出を胸に、一人ももれなく後継の道を」と呼び掛けた。