◇今週のことば
自行化他の題目こそ
真の追善なり。
「生も歓喜、死も歓喜」
広布に走る生命から
常楽我浄の春風が!
2017年3月20日
撰時抄 P265
『法華経をひろむる者は日本国の一切衆生の父母なり章安大師云く「彼が為に悪を除くは即ち是れ彼が親なり」等云云、されば日蓮は当帝の父母念仏者禅衆真言師等が師範なり又主君なり』
☆女性に贈ることば 三月二十日
家庭がつねに明るく健康であるためには、たゆまざる価値創造が必要だと思う。一曲の音楽が、家庭を楽しい音楽会場にもするし、子どもの描いた一枚の絵が、家庭を美しい展覧会場にもする。
☆今日のことば365 三月二十日
宗教は、単に個人の「心」の枠に閉じ込められたものではない。広く社会に流布した宗教は、それ自体、すでに社会の基盤を形成しているのだ。
☆世界写真紀行 第11回 キューバ・ハバナの街並み 2017年3月8日
◇行動の人が時代を創る
歴史を感じさせる街並み。だが、建物の鮮やかな色彩からは、強い個性や生命力が発散されているように思えてならない。
キューバの首都ハバナ。スペイン統治時代の面影を残す旧市街の一角だ。
地元の人々や観光客など一日中、往来が絶えない。街のあちこちから、ルンバ、マンボ、サルサなど、軽快な音楽が聞こえてくる。
アメリカのフロリダ半島から南に145キロ。キューバ島と周囲の島々に1100万人が暮らす。「カリブ海の真珠」といわれる憧れの天地だ。
池田大作先生がキューバを訪れたのは、1996年6月。その頃の同国は、最大の苦境にあった。
59年の「キューバ革命」以来、アメリカの経済封鎖が続いていた。加えて91年にソ連が崩壊。多大な援助が途絶え、経済はどん底に。マイナス70%の経済成長率という"国家崩壊の危機"となる。極度のモノ不足の一方で、強まる"キューバたたき"の論調。"キューバは終わりだ"と冷笑する人も多かった。
だからこそ、行こう!——池田先生は、アメリカでキッシンジャー元国務長官と会見した後、バハマを経てキューバ入りする。
"仏法者には反米も反キューバもない。互いが「平和のため」という一点に立てば、対話の橋は架けられる"との信念だった。
先生の滞在は3日間。ホセ・マルティ像への献花、ハバナ市の「最高賓客」称号授章式、フェリックス・バレラ勲章勲一等の叙勲式、国立ハバナ大学の「名誉人文学博士号」の授与式、フィデル・カストロ国家評議会議長との会見と、友好の歴史を刻む行事が続いた。
先生は、キューバを離れる直前までハルト文化大臣らと会談し、平和の道をさらに開くため、今後の文化・民衆交流について語り合っている。
先生は力を込めた。
「私の恩師(戸田城聖先生)は『200年後を見つめて進め』と私に教えました。また『同志が全世界に散らばって、全人類を結べ。連帯させよ』と教えました。
この言葉通りに、私は進んでいるつもりです。この偉大な哲学をもつゆえに、皮相的な目先のことなど眼中にありません。どこまでも、各国の民衆に尽くすだけです」
当時、現地のSGIメンバーは7世帯。先生は滞在中、友の代表と会い、抱きかかえるように励ました。その後も、折に触れて伝言を送るなど、キューバの友を温かく見守り続けた。
友は、座談会を活動の中心に置き、仏法の哲理を語りに語った。学会理解は広がり、広布の水かさは着実に増していった。そして2007年、キューバ創価学会が国内の仏教団体で唯一の「宗教法人」に認可されたのである。平和のスクラムは、この20年で1000人へと拡大した。
一昨年の7月、キューバとアメリカの国交が54年ぶりに回復。最近では、アメリカからの渡航者が大幅に増えているという。かつては考えられなかった時代が到来した。
時代は動いている。だがその波に翻弄され、変化に右往左往するのではなく、はるかな未来を見つめて、信念の行動を貫くことだ。その人が新しい時代を創る。