仏の別名は
「能忍」。
環境に紛動されるな!
自ら誓った使命の道を
辛抱強く歩み抜け!
祈祷抄 P1352
『法華経の行者を諸の菩薩人天八部等二聖二天十羅刹等千に一も来つてまほり給はぬ事侍らば、上は釈迦諸仏をあなづり奉り下は九界をたぼらかす失あり』
◇希望の明日へ
エリート意識で民衆を見くだす指導者ほど、嫌悪すべき存在はない。創価学会は断固、そうした権威の指導者と戦っていかなければならない。庶民の心を知らず、時代の底流の動きをつかめぬ指導者は、往々にして、悪しき形式主義に陥る。庶民の願いを未来に実現しようとする責任感ではなく、自分勝手な理想を押しつけようとする虚栄が、行動の原動力になってしまうのである。
昭62・11・2
☆随筆民衆凱歌の大行進No.9 � 伸びゆけ未来部!
ひまわりの
笑顔の花の
未来部よ
希望の青空
強く伸びゆけ
大地に根を張り、たくましく芽を出し、嵐にも怯まず、ついに開花の時を迎えた喜びを、太陽に向かって全身で表現するひまわりの花——。
その姿は、私が心から愛し、信頼する未来部の皆さんの輝きと二重写しに見えてならない。
先日、東西の創価中学校から、校内に植えられた「ど根性ひまわり」が咲き誇っている、との"花便り"をいただいた。
宮城・石巻市の青年から贈られた種の一部を、学園生たちが丹精込めて育ててくれたのだ。
この種は、東日本大震災の津波によって、海水をかぶった石巻の土地に流れ着いたもので、がれきの中で、凛として大輪の花を咲かせた。
「ど根性」とは、どんな困難があろうとも、強く朗らかに乗り越えていく「負けじ魂」であろう。
未来部の君たち貴女たちが、苦難にも負けず、勝利の花と咲き開くその姿は、父母の喜びであり、私の誇りであり、世界の希望であるのだ。
後継の友を励ます「未来部躍進月間」にあって、少年少女部は「きぼう作文コンクール」と「少年少女希望絵画展」、中・高等部は「読書感想文コンクール」などへの挑戦を通し、成長の節を刻んでいる。
学会の新たな伝統になった「創価ファミリー大会」も、列島各地で賑(にぎ)やかに行われている。
結成50年を迎えた高等部では、全国から代表が創価大学に集い、「夏季研修会」が行われる。無事故で、麗しい友情の連帯を広げながら、生涯にわたる原点と、かけがえのない金の思い出を築いていただきたい。
ロシアの文豪ドストエフスキーは綴った。
「子どものときから大事にしてきたすばらしい神聖な思い出、もしかするとそれこそが、一番よい教育なのかもしれません」と。
創価家族の温かな思い出を、感受性豊かな子どもたちの心に、どれほど多く残しゆけるか——。壮年・婦人の未来本部長の方々、男女青年部の二十一世紀使命会の諸君、さらに教育本部の皆様方の最大の励ましを、切にお願いしたい。
現在の未来部の友は、学会創立100周年の2030年を青年部の中核となって迎える、大事な大事な世代である。その希望の使者たる未来部の担当者の皆さまこそ、末法万年の広宣流布の沃野を切り開く誉れの先駆者だ。
福井の景勝・三方五湖を擁するある支部では、未来部をはじめ若い力が陸続と育っている。
この支部には、未来部育成にあたり、初代支部長の時代から継承されてきた伝統がある。
それを三つの柱に分ければ、第一に「座談会こそ後継者育成の舞台」という取り組みであろうか。
初代支部長も、座談会を通して子どもたちを育てようと真剣だった。
御書の拝読なども積極的に子どもたちに担ってもらう。大人はこまやかに見守り、健気な奮闘を皆で心から讃える。
学校で頑張った報告があれば、惜しみない拍手を送る。子どもたちの顔は次第に自信に輝き、座談会が楽しみになる。
第二の柱は「未来部は皆わが息子・わが娘」。
支部の壮年・婦人は、とても面倒見がいい。よく褒めてくれる。褒めるだけでなく、もしも人として過った道に迷いかけた子がいたら、あえて叱る時もある。普段、大人の言うことに耳を貸さない子も、"学会のおじさん・おばさん"には、なぜか素直になるそうだ。
わが地域の子どもたちを信じ、幸福を祈り抜いて、生命と向き合う真剣勝負——だからこそ若き心に届くのだろう。
三つ目の柱は「郷土愛を育む」。
自分たちが住む地域に、どんな広布の歴史があるのか。先達たちがどれほどの苦労を重ねて、今の地域広布の土台を築いてくれたのか。大人たちは、常日頃から子どもたちに誇りをもって語り聞かせている。
支部内の地域で生まれ育ち、創価女子短期大学を卒業後、地元に戻って活躍する、女子部のリーダーは振り返る。
未来部時代。勉強でも部活でも、彼女が目標を達成できたと言うと、学会のおばさん、お姉さんたちが共に喜び、「よく頑張ったね!」と抱きしめてくれた。反対に悲嘆に暮れた時には、「つらかったやろ……」と涙を浮かべて、嬉しかった時以上に、ぎゅっと抱きしめてくれた。
自分も、大好きな故郷に尽くしていきたい——彼女は、感謝の心で華陽の友を励ます日々だ。
この地域では、創価の学舎に、大切なお子さん方を毎年のように送り出してくださっているとも伺った。創立者として、厚く御礼申し上げたい。