"国土泰平・天下安穏は
万民の楽うところなり"
全世界の民衆の幸福を
心一つに祈り抜き
平和への連帯を今こそ!
経王殿御返事 P1124
『わざはひも転じて幸となるべし、あひかまへて御信心を出し此の御本尊に祈念せしめ給へ、何事か成就せざるべき』
【通解】
災いも転じて幸いとなるであろう。心して信心を奮い起こし、この御本尊に祈念していきなさい。何事か成就しないことがあろうか。
名字の言 元世界王者・具志堅用高氏の真骨頂 2022年2月26日
石垣島や西表島を中心に生息する特別天然記念物のカンムリワシ。絶滅危惧種にも指定され、活動が活発になる2月ごろに観察会が行われる。今年も勇壮な姿が確認され、喜びが報じられた▼「カンムリワシ」の異名で世界を制したボクシングの具志堅用高氏。"100年に一人の天才"とも評されたが、"練習が作り上げた努力型のボクサー"と自らを語った。悩みのパワー不足は徹底した鍛錬で克服。強打と速さで強豪と渡り合った▼王座防衛中も、試合前は不安と恐怖に襲われた。だがゴングが鳴れば練習通りに体が動き、常に冷静な試合運びを見せた。"不安が大きいほど彼の神経は集中する""強い相手ほど鮮やかに倒した"——氏の真骨頂は逆境の中でこそ光った(『負けたくなかった』中公新書ラクレ)▼紙一重の勝負で、勝利を引き寄せる大きな要因は精神力。その力は不断の努力と挑戦によって築かれる。スポーツジャーナリストの二宮清純氏は"技術の追求こそがメンタル面の強化につながる"と述べている▼池田先生は長編詩に詠んだ。「人間誰しも/敵に負ける前に/己に負ける」「立ちはだかる壁に逡巡する前に/己の影に/ひるんでいるのだ」と。自らを制覇する「勇気の人」に栄冠は輝く。
寸鉄 2022年2月26日
会長が育む若者は目的観持ち人間的に光っている—パラグアイ総長。未来開く大陣列
青年幹へ後継の友が弘教拡大。皆が新時代の主役。希望の哲理を堂々と語れ
壮年・男子部が呼吸を合わせれば力は倍加。悩みも喜びも共有し共に成長
「給付金受け取れます」—コロナを絡めた詐欺に要注意。不審な点は即相談
各地で火災。煙草、コンロが原因のケース多数と。消し忘れないかよく確認
☆青年・飛躍の源流——二月闘争70周年 第4回 「一人」を大切にする心
今年1月の本部幹部会に、池田先生はメッセージを寄せた。
「あの70年前の二月闘争の折、私は蒲田支部の同志と報恩の弘教に奔走しながら、凍てつく夜空に冴え光る満天の星を、よく仰ぎました。そして広大な宇宙の中で、久遠からの誓いの友と、妙法流布に生き抜く『歓喜の中の大歓喜』のロマンを朗らかに語り合ったのです」
そして「大桜」と合わせて「大心」——「大いなる心」としたためた書を贈った。
二月闘争の当時、「支部200世帯」を目指す同志に、不思議と、目標に追われる息苦しさはなかった。池田先生は、貧しさや病の宿命と戦う同志に、何より「希望」を与えてくれた。先生と一緒にいると、心が広々と、大きくなる気がした。
◇夜空を指さし
1952年(昭和27年)より前のことだが、座談会の後、ある女子部の友は、男子部と一緒に歩く池田先生と、帰り道が同じになった。
信心の話をしているかと思ったら、先生は宇宙の話をしていた。「いい空だね。見てごらん」と夜空を指さし、「ほら、あの星がね——」と。
日々を生きるのに懸命で、悠々と宇宙の話をする人など周りにいなかった。印象があまりに鮮烈で、しばらくは先生のことを「宇宙の人」と、女子部の仲間で呼んでいた。
50年(同25年)に池田先生の紹介で入会した友がいた。その友は、先生が住む大森の「青葉荘」に、指導を受けによく通った。
「戸田先生は世界広布を実行されている王者です」
「宗教革命をするんです。宗教革命とは、血を流すことではなく、無血革命です」
「私は小説も書きますから、見ていてください」
全てその頃、先生から聞いた話だという。「今思えば、池田先生の生命の中に、広宣流布の構想が既に出来上がっていたのだと思います」
また別の友は、自宅で開かれた男子部の会合で、「今にアメリカ、ヨーロッパ、アフリカに支部をつくるんだ。広布をするんです」と先生が話すのを耳にしている。
日本はまだ占領下で、海外渡航すらできない時代。「大空に向かって針をプツンと刺したような、夢のまた夢の話でした」「しかし、真剣な顔で話されている先生を目の当たりにして、ものすごく新鮮に聞こえました」
そして15年とたたないうちに、第3代会長となった先生の手で、それらの支部結成は全て実現することになる。
◇楽しく行こう!
二月闘争の火ぶたが切られると、池田先生は最前線の「組」を歩きに歩いた。一緒に祈り、語らい、励ました。支部幹事として、支部長・支部婦人部長(当時)を支える「陰の戦い」に徹したのである。
折伏は難事中の難事である。勇気を出して、相手の家を訪ねても、追い返され、悪口を浴びせられ、悔し涙を流すことも多かった。だが弘教ができなくても、池田先生は、同志のことを決して怒らなかったという。
「どうだった?」とまず成果を聞く幹部も多かった中、先生は結果にかかわらず、「全部、福徳になるからね」「よく頑張りましたね」と笑顔でたたえた。
折伏への道中、緊張して足がすくんでいる同志を見ると、「学会歌を歌って、楽しく行きましょう!」と。
結集の少ない会合に行った時は、まずしんしんと題目をあげ、「お元気ですか!」「頑張りましょう!」と、集まった同志を励ますことに全身全霊を尽くすのだった。
こうした「一人への励まし」が、友の生命に希望の灯をともした。先生に会うと、喜びと戦う勇気が湧いてきた。
池田先生は振り返る。
「支部の百人近い組長全員が主役に! 皆が勝利者に! 一人が百歩前進するよりも、百人が一歩前進を!
私は、一つの『組』も落とさない決心で、一人一人が功徳を実感できるようにと、祈り、支部内を縦横無尽に走り回った。
新しい人材を見つけ、新しい力を結集する。そこに勝利のカギがあるからだ」(「随筆 新・人間革命」)
「一人が立ち上がる。そして、その一人が新たな一人と共に立ち上がっていく。広宣流布とは、どこまでも地道な戦いだ。
二月闘争の精神は、今も不滅である。一対一の絆。これが、最も大切なのである。目の前の一人の背後には、家族や友人がいる。無数の縁が広がっている。一人を誠実に励まし、希望を送ることは、私たちがまだ知らない誰かをも勇気づけていく大いなる因となるのだ。
恩師は断言された。『学会は、どんどん大きくなるだろうが、一人を大切にする心を忘れないかぎり、盤石だよ』」(「随筆『人間革命』光あれ」)
二月闘争たけなわの頃、先生がある同志宅に立ち寄ると、母が学会活動で家を空けるなか、5歳の少年が祖母と留守番をしていた。
先生は「今に君もしっかり僕たちと頑張るんだよ」と励ましながら、一枚の紙に絵を描き始めた。
富士山の絵だった。頂上には旗が立っていて、何人もの人が山頂を目指している。一番下に、麓から登り始める一人を加えた。
先生は少年に語った。
「これが君なんだよ! 将来、君も一緒に、広宣流布の山を登っていこうよ」
小説『新・人間革命』に池田先生はつづっている。
「創価学会とは励ましの世界である。励ましは慈悲の発露であり、この実践のなかに仏法がある。広宣流布とは、励ましのスクラムを地域へ、世界へと広げゆく聖業なのだ」(第29巻「清新」の章)
二月闘争の当時、学会はまだ1万世帯にも満たない小さな教団だった。
しかし、戸田先生の命を受けて第一線に躍り出た青年の激闘が源流となって、御書に仰せの通り「わとうども二陣三陣つづきて」(新1227・全911)と人材の流れが広がり、師弟の誓願である世界広宣流布の未来が開かれていくのである。
☆御書と未来へ 第7回 多様性を尊重し合う社会を
〈御文〉
『「如来」とは、三界の衆生なり。この衆生寿量品の眼開けてみれば、十界本有と実のごとく知見せり。』(御義口伝、新1050・全753)
〈通解〉
(経文に説かれている)「如来」とは、久遠実成の釈尊だけではなく、さらには三界の衆生である。寿量品の眼を開けて、この三界の衆生を見れば、そのまま十界本有の当体である、とありのままに知見できるのである。
〈池田先生が贈る指針〉
全ての人に、本有の仏の生命が具わっている。人種や民族、性別などあらゆる差異を超えて、一人一人が桜梅桃李の個性を自体顕照しゆく存在なのだ。
誰もが自分らしく生き生きと輝ける社会へ! 平等性と多様性を最大に尊重し合う"地球民族の共和"を、自身の足下から、創価の世界市民が創り開くのだ。