2019年9月18日水曜日

2019.09.18 わが友に贈る

「御みやづかいを
法華経とをぼしめせ」
仕事が多忙な時こそ
職場で実証を示す好機。
生命力満々と挑もう!

窪尼御前御返事 P1486
『又人をもわづらはさず我が心もなをしく我とはげみて善根をして候も仏にならぬ事もあり、いはくよきたねをあしき田にうえぬればたねだにもなき上かへりて損となる、まことの心なれども供養せらるる人だにもあしければ功徳とならず、かへりて悪道におつる事候』

【通解】
また人をも煩わさず、自分の心も正直で自ら励んで善根をしても仏にならないこともあります。たとえば、良い種を悪い田に植えると種がだめになるうえ、かえって自分が損をするようなものです。
たとえ真心ですることであっても、供養される人が悪ければ功徳とはならず、かえって悪道に堕ちてしまうのです。

〈寸鉄〉 2019年9月18日
『新・人間革命』の物語は民衆の戦いで続いていく—博士。皆が歴史の主役
塵も残さず無駄はない。これ妙法の大功徳—戸田先生。勇んで学会活動に
御書「之を修行する者は仏因・仏果・同時に之を得る」。確信の祈りで進め
「ほめられるとやる気高まる」8割—調査。長所を伸ばすのが良きリーダー
AIで合成した声使うオレオレ詐欺、発生。家族で合言葉決める等、対策を

☆池田華陽会御書30編に学ぶ 上野殿後家尼御返事(上)(地獄即寂光御書) 2019年9月14日
◇強き信心を磨き、皆が幸福に!
◇自身の生命に究極の希望が
今月から2回にわたり、「上野殿後家尼御返事」を学びます。
池田先生は、本抄の講義の中でつづっています。
「最も苦しんだ人を最高の幸福者に変えるのが日蓮大聖人の仏法です。地獄をも寂光土に変える力強い妙法です。(中略)『一人の人』を、どこまでも激励し抜いていく。最も崇高な広宣流布の使命に、ともに立ち上がっていく——これが、創価の師弟を貫く根本精神です。この精神を継承すれば、学会は永遠に発展することは間違いありません」
"一人を大切に"——大聖人の慈愛のお心をわが心とし、友に希望を送る対話を広げていきましょう。(拝読範囲は、御書1504ページ冒頭〜1505ページ10行目です)

◇本抄について
本抄は、日蓮大聖人が、駿河国(静岡県中央部)の門下であり、南条時光の母である上野尼御前に送られたお手紙です。
尼御前の夫・南条兵衛七郎は、文永2年(1265年)3月、重い病のため亡くなりました。
本抄は、文永11年(1274年)の御執筆ともいわれてきましたが、内容等から、兵衛七郎の逝去のすぐ後、文永2年7月の御述作ではないかと考えられています。
兵衛七郎が亡くなった時、後に家督を継ぐ次男の時光は7歳、末の息子はまだ尼御前の胎内にいました。
大聖人は本抄を通して、悲しみをこらえながら必死の思いで家族を守り育てる尼御前を、包み込むように励まされています。

◇御文
『此の法門ゆゆしき大事なれども、尼にたいしまいらせて・おしへまいらせん、例せば竜女にたいして文殊菩薩は即身成仏の秘法をとき給いしがごとし、これをきかせ給いて後は・いよいよ信心をいたさせ給へ、法華経の法門をきくにつけて・なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり、天台云く「従藍而青」云云、此の釈の心はあいは葉のときよりも・なをそむれば・いよいよあをし、法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし』(御書1505ページ6行目〜10行目)

◇通解
この法門は特に大事な教えですが、尼御前に対しては、お教えいたしましょう。
例えば竜女に対して文殊菩薩が即身成仏の秘法を説かれたようなものです。これをお聞きになった後は、いっそう信心を奮い起こしていきなさい。法華経の法門を聞くたびに、ますます信心に励んでいく人を真の求道の人というのです。
天台大師は「青は藍から出て、藍よりも青い」と言われています。この言葉の意味は、植物の藍は、その葉からとった染料で重ねて染めれば、葉の時よりも、ますます青みが深まるということです。法華経は藍のようなもので、修行が深まるのは、ますます青くなるようなものです。

◇解説
大聖人は、本抄のはじめに仏法における「即身成仏」の法門を示されながら、尼御前に、亡き夫・兵衛七郎の成仏が疑いないことを教え、激励されます。
続いて「地獄即寂光」の法門を明かされ、掲げた御文の冒頭、"これは大変に重要な法門であるが、尼御前には教えておきたい"と述べられています。
「地獄即寂光」とは、地獄界の衆生も妙法を持つことで仏界を現し、地獄が、そのまま仏国土となることです。大聖人は、苦闘の渦中にいる尼御前に"仏界はあなたの生命の中にある"という希望の哲理を、深く教えようとされました。
さらに大聖人は、法華経に登場する竜女に言及されます。
文殊菩薩の説法を聞いて菩提を成じた(覚りを開いた)幼い竜女は、師である釈尊に向かって、"妙法の力で人々を救っていきます"と誓願を述べ、即身成仏の姿を示しました。この竜女の姿に人々は歓喜し、自らも成仏の軌道に入ることができたのです。
「即身成仏」「地獄即寂光」——仏界という究極の希望が、私たち自身の生命の中にあることが明かされました。
その上で大聖人は、「いよいよ信心をいたさせ給へ」「なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり」と仰せです。
仏法は観念論ではありません。絶えず仏法の実践に挑み、信心を深めゆくことが幸せの直道なのです。"尼御前に、何としても幸福勝利の人生を歩み抜いてもらいたい"との、大聖人の御慈愛が拝されます。
大聖人は、信心を深めることの例えとして、天台大師の『摩訶止観』に説かれる「従藍而青」の言葉を引かれます。
藍の葉を使った「藍染め」は、何度も重ねて染めることによって、鮮やかな青色に染まります。
私たちの信心の修行も同じです。仏法の教えを学んで信心を深め、修行を重ねていくことで、自身の生命を仏界の色彩に染め上げることができるのです。
女子部時代に、「行学の二道」に徹し、どんな苦難にも負けない、強き信心を磨き鍛えていきましょう。

◇池田先生の講義から
即身成仏のためには、仏界の生命を覆い隠している無明を打ち破るしかありません。大事なのは、「なをなを」の信心です。
自身の生命にある仏と魔との闘争は、決して簡単なことではありません。魔に打ち勝つには、絶えず自行化他の題目を唱え、信心をより深く、強くしていく以外にない。
ここでは、信心を深くしていくことを、「従藍而青」を通して、教えてくださっています。
信心も、日々、自身の願いや目標に向かって、実践に励み、努力していくからこそ、祈りが強くなり、信心が深まるのです。
御書を拝していく意義も同じです。
戦いの中で何度も何度も拝していくことによって、自身の生命に、大聖人の勇気と正義のお振る舞い、弟子を思う大慈悲、何より妙法流布への大情熱を焼き付けるのです。そして、わが生命を仏界で染め上げるのです。(『信仰の基本「信行学」』)

◇研さんのために
○…『希望の経典「御書」に学ぶ』第1巻(聖教新聞社)
○…『信仰の基本「信行学」』(同)
○…2018年6月号「大白蓮華」掲載の「世界を照らす太陽の仏法」(同)