開かれた心で
人々の中へ飛び込もう!
友に励ましを送ろう!
心と心が結ばれる所に
自他共の幸の花が咲く。
聖人御難事 P1189
『文永八年九月十二日佐渡の国へ配流又頭の座に望む、其の外に弟子を殺され切られ追出くわれう等かずをしらず、仏の大難には及ぶか勝れたるか其は知らず、竜樹天親天台伝教は余に肩を並べがたし』
【通解】
文永八年九月十二日佐渡の国へ流罪され、また竜口の頸の座にも臨んだのである。其の外に、弟子を殺されたり、切られたり、追放されたり、罰金刑に処せられたりしたものは数を知らない程である。
これらの難は仏の大難には及ぶか、あるいは勝れているかどうかはそれは知らないが、竜樹や天親、天台や伝教は日蓮と肩を並べがたいのである。
〈寸鉄〉 2019年9月12日
難こそ誉れ—これ大聖人の魂。我らは師子王の心で前へ!竜の口法難の日
「所詮現証を引いて申すべし」御書。自らの体験を語れ。歓喜は必ず伝わる
埼玉の日。鉄桶の団結が絶対勝利の力。使命の友と新たな常勝の歴史綴れ
歩きスマホは「危ない」—9割が回答。ついついで周囲は大迷惑。銘記せよ
宇宙の日。「我即宇宙」の仏法。小我破って大我の道を。広布のロマン胸に
☆9月度男子部 異体同心事
◇広布の大目的に心を定めよ わが一念の変革を
9月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では「異体同心事」を研さん。広宣流布のために心を合わせることの重要性を確認し、下半期の出発の糧としたい。
◇御文
『日本国の人人は多人なれども体同異心なれば諸事成ぜん事かたし、日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし』(御書1463ページ)
◇通解
日本国の人々は、多勢であっても「体同異心」なので、何事も成就することは難しい。日蓮の一門は「異体同心」なので、人数は少ないけれども大事を成し遂げて、必ず法華経は広まるだろうと思うのである。悪は多くても一善に勝つことはない。
◇背景と大意
本抄は、御述作の年月や送られた人が不明であり、前半と後半は別の書であるともいわれている。前半部分に駿河(静岡県中央部)の地で弘教に活躍していた日興上人の名前や、「あつわらの者どもの御心ざし」とあることから、文永の末から建治年間ごろに駿河の門下に宛てられたお手紙であると推察される。
当時、駿河では他宗の僧や在家の人々が次々に日蓮大聖人に帰依。こうした躍進に危機感を募らせた勢力が大聖人門下の弾圧を企てるなど、不穏な動きが出ていた。本抄は、後に「熱原の法難」へと発展する迫害の渦中にいる門下を励ますために送られたと推定されており、大難を乗り越えていく要諦は「異体同心」の団結にあることが強調されている。
◇解説
「異体同心」の「異体」とは、各人の個性、特質、立場等が異なることであり、「同心」とは、目的観が同じであることを指す。
日蓮大聖人は「一心同体」などの表現ではなく、「異体同心」と仰せである。これについて池田先生は、「『妙法』によって、一人一人の可能性が最大限に発揮されたときに、『異体同心』の大いなる力が現れる」と述べている。
拝読御文の前では、異体同心の大切さについて、「仏教以外の書物・三千巻余りの中にはっきりと記されている」(御書1463ページ、通解)と仰せである。
そして紀元前11世紀ごろの中国で、殷の紂王の悪政に立ち上がった周の武王が、わずか八百諸侯の軍勢を率いて、70万騎の大軍を擁する紂王を打ち破った例を挙げられている。
悪政打倒の志で結束した武王の軍が「異体同心」であったのに対して、紂王の軍は、形はまとまっているように見えても、心はバラバラの「同体異心」であった。
異体同心が勝利の鍵であることは、広布の活動においても変わらない。
では、その団結は、いかにして築かれるのか。大聖人は「一人の心なれども二つの心あれば其の心たがいて成ずる事なし」(同ページ)と仰せである。一人の心であっても、「二つの心」、すなわち、異なる考えや迷いがあれば、何事も成就できないと御指南されている。
一人が心を定めることさえ難しい。ましてや多くの人が心を合わせることはなおさらである。
組織の団結といっても、その第一歩は一人一人が広宣流布という大目的に心を定めることから始まるのだ。
まず自らが一人立ち、広布という目的のもとに「同心」となってこそ、"悪は多くとも一善に勝つことはない"との仰せのごとく、どんな壁をも打ち破る無敵の団結が築かれる。
先生はつづっている。「我が一念を定めることが、勝利への軌道を確立することになります。一切は、自分の一念の変革から始まります。『異体同心』の団結を築くことも同じです」と。
「創価勝利の年」の下半期がスタートした。青年部教学試験2級や男子部大学校生大会などを通して、地涌の連帯を大きく広げる時である。「但偏に思い切るべし」(同1451ページ)との精神で、新しい人材と共に、わが人間革命に出発しよう。