2019年9月30日月曜日

2019.09.30 わが友に贈る

◇今週のことば
さあ、対話の秋だ。
「動く」「会う」「語る」
命の躍動はここにあり。
きょうも聖教を開いて
幸の語らいを爽やかに!
2019年9月30日

さじき女房御返事 P1231
『この功徳は父母祖父母乃至無辺の衆生にもをよぼしてん、ましてわがいとをしとをもふをとこは申すに及ばずと、おぼしめすべし、おぼしめすべし』

【通解】
法華経に供養する功徳は、あなたの父母、祖父母、さらに限りない多くの衆生にも及ぼされていくことでしょう。
まして、あなたがいとおしいと思う最愛のご主人に、功徳が及ぶことはいうまでもないと、思っていきなさい。思っていきなさい。

〈寸鉄〉 2019年9月30日
池田博士が唱える『人間革命』が最重要—元会長"一人"から世界が変わる
御書「一字一句をも之を聞きし人仏にならざるはなし」。対話の旋風今こそ
青春の誓い貫く人が人間として偉大—恩師。慢心、臆病、欲深きは結局敗北
台風便乗の悪徳商法が多発。不審な勧誘には注意。冷静に確認・相談・通報を
交通事故死0目指す日。日没早まる時期。早めの点灯と反射材等で命守れ

☆千葉日報特別寄稿 人間中心の多国間主義で信頼とi心の未来を! 2019年9月23日
◇温暖化対策へ各国協力を きょう気候行動サミット
相次ぐ異常気象。多発する紛争と難民の急増。8億人以上が苦しむ飢餓。世界中で国境を越えた危機が深刻化する一方、「自分たちの国には関係ない」といった自国第一主義が広がり、国際的な支援が不足している。きょう23日、国連本部で地球温暖化問題を各国首脳が議論する「気候行動サミット」が行われるのを機に、池田大作創価学会名誉会長は本紙に特別寄稿。地球的課題の克服とともに、深刻な脅威に直面する人々を守るため「『人間中心の多国間主義』のアプローチを、すべての国が選び取るべき時代が来ている」と世界各国の連帯と意識の転換を呼びかけた。
世界では今、グローバルな課題が山積する中で、これまで考えられなかったような危機の様相がみられます。
特に顕著なのは気候変動の問題です。
今年に入ってからも、ヨーロッパ各国を猛烈な熱波が襲ったほか、日本でも集中豪雨による水害が相次ぎました。
このたびの台風15号も、千葉県各地に記録的な暴風などによる甚大な被害をもたらしまし
た。被災された方々の打ち続くご辛労に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈っております。
こうした気候変動に伴う問題を討議するため、きょう23日、各国の首脳らが国連本部に集
い、気候行動サミットが開催されます。
国連のグテーレス事務総長が「われわれはいま世界で起きていることが地球と人類にとっ
ていかに危険かを理解しなければならない」と警鐘を鳴らすように、各国が立場の違いを超えて共に行動することが急務となっているのです。
気候変動の問題に加えて、深刻の度を増しているのが難民問題です。紛争や迫害などによって住み慣れた場所からの避難を余儀なくされた人は、7000万人に達しました。
また、飢餓に苦しむ人々も8億人以上にのぽりますが、これらの人道危機に対する国際的な支援は十分なものとはなっていません。
世界全体の軍事支出が1兆7000億ドルを超え、人道支援に必要な額の約80倍にも達す
る一方で、多くの人々が生命の危険にさらされ、尊厳を脅かされる状況が続いているのです。
ともすれば、難民や飢餓の問題にしても、そのような悲惨な状況に直面していない場合、
"自分たちの国には関係がない"とか"自分たちの国の責任ではない"と考えてしまう傾向がみられます。
しかし、気候変動の影響に無縁のままでいられる国が存在しないように、他のグローバルな課題についても意識の転換を図っていくことが強く求められるのではないでしょうか。

◇自国第一では対応不能 時代転換へ新たな挑戦

東洋の精神水脈の一つをなしてきた仏教には、この意識転換を考える上で示唆的な話があります。釈尊の「四門山遊」の説話です。
古代インドの時代に王族として生まれた釈尊は、社会的な立場と物質的な豊かさに恵まれ、不自由のない環境の下で青年時代を送りました。
しかし、ある時、城門から出た釈尊が目にしたのは、病気や老いを抱えて苦しむ人々や、道端で亡くなっている人の姿でした。
釈尊が胸を痛めたのは、生老病死の悩みもさることながら、多くの人がそれを"今の自
分とは関係のないもの"と捉えて、「老い」や「病気」や「死」の苦しみに直面している人たちを厭う気持ぢを抱いている姿でした。
釈尊が洞察したその心理は、現代の世界において紛争や飢餓で苦しんでいる人々に対し、"自分が直面する問題ではないから"と意識の外に置いてしまう心理と、底流においてつながっているのではないかと思えてなりません。
自国第一主義に象徴されるようなナショナリズムが広がれば広がるほど、排他的な助きが強まることになり、経済的な利益を至上視するグローバリズムが進めば進むほど、弱肉強食的な世界の傾向が強まってしまいます。
そうではなく、深刻な脅威に直面する人々を守ることに主眼を置いた「人間中心の多国間主義」のアプローチを、すべての国が選び取るべき時代が来ていると私は呼びかけたいのです。
安全保障を巡る歴史を遡れば、"城壁を堅固に築けば、自分たちは安全である"との思想がみられます。その考えは現在も、"軍事力で防御された国境の内側にいる限り、安全は確保できる"といった形で受け継がれてきたといえましょう。
しかし一方で、気候変動をはじめとする地球的な課題の多くは、国境を超える形で被害が及ぶものとなっており、新しいアプローチでの対応が欠かせないのではないでしょうか。
こうした中、中南米諸国が昨年、「エスカス条約」という画期的な環境条約を採択しました。
中南米諸国は、ハリケーンによる災害や海洋の酸性化の問題を抱えていました。そこで、条約を通じて地域協力の強化を図るとともに、環境問題に取り組む人々を守ることを義務づける「人間中心」の方針を打ち出したのです。
加えて、グローバルな規模でも注目すべき動きが始まっています。
国連環境計画が2年前に始めた「クリーン・シー・キャンペーン」で、海洋汚染を起こすプラスチックごみの削減を目指す運動です。現在までに50力国以上が参加し、対象となる海岸線は世界全体の6割を超えるまでになりました。
これまで"海岸線を守る"というと防衛的な観点が前面にあったといえます。
しかし今やそこに、"国の違いを超えて海洋を保護し、生態系を共に守る"というまったく新しい意味合いが生じつつあるのです。
人道危機や環境の分野で国家の垣根を超えて協力し合う経験を重ねることは、信頼と安心の関係を広げるための礎となるはずです。その先には、軍事支出の世界的な増加に歯止めをかける道も開けてくるのではないかと考えます。
きょう国連本部で開催される「気候行動サミット」を機に、時代転換に向けた挑戦が大きく前進していくことを切に願うものです。

2019年9月29日日曜日

2019.09.29 わが友に贈る

水の流れるような
持続の信心の人が
最後に必ず勝つ!
地道な実践を貫く
忍耐と建設の日々たれ!

上野殿母御前御返事 P1583
『このさけはたたかにさしわかして、かつかうをはたとくい切りて一度のみて候へば火を胸にたくがごとし、ゆに入るににたり、あせにあかあらいしづくに足をすすぐ、此の御志はいかんがせんとうれしくをもひ候ところに両眼よりひとつのなんだをうかべて候』

【通解】
この酒を暖かに沸かして、ワカミドリをはたと食い切って、一度飲むと、火を胸に焚いたようになりました。湯に入ったようです。汗で垢が洗われ、滴で足が濯がれました。このお志に、どう感謝したらよいかと、嬉しく思っているところに、両眼から一滴の涙が浮かんできました。

〈寸鉄〉 2019年9月29日
きょう青年教学試験2級求道と行学錬磨の青春尊し。皆、広布後継の道を
「日中国交正常化の日」。両国の若者が池田先生の卓識の伝承者に—元大使
青年の成長を祈っていけ—戸田先生。創立100年の主役を育てる好機は今!
10月から幼児教育・保育無償化。公明よ未来を見据えた施策で貢献続けよ
温暖化対策が不十分だと2100年までに氷河は半減—国連。行動の時だ

☆負けじ魂ここにあり わが生命の学園生 第22回 関西校 2000〜02年度
◇交野の道は「栄光の道」! 青春の最終目的地へ行く真っ直ぐな大道である。
この一本の道は
それは それは
二十一世紀の
指導者を目指しゆく
凜々しき
あまりにも凜々しき
優秀な男子の生徒が!
そして また
純潔な
美しき清純の瞳を
輝かせた
女子の生徒が!
ある時は 急ぎ足で
ある時は 賑やかに
ある時は
ゆったりと歩み通った
一生涯に わたる
忘れ得ぬ
「希望の道」であった。
……

2000年6月19日。関西創価学園の校内放送が響き渡った。
創立者・池田先生から贈られたばかりの散文詩「交野の道は『一本の道』『栄光の道』」が朗読されたのである。
詠われた「一本の道」とは、最寄り駅付近から学園へと真っすぐ延びる通学路のこと。先生がたびたび登下校中の生徒たちを見守り、励ましを送った思い出の道である。
先生は散文詩の中で、1978年に作詞した愛唱歌「この道」に言及。「いつの日か この歌の/二番 三番を作ろうと思いつつ/月日が経ってしまった。/有志の方々で二番 三番を/作っていただきたいことを/私は念願したい」とつづった。
突然の発表に、驚き、喜ぶ学園生。早速、生徒たちは作詞に取り掛かった。
それからわずか2日後の21日、再びうれしい知らせが舞い込んできた。先生から2番、3番の歌詞が届けられたのだ。
「池田先生の"励ましのスピード"に、ただただ驚きました」と振り返るのは、学園のレオナルド合唱団でピアノ伴奏を担当していた居田雄一さん(高校26期)。
すぐさま、この歌の作曲者である音楽教員が、新たな歌詞のイメージに合わせて曲をアレンジ。趣のあるゆったりとした原曲は、未来に伸びゆく軽やかなテンポの曲調へと生まれ変わった。
翌月の7・17「栄光の日」の記念行事では、"誓いの道"を貫く決意を込め、「この道」の歌を全校で大合唱。以来、多くの学園生に親しまれてきた。
合唱団の居田さんは教員を志し、大阪音楽大学に進学。大学卒業後、採用試験の不合格が続いたが、4度目の挑戦で合格を勝ち取った。現在は、東京の小学校で音楽科の教員として奮闘する。学園で誓った「音楽の道」「教育の道」を進み続けている。

◇人生の勝利を
2000年7月14日、全国高校野球選手権・大阪大会の開会式。会場の大阪ドームに、はつらつとした声がこだました。
「宣誓!」
右手を高く掲げ、誓いの言葉を述べるのは、関西創価高校の硬式野球部主将。トーナメントの抽選会で1番を引き、選手代表として宣誓の大役を任されたのだ。
「生涯にわたって、ともに励まし合う『友情の道』を、また、忍耐と努力で勝ち取る『勝利の道』を、そして永遠に輝く『栄光の道』を、堂々と歩み続けることを誓います!」
さわやかな決意に、万雷の拍手が送られた。
この大会、関西創価ナインは4回戦で涙をのんだ。「甲子園への道」は後輩たちに託されることになった。
新チームで臨んだ秋の大会。一戦一戦勝ち抜くごとに団結を強める学園は、初めて大阪を制覇する快進撃を見せ、近畿大会に駒を進めた。
1回戦を突破し、迎えた準々決勝。勝てば、春のセンバツ甲子園出場が確実となる注目の一戦である。相手は奈良の強豪校。試合は息詰まる投手戦となった。先制した関西創価は中盤で同点に追い付かれたが、執念の全員野球で2対1と接戦を制した。
勝利の報を聞いた池田先生は、「世界中 拍手をおくらむ 関西校」との句を贈り、祝福した。
その後、近畿大会で準優勝した関西創価は、晴れて21世紀最初となる翌春の甲子園出場校に選抜される。悲願だった甲子園の舞台で、ベスト4の快挙を成し遂げたのである。
大会直後の4月6日、学園の教職員と懇談した池田先生は、野球部の健闘を心からたたえた。
「本当に、よく頑張った。大変なことだ。日本中を熱中させたね。満点です!」
「勝ち負けは、時の運もある。創価の野球は全体野球だ。野球部のみんなが等しく勝ったんだ。だから勝利だ。優勝に、あと一歩のところで惜敗したことは、大ぜいの後輩たちのためにも、これから常勝の野球部をつくるためにも、よかったんだと思う。次も、思いっきりやることだ。それが人生の勝利につながるからだ」
さらに5月5日には、東京の創価大学で野球部員らと記念撮影。「日本中に『創価』の名を残したのだから、すごいことだ。本当にありがとう」「戦いは長い。第2回、第3回と挑戦していこう」とエールを送った。
当時、主将としてチームをけん引した大西広和さん(高校27期)は述懐する。
「甲子園の初戦で先制のホームを踏んだ際、地面が揺れるような大歓声に包まれました。あの時ほど、応援の力強さを感じたことはありません。創立者をはじめ、支えてくださった全ての方々に感謝し、必ず『人生の勝利』を飾り、お応えしようと決意しました」
大西さんは、創大でも硬式野球部主将として、全国ベスト4に貢献。卒業後は、生まれ育った奈良の銀行に勤務する一方、地元・京都で少年野球チームの監督を務めるなど、故郷を盛り上げる「報恩の道」を歩んでいる。

◇学は力なり
小学校から学園に学ぶ内海友子さん(高校27期)も中学・高校の6年間、交野の道を通い抜いた一人である。
学園時代、平和学者のヨハン・ガルトゥング博士と池田先生の対談を読み、「貧困のない社会」の建設に携わりたいと、海外の大学進学を目指していた。
高校3年となった2001年、英語が伸び悩んでいた内海さんの元に池田先生から書籍が贈られた。表紙を開くと、そこには「学は力なり」との言葉が揮毫されていた。
一段と勉学への情熱を燃え上がらせた内海さんは、2期生としてアメリカ創価大学に入学。ニューヨーク大学で経済学の修士課程を修めた後、世界銀行で5年間、途上国の経済成長などの研究に尽力した。
その後、5年間の苦学の末、ミネソタ大学で応用経済学の博士号を取得。途中、思うように結果が得られず、研究の壁にぶつかったが、諦めずに挑戦を重ねることができたのは、学園時代の原点があったからだ。
現在は、創大の国際教養学部で、経済学の講師を務める内海さん。「学問の道」で後輩の育成に力を注ぐ。

池田先生は、散文詩につづった。

この道は「栄光の道」!
曲がりくねった
小道ではない。
青春の
最終目的地へ行く
真っ直ぐな
大道である。
多くの風景を
見せながら
真理と知性と
精神の勝利を
楽しく確実に
与えてくれる
人間王者の殿堂に行く
「尊き道」であった。

2019年9月28日土曜日

2019.09.28 わが友に贈る

日蓮仏法は
人生の羅針盤だ。
共に学び成長しよう!
最高峰の哲学を胸に
幸福勝利に大道を!

聖人御難事 P1190
『我等現には此の大難に値うとも後生は仏になりなん、設えば灸治のごとし当時はいたけれども後の薬なればいたくていたからず』

【通解】
私たちは今はこのように仏法の為に、大難にあっていますが、後には必ず仏になることができるのです。それはたとえば、灸治のようなものです。その時は熱くて痛いけれども、後には薬となるのですから、痛くても本当は痛くないのです。

〈寸鉄〉 2019年9月28日
新時代の夜明けを開くのは青年なり—戸田先生。世界の友と団結固く前進
群馬県婦人部の日。人材王国支える太陽の連帯。弾む生命で破竹の拡大を
社会に何か望むより、何が奉仕できるか考えよ—大統領。主体者の気概で
食中毒は秋も多く。丁寧な手洗い、食品の十分な加熱等で予防。油断せず
ひったくりが頻発。歩きスマホやイヤホン装着は危険招く。警戒心持って

☆地域を歩く 北海道・占冠村 2019年9月20日
◇環境激変の時代に光る自他共に励ます生き方
人口減少社会に突入した日本。その中で住民が増えている自治体もある。昨年、人口増加率で全国一となったのが、北海道のほぼ中心部にある占冠村だ。
新千歳空港から車で1時間半ほど。同村を訪れると、村のキャッチフレーズが目に飛び込んできた。「自然体感占冠」。
その言葉が象徴するように、同村は東京23区とほぼ同じという総面積のうち、94%が山林だ。
そんな"人里離れた"ともいえる村の人口が3年前と比べ、2割も増えた。今年7月末現在、1435人が暮らす。
この謎を解く鍵は、東部のトマム地域のリゾート施設群にある。
人口減少が続く道内でも、リゾート施設がある地域に限って見れば、近年の好調なインバウンド(訪日外国人旅行者)により、労働者が増加する傾向が鮮明になっている。
「ただ、私たちが村に来た2008年当時の第一印象は、今まで住んだ地域のどこよりも『何もない』というものでしたけどね(笑い)」
こう振り返るのは、阿部満春さん。妻・志真子さんと共に、村を含む南富良野支部で支部長・支部婦人部長を務める。
阿部さんは新潟県で生まれ育ち、大学進学のために北海道へ。各地を転々とした後、リゾート施設への就職を機に村にやって来た。「それまで学会員として、さまざまな悩みを題目根本に乗り越えてきましたが、ここに来てすぐの頃、大きな『壁』に直面しました」
それは、村が他の市街地から遠く離れていたこともあり、自身を励ましてくれる学会家族が近くにいなかったこと。
リゾート施設は繁閑の差が激しい。不規則な勤務体系や職場の人間関係に悩み、次第に祈る気力も失い、悶々とする日々が続いた。
そんなある日、ふと池田先生の指針「自分で自分を励ませる人に」が目に留まった。
阿部さんは振り返る。「これしかない。人に頼るのをやめ、自分で頑張ろうと思いました」

◇環境激変の時代に光る自他共に励ます生き方
唱題とともに再開したのが、いつの間にか滞っていた小説『新・人間革命』の研さん。どんなに疲れていても会員の激励に奔走する山本伸一の姿に、「俺も頑張ろう」と力が漲るようになった。
「ここに来て、あらためて先生や同志のありがたさが身にしみて分かりました」——状況が改善した今、阿部さんは恩返しの思いで、遠くに住む一人一人の友の励ましに走っている。
トマム地域を中心に急増する労働者の中でも、特に多いのが外国人だ。村の全人口の4分の1に上り、職場や地域で関わる人は多い。
阿部さんも、同僚や利用客に外国人が増えたため、現在、創価大学通信教育部の日本語教員養成コースに在学。独学で英語や中国語の習得にも挑む。また、妻・志真子さんも、幼稚園教諭の資格を持ち、外国人の子どもの教育に携わる。
一方、外国人と交流したいと、自ら望んで村にやって来る人もいる。
女子部の大石真澄さん(華陽リーダー)は滋賀県出身。創大を卒業した一昨年の春、村のリゾート施設に就職した。
かつて旅行で訪れたオーストラリアでは、現地の人々が、"外国人"である大石さんを温かく迎えてくれた。この経験が"日本に滞在する外国人を支援したい"という気持ちを芽生えさせた。
しかし、実際に働いてみると、異なる文化的背景や価値観を持つ人々がいる職場では、トラブルが付きもの。
大石さんの心の支えとなったのが創立者・池田先生の「たくましき楽観主義」という指針。これは大石さんが大学時代、部活でけがをして挫折を味わった時に出合ったものだ。「何でも大変だからこそ、やりがいを感じられるのだと思います。全ての人が気持ち良く過ごせるように、粘り強く努力しています」
この"心の強さ"を、上司も高く評価。現在、大石さんは若くしてマネジャーを務めている。
村全体を広布の舞台とする占冠地区。人口が急増するトマム地域だけでなく、村の至る所で、地区の友は信頼を広げている。本年の上半期には、富良野勝利県をけん引する広布の実証を示した。
地区部長を務める多湖栄三郎さんは2005年の入会。県で最も信心歴の短い地区部長だ。
「入会前は自分のことだけで精いっぱいだったよ」と語る多湖さんは、かつて仕事がうまくいかず、職を転々としていた。さらには人にだまされて莫大な借金を抱え、人間不信に陥り、自殺まで考えた。
そんなある日、仏法の話をしてくれたのが、以前の職場の同僚だった。最初は信じられなかったが、その熱心さに次第に心が動いていった。
入会後、唱題を実践し始めると、自身も驚くほど心が前向きになった。
村では、冬場の雪はね(積雪を除いて地表面を出すこと)を買って出るなど、ボランティアに尽力。現在、勤務するガソリンスタンドでは、灯油の配達をしながら、人々の話に耳を傾けるのが日課となっている。
武井一子さん(地区副婦人部長)は1964年(昭和39年)、学会員の生き生きとした姿に魅了されて学会に入会した。
信心で教わったのは、他者や環境を変えるにはまず自分が変わること。
武井さんは長年、村の介護ヘルパーとして活躍してきた。介護の状況は、人それぞれ異なる。利用者の一人一人に向き合うたび、その人にしかない個性や使命があると説く仏法の視点に確信を深めた。「いかなる状況でも、自分はいつも笑顔で利用者に接すると心に決めていました」
そんな信心の実践が最大に生きたのが、脳梗塞で倒れた義母の介護だった。昼夜を問わず、他界するまで5年間寄り添い続けた武井さんの姿に、夫・房雄さん(壮年部員)が感銘を受け、2005年、入会を果たした。
武井さんは現在、日本赤十字のボランティアやゲートボール愛好会など愛する村のために汗を流す。その姿は周囲が「武井さんのような生き方をしたい」と言うほど。
武井さんは感謝を口にした。「信心をしているからこそ、人に尽くす喜びという"人生の宝物"を得られたと思います」
「外国人が増えているなんて聞いた時は、信じられなかったわよ。東京と同じなのは面積だけだと思っていたのにね」
幼い頃から占冠村に住む森梅子さん(支部副婦人部長)がこう言うと、�橋貴美枝さん(地区婦人部長)はじめ、占冠地区の婦人部の友からどっと笑いが起こった。
森さんは言葉を継いだ。「でも、ここは、昔から一時滞在の人が多かったのよ」
占冠村に、森さんの母らをはじめとする学会員が誕生したのは昭和30年代。以来、JRの職員や学校の教員など、さまざまな職業の友が入れ替わりやって来たという。
JRに勤務する夫・智也さん(男子地区リーダー)と共に2年前に転入した齊藤順子さん(白ゆり長)は言う。
「ここに来たばかりの時は不安でしたが、婦人部の方々の励ましのおかげで、すぐに元気になり、子どもを授かることもできました。小さな村の中で学会を背負う皆さんの姿を、心から尊敬しています」
森さんは語る。「きっと大事なのは、短い間でも、お互いに信心の触発をし合うことなのよ」

地球規模で環境が激変する時代。
だからこそ、目の前の一人の可能性を信じ、関わり続けようとする姿が輝く。変化にとらわれて一喜一憂するのではなく、自分も他者も励ましながら、ゆっくりと、しかし着実に歩みを進める生き方が、いや増して光っていくに違いない。

2019年9月27日金曜日

2019.09.27 わが友に贈る

いつも心に太陽を!
その一人がいれば
家庭も 地域も 職場も
明るく照らしていける。
逞しき楽観主義者たれ!

四菩薩造立抄 P988
『日蓮は世間には日本第一の貧しき者なれども仏法を以て論ずれば一閻浮提第一の富る者なり』

【通解】
日蓮は、世間から見れば日本第一の貧しい者であるけれども、仏法をもって論ずれば世界第一の富める者である。

〈寸鉄〉 2019年9月27日
「法華経の信心を・とをし給へ」御聖訓。持続の人は強し。間断なく祈り、前へ
熊本女性の日。歓喜に満ちた婦女一体の人材城。"幸福の種"広げる対話を
個人会場周辺での立ち話や無断駐車などは厳禁。良識ある振舞で宝城守れ
過去5年、世界は最も暑かった—報告。温暖化の影響大。国境超えて連帯
中高生4割がネット依存—調査。子供自身に規則を決めさせる等が有効と

☆第3回全国青年教育者実践報告大会から(要旨) 2019年9月17日
◇子らの笑顔輝く社会へ
第3回「全国青年教育者実践報告大会」(主催=創価学会教育本部、青年教育者委員会)が8日、福岡市の九州池田講堂で開催された。ここでは、登壇した3人の実践報告(要旨)を紹介する。

大分・屋田加菜さん(中学校教諭)
●信じる心は必ず届く

初めて担任になったクラスは、期待とは裏腹に騒々しく、授業中も私語は当たり前で、けんかは日常茶飯事。そして、いつも私に反発してきたのがTさんです。
彼は私の注意を完全無視。指導すると、遠くに逃げて、大声で悪口を言ってきました。
こんな毎日に私の心は折れかけました。"現状を何とか変えたい"と、池田先生の書籍を読み続ける中、「子どもからの信頼を勝ち取るには、まず、自分が子どもを信頼することです」との言葉に出合いました。
翌日から、生徒たちのことをじっくり観察すると、Tさんが自分から困っている子に声を掛け、助けてあげる優しい一面があることに気付きました。誰とでも仲の良い彼は、クラスの人気者でした。
"まず、Tさんのことを信じてみよう"と決めました。しかし、現実はそう甘くありません。私に悪態をつくTさんを信じ続けることは苦難の連続でしたが、何度も彼のことを祈っては、信じ抜く心を奮い起こしました。
生徒会長を選ぶ時期になり、思い切ってTさんに立候補するよう話しました。
「Tさんには、みんなを引っ張る力がある。その力を学校全体で発揮してみようよ」
Tさんはじっくり考え「やってみるよ」と言ってくれ、生徒会長にも選ばれました。
それ以降、生徒会の活動に意欲を見せ、文化祭、体育祭などで、みんなをまとめていきました。Tさんを中心にクラスが一つになっていったのです。どんな時でも、私は彼を信じ続けました。
卒業式の直前には、式で披露する合唱について、Tさんが「体育館で本番と同じように練習しようよ。みんなの意識も変わるはず」と発言。学年全体が協力して、Tさんの提案を実行しました。
迎えた卒業式。生徒の歌声は体育館中に響き渡り、大成功となりました。最後の学級活動の時間が終わった後、Tさんは一人、教室に残って私に言いました。「先生、ありがとうございました」
"信じる心は必ず相手に届く"ということを教えてくれたTさんに、今でも感謝は尽きません。

東京・尾崎雅之さん(中学校教諭)
●学び合いを促す授業

私は東京の創価中学校で英語教師として勤務しています。特に力点を置いているのが「授業作り」です。他の先生方と議論・実践を重ねていき、「三つの柱」を軸とした授業に取り組みました。
一つ目が、教科書を1年間で4周繰り返して学ぶ「ラウンドシステム」です。1周ごとに「英文のみ聞く」「何十回も音読する」「内容を相手に伝える」などのテーマを決めて、教科書を反復していきました。
二つ目は、主に問答形式のゲームに取り組んで、言語技術を高めること。「主語を明確に」「意見には理由を付ける」などのルールを定めて、「ラウンドシステム」にも結び付けました。
三つ目は「学び合い」です。この考えは、学園全体に貫かれる「誰も置き去りにしない」との精神を基にしています。英語で言うと、「No One Left Behind」。これを合言葉に、生徒が互いに学び、教え合うことを目指しました。
誰一人、置き去りにせず、授業の課題を達成する。そのためには、自分の力だけでなく生徒同士が協力し合うことが不可欠です。
授業を始めた当初、あまり乗り気でない生徒がいました。それでも"全ての子を信じ抜く"と心に決め、「三つの柱」を軸とした授業を実践。折に触れて、合言葉「No One Left Behind(誰も置き去りにしない)」を確認していきました。
すると、徐々に生徒の様子に変化が見られました。英語の得意な子が周囲の子に教えたり、苦手な子が自然と質問したりするようになったのです。"全員で課題を達成しよう""教えてくれてありがとう"との気持ちが、一人一人の心に芽生えていきました。
「三つの柱」の授業を通して、ほとんどの生徒が人前で堂々と英語を話し、中学校卒業の頃には、英語での会話の苦手意識が無くなりました。
教師の役割は、子どもの"主体的な学び"を促すこと。そして生徒同士の「学び合い」こそ、皆の可能性を最大に引き出すことを強く実感しています。

大阪・高橋嘉明さん(小学校教頭)
●教務通信を発行し若手教員を育成

私は現在、大阪・堺市の小学校で教頭として勤務しています。3年前、37歳で教頭になり、これは、市の当時の歴代最年少記録だそうです。
創価大学でアメリカンフットボール部の主将として培った人間力、コミュニケーション力を生かし、今でも課題に体当たりで取り組んでいます。
数年前、主幹教諭になった際、経験の浅い初任者や講師の先生の育成を担当しました。取り組みの一つに、若手教員向けの「教務通信」の発行があります。
担任時代、児童向けの「学級通信」を毎年100号以上、11年間にわたって書き続けました。これを基にした教務通信は、子どもたちの努力や活躍をはじめ、ベテラン先生の授業方法・技術などを取り上げました。
ほぼ毎日作成した教務通信のおかげで、学校全体を見る視野を養いつつ、先生や子どもたちの頑張りに目を向けられるようになりました。若手のみならず、ベテランの先生からも「毎日の通信を楽しみにしています」と声を掛けられました。
教頭になってからも、自分の仕事だけでなく、日頃から教室を巡回して子どもたち、先生方への声掛けを意識しています。不登校児童の家庭訪問も率先して行っています。
こうした中、教職員だけでなく、多くの保護者の方から、子どもの悩みを相談されるようになりました。
また、堺市の「初等教育研究会体育部会」で中心者を務めるなど、授業研究、若手教員の育成に尽力した結果、2015年に堺市教育委員会から「堺市教育長表彰」を受賞。さらに15年度「文部科学大臣優秀教職員表彰」をいただくことができました。
私の原動力は、創大4年時の創立者・池田先生との原点です。教員採用試験に失敗した私は、先生から激励をいただき、"一人を大切にする教師になり、師匠にお応えしよう"と誓いました。
これまで教育本部では、関西男子青年教育者委員長等を務めてきました。これからも、使命の日々に体当たりで挑んでいきます。

2019年9月26日木曜日

2019.09.26 わが友に贈る

「短所」も「長所」に
変えていける信心だ!
地涌の誓いに奮い立ち
自分らしく 悠々と
使命の道を歩み抜こう!

富木殿御書 P970
『我が門家は夜は眠りを断ち昼は暇を止めて之を案ぜよ一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ』

【通解】
わが一門の者は夜は眠りを断ち、昼は暇なくこのことを思案しなさい。一生を空しく過ごして、万歳に悔いることがあってはならない。

〈寸鉄〉 2019年9月26日
平和に人生を捧げる会長の行動こそ模範—博士。青藍の友よ師に学び抜け
勇者とは怖れを知らない人ではなく克服する人—闘士。負けじ魂を発揮!
「此の題目を唱え奉る者は心大歓喜せり」御聖訓。喜び勇んで体験を語ろう
呼吸器感染症が過去最多ペース。乳幼児は重症化も。家族で手洗い・嗽励行
核兵器の全面的廃絶のための国際デー。民衆の力で"絶対悪"の思想を拡大

☆勇気の旗高く 池田先生と沖縄 2019年9月17日
世界広布の模範たれ
◇一番、幸福に!
池田先生が各地の友に寄せたスピーチや指針などを紹介する「勇気の旗高く」。今回は沖縄県を掲載する。

池田先生が沖縄を初めて訪問したのは1960年(昭和35年)。会長に就任した年の真夏の7月16日であった。
日蓮大聖人が、「立正安国論」を提出されて700年のその日に当たってもいた。
先生は「一番、苦労した沖縄が一番、幸福に!」と心から祈り、励ましを送り続けてきた。折々の随筆では、沖縄の同志と刻んだ"宝の思い出"を述懐している。

私は、世界の広宣流布の使命をもった第三代会長として、沖縄を訪問させていただく機会を、最大に意義ある儀式として臨んできた。

沖縄での一日は「一年分」——私は、常にこの思いで戦ってきた。
今を逃せば、いつ、また、来られるか分からない。いつ、会えるか分からない。一瞬一瞬が「一期一会」である。だからこそ、徹して友と会い、友と語り、友と動いた。だからこそ、思い出は、交響曲のように胸中に響いている。

那覇市に建った沖縄本部の落成式(昭和37年7月)では、会場に入りきれなかった友のために、私が屋上に出て指揮を執り、「沖縄健児の歌」を一緒に歌った。
私が小説『人間革命』の執筆を開始(昭和39年12月2日)したのも沖縄の中心地・那覇であった。
本土復帰の日が近づく、昭和47年の1月、私は沖縄で二番目の宝城となるコザ会館(現・中頭文化会館)の開館式に出席した。

昭和49年には、念願の八重山・宮古を訪問し、共に語り、共に歌い、共に舞いながら、皆様方と生涯忘れ得ぬ交流を結んだ。
西暦2000年には、「戦争の世紀」といわれた20世紀にピリオドを打ち、沖縄から「平和の世紀」へと転換しゆく希望の祭典が行われた。宜野湾市の沖縄コンベンションセンターでの「世界青年平和大文化総会」である。
あの時、出演したメンバーの多くが、青年部の中核として、壮年・婦人部の若きリーダーとして活躍してくれている。青春の誓いに生き抜く闘争ほど、尊く偉大な勝利の人生はない。

◇「人間革命」を起稿
なぜ、小説『人間革命』の執筆を、沖縄の地で開始したのか。池田先生は2004年(平成16年)5月の随筆に、その真情をつづっている。

その朝、私は一人、文机に向かい、万年筆を握ると、原稿用紙の第一行に力を込めて書き始めた。
「人間革命」——
そして、「第一章 黎明一」と続けた。

「人間革命」とは、人間の、そして人類の平和と幸福の「黎明」を開きゆく闘争である。

私は、『人間革命』という平和建設の大ドラマを、なんとしても、沖縄で書き起こし、歴史を残しておきたかった。
太平洋戦争の末期、凄惨極まる地上戦の戦場とさせられた沖縄である。

かくも戦争の「残酷」と「悲惨」を味わったからこそ、いずこの地よりも、平和への誓いを宿命としながら、決意も強く、沖縄は戦後の復興に向かった。
「平和の心」「生命の心」「幸福の心」は、いかなる権力にも脅威にも、絶対に譲り渡すことはできない。これこそ、正義の怒りの炎を持った沖縄民衆の不滅の魂だ。
日本は永遠に、この「沖縄の心」を尊敬し、感謝し、宝としていかねばならない。

◇変毒為薬の信心
「沖縄の心」を象徴するのが恩納村の沖縄研修道場だ。かつての核ミサイル発射台が先生の提案で「世界平和の碑」へと生まれ変わった場所である。1992年(平成4年)2月、先生は沖縄研修道場で開催されたアジア総会の席上、信心の姿勢を語った。

研修道場の前に広がる海は、美しい沖縄の海のなかでも、とりわけ有名である。民謡にも歌われ、広く愛されている。この沖縄の青き海は、「かりゆしの海」と呼ばれている。「豊かな海」との意味である。多くの生きものを養う、広大な海。アジアへ、世界へと続く海。——私どもは、この海のごとく豊かな心、広々とした境涯でいきたい。

何かあるごとに「いよいよ喜んでいきなさい」「それが強盛の信心である」——大聖人のお教えは明快である。この通りに生きたい。この通りの信心でありたい。その人が勝者である。成仏の人である。
すぐに、"またこんなことがあった""嫌になるな"などと、心が揺れる場合があるかもしれない。しかし、それだけでは、周囲まで暗くしてしまう。誰も得をしない。その時こそ、「変毒為薬」の信心をすべきである。
自分の一念で、苦しみも楽しみに、悩みも喜びに、宿業も功徳に変えられる。全部、輝く常楽の世界に転換できる。難があるから自分も成長できるのである。堂々と「大確信」の信心を貫いていただきたい。

学会は末法濁世の今、大聖人の仏意仏勅を受け、出現した不思議なる「広宣流布の教団」である。

難また難を悠然と受けつつ、前進そして前進の糧にしてきたからこそ、今日の学会の大発展があった。世界の広布大海への展開があった。
ともあれ、"一切はわが生命を豊かにしてくれる滋養であり、栄養である"とのおおらかな境涯で、新たな船出をしてまいりたい。

◇「誠実」で勝つ
98年(平成10年)2月、フィリピン・香港歴訪の旅を終えた池田先生は、沖縄最高会議(恩納村の沖縄研修道場)に出席。席上、「21世紀の沖縄」の使命を語った。

沖縄の創価家族は、「誠実」で勝ってきた。「誠実」ほど強いものはない。どうかこれからも、沖縄は沖縄らしく、着実に、堅実に進んでいただきたい。そして、アジア広布、世界広布の模範となる友好活動の連帯を、愉快に仲良く、拡大していただきたい。21世紀の憧れの「幸福島」を建設していただきたいのである。

創価学会の21世紀の勝利。その根本は何か。それは、尊き学会の友を、ともかく大切にすることである。
形式や組織主義ではなく、「会員のため」に徹して、温かく、柔軟に、丁寧に、皆が伸び伸びと、自在に広宣流布へ活躍できるように、心を砕いていくことである。
その「革命」ができた分だけ、広宣流布の「勝利」は広がる。

2019年9月25日水曜日

2019.09.25 わが友に贈る

すぐ結果が出なくても
決して焦らないことだ。
信心の根を張れば
一切の努力を糧として
必ず勝利の花が咲く!

生死一大事血脈抄 P1337
『総じて日蓮が弟子檀那等自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり、若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か』

【通解】
総じて、日蓮の弟子・檀那らが、「自分と他人」「あちらとこちら」と差別する心がなく、水と魚のような(一体の)思いになって、異体同心で南無妙法蓮華経と唱えたてまつる、そこにこそ生死一大事の血脈があるのである。
しかも今、日蓮が弘めていることの肝要は、このことなのである。もし、この通りに実践するならば、広宣流布の大願も叶うにちがいない。

〈寸鉄〉 2019年9月25日
「一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ」御書。今日も強盛なる祈りから
B長・白ゆり長の奮闘で民衆の城は盤石。地域の「幸福責任者」に福徳燦然
自分自身が環境をつくるのだ—英雄。逆境の時こそ勝機。人間革命の劇を
日本の1人当たり廃棄量は世界2位—国連調査。家庭から意識変革の一歩
調査を装う詐欺に注意。豪華賞品もらえると騙り個人情報盗む。強く警戒

☆みんなで学ぶ教学 第1回 信心の目的(上)
◇幸福の大道を進もう!
今回から「みんなで学ぶ教学」がリニューアル! 新入会員をはじめとするフレッシュな友に仏法を分かりやすく解説していきます。また、身近な疑問に答える「質問BOX」も始まります。今回から3回にわたって学ぶテーマは「信心の目的」。初回は「学会永遠の5指針」を巡って——。おや、新入会のリホさんと地区婦人部長のユリコさんが話しているようです。

ユリコ どんな団体にも、目指すべき目標や理念があるよね。創価学会には、「永遠の5指針」という信心の目標があるよ。

リホ 五つなら頑張って覚えます!(笑)

ユリコ 前向きで素晴らしいね! まず、指針が生まれた歴史を確認しよう。
1957年(昭和32年)12月、第2代会長の戸田城聖先生が学会の「永遠の3指針」を発表されたの。この時は「一家和楽の信心」「各人が幸福をつかむ信心」「難を乗り越える信心」が挙げられたよ。
その後、2003年(平成15年)12月、池田先生が新たに2項目を加えられたの。それが「健康長寿の信心」「絶対勝利の信心」。
この「5指針」は、戸田先生と池田先生の"師弟の合作"ともいえる、大切な指針だよ。

リホ それぞれについて、詳しく教えてください。

ユリコ 「一家和楽の信心」から学んでいきましょう。この指針は、日蓮大聖人の仏法が、自分一人だけでなく、家族や親族の繁栄をも実現するものである、ということ。「和楽」とは、仲が良く、楽しいことを表すの。
「幸福をつかむ信心」については、「つかむ」に注目してみましょう。幸福とは、他の誰かからや、外から与えられるものではないよね。
仏法では、あらゆる人に、最高に輝く仏の生命が具わると説くの。その仏の生命を、自身の祈りと行動で開いていく信仰だから「つかむ」と表現したんだよ。

リホ "神頼み"や"他力本願"、"祈っていれば何とかなる"という姿勢とは全然違いますね。

ユリコ その通り! その上で、「幸福をつかむ」ためには、難を避けることができないことを、深く心に刻んでもらいたいの。
信心すれば"バラ色の人生"が待っているわけではないよ。生きていく以上、つらかったり、苦しかったりする場面に遭遇することは避けられない。
そうした時に信心を根本に努力を重ね、難を乗り越えていくところに、この信心の醍醐味があるの。そうしてつかみ取った幸せこそ、絶対に崩れない幸福となっていくのよ。

リホ どこに難が潜んでいるか少し怖いですね……。

ユリコ 今からビクビクしなくても大丈夫!(笑) 日蓮大聖人は、信心に励めば、それを妨げようとする、さまざまな障魔が起こることを明確に示されているよ。詳しくはあらためて学ぶけど、私たちは、この難と戦うなかで、信心を深めることができるから、「難を乗り越える信心」で堂々と勝ち越えていけばいいの。

リホ 「健康長寿の信心」についても教えてください。

ユリコ 最近は、「人生100年時代」という言葉が聞かれるよね。特に日本は超高齢社会に突入し、"生き方"が大きく問われるようになってきている。
そうした時代にあって、どこまでも健康で、一日一日を充実させながら、しかも一日でも長く生きて無量無辺(計り知れない)の価値を創造してほしい、との願いが「健康長寿の信心」との指針に込められているの。

リホ たしかに、若い時から真剣に考えなくてはいけないテーマですね。最後に「絶対勝利の信心」の意味は何ですか?

ユリコ 池田先生は、「『仏』とは『絶対勝利の人』の異名なのである。(中略)勝つことが、正義である。勝つことが、幸福である。勝つことが、広宣流布なのである」と指導されているよ。
決して誰かを負かすということではないの。大切なのは、自身の不幸や臆病、苦難に勝ち、幸福を阻もうとする一切の働きに勝利することだからね。
勝利を目指して、信心の実践に挑戦すれば、自身を鍛え、人格を磨くことができることは間違いない。
この「永遠の5指針」を胸に、世界の同志と共に"幸福の大道"を進んでいきましょう!

◇質問BOX
●質問
祈っていても、時には願いと関係のないことが頭に浮かび、祈りが定まりません……。

●回答
"雑念"がわくのは、人間として自然なことです。無理に消そうとしたり、悩んだりする必要はありません。
その上で、池田先生は「信心が強くなれば、自然のうちに一念が定まってきます。また、祈っていて浮かび上がってくる雑念とか思いとかは、その時の自分が気になっている課題なのだから、雑念などと言わないで、なんでも、きちっと祈りに変えたほうがいいでしょう」と語っています。
大切なのは、ありのままの自分で、自分らしく、自分が一番、願っていることを題目に託す姿勢です。
「のどが渇いて水をほしがるように、恋をしてその相手に会いたいと思うように、病気になって薬を頼りとするように、きれいな人が紅や白粉をつけるように、法華経には信心をいたしなさい」(御書1558ページ、通解)との御聖訓からも明らかです。
境涯が必ず開ける、あいがたき御本尊です。その感謝を胸に、日々、心ゆくまで祈っていきましょう。

2019年9月24日火曜日

2019.09.24 わが友に贈る

「心の師とは・なるとも
心を師とせざれ」
広宣流布の一念を定め
揺れ動く心に負けない
不動の自己を築こう!

法華取要抄 P335
『諸病の中には法華経を謗ずるが第一の重病なり、諸薬の中には南無妙法蓮華経は第一の良薬なり』

【通解】
諸々の病の中では法華経を謗るのがが第一の重病である。諸々の薬の中では南無妙法蓮華経が第一の良薬である。

〈寸鉄〉 2019年9月24日
確たる価値観持つ創価の青年が平和社会を建設—総長。勇敢に対話拡大を
「水のごとくと申すは・いつも・たいせず信ずる」御書。日々、発心の祈りで
若い人がぐんぐん伸びていく学会に—恩師。真心の激励こそ人材育成の礎
気候変動対策求める若者の叫び、150カ国で。「地球に代わる惑星はない」と
低年金者向けの給付金、10月分から支給スタート公明よ生活者支援さらに

☆フフイ大学「名誉教授」称号授与式での池田先生の謝辞 2019年9月19日
アンデス山脈の懐に抱かれた美しきフフイ州
生命の大地から価値の創造を
励ましの言葉と献身が「心への点火」の連鎖に
一、「冬は必ず春となる」
貴国・アルゼンチンの友人たちと、常に語らい、励ましとしてきた金言であります。
今、希望あふれる春を迎えた憧れの貴国へ、私の心も舞い飛んでおります。
本日、光栄にも、新時代の「人材育成の大城」と輝く貴・国立フフイ大学より、栄えある名誉教授の称号を賜りました。
この栄誉を、私は何よりも、アルゼンチンSGIをはじめラテンアメリカ各国の同志と共に、拝受させていただきたいと願っております。
わが宝友たちこそ、いかなる試練の冬にあっても、良き国民、良き市民として社会に貢献し、幸福と繁栄の春を勝ち開いてきた、世界に模範の誉れのスクラムであるからであります。
誠に誠に、ありがとうございます(大拍手)。
本日は、光輝みつる貴大学の精神に学び、人類の凱歌の春を呼ぶ「三つの力」を確認し合いたいと思います。

◇若人の英知の連帯
一、第一に、「英知と友愛の握手の力」であります。
貴大学の美しい校章の中央には、「友愛」の象徴として、固く結ばれた二つの手が描かれています。
さらに、「自由」と「平和」のシンボルである、フリジア帽とオリーブの木が、黄金の太陽に包まれています。まさしく、貴大学が広げてこられた、輝きわたる若人の英知の連帯そのものではないでしょうか。
あの第2次世界大戦中に、平和と人道の信念を貫き通した大教育者・牧口常三郎先生と戸田城聖先生の弟子として、私も「人間主義」の対話を重ね、国を超え、民族を超え、文明を超えて、信頼の握手を交わしてきた一人です。
また、教育と文化のたゆまぬ交流を通し、民衆と民衆、なかんずく青年と青年の心通う握手の道を開いてきました。
昨年6月には、貴国の偉大な人権の獅子であられるペレス=エスキベル博士とご一緒に共同声明を発表し、「連帯の力で乗り越えられない壁など決してない。さまざまな文化的アイデンティティーや精神的アイデンティティー、そして属性の違いを超えて、青年による行動の連帯を幾重にも広げていこうではないか」と呼び掛けたのであります。
貴国では、国家の「教育の父」たるサルミエントを偲んで、ゆかりの9月21日を「アルゼンチン学生の日」と制定されていると伺いました。
毎年、この時期には、貴大学がそびえ立つフフイ市は、「アルゼンチンの青年の春の都」と謳われ、「学生の祭典」がにぎやかに開催されるとともに、ラテンアメリカの諸課題へ若き英知を結集する青年会議が行われます。
光栄にも、この気高き若人の祭典の折に、私は貴大学の一員とさせていただきました。
貴大学の英才たちをはじめ、貴国そしてラテンアメリカの青年リーダーたちと、がっちり命と命で握手して、一人一人の栄光を切に祈り、未来を託す思いであります。

◇天然資源の宝庫
一、第二に申し上げたいのは、「生命の大地から汲み出す価値創造の力」です。
アンデス山脈の懐に抱かれたフフイ州は、風光明媚な天然資源の大宝庫でもあります。なかでも、水面が白い大平原に見える景勝のオラロス塩湖は、電気自動車(EV)などの電源に使用される貴重なリチウムの生産源としても世界的に注目されております。
この天地にあって、貴大学は「地質鉱山学研究所」を淵源とし、鉱工業をはじめ、地域産業の躍進の大きな原動力となってこられました。
とともに、ここフフイでは、約200年前、大指導者のベルグラーノが誇り高き民衆と共に、「独立」と「教育」の不滅の歴史を刻んでおります。
「他者の幸福に力を注ぐことほど尊いことはない」と叫び、公共教育の充実のために、私財をなげうって、人生を捧げられました。
そして、このベルグラーノの"人間開発と平和な社会を実現する唯一の方法は、教育である"との確信を、そのまま受け継がれ、民衆に開かれた大学教育の大発展へ名指揮を執ってこられたのが、テキ総長その人なのであります。
地球上の大地に埋蔵された鉱物資源には限りがありますが、人間の生命の大地に内在する価値創造の力には限界がありません。
この力を汲み出して、人類の新たな地平を開く「人間教育」と「人間革命」へ、私たちは敬愛するテキ総長をはじめ貴大学の先生方、学生方と手を取り合って、前進していきたいと思いますが、いかがでしょうか!(大拍手)

◇社会の繁栄のため
一、第三に、「民衆を照らす行動の力」であります。
貴大学は、フフイ州が生んだ大詩人、マルチン・ラウル・ガランの呼び掛けを、モットーとして高らかに掲げておられます。
すなわち、「この炎で汝の松明に火を灯せ」と。
まことに素晴らしいモットーであります。
私には、サルミエントの信条が思い起こされるのであります。
「私は、一人の人間の言動が、他者に精神の力を注ぎ入れることができると信じている」と。
「人間」の心に炎を灯すのは、その人を思いやる「人間」の真心であり、励ましの言葉であり、献身の行動でありましょう。
この心から心への点火が限りなく連鎖していくのが、教育のロマンではないでしょうか。
仏典には、「人のために火をともせば・我がまへあきらかなるがごとし」との譬喩があります。
私も、本日より、貴大学のモットーを深く体し、後継の青年たちと共々に、悩める友のため、民衆の幸福のため、社会の繁栄のため、世界の平和のため、わが命を燃え上がらせて、人類の現在、そして未来を、いよいよ赫々と照らしゆく決心であります。
結びに、貴大学の無窮の大発展と、本日ご列席の方々のますますのご健勝をお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
ムーチャス・グラシアス!(スペイン語で「大変にありがとうございました!」)(大拍手)

2019年9月23日月曜日

2019.09.23 わが友に贈る

◇今週のことば
尊き求道の教学試験だ。
御書根本の青春に
恐るるものなし
「鉄は炎打てば剣となる」
わが命を勝利の宝剣に!
2019年9月23日

月満御前御書 P1110
『釈迦仏は誕生し給いて七歩し口を自ら開いて「天上天下唯我独尊三界皆苦我当度之」の十六字を唱へ給ふ、今の月満御前はうまれ給いてうぶごゑに南無妙法蓮華経と唱へ給ふか』

【通解】
釈迦仏は誕生されると、すぐに七歩歩いて、口を自ら開いて「天上天下唯我独り尊し。三界は皆苦なり、我れ当に之を度す」の十六字を唱えられております。今の月満御前は生まれて、産声に南無妙法蓮華経と唱えられたことでしょうか。

〈寸鉄〉 2019年9月23日
全国で彼岸法要。広布に走る同志の祈りこそ真の追善。福徳の光は三世に
少年少女部の結成記念日創立100周年の希望の主役後継の宝樹を皆で大応援
「此の経文は一切経に勝れたり」御書。最高峰の哲理学ぶ誇り。堂々と語れ
良き思想家の文を読むように—恩師。良書は人生豊かに。まず開く事から
小中学校の冷房設置77%に。1年で20%増。命守る施策を公明が更に推進を

☆四季の励まし 「向上の人」こそ偉大! 2019年9月15日
人間の幸福といっても、
自分の臆病や
怠惰などの弱さと戦い、
勝つことから始まる。
人間革命とは、
自己自身に
勝利していくことである。
大事なことは、
強盛な信心に励み、
大功徳を受け、
生活も豊かになり、
幸福に満ち満ちた
悠々たる大境涯に
なっていくことである。
そのための
学会の活動である。

「人と比べる」よりも、
「きのうの自分」と
比べてどうか。
「きのうの自分」より
「きょうの自分」、
「きょうの自分」より
「あすの自分」を見よ——
そう生き抜く
「向上の人」こそ、
偉大なる人生の山を
登りきれる人である。
「栄光の旗」は
「努力の風」にこそ
悠々と、はためく。

人間革命とは、
一面からいえば
「一流の人間」に
成長することでもある。
一流の人は、
「力」とともに
「人格」も立派だ。
誠実である。
何ごとも、
薄っぺらな策ではなく、
自分の全人格で
ぶつかっていくことだ。

「勇気」が
「慈悲」に通ずる——
戸田先生の至言である。
真実を語り、
正義を叫び抜く。
折伏の功徳は、
限りなく大きい。
自分が得をする。
相手も得をする。
そして一家一族へ、
社会へと、福運は
幾重にも広がっていく。
広宣流布のために動こう
——その心が功徳を生む。
対話の秋である。
にこやかな笑顔で、
陽気に
歌を口ずさむように、
快活に進もう!

降り注ぐ陽光。眼前には、青々とした竹林が広がっていた——。先月上旬、池田大作先生が日高市の埼玉池田研修道場を訪れ、庭園の竹をカメラに収めた。
一本一本の竹は、土の中で地下茎でつながり、ため込んだ大量の栄養分を吸収しながら、勢いよく伸びていくという。皆で支え合って生き生きと成長する姿は、一人一人の人間革命を目指し、「異体同心の団結」で前進する創価家族と重なる。
小説『新・人間革命』の連載完結から1年。世界の同志も『新・人間革命』を"心の滋養"としながら、広布拡大に挑戦している。
さあ、世界の創価家族と共に前進し、わが人間革命の勝利劇をつづりゆこう!

☆虹を懸ける 池田先生とサンパウロ� 2019年9月21日
◇どこまでも師弟共戦の心で
エ・ピケ、エ・ピケ、エ・ピケ、ピケ、ピケ。エ・オラ、エ・オラ……。
サンパウロ州立総合スポーツセンターのイビラプエラ体育館に、2万3000人の大歓声が轟いた。
1984年(昭和59年)2月25日の午後6時。ブラジル大文化祭の公開リハーサルに、池田先生が突如、姿を現したのである。
先生は手を振って、場内を1周。歓呼は瞬く間に会場全体へと広がった。しばらくすると、ブラジルSGIの愛唱歌「サウダソン・ア・センセイ(ようこそ、先生)」の大合唱が始まった。

♪先生!
あなたをブラジルに
迎えることができ
私たちの夢は
叶いました
…………
ありがとう 先生!
真心の花を捧げます

師匠と弟子の生命が結ばれた瞬間だった。合唱が終わると、先生はマイクを握った。
「広宣流布に進みゆく皆さん方を、日蓮大聖人は必ずや御賞讃され、御加護くださることは、絶対に間違いありません。私もまた、生命の続く限り、皆さん方を守りに守り抜いていくことを断言いたします」
66年以来、3度目となる先生のブラジル訪問。その実現に至る18年の間には、幾多のドラマがあった。

◇勝利の因に
さかのぼること10年前の74年3月、池田先生は世界平和文化祭などの諸行事に参加するため、サンパウロを訪問する予定だった。
しかし、当時のブラジルは軍事政権下にあり、学会への誤解も渦巻いていたことから、入国のビザが下りず、直前で訪問は中止に。先生は電話で現地のリーダーを励ました。
「辛いだろう。悲しいだろう。悔しいだろう……。しかし、これも、すべて御仏意だ。きっと、何か大きな意味があるはずだよ」
さらに言葉を継いだ。「勝った時に、成功した時に、未来の敗北と失敗の因をつくることもある。負けた、失敗したという時に、未来の永遠の大勝利の因をつくることもある。ブラジルは、今こそ立ち上がり、これを大発展、大飛躍の因にして、大前進を開始していくことだ。また、そうしていけるのが信心の一念なんだ」
ブラジルの同志は、学会の正義を示し、必ずや社会から称賛されるような時代をつくろうと誓い合った。
クラウジオ・ホーマン・マルトゥッシさん(参議会参議)も、その一人である。74年の文化祭では、ダンスに出演した。
「先生が座るはずだったイスを見つめながら、精いっぱい踊りました。この悔しさを絶対に勝利の因にしようと決意しました」
どんなに仕事で多忙を極めても、学会活動には一歩も引かなかった。一人また一人と対話し、次々と折伏を実らせた。
その後、総合方面の男子部長に就任。84年2月の大文化祭では、演出責任者を務めた。
「リハーサルで先生のお姿を見た時、"私は勝ちました!"と、心の中で叫びました。この原点が、私の力になっています」
6年前、脳梗塞を発症。多血症も見つかり、医師からは「最悪の場合、あと2年の命」と告げられた。だが、マルトゥッシさんは負けなかった。真剣に唱題に励む中で治療も奏功し、快方に向かう。
2014年には、総本部の広宣流布大誓堂での誓願勤行会に参加することができた。
「師を求め抜く時、不可能を可能にすることができると確信しました。師弟の誓いを貫き、前進の日々を歩んでいきます」

◇絶対に負けない
「私たちは今、最高に幸せです。喜びにあふれています。この喜びをサンバ、歌、ダンスに託します」
司会の弾む声で、ブラジル大文化祭の幕が開けた。1984年2月26日。会場のイビラプエラ体育館に、青年たちの熱と力がほとばしった。メイリ・ヒラノさん(婦人部長)も鼓笛隊の一員として、池田先生の前でフルートを奏でた。
4歳の時に母と共に入会。8歳から鼓笛隊に入り、信心の土台を築いた。
74年の文化祭には、鼓笛隊のポンポン隊として出演した。
「先生をブラジルにお迎えできず、悔し涙を流しました。この時、本物の味方をつくろうと誓ったんです」
小説『人間革命』を学びながら、会う人会う人に仏法を語った。その中で初めて友人を入会に導いた。
10年後、師との出会いを刻み、広布一筋の青春を走り抜いた。
2004年7月、ブラジル婦人部の代表として訪日。懇談会の折、先生は「オブリガード!(ありがとう!)」と言って、ヒラノさんたちのもとへ。手を差し出し、握手を交わしながら、婦人部の友に語った。
「私と一緒に前進しよう!」
ヒラノさんは、満面に笑みを浮かべる。
「婦人部のモットーは『どこまでも師弟不二で生き抜くこと』です。どんなに今、大変で苦しい状況にあっても、『師弟』でつながっている限り、私たちは絶対に負けません。たとえ先生にお会いできなくても、同じ心で戦えば、それは直接、先生につながっていることになるんです」
17年4月、ヒラノさんはブラジルの婦人部長に就いた。この2年の間で、5世帯の弘教を実らせている。

◇「私も壮年部だ」
1983年7月、池田先生が滞在する鹿児島・霧島の九州研修道場(当時)に、ブラジルの代表38人が駆け付けた。「私たちは先生にブラジル訪問をお願いするために、日本にやって来ました」と、ナオト・ヨシカワさん(最高指導会議副議長)は述懐する。
先生は一行を真心で迎え、共に記念撮影。求道の友を「ブラジル霧島会」として、互いに励まし合いながら進むように提案した。
懇談会の際、男子部長だったジュリオ・コウサカさん(同会議議長)が叫んだ。
「先生! ブラジルに来てください!」
すると先生は優しくうなずき、「近い将来、必ず行かせていただきます!」と。さらに38人全員を、自らの部屋に招き入れた。
「どんなに遠く離れていても、皆さんは愛する家族であり、兄弟です。最も信頼し、尊敬する同志です」
そして「わざわざ霧島まで来てくださったんだから」とピアノに向かった。
奏でたのは「厚田村」「熱原の三烈士」「荒城の月」の3曲。"なんと力強い調べなのか"——初めて聴く師匠のピアノ演奏に、ヨシカワさんの目から涙があふれ出した。
演奏が終わると、先生は「手が腫れているから、強く握らないでね」と言いながらも、全員と握手。小説『人間革命』を執筆し、メンバーと握手を交わし続けた先生の手は、真っ赤になっていた。
ヨシカワさんは振り返る。「そんな状況でも、先生はわざわざピアノを弾いてくださった。どこまでも弟子の勝利を願う師の慈愛に心が震えました」
帰国したヨシカワさんたちは、先生との出会いの喜びをメンバーに語った。"先生が来てくださる"との確信が皆の胸中にみなぎり、唱題の渦が大きく広がっていく。その一念のうねりは、状況を動かしていった。
84年2月、フィゲイレド大統領(当時)の招聘によって、先生の18年ぶりのブラジル訪問が実現したのだ。
ヨシカワさんには、もう一つ忘れられない思い出がある。
2005年1月、ブラジルの壮年部長として日本へ。協議会の折、先生が真っ先に向かったのは、婦人部のテーブルだった。
先生は「今の学会があるのは婦人部のおかげです。その次に青年部がいます。最後に、見えないところに壮年部がいます」と、ユーモアを交えて感謝を述べた。
その後、先生はヨシカワさんたちのテーブルへ。ヨシカワさんは意を決して「ブラジル壮年部は、たとえ見えないところにいても、ブラジル広宣流布の柱となっていきます」と抱負を語った。
すると、先生はにっこりとほほ笑み、ヨシカワさんの胸をトンとたたいて言った。
「私も壮年部だ。一緒に戦おう!」
ヨシカワさんは晴れやかな顔で語る。「先生は私に"戦う壮年部"の魂を打ち込んでくださいました。偉大な師匠をもった私たちは、最高の幸せ者です」
ブラジルに脈打つ"師弟共戦の心"は今、後継の若人に厳然と受け継がれている。

2019年9月22日日曜日

2019.09.22 わが友に贈る

「一句をも人にかたらん
人は如来の使」御聖訓。
仏法対話の功徳は絶大!
互いに称え合いながら
尊き聖業に挑みゆこう!

撰時抄 P291
『若し爾らば法華経を経のごとくに持つ人は梵王にもすぐれ帝釈にもこえたり、修羅を随へば須弥山をもになひぬべし竜をせめつかはば大海をもくみほしぬべし』

【通解】
そうであれば、法華経を経のとおりに持つ人は、梵天にもすぐれ帝釈にもこえているのである。修羅を従えれば須弥山を荷い、竜を使えば大海も乾すことができるのである。

〈寸鉄〉 2019年9月22日
此の五字を弘通せんには不自惜身命是なり—御書一人立つ人が真正の勇者
信心が強ければ周囲が全て幸福の力となる—恩師強盛な祈りで諸天動かせ
栃木・那須総県の日。戸田先生の戦後初の地方折伏が原点。拡大へ勇んで
骨粗鬆症の検診率低い程介護が必要になる傾向。早めの検査で健康を維持
台風17号、近づく。油断排し備え万全に。「無冠の友」も呉々も安全第一で

☆心に御書を 第2回 万人を照らす妙法の功力
『日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり大光を備へ給へる故なり』(善無畏三蔵抄、883ページ)

◇通解
太陽が東方の空に昇ったならば、南閻浮提(世界)の空は皆、明るくなる。太陽が大いなる光を備えているからである。

◇池田先生が贈る指針
ひとたび太陽が昇れば、闇は消え去る。
日蓮仏法は全人類を照らす太陽の仏法である。
題目を唱えゆく生命には、仏界という元初の太陽が昇る。元品の無明を打ち破り、希望の夜明けを告げるのだ。
全ての人を仏に——この御本仏のお心のまま、縁する友も、地域も社会も、世界まで、妙法の大光で晴らしゆこう!

☆「秋季彼岸勤行法要」のために 拝読御書「新池殿御消息」 2019年9月17日
◇「成仏は疑いなし」と大確信の祈りを
創価学会では、「秋分の日」である23日を中心に、全国の主要会館、墓地公園、納骨堂で「秋季彼岸勤行法要」を営み、故人への追善の勤行・唱題、焼香を厳粛に行います。ここでは、勤行法要の拝読御書である「新池殿御消息」について、御文の理解を深める解説を掲載します。(「大白蓮華」9月号にも、拝読御文と解説が掲載されています)

◇拝読御文
『今一乗妙法蓮華経の御宝前に備へ奉りて南無妙法蓮華経と只一遍唱えまいらせ候い畢んぬ、いとをしみの御子を霊山浄土へ決定無有疑と送りまいらせんがためなり』(御書全集 1435ページ1行目〜2行目)

◇本抄について
弘安2年(1279年)5月2日、身延の地で認められ、遠江国磐田郡新池(静岡県袋井市)の門下である新池殿に与えられたお手紙です。
本抄は、新池殿が、亡くなった子どもの追善のために、米3石を御供養したことへの御礼です。
冒頭、真心の供養の品を御本尊の御宝前に供え、いとしい子が必ず成仏するよう題目を唱えたので、仏になることは間違いないと記されます。ここが、今回、拝読する箇所です。
続いて、因果の理法の上からも、「法華経の行者」に供養すれば、それが小さく思えても、計り知れない大功徳が得られると示されます。
世間では、念仏の教えが広まっていることを指摘した上で、法華経こそが釈尊の真意を説いた教えであり、妙法を深く信ずることによって、毒が変じて薬となるように、衆生は変じて仏になると教えられます。
さらに、大聖人が強く謗法を責めてきたので、国中の人々が憎み、迫害するようになったと述べられます。そうした状況にあって、新池殿が、大聖人に思いを寄せているのは、宿世の因縁が深いからであるとつづられます。
最後に、新池殿が、遠江から険しい山河を越えて、身延まで訪ねてきた志をたたえられます。

◇一遍の題目に力が
「いとをしみの御子」——日蓮大聖人は、はるばる身延を訪れた新池殿の姿から、亡き子どもへの並々ならぬ思いを感じ取られたのではないでしょうか。
大聖人は、門下の悲しみを余すところなく受け止められ、安心を与えられるように、"法華経の文にある「決定無有疑(成仏は決定して疑いない)」との大確信で、題目を唱えました"と励まされています。
新池殿は、"成仏は疑いない"との言葉に、どれほどうれしく、安心したことでしょう。
お手紙をつづられた時、大聖人は風邪で体調を崩されていました。しかし、病魔と闘いながらも、門下のために、全生命力を振り絞るように、「南無妙法蓮華経と只一遍唱え」、筆を執られたのです。
かつて戸田先生は、この御文を通して、「この時、大聖人は題目を一遍だけ唱えられた。それで功徳があるという意味です。いかに題目が力強いかということを、お示しになったお言葉と拝します」と語られています。
「妙法蓮華経の五字を唱うる功徳莫大なり」(御書13ページ)と仰せの通り、一遍の題目には、無量無辺の功力があることを示されているのです。
広宣流布に励む私たちが、故人を偲び、強盛な信心で唱える題目こそ、最善の追善回向にほかならないのです。

◇計り知れない功徳
拝読箇所の直後で、"枯れ草の野原に小さな火を付ければ、瞬く間に広大な草木が焼ける""竜は一滴の水を得ることで、三千世界に雨を降らせる"との譬えを引いて、法華経への供養は、わずかばかりの小善であるように思えても、計り知れない功徳があると教えられます。
さらに、"古代インドのアショーカ王は、過去世に土の餅を一つ供養したことで大王になった""釈尊の弟子である阿那律は、過去世において飢饉の時、辟支仏に稗の飯を供養したことで、食べ物に不自由しない境遇で生まれ、成仏の記別を与えられた"と、記されていきます。
それらの譬えを通して、「法華経の行者を供養せん功徳は無量無辺の仏を供養し進らする功徳にも勝れて候なり」(同1436ページ)と仰せになっています。
法華経の行者への供養に計り知れない功徳があることを、「因果の理法」によって教えられています。
それは、"亡き子どもの成仏は間違いない"との確信を、新池殿に与えられるためであったと拝せます。
供養には、物の供養だけでなく、広宣流布のためにわが身を使って行動することも含まれます。
私たちが、自他共の幸福のために、広宣流布のために行動していることは、想像だにしない功徳があり、それは必ず故人にも回らし向けられるのです。

◇悪への供養で悪道に
一方、"わずかに思えるような小善でも、無量の功徳がある"のと同じ道理で、わずかな謗法であっても、その影響は計り知れません。
大聖人は「真心からの供養であっても、悪への供養であれば功徳とならず、かえって悪道に堕ちてしまう」(同1486ページ、趣意)と仰せです。
つまり、悪に供養することは、たとえ故人のことを思っての供養であったとしても、故人も自分も不幸になってしまうのです。
日顕宗の"坊主を呼んで追善しなければ、先祖は成仏しない"などの主張は、御書のどこにもない全くの邪義です。彼岸の時期、"塔婆を立てないと追善回向できない"などと迫ってきても、それはあくまでも、故人を悼む心情につけ込んだ金儲けであって、成仏や回向とは、なんの関係もありません。
「御義口伝」に、「今日蓮等の類い聖霊を訪う時法華経を読誦し南無妙法蓮華経と唱え奉る時・題目の光無間に至りて即身成仏せしむ、廻向の文此れより事起るなり」(同712ページ)とあります。
創価の同志による、真心の題目に勝る追善はないのです。

★池田先生の指針から
日蓮仏法には、儀式や形式に縛られる窮屈さや偏狭さはない。心を広々とさせ、伸び伸びと大宇宙の運行のリズムに合致しながら、意義深き人生の四季を飾り、福徳の生命の年輪を刻みゆく正道が示されているのである。
「彼岸」においても、大事なポイントは、一体、何か。
仏法の本義に立ち返るならば、「成仏の境涯(彼岸)」へ向かって、自分自身も、そして一家眷属も、より希望に燃えて前進していくことこそが、眼目なのである。
戸田先生は、彼岸に関連して、正しい仏法のあり方を、さまざまに語り残してくださっている。そのまま、ご紹介させていただきたい。
「彼岸といいお盆といい寺に詣でる者多く、あたかも日本は仏教隆盛の国のようにみえる。しかるにその真実は仏法の形骸のみあって真の仏法はない」
そして先生は、日々の学会活動にこそ、「彼岸に到る」道があると教えられた。日々の倦まぬ実践の積み重ねだけが、自身を幸福の彼岸に運んでくれることを強調しておられた。
"全同志を、幸福の彼岸へと導きたい!"——これが、戸田先生の叫びであった。また、創価の三代の心である。(2006年9月19日付本紙、「霊鷲山」と「彼岸」を語る)

■■■ 重要なお願い ■■■
facebookかLINEのIDをお持ちの方は、IDを返信して下さい。それぞれのわが友グループから招待しますのでメール配信から外します。
創価学会もInstagramへの登録を推進していますので、わが友も順次SNSに移行しましょう(^^♪

2019年9月21日土曜日

2019.09.21 わが友に贈る

広布の個人会場は
人材育成の道場だ。
地域友好の宝城だ。
提供のご家族に感謝を!
近隣に細心の配慮を!

唱法華題目抄 P8
『国を損じ人を悪道にをとす者は悪知識に過ぎたる事なきか』

【通解】
国を滅ぼし、人を悪道に堕とすものは、悪知識に過ぎるものはない

〈寸鉄〉 2019年9月21日
会長は対話を通じ文化や倫理の価値を再興—識者心と心結ぶ対話、我らも
日印青年交歓会がインドで。師を求めゆく絆に国境なし。共に世界広布へ
人生の悩みを潜った者ほど生命の尊さ知る—詩人同苦の視座で共生社会を
国連の「国際平和デー」。悲惨の二字をなくせ!民衆の声こそ不戦への力と
寒暖差による"秋バテ"に注意。聡明な生活リズムと祈りで前進。健康第一

☆新時代を築く 「蘇生」の力を社会へ世界へ 2019年9月16日
台風15号の甚大な被害で、千葉では停電や断水が続いております。
重ねて心からお見舞い申し上げるとともに、被災された方々が健康で、一日も早く復旧が進むよう懸命に祈念しています。
* * *
60年前の伊勢湾台風の折、私は被災地に駆けつけ、健気な同志に申し上げた。
「信心が壊れなければ、必ず蘇生できます」と。
御本仏が、「妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがへる義なり」(御書947ページ)とお約束くださっているからである。
愛する中部の堅塁の勇者たちは、その通りの実証を勝ち示してくれた。
また、こうした災害の折々に、救援活動に献身してくれる創価の青年たちが私の何よりの誇りである。
今、わが天地に難攻不落の人材城をと、若きリーダーたちが躍り出ている。
男子部の大学校生大会も始まった。頼もしい限りだ。
戸田先生は青年に絶大なる期待を込めて語られた。
「若いうちに、さまざまな苦労を買ってでもやっておくことだ。それが全部生きる時が来るのです」
若さは挑戦だ。題目の師子吼を唱え、まず一歩を踏み出してみることだ。そこから新しい世界が生まれる。
信心は年数では決まらない。「いよいよ」という心の勢いで決まる。「たゆまぬ」行動の持続で決まる。
皆が青年の心を燃やし、皆で後継を育てながら、生まれ変わった生命の息吹で、はつらつと前進しよう!
東日本大震災から8年6カ月を経た東北では、今年も各地で婦人部の「秋桜の集い」が行われる。
地域の友人方もお招きし、希望の福光を明るく賑やかに広げるスクラムである。妻と大成功を祈っている。
* * *
竣工して間もない世界聖教会館の外観を、この14日にも間近に仰ぎ見た。威風堂々たる言論城の尊容である。
礼拝室となる「言論会館」の須弥壇の基底部には、五大陸と47都道府県の石、世界の機関紙・誌と共に、全国の配達員・通信員の方々の名簿が納められている。
まさしく「世界聖教会館さながら無冠の友」であり、「創価の全宝友さながら言論城」なのである。
「力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」(同1361ページ)
正義の言論を、希望の対話を繰り広げ、社会へ世界へ、「蘇生」の力を漲らせていこうではないか!

2019年9月20日金曜日

2019.09.20 わが友に贈る

"あれができない"と
誰かと比べて嘆くより
"これもできる"と
喜んでいく人が幸福だ。
わが使命に生き抜こう!

御義口伝巻上 P740
『我等が生老病死に南無妙法蓮華経と唱え奉るは併ら四徳の香を吹くなり』

【通解】
我らが生老病死に際して、南無妙法蓮華経と唱え奉ることは、そのまま、常楽我浄(じょうらくがじょう)の四つの徳の香りを吹き薫らせているのである。

〈寸鉄〉 2019年9月20日
功徳の喜びを百回語れば百倍の功徳あり—恩師。闊達に体験語る座談会に
青年2級まであと9日。光る研鑽の汗。受験者も教える側も最後まで全力
中部婦人部の日。列島の要に幸の対話の花園を!福徳と勝利の一番星たれ
些細な事に最大の注意を—英雄。小事が大事だ。常勝の快進撃はそこから
12月から携帯等のながら運転が厳罰化。反則金は約3倍。絶対無事故、共に

☆虹を懸ける 池田先生とサンパウロ� 2019年9月15日
◇今の刻苦は未来の栄光なり
明年は、ブラジル広布60周年の佳節。池田先生は、これまで4度にわたってブラジルを訪れ、メンバーを励まし続けてきた。同国の中心都市・サンパウロに刻まれた師弟のドラマを紹介する。

1960年(昭和35年)10月19日、池田先生を乗せたプロペラ機が、サンパウロのコンゴニアス空港に到着した。国際便のトラブルにより、35人乗りの小型機に乗り換えての初訪問となった。
米ニューヨークをたってから約13時間。予定より2時間も遅れ、時計の針は午前1時半を回っていた。だが、空港ロビーでは30人ほどの同志が学会歌「威風堂々の歌」を歌って出迎えてくれた。
先生は、かぶっていた帽子を胸に当て、最敬礼しながら、合唱を終えた友に感謝を伝えた。「ありがとう。遅くなってすみません。待ったでしょう」
日本の約23倍という広大な国土をもつブラジル。当時の会員は100世帯ほどで、入会間もないメンバーばかりだった。
3日間の滞在中、先生は寝る間も惜しんで、一人一人に励ましを送り続けた。20日には市内の座談会に出席し、海外初となる支部を結成している。
実は訪伯前、先生はアメリカで体調を崩していた。この年の10月2日から始まった初の海外指導は、北南米の3カ国9都市を24日間で回る強行軍。同行者からはブラジル行きを止められたが、決意は固かった。
「私は戸田先生の弟子です。行く、絶対に行く。もし、倒れるなら、倒れてもよいではないか!」
池田先生のブラジル訪問は、燃え上がる"師弟の誓い"から始まった。

◇移民船に乗って
池田先生が再びサンパウロの地を踏んだのは、66年3月12日のことだった。
5年半の間でブラジルは会員約8000世帯に発展。だが、2年前に軍事政権が実権を握って以来、国内では言論・思想統制の嵐が吹き荒れていた。学会にも誤解と偏見の目が向けられ、会合は警察の監視下で開かれた。
3月13日、先生はサンパウロ市立劇場で行われた南米文化祭に出席。その後、近くにあるパカエンブー体育館での集いに向かった。
タカコ・ミナミさん(婦人部参事)は振り返る。「体育館の至る所に警察官が立ち、物々しさを感じました。でも、先生が入場すると大歓声に包まれ、会場の雰囲気は一変しました」
ミナミさんは和歌山県出身。59年に家族で移民船に乗り、1カ月半かけてブラジルへ渡った。しかし待っていたのは、土ぼこりが舞う荒れ地だった。
養蚕業を営むが、収入はわずか。生活は厳しく、逃げるようにサンパウロへ。その時、知人から勧められ、64年12月に入会した。
内気な性格で、人と話すことが大の苦手。それでも幸せになれるのならと、片言のポルトガル語で折伏に何度も挑んだ。「初めてブラジル人の友人に弘教が実った時の喜びは、今も忘れられません」
地道に信心に励み、女子部、婦人部のリーダーを歴任。仕事では、綿糸会社で社長秘書を任されるなど、信頼を集めた。「今があるのは、全て先生の激励のおかげです。先生はブラジルの同志が来日した際にも多忙な合間を縫って、幾度も出会いをつくってくださいました。今度は、私が一人でも多くの人を励ましていきます」

◇大変な時こそ
パカエンブー体育館に集ったメンバーに、池田先生は訴えた。
「幸福を築き上げていくには、どうすればよいのか。それには、忍耐強い信心の持続です。ともかく題目をあげきることです」
ヒデオ・モリシタさん(参議会参議)は「先生の確信の声に奮起し、今日まで不退転の信心を貫いてくることができました」と感謝する。
サンパウロ出身の日系人。父親はコーヒー栽培をしていたが、干ばつに見舞われ、転職を余儀なくされた。9人の子どもを養うため、飲食店を開業。モリシタさんも店を手伝ったが、暮らしは貧しかった。
「貧乏も病気と同じ宿業の一つ。乗り越えるには、信心で福運を積むことだ」との友人の言葉を信じ、65年7月に入会。「でも、なかなか宿業を乗り越えることはできませんでした」
88年、ペット用品の専門店をオープン。98年ごろから業績が落ち込み、倒産の危機に。多額の負債を抱えた。心労のためか、髪は真っ白になっていた。
当時、分圏長だったモリシタさん。先輩から「大変な時こそ、家庭訪問に徹することだ」との激励を受け、同志のもとへ足しげく通った。時には、一人に会うために片道250キロの道のりを車で走った。
その中で、自分と同じように悩みを抱える友がいることを知った。気付けば、訪問軒数は2年間で320を超えた。
2000年10月、SGI研修会のために来日し、師匠との出会いを刻む。
先生はモリシタさんを見るなり、「年齢はいくつだい?」と尋ねた。「51歳です」と答えると、「そうか。あなたのことは全部、知っているよ。いい髪の毛をしているね。博士みたいだ」と。そして「頑張りなさい」と言葉を続けた。
モリシタさんは胸が熱くなった。
「先生は、私の苦しみや戦いを全部、分かってくださっている。そう思ったら、肩の荷が、すーっと下りていくようでした」
帰国後、毎日2時間の唱題を実践。創意工夫を重ねる中、業績は右肩上がりに。7年後に負債を完済し、一昨年には100人を収容できる個人会館も建てることができた。
昨年は、2世帯の御本尊流布を達成。本年3月からは、副地区部長として広布の最前線を駆ける。

◇御本尊中心
カツエ・ハセさん(婦人部参事)も、ブラジル広布の開拓者の一人である。
島根県で生まれ、1956年に一家でブラジルへ。コーヒー農園で働き始めた。
容赦なく照り付ける太陽の下で、両親は毎日、鍬を振るった。慣れない土地での過酷な労働に耐えきれず、サンパウロ近郊に転居。野菜を売って、ほそぼそと生活していた。
当時14歳のハセさんも、覚えたてのポルトガル語を使いながら、アルバイトなどで家計を支えた。
ハセさんは経済苦を乗り越えたいと、66年2月に入会。真剣に祈る中、貿易会社に就職することができ、初信の功徳を実感した。
80年11・12月、ブラジル婦人部を代表して研修会で日本へ。東京・千駄ケ谷の国際センター(当時)にいると、池田先生を乗せた車が到着した。
先生はハセさんらに声を掛け、「懇談しよう」と提案。外の芝生の上にパイプイスが並べられ、先生を囲んでの"青空座談会"が始まった。
一人一人の近況を聞いた後、先生は言った。「海外での生活は大変だ。知恵を振り絞って経済革命してね。何があっても御本尊中心だよ」
懇談が終わると、共に記念撮影。「後で写真を送るからね」とほほ笑んだ。
翌年5月、ハセさんは相次ぎ試練に襲われた。母親が脳梗塞に倒れ、半身不随に。車いす生活を余儀なくされた。
その後、父親も糖尿病の合併症によって左足を切断。ハセさんは両親を介護しながら、仕事と学会活動に奔走した。
師の励ましを支えに42年勤めた職場を定年退職。今は、ブラジル佐賀県文化福祉協会の事務局長として活躍する。「介護の経験も、友を励ます肥やしになっています。激励し続けてくださった先生に感謝は尽きません」
ハセさんは、師との記念写真を目にするたび、ブラジル広布の誓いを新たにしている。

後年、先生は長編詩「世界の王者たれ! ブラジル」を詠んだ。それは苦闘に負けず、信心を貫いてきた同志への賛歌であった。

一番
苦しんでいる人の
味方になって戦う
勇敢なる
人間主義者であれ!

行動だ!
「今」という
現在に
生ききることだ。
現在の
この瞬間にこそ
永遠が脈動して
いるからだ。

足跡を残すことだ!
自分自身の
常勝の歴史を
刻みゆくことだ!
今の刻苦は
即 未来の栄光なり。
君が歩んだ分だけ
新世紀の道が
拓かれるのだ。

2019年9月19日木曜日

2019.09.19 わが友に贈る

我らの題目は
苦悩を歓喜に転じ
歓喜を大歓喜に変える。
「苦楽ともに思い合せて」
唱題第一で前進しよう!

開目抄下 P232
『散善微弱なるは動せしむること能わず』

【通解】
散乱した心でなす微弱な善根によっては、生死の業苦を動かすことができない。

〈寸鉄〉 2019年9月19日
御聖訓「是を耳に触るる一切衆生は功徳を得る」。勇気胸に正義を語り抜け
「これからは青年の力で決まる」戸田先生。若人らしく大胆に!日々挑戦
一生の仕事を見つけた人は幸福である—歴史家。誓願に生きる誉れの人生
食品ロスの削減は温暖化対策でも重要—報告書。持続可能な社会へ今こそ
高齢者、誤飲事故に注意。医薬品の包装物や入れ歯等多く。周囲も気配りを

☆ワールドトゥデイ 世界の今 イグアスの滝を望むパラグアイの国境地帯 2019年9月12日
◇「世界一の支部をつくってください」
創価家族のスクラムは192カ国・地域に広がり、広宣流布は「世界同時進行」である。新連載「WORLD TODAY——世界の今」では、写真を大きく使ったレイアウトで海外の広布伸展の様子を伝える。第1回は、イグアスの滝を望むパラグアイの国境地帯で活動する「イグアス支部」の今を追った。(記事=佐口博之、写真=上沢尚之)

世界三大瀑布の一つ、南米のイグアスの滝。幅4000メートル、最大落差80メートル。轟音とともに舞い上がる水煙。鮮やかな虹が天に向かって弧を描く。その絶景は大自然が生んだ奇跡としか言いようがない。
この"世界一の滝"は、パラグアイSGIの友にとって特別な場所だ。滝を望むパラグアイの国境地帯には「イグアス」の名を冠した支部がある。
——1974年、池田大作先生はブラジルを訪問する予定であった。しかし、学会に対する誤解などがもとでビザが発給されず、ブラジル行きはなくなった。
この時、パラグアイ音楽隊は、先生の前で決意の演奏を届けようと、ブラジルを目指していた。だが、彼らも入国は許されなかった。それでも、ブラジル国境のイグアスの滝までは、バスで入ることができた。
"ここで演奏しよう! 池田先生にも届くはずだ"
彼らは轟音と競うかのように、力いっぱい奏でた。
当時、音楽隊員だったパラグアイSGIのヤマモト副理事長は「"必ず先生をパラグアイにお迎えしよう"——皆が誓いを立てた瞬間でした」と振り返る。
念願がかなったのは93年2月のこと。同国を初訪問した先生は総会の席上、力強く呼び掛けた。「世界一のイグアスの滝、世界一の水力発電を有するイグアス支部の皆さま! 世界一の支部をつくってください」

◇多彩な文化と伝統が融合 師弟に生き抜く心は一つ
8月中旬、首都アスンシオンから約300キロ、車で約5時間半かけて、イグアス支部総会に向かった。
同支部の活動の舞台は、パラグアイ東部のシウダー・デル・エステ市と、そこから約40キロ西にあるイグアス移住地(イグアス市)が中心だ。
この二つの地域は、文化も習慣も大きく異なり、一般的には交流が少ないという。だが、支部総会(エステ市栄光文化会館)で見たのは、イグアス広布に向かって、心一つに前進する友また友の姿であった。
この日一番の大拍手が起こったのは、御本尊授与の場面だった。新たに、日系、台湾系、ベネズエラ出身の4人の友が入会したのである。
それは、イグアス支部の特色を物語っていた。
フェルナンド・モンヘロさん(支部長)は語る。
「イグアスには伝統があり、エステには多様性があります。メンバー構成は日系、台湾系、現地出身がそれぞれ3分の1です。アルゼンチンやブラジル、さらにインド出身のメンバーも元気に活動していますよ」
イグアス支部では「伝統」と「多様性」を見事に融合させ、人材の園を大きく広げていた。

イグアス支部の「伝統」は、イグアス移住地から始まった。戦後、農業の開拓民としてパラグアイに渡ってきた日系人とその子孫が中心だった。
移住地の歴史を知るために、移住資料館を訪れた。
密林を農地に切り開くことから始まった移住当時の苦労の様子が、数々の写真から感じ取れる。
今、移住地に広がる多くの大農園もまた、先駆者の汗と努力の結晶にほかならない。
移住の歩みを丁寧に説明してくれた資料館のスタッフは長年、学会員との交流があった。「移住地の学会員の方々は、昔から本当に熱心でしたよ。エネルギーに満ちあふれていましたね」と語ってくれた。
広島から移住したキミタダ・ナガハマさん(支部指導員)は1968年、この移住地で折伏を受けた。
「朝・昼・晩、何度断っても、学会員が仏法を語りに来たんです(笑い)。"もう勘弁してくれ"と言っても、全く引き下がらない。あまりに真剣だったので、私も腹をくくり、試してみようと決めたんです」
以来、ナガハマさんは真面目に信心に励んだ。すると、仕事が軌道に乗りだし、将来への不安が希望に変わった。苦手だったスペイン語も、仏法を伝えたい一心で学んだという。イグアス支部の支部長を18年務め、80歳を超えた現在も最前線を歩く。「かつては日系移民が中心の組織でしたが、今は多国籍です。新しい人が多いから伸びしろがあり、今後が楽しみです」
ユリコ・オオニシさん(支部婦人部長)の義父母であるフミヒサ・オオニシさん、テイコさん夫妻もイグアス支部の先駆者だった。97年、末期がんの診断を受けたテイコさんは、家族を集めて語った。
「生きているうちに広布の会館を建てたい」
そして翌98年2月、念願の「イグアス・オオニシ会館」が完成した。誰よりも喜んだテイコさんは、その数カ月後、安らかに霊山へ旅立った。
同会館は今、全同志の信心触発の場になっている。
「母は亡くなる直前、『やっと信心のいろはが分かった気がする』と語っていました。どこまでも広布のために行動する母でした」(オオニシ支部婦人部長)
この求道の心こそイグアス支部の「伝統」である。

イグアス支部の「多様性」は、シウダー・デル・エステ市の発展とともに、一段と高まっている。
ここには、91年に竣工した世界最大級の発電能力を誇るイタイプダムがあり、ダム関係で働く人が多い。
また、パラグアイとブラジルをつなぐ国境の橋周辺にはショッピングエリアがあり、安価な電気製品や化粧品、衣類などを求めて、隣国からも買物客が連日、押し寄せている。こうした街の発展に伴い、ビジネスの関係で移住してきた人々も増えている。中でも、台湾からの移住者が一大拠点を形成している。
一方で、近年、治安の悪化が著しいという。
15年前から同市で暮らすモンヘロ支部長は言う。「多様性のある地域柄、ちょっとしたことで衝突が増えています。根底に人間への不信があると思います」
入会は1998年。自身もかつて人間不信から自暴自棄になり、アルコール中毒に陥った経験がある。そんな時、叔父から折伏を受けた。仏法を学ぶ中で、どうせ生きるならば、人のために尽くす人生を歩みたいと思ったという。時間はかかったが、酒も断った。
モンヘロ支部長の信念は「率先して行動する」こと。一人一人の"差異"を理解しながら、励ましを送っている。「創価の世界が広がれば、地域は変わります。今の5倍の拡大を目指します」と意気込む。
イグアス支部の「伝統」と「多様性」を融合させゆく力とは何か。台湾出身のイー・シューチンさん(婦人部支部指導員)が語っていた。「私たちは世界一の師匠のもと、日々、祈りを合わせています。だからこそ、多様性を力に変え、団結していけるんです」
そして、あの日、池田先生が示した指針こそが、イグアス支部の大きな原動力となっている。
「世界一の支部をつくってください」

2019年9月18日水曜日

2019.09.18 わが友に贈る

「御みやづかいを
法華経とをぼしめせ」
仕事が多忙な時こそ
職場で実証を示す好機。
生命力満々と挑もう!

窪尼御前御返事 P1486
『又人をもわづらはさず我が心もなをしく我とはげみて善根をして候も仏にならぬ事もあり、いはくよきたねをあしき田にうえぬればたねだにもなき上かへりて損となる、まことの心なれども供養せらるる人だにもあしければ功徳とならず、かへりて悪道におつる事候』

【通解】
また人をも煩わさず、自分の心も正直で自ら励んで善根をしても仏にならないこともあります。たとえば、良い種を悪い田に植えると種がだめになるうえ、かえって自分が損をするようなものです。
たとえ真心ですることであっても、供養される人が悪ければ功徳とはならず、かえって悪道に堕ちてしまうのです。

〈寸鉄〉 2019年9月18日
『新・人間革命』の物語は民衆の戦いで続いていく—博士。皆が歴史の主役
塵も残さず無駄はない。これ妙法の大功徳—戸田先生。勇んで学会活動に
御書「之を修行する者は仏因・仏果・同時に之を得る」。確信の祈りで進め
「ほめられるとやる気高まる」8割—調査。長所を伸ばすのが良きリーダー
AIで合成した声使うオレオレ詐欺、発生。家族で合言葉決める等、対策を

☆池田華陽会御書30編に学ぶ 上野殿後家尼御返事(上)(地獄即寂光御書) 2019年9月14日
◇強き信心を磨き、皆が幸福に!
◇自身の生命に究極の希望が
今月から2回にわたり、「上野殿後家尼御返事」を学びます。
池田先生は、本抄の講義の中でつづっています。
「最も苦しんだ人を最高の幸福者に変えるのが日蓮大聖人の仏法です。地獄をも寂光土に変える力強い妙法です。(中略)『一人の人』を、どこまでも激励し抜いていく。最も崇高な広宣流布の使命に、ともに立ち上がっていく——これが、創価の師弟を貫く根本精神です。この精神を継承すれば、学会は永遠に発展することは間違いありません」
"一人を大切に"——大聖人の慈愛のお心をわが心とし、友に希望を送る対話を広げていきましょう。(拝読範囲は、御書1504ページ冒頭〜1505ページ10行目です)

◇本抄について
本抄は、日蓮大聖人が、駿河国(静岡県中央部)の門下であり、南条時光の母である上野尼御前に送られたお手紙です。
尼御前の夫・南条兵衛七郎は、文永2年(1265年)3月、重い病のため亡くなりました。
本抄は、文永11年(1274年)の御執筆ともいわれてきましたが、内容等から、兵衛七郎の逝去のすぐ後、文永2年7月の御述作ではないかと考えられています。
兵衛七郎が亡くなった時、後に家督を継ぐ次男の時光は7歳、末の息子はまだ尼御前の胎内にいました。
大聖人は本抄を通して、悲しみをこらえながら必死の思いで家族を守り育てる尼御前を、包み込むように励まされています。

◇御文
『此の法門ゆゆしき大事なれども、尼にたいしまいらせて・おしへまいらせん、例せば竜女にたいして文殊菩薩は即身成仏の秘法をとき給いしがごとし、これをきかせ給いて後は・いよいよ信心をいたさせ給へ、法華経の法門をきくにつけて・なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり、天台云く「従藍而青」云云、此の釈の心はあいは葉のときよりも・なをそむれば・いよいよあをし、法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし』(御書1505ページ6行目〜10行目)

◇通解
この法門は特に大事な教えですが、尼御前に対しては、お教えいたしましょう。
例えば竜女に対して文殊菩薩が即身成仏の秘法を説かれたようなものです。これをお聞きになった後は、いっそう信心を奮い起こしていきなさい。法華経の法門を聞くたびに、ますます信心に励んでいく人を真の求道の人というのです。
天台大師は「青は藍から出て、藍よりも青い」と言われています。この言葉の意味は、植物の藍は、その葉からとった染料で重ねて染めれば、葉の時よりも、ますます青みが深まるということです。法華経は藍のようなもので、修行が深まるのは、ますます青くなるようなものです。

◇解説
大聖人は、本抄のはじめに仏法における「即身成仏」の法門を示されながら、尼御前に、亡き夫・兵衛七郎の成仏が疑いないことを教え、激励されます。
続いて「地獄即寂光」の法門を明かされ、掲げた御文の冒頭、"これは大変に重要な法門であるが、尼御前には教えておきたい"と述べられています。
「地獄即寂光」とは、地獄界の衆生も妙法を持つことで仏界を現し、地獄が、そのまま仏国土となることです。大聖人は、苦闘の渦中にいる尼御前に"仏界はあなたの生命の中にある"という希望の哲理を、深く教えようとされました。
さらに大聖人は、法華経に登場する竜女に言及されます。
文殊菩薩の説法を聞いて菩提を成じた(覚りを開いた)幼い竜女は、師である釈尊に向かって、"妙法の力で人々を救っていきます"と誓願を述べ、即身成仏の姿を示しました。この竜女の姿に人々は歓喜し、自らも成仏の軌道に入ることができたのです。
「即身成仏」「地獄即寂光」——仏界という究極の希望が、私たち自身の生命の中にあることが明かされました。
その上で大聖人は、「いよいよ信心をいたさせ給へ」「なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり」と仰せです。
仏法は観念論ではありません。絶えず仏法の実践に挑み、信心を深めゆくことが幸せの直道なのです。"尼御前に、何としても幸福勝利の人生を歩み抜いてもらいたい"との、大聖人の御慈愛が拝されます。
大聖人は、信心を深めることの例えとして、天台大師の『摩訶止観』に説かれる「従藍而青」の言葉を引かれます。
藍の葉を使った「藍染め」は、何度も重ねて染めることによって、鮮やかな青色に染まります。
私たちの信心の修行も同じです。仏法の教えを学んで信心を深め、修行を重ねていくことで、自身の生命を仏界の色彩に染め上げることができるのです。
女子部時代に、「行学の二道」に徹し、どんな苦難にも負けない、強き信心を磨き鍛えていきましょう。

◇池田先生の講義から
即身成仏のためには、仏界の生命を覆い隠している無明を打ち破るしかありません。大事なのは、「なをなを」の信心です。
自身の生命にある仏と魔との闘争は、決して簡単なことではありません。魔に打ち勝つには、絶えず自行化他の題目を唱え、信心をより深く、強くしていく以外にない。
ここでは、信心を深くしていくことを、「従藍而青」を通して、教えてくださっています。
信心も、日々、自身の願いや目標に向かって、実践に励み、努力していくからこそ、祈りが強くなり、信心が深まるのです。
御書を拝していく意義も同じです。
戦いの中で何度も何度も拝していくことによって、自身の生命に、大聖人の勇気と正義のお振る舞い、弟子を思う大慈悲、何より妙法流布への大情熱を焼き付けるのです。そして、わが生命を仏界で染め上げるのです。(『信仰の基本「信行学」』)

◇研さんのために
○…『希望の経典「御書」に学ぶ』第1巻(聖教新聞社)
○…『信仰の基本「信行学」』(同)
○…2018年6月号「大白蓮華」掲載の「世界を照らす太陽の仏法」(同)

2019年9月17日火曜日

2019.09.17 わが友に贈る

勝つと「決める」
真剣に「祈り抜く」
猛然と「挑戦する」
これが勝利の鉄則だ。
毎日の戦いを明確に!

兄弟抄 P1085
『一切はをやに随うべきにてこそ候へども仏になる道は随わぬが孝養の本にて候か』

【通解】
いっさいのことは、親に随うべきではあるが、成仏の道だけは、(信心に反対する)親には随わないことが孝養の根本であろうか。

〈寸鉄〉 2019年9月17日
広宣流布に勇猛に戦い続けた人が仏—恩師。勇気即栄光。不屈の心で走れ
鳥取・島根の日。山光の誇り胸に幸の対話を拡大!わが地域照らす灯台たれ
自らを糺す人に忠告を求めよ—偉人。真剣さと誠実さが青年の成長の源泉
100歳以上、初の7万人超え。49年連続増。皆が生きがい持てる「幸齢社会」へ
日没後60分の交通事故死昼間の14倍、夜間の6倍。早めの点灯等、用心固く

☆青年不戦サミットへの池田先生のメッセージ 2019年9月10日
◇わが後継のスクラムで生命尊厳の道を開け!
万国津梁の天地・沖縄での「青年不戦サミット」、誠におめでとう!
きょう9月8日は、わが師・戸田城聖先生が、学会の平和運動の永遠の原点である「原水爆禁止宣言」を、青年に託された日であります。
"核兵器を絶対に使用させてはならない""世界の民衆の生存の権利を断じて守らなければならない"との恩師の師子吼を、私は不二の弟子の誓いとして命に刻みつけ、行動を貫いてきました。
今から10年前の9月8日に発表した核廃絶提言で、核兵器禁止条約の交渉の機運を高めることを呼び掛け、こう結びました。
「勇気の炎を社会に灯す熱源こそ、青年です。青年の情熱には、一人から一人、また一人へと伝播し、あらゆる困難の壁を溶かし、新しき人類史の地平を開く力が脈動している」と。
信頼してやまない青年部の皆さんは、この挑戦の先頭に立って、世界の青年たちと手を携えながら連帯の輪を広げてくれました。その中で、長らく不可能と言われ続けてきた核兵器禁止条約が、2年前に国連で採択されたのであります。
私は、広島と長崎に原爆が投下されてから75年となる明2020年のうちに、何としても核兵器禁止条約の発効を実現させたいと切望しています。条約の発効こそが、原水爆禁止宣言で訴えられた、核兵器を容認する思想の「奥に隠されているところの爪」をもぎ取るための不可欠の基盤になると信じてやまないからです。
日蓮大聖人は「法華経」の「三界は安きこと無し猶火宅の如し衆苦充満して甚だ怖畏すべし」の一節を引かれ、これは末代の衆生を諫める経文であると仰せになられました(御書1388ページ、趣意)。
今こそ、すべての人類の生命と尊厳を守るために、この「火宅」を出ずる道を、わが後継の青年部のスクラムで大きく切り開いていってほしい。9月8日という意義深き日に行われる「青年不戦サミット」を、その崇高な挑戦を成し遂げる決意を共々に誓い合う場としていっていただきたいのであります。
「命どぅ宝(命こそ宝)」の精神光る沖縄研修道場は、核ミサイルが配備されていた発射台を"平和の発信地"へと転換させた、「不戦」と「非核」の精神が結晶した場所です。これまで世界の多くの識者が訪れ、平和への連帯を深める場所ともなってきました。
大切な友人である平和学者のスチュアート・リース博士も、その一人です。
博士は研修道場を訪問した時に感じた思いを、こう述べておられます。
「ここは、人間が行ってきた戦争の愚かさを思い起こす場所であり、人間が平和を創造できるという"象徴の地"です」と。
沖縄青年部の皆さんが、現在、新たな沖縄戦証言集の発刊に向けて準備を進めていることも伺っています。本当に尊い取り組みです。広島と長崎の被爆証言の継承とともに、青年部の重要な使命の一つがここにあります。
毀誉褒貶の八風に流されず、自らの信じた道をどこまでも突き進む。未来の勝利は今にあり——。この「誉れの青春」を生きゆく皆さんの活躍を心から念願し、私のメッセージといたします。

2019年9月16日月曜日

2019.09.16 わが友に贈る

◇今週のことば
多宝の長者に最敬礼!
「年は・わかうなり
福はかさなり候べし」
妙法と共に、同志と共に
福運の人生を若々しく!
2019年9月16日

上野殿御返事 P1540
『あはれ法華経のよきかたきよ、優曇華か盲亀の浮木かとおぼしめしてしたたかに御返事あるべし』

【通解】
「ああ法華経のよい敵よ。優曇華の咲くのにあい盲亀の浮木にあうかのような機会である」とお考えになって、したたかに御返事なされるがよい。

〈寸鉄〉 2019年9月16日
自分が成長すれば一切に勝利できる—恩師。これ創価の魂。率先の将たれ
天空より壮大なものは人の心だ—文豪。苦難にも悠々と。深き祈りで打破
東京・秋川「師弟原点の日」。青年との絆強く。正義拡大の新たな歴史築け
子供座席の不使用で致死率は13倍超。装着は義務。生命を守る意識を持って
睡眠不足はさまざまな病の原因に。朝夕の勤行を基本に生活リズム正しく

☆心に御書を 第1回 日々新たな生命で進もう!
『行学の二道をはげみ候べし、行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候、力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし』(諸法実相抄、1361ページ)

◇通解
行学の二道を励んでいきなさい。行学が絶えてしまえば仏法はない。自分も行い、人をも教化していきなさい。行学は信心から起こる。力があるならば一文一句であっても人に語っていきなさい。

◇池田先生が贈る指針
「御書」を根本に、創価は永遠に前進する。「行学の二道」を貫くゆえに、我らに停滞はない。
御書を開けば、幸福の道が開かれる。いかなる「宿命」も「使命」に変え、生老病死の荒海を勝ち越えゆく航路が示されている。
さあ、きょうも心に御書を抱いて、「新たな生命」で学び語ろう! 同志と共に力の限り!

☆みんなで学ぶ教学〜新会員教室〜 第26=完 御本尊 2019年8月24日
◇全民衆を救済する無量の功力が
私たち創価学会員が、日々拝している御本尊。多くの友が信心の実践を通して、無数の宿命転換のドラマをつづってきました。最終回となる「みんなで学ぶ教学〜新会員教室」は、日蓮大聖人が顕された「御本尊」をテーマに学びます。

◇日蓮大聖人の御生命
——本尊には、「根本として尊敬(尊崇)するもの」との意味があると教わりました。

私たちが信仰の根本として拝する対象は、日蓮大聖人が顕された南無妙法蓮華経の御本尊です。
大聖人は、「法華経の題目を以て本尊とすべし」(御書365ページ)と説かれました。南無妙法蓮華経は、法華経の根底に指し示された「万人成仏の根源の法」であり、その名前です。
大聖人は、御自身の生命に具わる妙法(=仏界)を覚知され、それが南無妙法蓮華経であると示されます。そして、全ての人を救うために妙法流布に生き抜かれたのです。

——御本尊を顕された意義は何でしょうか?

誰もが、大聖人と同じように仏の境涯を開いていくためです。
大聖人は、「この御本尊は日蓮の魂を墨に染めながして書き認めたものである。信じていきなさい」(同1124ページ、通解)と仰せです。御本尊は、根源の妙法である南無妙法蓮華経を自身の内に覚知して開き顕し、体得された大聖人の御生命そのものにほかなりません。

仏界を映す「明鏡」
——"大聖人と同じ"仏の境涯が、誰にでも開けるのですね。

そうです。御書に「この御本尊を決して他の所に求めてはならない。ただわれら衆生が法華経(御本尊)を持って南無妙法蓮華経と唱える、胸中の肉団におられるのである」(同1244ページ、通解)と記されているとおり、私たちの胸中に御本尊と同じ生命が具わっています。よって、御本尊を信じて拝する時、私たち自身に具わっている仏界を開き顕していくことができるのです。
いわば、私たちが拝している御本尊は、凡夫の私たちの仏界を現実に映し出す「明鏡」となるのです。鏡が、その人の姿や動きを映すように、私たちの仏性を映し出す力が御本尊にはあるのです。

——鏡に向かうのと同じように向かえばいいのでしょうか?

大聖人は「此の御本尊も只信心の二字にをさまれり」(同ページ)と仰せです。御本尊の無量の功力を引き出す源は「信心」です。
御本尊を信受して唱題行に励むことで、私たちの胸中に具わる仏界が涌現します。例えるなら、題目を唱えることは、電灯に電気を流すようなものです。
また、大聖人は、御本尊を「法華弘通のはたじるし」(同1243ページ)として顕したと仰せです。
妙法が弘まりゆく"旗印"——つまり、民衆救済のための御本尊です。ゆえに「広宣流布を目指す信心」に立つことが、私たちにとって何よりも大切になるのです。

◇万人成仏の道を開く
——真っすぐ御本尊に向かう「清らかな信心」が大切だと分かりました。

大聖人は「釈尊の因行果徳の二法は妙法蓮華経の五字に具足す我等此の五字を受持すれば自然に彼の因果の功徳を譲り与え給う」(同246ページ)と述べられています。
釈尊が成仏するために積んだ修行(因行)と、それによって得た功徳(果徳)の全てが「妙法蓮華経の五字」すなわち南無妙法蓮華経の御本尊に具わっています。ゆえに、私たちは、御本尊を受持することによって、釈尊が修行で積んだ因の功徳と、仏として得た功徳の全てを譲り受けることができると教えられているのです。

——御本尊には、誰もが幸せになる功力が具わっているのですね。

自身の生命に十界の境涯の全てが本来、具わっていることを覚知する、成仏の根本原因となる修行を観心といいます。
中国の天台大師は、そのために「観念観法」という瞑想などの修行を説きましたが、現実には極めて困難なものでした。
それに対して、大聖人の仏法においては、南無妙法蓮華経の御本尊を受持することが、そのまま観心になります。このことを「受持即観心」といいます。これによって、万人成仏の道が本格的に開かれました。
そして、創価学会の誕生によって実質的な御本尊流布の時代が始まったのです。
私たち学会員は、御本尊への信心を弘め、"全人類の宿命転換を果たす"使命の道を歩んでいきましょう。

◇放課後メモ
「御本尊」については、次の書籍の中でも言及されています。
○…『御書の世界』第2巻122ページ(聖教新聞社)
○…『教学入門』194ページ(同)
○…『新会員の友のために——創価学会入門』27ページ(同)

2019年9月15日日曜日

2019.09.15 わが友に贈る

社会は変化の連続だ。
「新たな知恵」と
「柔軟な発想」が
新時代の扉を開く。
価値創造の日々を!

寂日房御書 P903
『かかる者の弟子旦那とならん人人は宿縁ふかしと思うて日蓮と同じく法華経を弘むべきなり』

【通解】
日蓮の弟子旦那となった人々は、宿縁が深いと思って日蓮と同じように法華経を弘めるべきである。

〈寸鉄〉 2019年9月15日
「万年の外・未来までもながるべし」御書。「11・18」へ広布のロマン胸に前進
東北婦人部の日。秋桜が咲く地に友情の花満開。福光の太陽に幸よ薫れ!
戦いで最も大事なのは人の心をつかむこと—恩師納得と共感広げる幹部に
生命哲学持つドクター部こそ人生100年時代の光。活躍益々。きょう部の日
あおり運転被害者、2%しか110番通報せずと。身を守るため。ためらわず

☆第42回本部幹部会で紹介された池田先生の指針
◇広宣流布は信念の言論戦
◇正義を叫べ!真実を語れ! 「新聞」は民衆の勝利のために
「世界広布新時代第42回本部幹部会」(8月31日、横浜市鶴見区の神奈川池田記念講堂)の席上、1993年4月の本部幹部会での池田先生のスピーチ映像が上映された。11・18の「創価学会 世界聖教会館」完成へ、勇躍前進する友への指針として掲載する。

一、きょう4月20日は、「聖教新聞」の創刊記念日である(1951年創刊)。まず全国の、わが愛する「無冠の友」——配達員の方々、また配達協力者の方々に、心より感謝を申し上げたい。ありがとうございます!
これからも、どうかご健康で、一日一日、無事故であっていただきたい。素晴らしい福運を積みながら、ご長寿で、素晴らしい生涯であっていただきたい。
「聖教新聞」は、発行部数においても日本有数の新聞である。しかも、それ以上に、仏法を根底とした「人生の指針」「人間哲学」「人間讃歌」「人間の生き方」という、内容の深さにおいては"世界第一"であると確信する。

◇希望を万年先まで
一、新聞こそ、言論戦の"武器"である。私の尊敬する、ブラジル文学アカデミーのアタイデ総裁も、新聞を精神闘争の"武器"として戦ってこられた。
総裁は青年時代から、新聞記者として活躍された。しかし独裁政権から、何度も弾圧される。投獄もされた。国外追放にもあった。
けれども総裁は、絶対にペンを折らなかった。書いて書いて、書きまくった。民衆に真実を訴え抜いた。
何があろうと"道を貫く""退転しない"。これが人間としての「勝利者」の証しである。
どこまでも、正義を叫び切っていく。真実を語りに語り抜いていく。ここに私たちの折伏精神もある。広宣流布は、永遠不退の闘争であり、信念の言論戦なのである。
アタイデ総裁とは、今回のブラジル訪問の折に初めてお会いした(93年2月、リオデジャネイロ)。お顔には、長き闘争の風雪が刻まれていた。まさに"獅子の顔"であった。戦士の心は、会ったとたん、瞬時に響き合った。
「戦いましょう」「二人で力を合わせ、人類の歴史を変えましょう」——これが、出迎えてくださった空港での総裁の言葉であった。
一、アタイデ総裁は、新聞の使命について、こう述べられた。
「新聞は毎日、また常に、民衆の光輝ある力のために、現在と未来の間に立って、歴史の行進を先取りする。そして世界の地平線へ、鋭きまなざしを広げていく」
商業主義でもない。自己満足のためでもない。新聞は「民衆の勝利」のためにある。
わが「聖教新聞」は、これからも、世界の第一級の良識と広く深く連帯しながら、さらに力強く、さわやかに、民衆の心、人類の心を動かしてまいりたい。
一波が二波、三波、そして万波となっていくように、新世紀へ、万年の未来へ、限りない希望の生命の波を送っていく。これが「聖教新聞」の使命である。

◇無冠の友は「仏の使者」
一、日蓮大聖人は、門下の大田乗明へのお手紙で、「金珠女」の説話を引いておられる。
「昔金珠女は金銭一文を木像の薄と為し九十一劫金色の身と為りき」(御書1012ページ)——昔、金珠女は、仏の木像を飾る金箔を金銭一文で供養し、九十一劫の間、金色の身となった——。
(昔、毘婆尸仏という仏が入滅したあと、人々は七宝の塔を供養したが、そのなかの木像の顔の金色が一カ所、欠け落ちていた。このとき、貧しい一女性が、乞食をして得た金珠〈金の宝珠〉で補修した。その功徳で九十一劫もの長い間〈一劫は一説には約1600万年との計算もある〉、金色の身と生まれて、人界・天界の喜楽を受け続けたと、「付法蔵因縁伝」〈『大正新脩大蔵経』第50巻〉に説かれている)
「金色の身」とは、光り輝く最高の大福徳の身ということであろう。お金も「いらない」「いらない」と言っても入ってくる(爆笑)。
それはともあれ、くめどもつきぬ福運、体からあふれ、にじみ出てくる歓喜の光。こうした「金色の身」が生々世々に続いたというのである。
わずか「金銭一文」でも、時にかなった真心からの供養であれば、計り知れない功徳を得る。「心」の不思議な作用である。
一、さらに大聖人は、「仏」を供養した金珠女の功徳以上に、「仏の師」である「経(法華経)」に供養する大田乗明夫妻の功徳は大きい。必ず一生のうちに成仏されますよ、と断言しておられる。
大聖人のお言葉には、絶対に、うそはない。必ず、その通りになっていく。私は大確信をもっている。
今、私たちは、最高の供養である「妙法流布」をなしている。「広宣流布」の聖業をなしている。その人は、「金珠女」すなわち「黄金の宝珠の女性」以上の大福徳を得る。必ず「金色の身」となる。これが、御本仏のお約束であられる。
なかんずく配達員の方々の功徳は大きい。
というのは、大聖人は「仏は文字に依って衆生を度し給うなり」(御書153ページ)——仏は(経文の)文字によって、人間を済度(救済)される——と仰せになっている。
「文字」には、人を救う力がある。人を救う「文字」がある。
経文そのものとは次元は異なるが、「聖教新聞」の根本は「文字によって人々を救う」新聞である。広宣流布をなしている唯一の新聞である。
それを届けてくださる方々は、実は「仏の使者」であられる。一日一日が、偉大なる価値を生まないわけがない。一歩一歩が永遠の福徳を積まないはずがない。
尊き仏使であられる配達員の皆さまが、また、ご一家が、永遠に無事故で、色あせぬ金色の幸福に包まれておられることを私は願い、祈っている。

◇「無限の知恵」を
一、大航海時代、はるかな海を越えて、マカオを訪れた一人の詩人がいた。彼の名はカモンイス(1524〜80年)。ポルトガル文学史上、最大の詩人とうたわれる人物である。
詩人は語る。
「権威や権力を利用して卑劣な中傷、根拠なき批判をする者は、絶対に勝つことはできない。それは勝利の因に欠けているからだ。真の勝利は、唯一無二にして完全なる正義をもっているかどうかで決まる」と。
「正義」こそ力である。私たちは、大聖人の仏法という、「唯一無二にして完全なる正義」をもち、進んできた。ゆえに、一切を乗り越え、堂々と勝ってきた。いかなる中傷も、ものともせず前進してきた。そして今や、全世界にこれほどの信頼の輪を広げつつ、この上なく楽しい「世界一」の学会となった。
一、カモンイスは、また「勝利は権力ではなく、知恵で勝ちとるものだ」と。
仏法の精神にも通ずる、英知の言葉である。
いわんや大聖人の仏法は、「以信代慧(信を以って慧に代う)」である。「幸福への知恵」「勝利への知恵」は、信心のなかに含まれている。
周囲がどうか、環境がどうかではない。大切なのは、自分自身の知恵である。知恵で決まる。その知恵を開くために、自分自身が「信心」を奮い起こしていくことである。
また、そうした強き信心の祈りは、すぐに目には見えなくとも、時とともに、必ず、「勝利のリズム」を生み出していく。「無限の知恵」が、「無限の勝利」の道を開いていく——それが信心である。
本日は、海外20カ国の求道の同志も集っておられる。心から感謝申し上げたい。遠いところ、本当に、ご苦労さまです。
最後に、皆さまの健闘をたたえ、また「無冠の友、万歳!」と申し上げ、本日のスピーチとしたい。
本当にご苦労さま! ありがとう!

2019年9月14日土曜日

2019.09.14 わが友に贈る

絶対無事故で
有意義な連休に!
早めのライト点灯など
車の運転も安全第一で。
"百千万億倍の用心"を!

四条金吾殿御返事 P1185
『今度の命たすかり候は偏に釈迦仏の貴辺の身に入り替らせ給いて御たすけ候か』

【通解】
このたび私の命が助かったことは、ひとえに釈迦仏が、あなたの身に入りかわって助けてくださったと思っております。

〈寸鉄〉 2019年9月14日
「此を去って彼に行くには非ざるなり」御書。今いる所で輝くのが日蓮仏法
東京・北区の日。地域に信頼広げる創価の北極星広布と人生の勝利者たれ
家庭でも職場でも居てもらいたい人に—牧口先生信頼こそ宝。誠実第一で
携帯会社の偽メッセージに注意。クリックで詐欺サイトへ。声掛けを徹底
各地で流感が早めの流行と。入念な手洗いや嗽を今から励行。基本が大事

☆ロータスラウンジ 第9回 化城喩品第七(上)
因縁——衆生を目覚めさせる永遠なる「師弟の絆」

法華経について、皆で学び、深めよう——「ロータスラウンジ——法華経への旅」の第9回は、「化城喩品第七」�です(前回は8月20日付。原則、月1回掲載)。

■大要
前回の「授記品第六」の最後、釈尊が遠い過去からの因縁を説くと宣言したのを受け、弟子たちに語り始めます。
三千塵点劫というはるか昔に、釈尊は大通智勝仏("大いなる神通と智慧によって最も勝れた仏"との意)の十六番目の王子として生まれ、法華経を説法しました。その時に発心し、結縁した衆生が今、再び過去からの因縁で、法華経を聴くことができたと述べます。
さらに、「化城宝処の譬え」を通し、二乗の覚りを修行の終着点としていたのは化城のようなもので、真実の宝処は一仏乗であると語ります。
内容を追ってみましょう。

●シーン1
「大通智勝仏」が、「好成」という国土、「大相」という時代に出現しました。
それは三千塵点劫(別掲「三千塵点劫」参照)というはるか昔であるが、私、釈尊は仏の力によって、今の出来事のように知ることができると述べます。

●シーン2
釈尊は比丘(出家した男性信者)に、「大通智勝仏の寿命は、五百四十万億那由他劫である」と告げ、成仏するまでの様子が述べられます。
——大通智勝仏は道場に坐して、魔軍を破って、まさに覚られようとした。ところが、十小劫もの間、心身共に動じることなく坐しても、法を得られずにいました。
その間、?利天は壮大な師子座(仏が座る処)を供養し、梵天王たちは天華を降らせ、四天王たちは天鼓を鳴らし続け、覚りを得られるように応援しました。そして、十小劫を過ぎて成仏できたのです。
大通智勝仏には、出家する以前に、十六人の王子がいました。子どもたちは、父が覚りを得たことを聞き、父のもとに向かいます。王子たちの祖父である転輪聖王も、臣下や人民を連れて向かいます。そして、皆で仏の徳を賛嘆します。
十六人の王子は、父の大通智勝仏に、「法を説いてください」と、説法を請います——。

●シーン3
釈尊は比丘に告げます。
「大通智勝仏が覚りを得た時、世界は震動し、日月が照らせない所まで、明るく照らされました」
次に、十方の梵天(仏法を護る守護神)が、大通智勝仏の説法を請う様子が、詳細に記されていきます。
その中には、御書でも引用されている「願わくは此の功徳を以て 普く一切に及ぼし 我等と衆生とは 皆共に仏道を成ぜん」(法華経298ページ)との、梵天王の願いが記されています。

●シーン4
十六人の王子や梵天たちの要請に応え、大通智勝仏が説法します。
「是れ苦、是れ苦の集、是れ苦の滅、是れ苦の滅の道なり」(同299ページ)、「無明は行に縁たり……生滅すれば則ち老死憂悲苦悩滅す」(同ページ)と、四諦と十二因縁の法が説かれます。(四諦・十二因縁は「なるほど」を参照)
教えを聞いた人々は皆、解脱することができました。
十六人の王子は出家して沙弥(正式な比丘となる前の見習い僧)となりました。その様子を見ていた転輪聖王の臣下たちも出家しました。
それから二万劫の後、大通智勝仏は「妙法蓮華」の教えを八千劫にわたって説いた後、八万四千劫の間、禅定に入りました。仏が禅定している間、十六人の王子は、仏の代わりに、菩薩として「妙法蓮華経」を説き、無数の衆生を教化します。
教化された衆生は、それぞれの師である菩薩と共に、さまざまな仏の国土に生まれ、師の化導をうけます。(これが「在在諸仏土 常与師?生」〈法華経317ページ〉です)
十六人の王子は、それぞれ仏となって、無量の菩薩・声聞を眷属とし、十方の世界で法を説きます。
その十六番目の仏が、私、釈尊であり、私に教化された衆生が、今の声聞たちであり、滅後の声聞たちであると明かします。
「私は十六番目の菩薩として、かつてあなたがたのために法華経を説いた。このゆえに方便を用いてあなたがたを導き、仏の智慧に向かわせてきたのである。この"本因縁"を以て、今、法華経を説いて、あなたがたを仏道に入らせるのである」(法華経318ページ、趣意)
このように、釈尊と声聞たちの「宿世の因縁」が説かれ、さらに、有名な「化城宝処の譬え」が語られます。(「化城喩品第七」�に続く)

なるほど
四諦(苦諦・集諦・滅諦・道諦)は、仏教の最も基本となる四つの真理のことです。
迷いのこの世は一切が苦しみであることを「苦諦」。
苦しみが生じる原因は執着であることを「集諦」。
執着を滅することで、苦しみを克服し、覚りを得ることを「滅諦」。
そして、苦しみを克服し、覚りを得るためには、八つの修行の道(八正道)があることを「道諦」と、それぞれ言います。
十二因縁は、苦悩へと至る過程を、無明、行、識、名色、六処(六入)、触、受、愛、取、有、生、老死(老死憂非苦悩)の12項目に分けて説いたものです。
無明から行が起こり……と、順々に過程を経て老死という苦が起こります。逆に、無明が滅すれば行が滅し……と、順々に滅していくことで老死が滅します。このように、苦悩の生成消滅の因果を知ることで、苦悩から解放されるという教えです。
池田先生は「四諦・十二因縁の法は、仏の悟りの一面を示した方便の教えです。いろいろ言うべきことはあるが、要するに、これらの教えの基本は"苦しみの原因である煩悩を滅することによって、安穏な境地を得る"という点にある。しかし、煩悩を滅するというのは方便であり、仏の本意は、自分が得た無上の悟りを万人に得させることにあります」と語っています。
苦悩を滅することで安楽を得るのではなく、苦悩を歓喜、幸福へと転じていくのが、日蓮大聖人の太陽の仏法です。

◇『法華経の智慧』から 慈悲と智慧の清流
魔軍を破るとは、根本的には煩悩に打ち勝つことを意味していると思われる。しかし、煩悩に勝つことだけが悟りではない。それは悟りの一面です。衆生を救う慈悲と智慧が現れてこそ、本当の悟りなのです。(中略)
慈悲・智慧と言い、煩悩と言っても、「空」であり、実体論的にとらえてはならないことは言うまでもない。そのうえで、分かりやすく言うならば、仏の悟りは、煩悩を「断ずる」のではなく、慈悲と智慧が、煩悩や業を「包み返す」のです。「煩悩・業・苦の流転」を押し返して、「慈悲と智慧の清流」になる。生命の「悪の波」を「善のうねり」へと変える。
煩悩に煩わされないという意味では、静寂で澄みきった境地だけれども、同時に真の躍動があるのです。それは大海のごとき境涯です。いかなるときも、深みでは絶対の静寂と安定がある。
そしてつねに「善のうねり」が生命に躍っている。妙法の働きが「如如として来る」ので、如来です。これが、妙法と完全に一体化した仏の悟りの姿です。
(普及版〈上〉「化城喩品」)

◇三千塵点劫 計り知れない時間を表す
大通智勝仏の滅後から釈尊在世に至るまでの時が長遠であることを表すのに「三千塵点劫」という語が出てきます。
三千塵点劫とは、どのくらいの時間なのでしょうか。
時間を表す単位の「劫」とは、それ自体も計りがたい長遠な時間を表します。
まず、三千大千世界(古代インドの世界観で全宇宙)の国土を粉々にすりつぶして塵とします。
その塵をもって東方に進み、千の世界を過ぎるごとに塵を一つずつ落としていきます。そして、全ての塵を下ろし尽くした後に、通り過ぎた全ての世界を集めて、粉々にすりつぶします。
こうしてできた全ての塵を、一粒を一劫として数えた時間が、三千塵点劫になります。
このように、数えようにも数えられないような時間を、単なる数字で表すよりもイメージを使うことで、"計り知れない"ことを実感させようとしているのです。

2019年9月13日金曜日

2019.09.13 わが友に贈る

正・副役職の団結から
栄光勝利の劇が始まる。
全員が広布の主体者だ。
異体同心のスクラムで
わが地区の大躍進を!

上野殿母御前御返事 P1570
『乞い願わくは悲母我が子を恋しく思食し給いなば南無妙法蓮華経と唱えさせ給いて故南条殿故五郎殿と一所に生れんと願はせ給へ、一つ種は一つ種別の種は別の種同じ妙法蓮華経の種を心にはらませ給いなば同じ妙法蓮華経の国へ生れさせ給うべし』

【通解】
乞い願うところは、悲母がわが子を恋しく思われるならば、妙法蓮華経と唱えられて、亡き夫君と御子息と同じ所に生まれようと願っていかれなさい。
一つの種は一つの種であり、別の種は別の種です。同じ妙法蓮華経の種を心に孕まれるならば、同じ妙法蓮華経の国へお生まれになるでしょう。

〈寸鉄〉 2019年9月13日
青年2級へ受験者が真剣に研鑽。最高の哲理学び語る尊き青春。皆で応援
府中の日。大東京の中核。輝く師弟共戦の人材城。誇り高く先駆の拡大を!
強き生命力と逞しき智慧で人生を支配せよ—恩師我らの題目は最強の利剣
各地で夏の暑さ続く。熱中症は夜間にも。小まめな水分・塩分補給で防げ
風疹患者が増加。自分だけでなく妊婦等守るため抗体検査、予防接種必ず

☆9月度座談会拝読御書 曾谷殿御返事(成仏用心抄)
「いまだこりず」と仏縁を結ぼう!
◇拝読御文
『此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候法華経は種の如く仏はうへての如く衆生は田の如くなり』御書全集 1056ページ13行目〜15行目

◇キーワード� 深き師弟の絆
冒頭にある「此法門」とは、仏の真意である法華経に基づいて、"根本の師匠を誤ってはならない"との意です。間違った法や師に従うことは、成仏の道を閉ざすことになるからです。 
当時、諸宗は阿弥陀仏や大日如来を信奉し、釈尊をないがしろにして、法華経を誹謗していました。従うべき師を誤っていたのです。
過ちを指摘されても、素直に聞き入れられないのが道理です。いわんや、大聖人の明かされた"万人を仏にする根本の仏種"である「南無妙法蓮華経」は、当時の成仏観を根底から揺るがすものであったので、邪師を信奉する人々から激しく憎まれました。この事実は、妙法に衆生の仏性を目覚めさせる力がある証拠でもあるのです。
ここでは、法華経を説いた釈尊は、一切衆生が従うべき根本の師であることが示されています。その上で、末法の衆生にとって、万人成仏の南無妙法蓮華経を明かされた大聖人こそ、「本従の師」であることが示唆されています。
本抄では「在在諸の仏土に常に師と倶に生ぜん」等の文を引いて、過去世から従ってきた宿縁深き師弟の絆を示され、「返す返すも本従たがへずして成仏せしめ給うべし」と仰せです。
私たちにとっても、深き縁で結ばれた師弟の絆を違えずに、不二の道を歩んでいくことこそ成仏の直道なのです。

◇キーワード� 仏性を呼び覚ます
拝読御文では、末法の弘通の在り方について、譬えを通して教えられています。 
まず、自らが「いまだこりず候」と、いかなる迫害の連続であっても、民衆救済のために、不惜身命で弘法を貫く御覚悟を示されます。
これは、門下たちにも、同じ覚悟で信心に励むように教えられていると拝せます。つまり、師匠と同じように不惜身命の実践に励むことが、「本従の師」に従う生き方であり、成仏の軌道に入っていくことができるからです。
では、具体的に、どのような実践に励むことが、師弟の道を歩むことになるのでしょうか。
ここでは、"仏は、衆生の心という田に、妙法という成仏の種を植え続ける"と仰せです。
成仏の種とは、あらゆる人々を仏にする根源の仏種、すなわち南無妙法蓮華経のことです。
私たちも、仏と同じように、仏法を語り、人々の心に妙法の種を蒔くことで、相手の生命にある仏性を触発し、呼び覚ましていくことができるのです。
仏法を語って、すぐに相手が信心に目覚めなくても、たとえ反発したとしても、「いまだこりず」の精神で仏縁を結び続ければ、必ず相手の仏性を呼び覚ますことができます。
私たちの弘教の実践は、自他共の幸福を願う、尊き仏の振る舞いであり、この実践の中にこそ師弟の誓願に生きる崇高な人生があるのです。

★池田先生の指針から/たゆまず妙法の種を蒔く
大聖人の仏法は「下種仏法」である。
悪世末法における妙法の「下種」(種を下ろす)とは、こんな荒れ地に種を植えても無駄であると見放されてきた衆生の心の大地にも、光を当て、手を差し伸べていく未聞の挑戦である。
御書には、「但南無妙法蓮華経の七字のみこそ仏になる種には候へ」(1553ページ)と断言なされている。
どんな人であれ、どんな境遇であれ、題目を唱えゆくならば、仏の生命を現すことができるのだ。
ゆえに我らは種を蒔く。妙法という究極の幸福の種を、我と我が友の心田に蒔き続ける。いかに厳しい現実の宿命があってもたじろがず、「絶対に仏になれる。一緒に幸せになろう」と語り切りながら!
なかなか折伏が成就せずに悩んでいる、けなげな同志を、戸田城聖先生は温かく労われた。
「何も嘆くことはないよ。すぐに信心する発心下種と法を聞かせる聞法下種は、功徳は同じだ。必ず実る時が来る。だから、どしどし下種をするんだ」(中略)
日々、勤行で読誦する自我偈には、「寳樹多華果 衆生所遊楽(宝樹は花菓多くして 衆生の遊楽する所なり)」とある。私たちの広宣流布は、たゆまず妙法の種を蒔き、人材の宝樹を育てて、生きる喜びに躍動する平和と共生の緑野を、この地球上に創り広げていく戦いであるといってよい。
(「大白蓮華」2015年10月号の「巻頭言」)
◇ ◆ ◇
日蓮大聖人は深き誓願によって、一人、法華経の行者として厳然と立ち上がられました。謗法の悪縁に迷うすべての人を救おうと、断固たる行動を貫いていかれた。その結果は、大聖人が予見された通り、日本中の人から憎まれ、嵐のような大弾圧を受けることになりました。
しかし大聖人は、「悦んで云く本より存知の旨なり」(御書910ページ)との御心で、「然どもいまだこりず候」(同1056ページ)、「日蓮一度もしりぞく心なし」(同1224ページ)、「今に至るまで軍やむ事なし」(同502ページ)との決然たる御心境で戦い続けられたのです。
大聖人の生涯の壮絶な闘争を支えた原動力は、ひとえに誓願の力であったと拝することができる。誓願を貫くことによって仏の心と一体化し、生命の奥底から仏界の無限の力を涌現することができることを示し、教えてくださったのである。(『開目抄講義』上巻)

2019年9月12日木曜日

2019.09.12 わが友に贈る

開かれた心で
人々の中へ飛び込もう!
友に励ましを送ろう!
心と心が結ばれる所に
自他共の幸の花が咲く。

聖人御難事 P1189
『文永八年九月十二日佐渡の国へ配流又頭の座に望む、其の外に弟子を殺され切られ追出くわれう等かずをしらず、仏の大難には及ぶか勝れたるか其は知らず、竜樹天親天台伝教は余に肩を並べがたし』

【通解】
文永八年九月十二日佐渡の国へ流罪され、また竜口の頸の座にも臨んだのである。其の外に、弟子を殺されたり、切られたり、追放されたり、罰金刑に処せられたりしたものは数を知らない程である。
これらの難は仏の大難には及ぶか、あるいは勝れているかどうかはそれは知らないが、竜樹や天親、天台や伝教は日蓮と肩を並べがたいのである。

〈寸鉄〉 2019年9月12日
難こそ誉れ—これ大聖人の魂。我らは師子王の心で前へ!竜の口法難の日
「所詮現証を引いて申すべし」御書。自らの体験を語れ。歓喜は必ず伝わる
埼玉の日。鉄桶の団結が絶対勝利の力。使命の友と新たな常勝の歴史綴れ
歩きスマホは「危ない」—9割が回答。ついついで周囲は大迷惑。銘記せよ
宇宙の日。「我即宇宙」の仏法。小我破って大我の道を。広布のロマン胸に

☆9月度男子部 異体同心事
◇広布の大目的に心を定めよ わが一念の変革を
9月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では「異体同心事」を研さん。広宣流布のために心を合わせることの重要性を確認し、下半期の出発の糧としたい。

◇御文
『日本国の人人は多人なれども体同異心なれば諸事成ぜん事かたし、日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし』(御書1463ページ)

◇通解
日本国の人々は、多勢であっても「体同異心」なので、何事も成就することは難しい。日蓮の一門は「異体同心」なので、人数は少ないけれども大事を成し遂げて、必ず法華経は広まるだろうと思うのである。悪は多くても一善に勝つことはない。

◇背景と大意
本抄は、御述作の年月や送られた人が不明であり、前半と後半は別の書であるともいわれている。前半部分に駿河(静岡県中央部)の地で弘教に活躍していた日興上人の名前や、「あつわらの者どもの御心ざし」とあることから、文永の末から建治年間ごろに駿河の門下に宛てられたお手紙であると推察される。
当時、駿河では他宗の僧や在家の人々が次々に日蓮大聖人に帰依。こうした躍進に危機感を募らせた勢力が大聖人門下の弾圧を企てるなど、不穏な動きが出ていた。本抄は、後に「熱原の法難」へと発展する迫害の渦中にいる門下を励ますために送られたと推定されており、大難を乗り越えていく要諦は「異体同心」の団結にあることが強調されている。

◇解説
「異体同心」の「異体」とは、各人の個性、特質、立場等が異なることであり、「同心」とは、目的観が同じであることを指す。
日蓮大聖人は「一心同体」などの表現ではなく、「異体同心」と仰せである。これについて池田先生は、「『妙法』によって、一人一人の可能性が最大限に発揮されたときに、『異体同心』の大いなる力が現れる」と述べている。
拝読御文の前では、異体同心の大切さについて、「仏教以外の書物・三千巻余りの中にはっきりと記されている」(御書1463ページ、通解)と仰せである。
そして紀元前11世紀ごろの中国で、殷の紂王の悪政に立ち上がった周の武王が、わずか八百諸侯の軍勢を率いて、70万騎の大軍を擁する紂王を打ち破った例を挙げられている。
悪政打倒の志で結束した武王の軍が「異体同心」であったのに対して、紂王の軍は、形はまとまっているように見えても、心はバラバラの「同体異心」であった。
異体同心が勝利の鍵であることは、広布の活動においても変わらない。
では、その団結は、いかにして築かれるのか。大聖人は「一人の心なれども二つの心あれば其の心たがいて成ずる事なし」(同ページ)と仰せである。一人の心であっても、「二つの心」、すなわち、異なる考えや迷いがあれば、何事も成就できないと御指南されている。
一人が心を定めることさえ難しい。ましてや多くの人が心を合わせることはなおさらである。
組織の団結といっても、その第一歩は一人一人が広宣流布という大目的に心を定めることから始まるのだ。
まず自らが一人立ち、広布という目的のもとに「同心」となってこそ、"悪は多くとも一善に勝つことはない"との仰せのごとく、どんな壁をも打ち破る無敵の団結が築かれる。
先生はつづっている。「我が一念を定めることが、勝利への軌道を確立することになります。一切は、自分の一念の変革から始まります。『異体同心』の団結を築くことも同じです」と。
「創価勝利の年」の下半期がスタートした。青年部教学試験2級や男子部大学校生大会などを通して、地涌の連帯を大きく広げる時である。「但偏に思い切るべし」(同1451ページ)との精神で、新しい人材と共に、わが人間革命に出発しよう。

2019年9月11日水曜日

2019.09.11 わが友に贈る

厳しい残暑の日々。
水分補給や室温調整など
引き続き熱中症への
注意を忘れずに!
健康第一で進もう!

曾谷殿御返事 P1056
『何に法華経を信じ給うとも謗法あらば必ず地獄にをつべし、うるし千ばいに蟹の足一つ入れたらんが如し』

【通解】
いかに法華経を信じていても、謗法があれば必ず地獄に堕ちるのである。漆千ばいの中に蟹の足を一つ入れたようなものである。

〈寸鉄〉 2019年9月11日
会長は人類が行動の模範とすべき人—学部長。励ましと正義の対話我らも
人間の偉さは肩書でなく実力があるか否か—恩師青年よ自己の錬磨怠らず
夏の疲れが出る季節だ。白馬が駆ける如き唱題で生命力満々と躍動の秋へ
気候変動は、今日、対策を開始すべき課題—識者。足元から取り組みの一歩
常温保存できる液体ミルクを災害備蓄にする動き拡大と。公明の実績光る

☆世界広布新時代第42回本部幹部会から(活動体験) 静岡清水区 村尾耕吾区副総合長 2019年9月10日
◇苦難に負けず師と共に前へ
一、1957年、私は鳥取県で母と共に入会しました。当初は信心に反対していた父も、母の変わっていく姿と、自らのアキレス腱断裂を機に入会。兄姉も含め、家族6人で信心に励みました。
母は、聖教新聞の配達員として、広大な地域を何十年も徒歩で配っていました。
私も子どもの頃、雪の日には母を手伝い、白銀の道を一軒一軒、配達した思い出が残っています。
高校卒業後は大手電機メーカーに就職。以来、ずっと静岡の清水の地で暮らしています。男子部でも第一線で戦い、誉れの創価班1期生として学会厳護の任務にも挑戦しました。
壮年部に移行してからは、支部長、本部長、分区長などを務め、職場では工場のライン担当から工務課へ異動となり、日本各地や海外の工場の立ち上げ、技術指導に奔走しました。とりわけスペインへの長期出張の際、破邪顕正のために戦う同志の皆さんと交流できたことが、最高の信心の財産になっています。
一、2010年には清水総区(当時)の新聞長という新たな使命を頂きました。心は張り切っていたのですが、体はだるくて仕方ありません。妻が「首の後ろが腫れている」と言うので病院に行きました。
診断は、悪性リンパ腫の一つである「濾胞性リンパ腫」。医師からは「すでにステージ4で、すぐに治療を進めないと来年までの保証はできない」と告げられました。
信心しているおかげか、不思議と動揺はありませんでした。"この病魔に勝つことが新しい役職を頂いた責任"と、入院前には友人に「これが最後のお願いになるかもしれないから」と訴え、16部の聖教購読推進ができました。
入院後も、ベッドのそばには常に聖教新聞を置いておきました。病室を訪れる看護師や薬剤師から、「これは何の新聞ですか」と質問を受けるたびに、紙面を通じて仏法対話。担当医も、日々、聖教紙面を目にするうちに「学会はすごいね」と言うまでになりました。
とはいえ、入院が長くなると、次第に気持ちも弱っていくものです。夜、池田先生へのお手紙を書いていたら、どうしても涙があふれて止まらなくなりました。それを見回りにきた看護師に見られ、遺書でも書いているのかと勘違いされたこともありました(笑い)。
このお手紙に対して、池田先生から「お題目を送っています」とのご伝言を頂きました。先生が祈ってくださっているんだと思うと、闘う勇気が湧きました。
病室からでも、できることをやろうと、支部・地区で奮闘してくださっている新聞長にも電話やメールで激励を続けました。
闘った功徳なのか、当初1カ月は6人部屋で、何かと気を使い、睡眠不足で体調を崩しがちだったのですが、無菌室に空きが出て1人部屋として使わせてもらえることに。唱題することができ、生命力がみなぎりました。
顔見知りになった看護師や薬剤師からも相談を持ち掛けられるようになり、「元気で頑張って」と励ますたびに、「どっちが患者なのか分からない」と言われるほどでした。御書の全編拝読も達成。治療でも副作用が全く表れず、順調に体調が回復していきました。
一、しかし、さらなる試練が襲いました。娘の夫が交通事故で急逝したのです。憔悴し切った娘を見ることは、自分の病気以上に、つらかったです。それでも唱題に唱題を重ね、なんとか退院することができました。
濾胞性リンパ腫は、他のがんと比べて再発率が高く、完全に治すことが難しい病気です。私自身、退院後も、たびたび通院し、抗がん剤治療を行いました。そして、日々の唱題と地道な学会活動を根本に闘い続けてきました。
聖教の代配も25年以上になります。新聞長としても、自らが先頭に立って推進に挑戦。購読先には、小まめに連絡を取り、その人に合った記事を伝え続けました。娘にも少しでも元気になってもらいたいと、よい記事を見つけたら読むように勧めました。
また、壮年部の購読推進ゼロ地区をなくすため、地区新聞長と徹底して訪問・激励に取り組みました。新聞長が集っての購読推進体験談大会も定期的に開催。代表が披露する推進の苦労話に、共感と称賛、笑顔が広がり、いつも大盛況です。今では毎月、全地区の壮年が元気いっぱい購読推進に挑戦しています。
少しずつですが娘も元気を取り戻し、昨年には良い人に巡り合い、再婚することができました。来年には孫も生まれる予定です。新たに御本尊を受持する時、ずっと見守ってくださった地域の同志に祝福され、「ありがとうございます」と満面の笑みで応えた娘の顔は、誰よりも娘の幸福を祈り続けてきた妻と、私にとって何よりの「心の財」となりました。
一、暮らし始めて48年目を迎える清水の地にも恩返ししようと、現在は自治会長を務めています。長年、町内のソフトボールチームやママさんバレーの監督を通じて交流を深めてきた方々にも学会理解が広がり、「8・24」を目指しての聖教拡大でも、新規13部を含め、32部と過去最高を達成することができました(拍手)。
私が入院する前に購読してくださった方々も、「あの時、最後って言ったのに。しぶといね」(笑い)と笑いながら、今では長期購読者になってくださっています。昨年は、長年の愛読者2人を入会に導くことができました(拍手)。
病気との闘いは、これからも続きます。しかし私にとって、まさに「やまひは仏の御はからひ」(御書1480ページ)です。病気や悩みがあったからこそ、今、同志を心から励ますことができます。
池田先生や同志と共に戦える一日一日に感謝し、何があっても朗らかに、まずは本年の11・18「世界聖教会館」の完成を目指して、戦い抜いていきます(拍手)。

2019年9月10日火曜日

2019.09.10 わが友に贈る

「意が声とあらはる」
友の幸福を真剣に祈り
誠実に紡いだ言葉は
必ず相手の心に届く。
声は力なり!

新池御書 P1440
『始より終りまで弥信心をいたすべしさなくして後悔やあらんずらん、譬えば鎌倉より京へは十二日の道なり、それを十一日余り歩をはこびて今一日に成りて歩をさしをきては何として都の月をば詠め候べき』

【通解】
始めから終わりまでいよいよ信心をすべきである。そうでなければ後悔するであろう。例えば、 鎌倉から京都へは12日を要する道のりである。それを11日あまり歩いて、あと1日になって歩くのをやめてしまったならば、どうして都の月を眺めることができようか。

〈寸鉄〉 2019年9月10日
「源に水あれば流かはかず」御書。師弟こそ一切の勝利の源泉。勇み続け
広布に働く人を大事に。これが大聖人の弟子だ—恩師。励まし週間を全力
学生部が各地で新出発。君らこそ青年学会の光!大情熱で対話の先駆担え
目標が明確な人は行動も明確—心理学。一人一人が決意固く。挑戦の一歩
保育所の受け皿整備等で待機児童数が過去最少。公明の尽力。対策さらに

☆御書と歩む� 第88回(完) 生命軽視の「無明」「魔性」と戦え
『元品の法性は梵天・帝釈等と顕われ元品の無明は第六天の魔王と顕われたり』(治病大小権実違目、997ページ)

◇通解
(生命に本来具わっている)「元品の法性」は梵天・帝釈などの諸天善神として顕れ、(本来具わっている)「元品の無明」は第六天の魔王として顕れるのである。

◇同志への指針
核兵器を廃絶せよ! その元凶となる生命軽視の魔性の思想を打ち破れ! 恩師の遺訓のまま我らは弛まず進む。
それは「元品の無明」を破って「元品の法性」を開き、民衆一人一人の心に平和の砦を築く地涌の挑戦である。「生命尊厳」を地球社会の柱に打ち立てゆく精神闘争だ。
この最極の道である「立正安国」の対話に、今日も挑みゆこう!

☆心大歓喜 師弟誓願の北陸
今回の「心大歓喜——紙上講義で学ぼう」には、手取屋北陸教学部長が登場。「上野殿御返事(竜門御書)」の御文を拝し、「師弟誓願」の誇りも高く、広布大願に生き抜く北陸の使命を、つづってもらいます。

◇御文
『願くは我が弟子等・大願ををこせ……法華経の第三に云く「願くは此の功徳を以て普く一切に及ぼし我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」云云』(上野殿御返事、1561ページ1行目〜5行目)

◇通解
願わくは我が弟子たちよ、大願を起こせ……法華経の第三の巻には「願わくは此の功徳を以て、普く一切に及ぼし、我等と衆生とは、皆共に仏道を成ぜん」と説かれている。

★池田先生の指針から
わが偉大なる「誓願の同志」たちよ!
「誓」とは、歴史をつくる「力」である。
「誓」とは、暗闇を照らす「光」である。
「誓」とは、邪悪を破する「剣」である。(中略)
石川の友よ!
富山の友よ!
誇り高き北陸の同志よ!
妙法は、永遠に勝利だ。
師弟は、永遠に一体だ。
(随筆「人間世紀の光」〈創価の使命の花咲く天地〉)

北陸の勝利は 即
恩師の勝利である。
北陸の栄光は 即
創価の師弟の栄光である。
(長編詩「太陽は昇る! 栄光の北陸に!!」)

人間なにごとかを成し遂げようとするならば、気合いよく体当たりしていく態度というものが、非常に必要なのではないかと思うのであります。
その意味で、学会活動にせよ、文化活動にせよ、はたまたあらゆる職業の展開にせよ、潔い信心を根幹として、ほんとうに腹の底から好きになっていくことが大切であろうと思うのであります。
(1974年4月28日、北陸広布20周年記念総会)

人間を決するものは、格好や服装ではない。形式でもない。なにごとも心意気である。
これをわれらの立場でいえば、信心の一念から発する情熱であり、行動である。
(1982年9月9日、北陸広布開拓25周年記念勤行会)

北陸教学部長 手取屋七直
●「誓」「師弟不二」の魂で喜び勇んで使命の道を
35年前(1984年〈昭和59年〉)の8月24日、池田先生は10度目の北陸指導のさなか、若き友の成長を喜ばれ、急きょ、懇談の機会をもってくださいました。
その日は、先生の入信記念日。未来を託すように「一切は青年で決まる。逃避も諦めも悲観も乗り越えて、地道に懸命に伸び伸びと生き抜くことだ」と語ってくださいました。
2日後の26日には、「第1回北陸平和文化祭」に出席。「新世紀 胸に抱きて 乱舞せる 北陸健児の 栄光開けり」と、健闘をたたえられました。
巡り来る「8・24」は「北陸青年部の日」、「8・26」は「北陸の日」として、師匠の渾身の期待を受け継ぐ日となっています。
日蓮大聖人も、後継の青年を大切にされました。今回拝する「上野殿御返事(竜門御書)」は、若き南条時光に送られたお手紙です。本抄は弘安2年(1279年)11月、「熱原の法難」の渦中、身延の地で認められました。命にも及ぶ迫害に遭っていた門下に、大願を貫く人生を教えられています。
この御文を拝するたび、1982年(昭和57年)9月の北陸指導が思い起こされます。先生は、魂をとどめるように次々と揮毫してくださいました。
石川での「誓」——まさに「我が弟子等・大願ををこせ」と、誓願の人生を示してくださいました。
誓いは、一度誓ったら終わりではありません。常に誓いを新たにしていく連続闘争の日々にこそ、喜びにあふれる誓願の人生があります。
また、先生は一貫して、北陸人の気質を打ち破るかのように「潔い信心」「勇猛精進」という積極性を教えられてきました。誓いも、お仕着せや借り物では意味がありません。どこまでも自身の信心の発露として起こすものだからです。
富山でのご揮毫「師弟不二」——広宣流布の大願を、師匠と弟子が同じくすることの大切さを教えてくださいました。
私たちの大願は、どこまでいっても広宣流布です。それは、本抄に仰せの「皆共に仏道を成ぜん」との願いにほかなりません。一人一人が「山本伸一」となって、自身の人間革命、広宣流布に挑戦していくことが大切です。
姉の病をきっかけに入会した私は、姉の体調が良くなる姿を見て、信心の確信を深めていましたが、「御本尊」とは何なのだろうという漠然とした疑問がありました。
忘れもしない74年(昭和49年)4月28日の「北陸広布20周年記念総会」。その日は「立宗宣言の日」で、先生は「本尊」とは何かについて、「大聖人の仏法は『一切の根源は"生命"それ自体である。根本として大切にして尊敬を払っていくべきものは、まさに"人間生命"そのものである』という哲理であり、思想なのであります」と、明確に語られました。自身の生命が本来、尊極無上の仏であり、南無妙法蓮華経の当体であるということを知り、私は目が覚める思いでした。
今、教育にあっては、自己肯定感の大切さに注目が集まっています。子どもだけでなく、大人にとっても、重要な問題です。自分の存在を大切に思えることが幸福への第一歩であり、その人は他人も大切にできるからです。
究極の自己肯定こそ、私たちにとっては、我が生命に仏界があることを信じて祈ることにほかなりません。地涌の菩薩の自覚こそ、宿命を使命に変える自己肯定の極意です。それは師弟不二で誓願に生きる人生ともいえます。
「絶対に乗り越えられる」と確信をもって語る友。「祈れること自体が幸せ」と笑顔で語る友……。多くの同志が、地涌の使命に生きる喜びを体現してくださっています。
私は、仏法の素晴らしさを伝えようと、2010年(平成22年)から「会館御書セミナー」と題し、友人などにも分かりやすい連続講義を、北陸の各会館で200回ほど開催してきました。セミナーを通して、入会された方もいます。
学会の中で、「誓」「師弟不二」に生き抜くことが、どれほど偉大なことなのか。多くの同志の姿を通して、仏法の偉大さを痛感しています。
先日始まった北陸の「誓願拡大月間」を、同志と共に、人間生命の賛歌を響かせながら前進してまいります。

2019年9月9日月曜日

2019.09.09 わが友に贈る

新聞休刊日

窪尼御前御返事 P1481
『されば故入道殿も仏にならせ給うべし、又一人をはするひめ御前もいのちもながくさひわひもありてさる人のむすめなりときこえさせ給うべし、当時もおさなけれども母をかけてすごす女人なれば父の後世をもたすくべし』

【通解】
そのゆえ、故入道殿も成仏されるでしょうし、また一人おられる姫御前は寿命も長く幸福で、さすがあの人の娘よと、評判されるでしょう。姫御前は今も幼いのに孝養をつくされるほどの女人ですから、故入道殿の後世をも助けられるでしょう。

☆総県長会議での原田会長の指導 2019年8月31日
◇「励まし」根本に創価勝利を総仕上げ
◇世界聖教会館完成へ聖教拡大で「11・18」を飾ろう
一、はじめに、27日から九州北部を中心に記録的な大雨が降り、河川の氾濫、大規模浸水、土砂災害など甚大な被害をもたらしました。心よりお見舞いを申し上げます。
九州方面、佐賀総県には対策本部が設置されております。今後も厳重に警戒しながら、連携を密に対応してまいります。私たちは、全会員の無事安穏・一切無事故を真剣に祈ってまいりたいと思います。
一、上半期は、連続勝利で、年間テーマの通り、「創価勝利」の歴史を開くことができました。下半期は、さらに勢いを増して、創価勝利の総仕上げをしてまいりたい。
ただ今は青年部各部に、新時代の新たなリーダーが誕生しました。
いよいよ「創価学会 世界聖教会館」の完成が近づいています。信濃町駅前に建設中の「総合案内センター」には、英語の「SOKA GAKKAI」の文字が鮮やかに現れました。「創価宝光会館」も明年の完成を目指して、着実に建設が進んでおります。
さらに、牧口先生生誕の地である新潟県柏崎市に誕生する「牧口記念墓地公園」も、間もなく待望の開園を迎えます。私たちは、新時代の宝城建設の槌音とともに清新な息吹で下半期を出発し、創立90周年への歩みを進めてまいりたい。
一、この夏の全国最高協議会では、明2020年の「池田先生の会長就任60周年」の「5・3」、栄光の創立90周年の「11・18」という大きな佳節を目指して、拡大の大波を起こそうと決意し合いました。
その第一歩は、「世界聖教会館」がオープンする本年の「11・18」に向けての聖教拡大です。
池田先生は、先日の随筆で入信記念日の「8・24」が「聖教新聞創刊原点の日」であることに触れ、「世界聖教会館の完成に当たり、恩師の悲願の通り、日本中、世界中に、我らの聖教の光をいやまして広げていきたいと、強盛に祈念している」と、深い思いを書き残してくださいました。
私たちは、先生の心をわが心として、世界聖教会館の完成を、聖教新聞の拡大で祝賀してまいりたい。
上半期は、地元の人脈に、全国の人脈にと、大きく仏縁を広げることができました。その仏縁を、聖教新聞を通し、PR版も大いに活用して、より深く強く、育てていきたい。
そして何よりも、「聖教拡大に挑戦する方」を増やしていきたい。「仏は文字に依って衆生を度し給うなり」(御書153ページ)の御聖訓の通り、「人を救う文字」を広める聖教の拡大に、功徳は厳然です。
皆で励まし、皆で聖教を読み合いながら、聖教拡大を楽しく、朗らかに進めてまいりたい。

インスタグラム活用
一、併せて、インスタグラムの登録推進についても話がありました。今やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の影響力は、テレビやラジオもしのぐといわれる時代になり、情報発信のツールとして、無視できない存在になっています。
そこで創価学会としても種々、検討を重ね、SNSでの情報発信を強化し、学会への理解と共感を大きく広げゆく取り組みを、積極的に推進していくことになりました。その先駆けとして、インスタグラムについて、創価学会の公式チャンネルの活用を呼び掛けてまいりたい。
世界広布の伸展を肌感覚で感じられる動画や、創価学会のさまざまな平和・文化・教育運動の動きを臨場感をもって見ることができ、大変に便利です。
思えば、聖教新聞の発刊を戸田先生と池田先生が語り合われたのは、1950年(昭和25年)の8月24日。それを実現されたのは翌年の4月20日、戸田先生が会長に就任される直前、会員数もまだ数千人という時代でありました。
「一つの新聞をもっているということは、実に、すごい力をもつことだ。学会も、いつか、なるべく早い時期に新聞をもたなければいけない」。それは、まさに戦後日本社会における、新聞のもつ社会的影響力の大きさを見通されての先見の明でありました。
社会の変化に的確に対応し、広布前進の力にしていく。これは、いつの時代にも変わらぬ重要な課題であります。
その意味からも、SNSの活用は、今後の学会理解を進める上で、非常に重要な取り組みとなりますので、ぜひとも推進をよろしくお願い致します。

激励に心を込めて
一、広布部員の申し込みが始まりました。年末の振り込みまでの間、リーダーは絶対無事故を真剣に祈るとともに、広布部員となって福徳を大きく積みゆく方が増えるように、温かな、こまやかな励ましを送ってまいりたい。
また10月には、昨年、好評を博した「SOKAキッズフェスタ」の第2回が開催されます。信心の継承が、広布の未来を開くカギであることは言うまでもありません。キッズフェスタや七五三勤行会も活用し、宝の未来部・未就学世代のお子さんがいる家庭を応援してまいりたい。
下半期は、さまざまな活動がありますが、改めて確認すれば、その根本は「心通う」「同志を思う」こまやかな激励です。
一つ一つの活動、毎回の会合、一人一人への激励に、リーダーがどれだけ「心」を込め、「魂」を入れられるのか。一人一人の家庭や仕事の状況に配慮し、相手の言葉に耳を傾けることができるのか。
その上で、殻を破れるよう、信心の確信あふれる励ましの声を掛けられるのか。相手の仏性に真剣に語り掛ける時、必ず思いは伝わります。
どれだけ苦難に打ち勝った方が増えたか。幸福になった方が増えたか。功徳を積んだ方が増えたのか。この点を肝に銘じて、激励に当たってまいりたい。
この夏の全国最高協議会で先生は、「いかなる強敵からも、正義の和合僧を厳然と護り抜いていくのが、法華経の兵法である」とご指導くださいました。強き信心で会員を守ることこそ、リーダーの責務です。
全リーダーが、一切の活動の根本は「訪問・激励、温かな励ましにあり」と心を定め、「励まし週間」をはじめとして、訪問・激励に全力を挙げながら、麗しき創価の世界を守り、広げていきたい。
一、『世界広布の大道 小説「新・人間革命」に学ぶ�』が発刊されました。完結から1年、「信心の教科書」「未来を照らす明鏡」「師匠との対話の扉」である小説『新・人間革命』の研さんを根本に、あらゆる活動を進めてまいりたい。
大変にうれしいことに、この夏、先生は埼玉、長野の研修道場に足を運ばれ、励ましを送ってくださいました。先生の入信72周年を祝うかのように、海外から先生への顕彰も相次ぎました。お元気な先生と共に、広布に勇んで戦える。これ以上の喜びはありません。
「よき弟子をもつときんば師弟・仏果にいたり・あしき弟子をたくはひぬれば師弟・地獄にをつといへり、師弟相違せばなに事も成べからず」(御書900ページ)——池田先生が最高協議会でも確認してくださった、この御金言を生命に刻み、先生の会長就任60周年、学会創立90周年の明年へ、池田門下の一人一人が「よき弟子」として戦い抜いてまいりたい。
師匠の構想を断じて実現し、必ずや喜んでいただく。その一念が定まれば、必ず拡大はできる。聖教の拡大も、人材の拡大も確実に進みます。それが師弟共戦であります。
下半期出発の本部幹部会は、壮年部幹部会の意義も込めて開催されます。先生から「私と最も長く、今世の人生を共にしてきた、わが戦友の壮年部よ!」とまで言っていただいた壮年部が、師弟共戦の模範を示してまいりたい。
そして各部一体・異体同心の団結で、先生と呼吸を合わせた師弟不二の戦いで、"創価勝利の年"の総仕上げへ勇躍、前進していこうではありませんか(拍手)。

◎皆さん、台風の影響は大丈夫ですか?
電車動いてない → 仕事に行けない → 休むっきゃないでしょ(^^♪

2019年9月8日日曜日

2019.09.08 わが友に贈る

◇今週のことば
あの友も、この友も
「さながら宝塔」なり。
最前線に足を運び
心に響く励ましを!
苦楽を共に一歩前進。
2019年9月8日

法華証明抄 P1587
『上下万人にあるいはいさめ或はをどし候いつるについに捨つる心なくて候へばすでに仏になるべしと見へ候へば天魔外道が病をつけてをどさんと心み候か命はかぎりある事なりすこしもをどろく事なかれ』

【通解】
上下万人から諫められたり、脅されたりしながらも、ついに信仰を捨てる心がなく、もはや成仏しそうになったので、天魔・外道が病気にさせて脅そうとしているのであろう。命にはかぎりがあるものだから、少しも驚いてはならない。

〈寸鉄〉 2019年9月8日
『新・人間革命』は読むほどに人生が深まる—識者完結から1年。研鑽益々
読者はじめ献身の同志ありて世界聖教会館、竣工。感謝胸に紙面充実さらに
「仏は文字に依って衆生を度し給う」御書。本紙拡大に走る尊き友に幸薫れ
沖縄で不戦会議。恩師の平和の叫びは後継の心に明々と。原水禁宣言の日
入浴による血行促進は夏の疲労回復に効果的と。賢く工夫を。健康のため

☆創立90周年へ新たな船出! 世界広布新時代第42回本部幹部会・全国壮年部幹部会
◇池田先生が祝福のメッセージ"我らは人間主義の究極の連帯"
◇原田会長、永石婦人部長がSGI青年研修会の友と出席
「世界広布新時代第42回本部幹部会」が8月31日午後、横浜市鶴見区の神奈川池田記念講堂で開催された。8・24「壮年部の日」を記念する全国壮年部幹部会、SGI(創価学会インタナショナル)青年研修会の意義を込めたもの。これには原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長が各部の代表、研修会で来日した65カ国・地域270人の求道の友と出席した。池田大作先生はメッセージ(3面に掲載)を贈り、深い求道の心で集い来た世界の地涌のリーダーをたたえ、青年部、未来部の希望みなぎる新出発を心から祝福。人間主義の究極の連帯を、国も民族も世代も超えて築き上げてきたのが、我らの創価の世界であると述べつつ、人類を結び高めゆく「正義」と「共戦」の大航海へ新たな船出をと呼び掛けた。(2・3面に関連記事。全国中継は今月5日から8日〈中継の会場と時間は各県・区で決定〉)

本年後半戦への号砲を鳴らす本部幹部会。
開会前、とりわけ足取り軽く会場に向かうメンバーたちがいた。世界五大州の各国・各地から来日した、若人270人である。
一人一人が、自身の課題に立ち向かいつつ対話拡大に挑戦。この9月8日で連載完結一年となる小説『新・人間革命』を研さんし、創価の"精神の正史"を命に刻んできた。
マレーシアの男子部の友は「弘教を実らせ、歓喜の姿で参加することができました。広布のバトンを継ぎ、新時代を開くのは、我ら青年です! 世界の池田門下と手を携え、人間主義の連帯をさらに広げていきたい」(林錦添さん、圏男子部長)と。
南アフリカの華陽の友は「池田先生が世界広布を展望された神奈川に来ることができ、感無量です。師弟の心を地元メンバーに伝えていきます!」(エリエル・ユンさん、女子地区リーダー)と笑顔で語った。
神奈川池田記念講堂が立つ横浜・鶴見は、学会草創からの師弟有縁の天地である。
聖教新聞創刊号(1951年4月20日)に躍った「聖火鶴見に炎上」の見出し。池田先生はその数年前から、若き開拓の闘士として、しばしば鶴見の地を訪れた。

◇世界の青年リーダーと「11・18」へ
◇希望みなぎる本部幹部会
そして池田先生は、恩師・戸田城聖先生の事業の難局を打開すべく、一人奔走しながら、愛する同志を励まし抜いた。勇気と希望の炎を、大きく広げたのである。
池田先生は幹部会に寄せたメッセージの中で、鶴見の同志と共に広布に駆けた思い出を述懐。こうした草創の友、その後継の一家が見事な実証を示している事実を通じて、「信心という『羅針盤』を持ち通した人生の航路が、いかに素晴らしい福徳と和楽と栄光に包まれていくか」と大確信で訴えた。
さらに先生は、40年前、神奈川文化会館から船出した反転攻勢の旅路が、時代を変え、誰も想像し得なかった世界宗教の凱歌を轟かせていると力説した。
命を削る池田先生の大闘争、その誓いに応えた同志との共戦によって、人間主義の連帯は今、世界中に勢いよく広がり、後継の池田門下が二陣三陣と立ち上がっている。
幹部会の冒頭を飾ったのは、"未来っ子"たちによる合唱だった。神奈川銀河少年少女合唱団がステージへ。
曲目は、池田先生の長編詩に曲を付けた、「正義の旗 平和の心」。

♪詩人は
海を見ていた
埠頭に立って
夜明けを待った……

熱い思いを歌に託す少年。瞳を輝かせて歌う少女。美しいハーモニーに、会場の参加者はスタンディングオベーションで応える。
次に、欧州各国から来日した全55人が壇上へ。同合唱団と共に、欧州青年部の愛唱歌「欧州の青年よ 光り輝け!」を歌う。

♪We are One,
    one, one Europe
We are One Europe
    with Sensei……
(欧州は一つ、
   一つ、一つ
欧州は一つ、
 先生と共に……)

軽快なビートに合わせ、共に、人さし指を突き上げて歌う欧州青年部と未来部の友。
世界広布の新時代を象徴する一幕に、会場のボルテージは最高潮に——。圧巻のステージが終わると、嵐のような大喝采が、しばし鳴りやまなかった。
合唱などの後、池田主任副会長が池田先生のメッセージを紹介。
次いで、新任の西方男子部長が、破邪顕正の魂を胸に、圧倒的な拡大の歴史を開きゆく決意を披歴した。
スペインのヨシコ・ソサ・スギサワ青年部長は「魂の独立」(1991年11月28日)から27年余の時を経た今、同国の正義の陣列が70倍に発展した喜びを報告。静岡の村尾耕吾さん(区副総合長)は、強き祈りを根本に病魔に立ち向かいながら、聖教の購読推進に挑む模様を語った。
原田会長は冒頭、九州北部を中心とした記録的大雨で被災された方々に、心からのお見舞いを述べた。
次に、第1回の8・24「壮年部の日」記念の集い(76年)で、先生が"私と共に「人間革命の歌」を歌いながら人生の総仕上げを"との言葉を贈った史実に言及。壮年部はこの後半戦、どこまでも師と共に、わが地域に、人間革命の希望の太陽を昇らせていこうと訴えた。さらに、明2020年が、先生の第3代会長就任60周年、学会創立90周年となることを確認。大佳節を飾るべく、その第一歩として、「世界聖教会館」が完成する本年の「11・18」を、聖教の拡大で祝賀していくことを呼び掛けた。
続いて、1993年4月の本部幹部会での池田先生のスピーチ映像を視聴。最後に全員で、学会歌「誓いの青年よ」を大合唱した。
さあ、人類を結び高めゆく「正義」「共戦」の大航海を! 創立90周年の「11・18」へ、栄光燦たる師弟常勝の新たな旅が始まる。

2019年9月7日土曜日

2019.09.07 わが友に贈る

本物の「誓い」は
明確な「目標」がある。
真剣な「祈り」がある。
賢明な「行動」がある。
そして「勝利」がある。

四恩抄 P937
『是は法華経を弘むるかと思う心の強盛なりしに依つて悪業の衆生に讒言せられてかかる身になりて候へば定て後生の勤にはなりなんと覚え候』

【通解】
法華経を弘めようと思う心が強盛であったことによって、悪業の衆生に讒言されて、このような(=伊豆流罪の)身となったことは、必ず後生のためになるであろう。

〈寸鉄〉 2019年9月7日
「指導とは激励なり」恩師地道な訪問、励ましが躍進の力。さあ友のもとへ
鹿児島の日。大九州の要の同志よ!誉れの天地に広布新時代の人材城築け
「根の弱きは・たうれぬ」御書。青年時代は鍛えの時。信行学を磨く賢者と
世界の若者36%がネットいじめを経験—調査。許さぬ思潮をまず大人から
台風発生のピークは9月前半。備えや声掛けは早めに。油断排し無事故を

☆世界広布新時代第42回本部幹部会への池田先生のメッセージ
◇信心こそ人生の羅針盤
◇御聖訓「生死の大海を渡るべき船なるべし」
一、世界広宣流布の若き指導者の皆さん、65カ国・地域から、ようこそ、お越しくださいました。今回は、実に3分の2に当たる友が初めての来日です。
若い皆さんが一人一人、どれほど深い求道の心で苦労を重ねてこられたことか。福徳は計り知れません。未来への勝利の因が厳然と刻まれました。
皆で改めて、歓迎と讃嘆の大拍手を送ろうではありませんか!(大拍手)
そして、世界の地涌のリーダーたちと明るく賑やかにスクラムを組みながら、我らの青年部、我らの未来部の希望みなぎる新出発、誠におめでとう!(大拍手)
一、今日は、わが壮年部の幹部会でもあり、戸田先生が折伏した、ここ神奈川・鶴見の草創の壮年のことを思い出しておりました。
昭和25年(1950年)の春、戸田先生にお会いした、その壮年は、仕事を尋ねられると、「町工場で船の羅針盤を作り、修理しています」と答えました。
すると先生は「それなら話は早い」とほほ笑まれ、「人生にも羅針盤が必要だ。この信心は人生の羅針盤だよ。必ず幸せの岸に着ける」と対話を進めました。
感激した壮年は、その場で「やります!」と入会を決意したのです。
私も何度もお宅に伺って、ご一家と一緒に学会活動に走りました。
1年後、聖教新聞の第1号で「聖火鶴見に炎上」と讃えられた鶴見支部の誇り高き地区委員(今の地区部長)の一人として、紙面にその名が留められています。
信心という「羅針盤」を持ち通した人生の航路が、いかに素晴らしい福徳と和楽と栄光に包まれていくか。後継のお子さんやお孫さん方まで、見事に証明するご家族が、いずこにも光っていることが、私の何よりの喜びなのです。

◇宿命転換の道
一、御本仏・日蓮大聖人は、四条金吾と共に戦った、同じ東海道の信頼深き壮年門下・椎地四郎へ仰せになられました。
「此の経を一文一句なりとも聴聞して神にそめん人は生死の大海を渡るべき船なるべし」「生死の大海を渡らんことは妙法蓮華経の船にあらずんば・かなふべからず」(御書1448ページ)と。
「生老病死」の苦悩は、誰人たりとも避けることができません。この荒れ狂う大海を、どうすれば乗り越えることができるのか。
大聖人は、生命の尊厳性と永遠性の「哲理」を完璧に明かしてくださいました。そして、いかなる人生の宿命の嵐も、いかなる社会の試練の荒波も、自行化他の題目を唱えて打開し、「常楽我浄」の幸福境涯へ到達しゆく「実践」を示してくださったのであります。その通りに、学会は行学の二道を貫いてきました。
と同時に、大聖人は、共に励まし合い、共に支え合いながら、共々に一生成仏を勝ち開いていく人間主義の究極の連帯を教えてくださっております。
御書を拝すれば、老いたる姑の介護に真心を尽くし、自らの病とも闘い続けている健気な婦人を、こう励まされております。
「尼ごぜんの御所労(=病気)の御事我身一身の上とをもひ候へば昼夜に天に申し候なり」「願くは日月天其の命にかわり給へと申し候なり」(978ページ)
一人の人に寄り添い、その苦しみを我が苦しみとしつつ、日天・月天等、大宇宙に遍満する諸天善神の力用まで揺り動かしながら、宿命の大転換を祈り、尽くしてくださる。これが、御本仏の限りない大慈大悲であられます。
このお心のままに、まさに奇跡ともいうべき人間共和を築き上げてきたのが、我ら創価の世界であります。国も民族も世代も超えた、これほど麗しい世界市民の絆は、他にはどこにもないし、もう二度とつくれないでありましょう。
この地球民族の連帯の大船を、私たちは断固と守り抜き、「歴史を創るは この船たしか」と、さらに多くの地涌の友を招き寄せたいと思うけれども、みんな、どうだろうか!(大拍手)

◇友情の金波
一、学会の歴史は新しい法城の誕生とともに、常に前進の勢いを増し、新しい人材と友情の金波銀波を起こし広げてきました。
40年前、落成したばかりの神奈川文化会館から船出した反転攻勢の旅路は、時代を変え、誰も想像し得なかった世界宗教の凱歌を轟かせています。
そして今この時、待望の世界聖教会館が堂々とそびえ立ったのであります。
奇しくも世界聖教会館は、東京五輪・パラリンピックのメイン会場である新・国立競技場の近くに、時を同じくして完成いたします。今日は、オリンピック発祥の地ギリシャからも代表の友が出席してくれております。本当にありがとう!(大拍手)
人類の平和の祭典の「聖火」は、明年の3月、ギリシャを出発し、復興の意義を込めて我らの東北に到着する予定です。東北の天地から聖火リレーが始まり、日本全国を回って、創価学会総本部の地元にやってくるのです(大拍手)。
「御義口伝」には「今、日蓮と門下が南無妙法蓮華経と唱え奉る時、生死の闇を照らし晴らして、涅槃(=悟り・幸福)の智慧の火が明るく輝くのである」(御書710ページ、通解)と説かれております。
我らは、幸福勝利への智慧の「聖火」であり、人間革命の「羅針盤」である聖教新聞とともに、一人一人の友の心に勇気と希望を贈りながら、人類を結び高めゆく「正義」そして「共戦」の大航海へ、今日ここから新たな船出をしようではありませんか!
このことを、愛する日本、そして世界の青年リーダーと共に誓い合って、私のメッセージといたします。どうか、みんな、健康第一の前進であれ!(大拍手)

2019年9月6日金曜日

2019.09.06 わが友に贈る

「志ざしと申す文字を
心へて仏になり候なり」
今の決意の大きさが
人生の深さを決める。
大理想に生き抜こう!

佐渡御書 P958
『我今度の御勘気は世間の失一分もなし偏に先業の重罪を今生に消して後生の三悪を脱れんずるなるべし』

【通解】
私がこの度受けた処罰には世間における罪は全くない。専ら過去世の業の重罪を今世で消し、後生の三悪道の苦しみを免れるためのものなのである。

〈寸鉄〉 2019年9月6日
妙法の偉力は何ものも遮ることはできない—恩師題目の人に破れぬ壁なし
「軍には大将軍を魂とす」御書。幹部が拡大の一波を!歓喜の万波そこから
北海道胆振東部地震から1年。被災者に継続的な応援を。復興の歩み共に
気候変動で2050年、1億4千万人が難民化と市民の連帯で対策を加速
7月失業率、27年ぶり低水準。誰もが活躍できる社会へ公明よ更に旗振れ

☆勇気の旗高く 池田先生と愛媛 2019年8月30日
◇幸福は心の深さで決まる
池田先生が各地の友に寄せたスピーチや指針などを紹介する「勇気の旗高く」。今回は愛媛県を掲載する。

◇日本一麗しい家族
いにしえより伊予国として栄え、歴史的建造物が数多く現存する愛媛県。1973年(昭和48年)11月11日、池田先生は松山市内での県幹部総会の席上、「日本一麗しい仲の良い愛媛家族」との指針を贈るとともに、愛媛の風土や県民性を語り、友の活躍に期待を寄せた。

愛媛の郷土は「古事記」の「国生み」のくだりに「伊予国は愛比売と謂ひ」と記されているごとく、まことに、麗しい平和なところであります。特に、この松山市の辺りは、額田王が「万葉集」において「熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな」と詠んだ、昔から詩情豊かなところであります。
近くは正岡子規、夏目漱石が起こした新派俳句の都であり、また、学問の盛んなところでもあります。

よい意味の従順で勤勉で、勇敢で、そのうえ情がこまやかであるとされているようであります。どうかそれらの特性をより以上信心で磨いて、また崩さないようにして、立派な所願満足の人生を完成していってほしい。
"愛媛の同志をごらんなさい"といわれるようになっていただきたいのであります。
そして、ますますこの麗しいよい郷土を、皆さん方の力で守り築いてください。

◇「真剣」が壁を破る
「聖教の四国」と呼ばれるほど、機関紙の購読推進において全国をけん引してきた四国。この伝統は、愛媛の同志を先頭に築かれた。73年(同48年)5月、聖教拡大で師恩に応えようと懸命に対話に走り、同年10月には8000部を超える拡大を達成。翌月、師匠を愛媛に迎えた。先生は、愛媛の友の奮闘を随筆につづった。

「聖教新聞」は、戸田先生が、「日本中、世界中の人に読ませたい!」と念願されていた新聞である。
"よし、私たちは、愛媛中の人々が「聖教新聞」を読む時代をつくってみせる!"

「創価学会の新聞か!」と取りつく島もなく、断られることもあった。「だめだ、だめだ」と厳戒な警備さながら追い返されたことも多かった。しかし、「勇気」の愛媛のわが同志は、絶対に挫けなかった。

わが友は、あの堅固な松山の城を見つめながら走った。そしてミカン畑が広がる地域にも、さらには瀬戸内の島々や山間の村々も駆け巡った。
愛媛の津々浦々で、学会の正義を訴える声が、勇気凜々と響き渡っていった。
真剣な心が、友をつくる。
真剣な行動が、厚い壁を打ち破る。
そこから、人々の心が動いた。時代が動いた。いな、動かしたのだ!

◇題目一筋の人に
第1次宗門事件の渦中の79年(同54年)4月、先生は第3代会長を辞任。"先生が来られないのなら、私たちが行こう"と、愛媛をはじめ四国の友は翌年1月、大型客船「さんふらわあ7」号で神奈川文化会館にいる師のもとへ。愛媛の同志は同年5月にも海を渡った。その折、先生は神奈川での交歓の集いに出席し、次のように語った。

御本尊に題目をあげる力に勝るものはない。この題目を唱え、広めていく地涌の菩薩の皆さんは、一切の根本法に則っているがゆえに、誰人より尊く、幸せであり、人間王者といってよい。この題目一筋に生き抜く人にかなうものはない。誰よりも偉大な法則に則った人生を生きることができるのである。これこそ最高の人生なのである。

虚像の人生の人は弱い。信仰の大地に根を張った庶民の力は強い。我が創価学会の強みは、無名の庶民が題目を唱え、連帯し、広宣流布の大願に進んでいるところにある。

一声の題目が、全宇宙に響き渡り、先祖代々に妙法の功徳が回向されるような決意で、また、自身の根本的な宿命転換の原動力となり、親族、全支部員にもその波動を与えていくとの確信をもって題目を唱えていただきたい。

◇一軒また一軒と
85年(同60年)、先生は2月と4月の2度、愛媛を訪問。2月4日には、悪侶の迫害と戦った大洲市へ。南予圏の合同地区部長会に出席し、不退転の同志の勝利をたたえた。

"仏法は勝負"である。仏と魔との戦いであるが、皆さんは信心で勝った。まぎれもなく勝利したのである。

「ただ心こそ大切なれ」(御書1192ページ)と日蓮大聖人は仰せである。「心」とは「信心の心」である。御本尊を根本として、信じ、行じゆく「信心の心」が、どうであるかが大事なのである。
信心は、一生成仏つまり幸せになるための信心である。御書にも、理解はできても信心なき「有解無信」の人は「成仏すべからず」と説かれている。逆に理解はできなくても信強き「有信無解」の人は「成仏すべし」と仰せである。
つまり、学歴、才能の違いも、貧富の差も、信心における幸・不幸とは無関係なのである。御本尊を信じ、南無しゆく心の深さこそが、幸・不幸の岐路を決める要諦となることを知っていただきたい。
地区部長会の後、先生は市内の功労者宅へ。くしくも会長辞任後、500軒目となる家庭訪問だった。その時の思いが、随筆にしたためられている。

五百軒目は、坊主の迫害に耐え抜いた愛媛の勇者の家であった。一九八五年(昭和六十年)の寒い二月のことである。その後も、全国各地、また世界を回るなかで、寸暇を惜しんで、広宣流布の尊き同志のお宅を訪問させていただいている。
一軒また一軒と数が増えるにつれ、自分の家族も増えるような思いであった。
苦労して個人指導、家庭指導に歩けば、その分だけ、人間としての厚みがまし、豊かな境涯になれるものだ。
やはり、一軒また一軒と家庭まで足を運び、語り合わなければ、その人の苦しみも、その人の本当の悩みもわからない。すなわち、その人の人生と使命と未来への希望を与えることができない。

会長辞任の直後、地道な家庭訪問から闘争を開始し、今や学会の民衆のスクラムは、世界をも結ぶまでになった。
一人を味方にできない人は、世界を味方にできない。
一つの家庭の幸福に尽くせない人は、人類の幸福に貢献できない。

明年の5月3日は、池田先生の会長就任60周年。愛媛初の支部となる松山支部の結成60周年でもある。愛媛の友は、さらなる弘教・人材の拡大で"師弟共戦の60周年"を荘厳する。

2019年9月5日木曜日

2019.09.05 わが友に贈る

「信」は「理」を求め
「理」は「信」を深める。
実践の教学こそ
学会の誉れの伝統だ。
行学の二道に励もう!

一念三千法門 P415
『此の娑婆世界は耳根得道の国なり以前に申す如く当知身土と云云、一切衆生の身に百界千如三千世間を納むる謂を明が故に是を耳に触るる一切衆生は功徳を得る衆生なり』

【通解】
この現実社会は耳で仏法を聞いて成仏する国土なのです。前にも述べたように「当(まさ)に知るべし身土は一念三千なることを」といって、法華経はあらゆる衆生の身に百界、千如、三千世間をおさめるとの意味を明らかにしているので、この法門を耳にした全ての人々は、かならず功徳を得るのです。

〈寸鉄〉 2019年9月5日
新潟の牧口記念墓地公園が竣工。永遠に創価三代と共に。妙法の絆、三世に
本部幹部会の中継行事。さあ栄光の「11・18」へ!一人一人の拡大で祝賀を
婦人部・白ゆり合唱団の結成の日。希望の歌声で広布は前進。献身に感謝
自分がしたいことをまずこうすると決めよ—恩師決めて祈る。勝利の鉄則
何とかなる—これ災害で逃げ遅れる人の心理と。甘く見るな!教訓忘れず

☆御書と歩む� 第87回 挑戦こそ青年の特権なり
『とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ、殿一人にかぎるべからず・信心をすすめ給いて過去の父母等をすくわせ給へ』(上野殿御返事、1557ページ)

◇通解
ともかくも、法華経に身をまかせて信じていきなさい。あなた一人が信じるだけでなく、信心をすすめて、過去の父母をはじめ一切衆生を救っていきなさい。

◇同志への指針
日蓮仏法は、地涌の若人が輝き光る旭日の仏法だ。最極の信仰に生きゆく最極の青春の道が明確に示されている。
御本仏が、世界の青年部の目覚ましい活躍を何より喜んでくださるに違いない。
若き情熱の対話こそ、仏法拡大の生命線である。語った分、仏縁が結ばれ、幸の連帯が広がる。挑戦こそ青年の特権だ。生き生きと朗らかに行学の錬磨を!

2019年9月4日水曜日

2019.09.04 わが友に贈る

創価学会は「学ぶ会」。
御書を繙き 良書を読み
友の声に耳を傾けよう!
飽くなき求道心が
無限の未来を拓く!

法華初心成仏抄 P550
『妙法の五字を弘め給はん智者をばいかに賎くとも上行菩薩の化身か又釈迦如来の御使かと思うべし』

【通解】
妙法蓮華経の五字を弘められる智者に対しては、いかに賎しくても、上行菩薩の化身か、または釈迦如来の御使いかと思うべきである。

〈寸鉄〉 2019年9月4日
人々の幸せのために奔走する創価の女性を心から尊敬—博士。希望の太陽
会館守る会、宝城会の友の献身に大感謝!偉大な陰徳に無量の陽報は燦然
確信している事があるなら声に出して語れ—哲人いざ勇気即慈悲の対話へ
東京・青梅青年部の日。師弟の天地から拡大戦を新たな勝利の峰へ魁頼む
夕暮れ時に事故多し。日没が早まる季節、反射材の活用等で対策がっちり

☆御書と歩む� 第86回 断じて宿命転換の実証を
『日蓮悲母をいのりて候しかば現身に病をいやすのみならず四箇年の寿命をのべたり、今女人の御身として病を身にうけさせ給う・心みに法華経の信心を立てて御らむあるべし』(可延定業書、985ページ)

◇通解
私(日蓮)が、わが母のことを祈ったところ、生きているうちに病を治しただけではなく、寿命を4年延ばしたのである。あなた(富木尼)は今、女性の身で病になられた。試みに、法華経の信心を奮い起こしてご覧なさい。

◇同志への指針
病と闘う全ての女性門下への励ましと拝される。
妙法の蘇生の力は計り知れない。医療を最大に生かしながら、宿業さえ転換し、寿命をも延ばせるのだ。
弱気になれば、御本仏が悲しまれる。大確信の一念で病魔に立ち向かうのだ。
題目の師子吼は、わが色心に具わる"薬王菩薩の力用"を発動させる。使命光る健康長寿の希望劇を強く聡明に!

2019年9月3日火曜日

2019.09.03 わが友に贈る

「たすくる者
強ければたうれず」
一対一のつながりが
学会の強さの根幹だ。
悩める友に励ましを!

四条金吾殿御返事 P1186
『貴辺も又かくのごとく敵はねらふらめども法華経の御信心強盛なれば大難もかねて消え候か、是につけても能く能く御信心あるべし』

【通解】
あなたもまた、この故事のように、敵は狙っているのだろうが、法華経の信心が強盛であるので、大難も、事の起こる前に消えたのであろうか。これにつけても、よくよく信心に励んでいきなさい。

〈寸鉄〉 2019年9月3日
「妙とは蘇生の義なり」御書。生まれ変わった心で!拡大の波をここから
「スポーツ部」発足の日。使命の舞台で勝ち捲れ!君の活躍を全同志が応援
困難を避けるような弱虫に何ができるか—恩師。挑戦また挑戦が創価の道
楽観的な人ほど長生き—研究。信仰は希望の源泉。不屈の祈りで健康長寿に
新学期は子どもの心身が不安定になりやすい時期と。些細な変化見逃さず

☆ペルナンブコ農工連邦大学「名誉博士号」授与式から 池田先生の謝辞(代読) 2019年8月29日
人類の未来を希望で照らしゆけ! 南十字星のごとく
一人の心に光を灯すことから壮大なる価値創造が始まる
同じ星で生きる"地球人"の自覚で連帯を

一、今、私の心に、懐かしく蘇る声の響きがあります。貴国の偉大な人権の闘士であられた、ブラジル文学アカデミーのアタイデ総裁が、ご自身の生まれ故郷に誇りを込めて語ってくださった一言であります。
すなわち、「私はペルナンブコ州カルアル市で生まれました。大西洋に突き出した、ブラジルの角にあたる部分です」と。
まさしく、貴・ペルナンブコ州をはじめ、ブラジル北東部は、きら星のごとく幾多の逸材を生み出してきた黄金の人材の角であります。このブラジル北東部を力強くリードされる諸大学が一堂に会され、「人類益のための高等教育」を志向する国際会議の開催、誠におめでとうございます。この誉れのネットワークに、わが創価大学が連なることができ、これほどの光栄はございません。
一、私にとりまして、きょう8月24日は、第2次世界大戦の終戦より2年後の1947年、不世出の大教育者であった戸田城聖先生の弟子として、平和建設へのロマンの旅路に第一歩を踏み出した日であります。
恩師は、創価教育の創始者である牧口常三郎先生と共に、日本の軍部政府の横暴に抵抗し、2年間の投獄を勝ち越えました。師弟の出発より72年となる本日、貴・ペルナンブコ農工連邦大学より拝受しました最高の知性の宝冠を、私は、貴国をこよなく敬愛してやまなかった恩師に、謹んで捧げさせていただきたいのであります。
とともに、8月24日は、恩師の事業が最も苦境にあった1950年に、民衆の言論紙・聖教新聞の創刊を、師弟して構想した原点の日でもあります。今、皆様方にも愛読いただいているブラジル・セイキョウは宝の姉妹紙です。
その意味からも、平和と人道の言論闘争の同志たる、信頼してやまぬブラジルSGIの友たちと、本日の喜びを、私は共々に分かち合わせていただきたいと願っております。
なお、まもなく東京に完成いたします世界聖教会館の建物の要所要所にも、深き連帯の心から、ブラジル産の御影石が使われておりますことを、申し添えさせていただきます。
幾重にも意義深き式典を挙行してくださった先生方のご厚情に、重ねて心より御礼を申し上げます。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

◇自由の電源地 ペルナンブコ
一、ここで私たちは、創立の原点から100年以上の歴史を刻む貴・ペルナンブコ農工連邦大学の誇り高い歩みに学びつつ、北東部地域の諸大学と創価教育が共有する「人類益のための価値創造の光」を、3点にわたって確認したいと思います。
第一に、「慈愛と情熱の貢献の光」です。
わが憧れの港湾都市、ここレシフェ出身である、ブラジルの教育の父パウロ・フレイレ先生は宣言されました。「教育は人間を変える。そして人間こそが世界を変えるのだ」と。
人類益のための壮大な価値創造も、一人の人間の心に光を灯すことから出発します。
貴大学の淵源は、1912年に開学した高等農業・獣医学校にあります。人間愛に満ちた先人たちが築いた小さな農学校から、地域の宝というべき、その歩みは始まりました。
相次ぐ干ばつなど、多くの試練と戦うペルナンブコは、歴史上、自由と民権の電源地としても有名です。この民衆のためという伝統を体現する貢献のリーダーを、貴大学は一貫して育んでこられました。
この、貴大学に漲る"人間主義の教育で地域社会に寄与する"との伝統の精神を担い立ち、次の50年、100年へ、卓越した指揮を執られているのが、セナ総長であられます(大拍手)。
総長ご自身が、技術的支援を受けられない小規模な畜産農家を何としても助けたい、との信念から乳製品研究の道を開かれた、誉れの卒業生なのであります。
総長は学生に対し、慈母のごとく一人一人を慈しみ、励まされ、「卒業証書」を渡される際には「倫理、尊敬、思いやり、他者への責任と貢献を忘れない専門家たれ」と言葉を加えられると伺っております。
私が大切にしている、フレイレ先生の信条があります。「教育者は、自身が教育した一人一人の中で永遠に残るのだ」。ここにこそ人間教育者の無上の歓喜があり、不滅の栄光があります。目先の毀誉褒貶など、問題ではありません。
青年を愛し、民衆に尽くし、地域を守り抜く、慈愛と情熱の貢献の光を、私たちはさらに赫々と輝かせていきたいと思うのであります。

◇困難を打ち破る不屈の負けじ魂
一、二点目に「困難を打ち破る英知の光」であります。
貴大学の紋章には、「学問の種を蒔く」という意義のもと、大地を踏みしめつつも、毅然と頭を上げ、天座に輝く南十字星を見つめながら「種を蒔く人」の姿が描かれています。
これこそ、ここ北東部が育んだ文豪アマード先生が「開放的で、人生の過酷さに不屈の負けじ魂を持ち、機敏さと想像力と強固な意志そのもの」(ジョルジ・アマード著『老練な船乗りたち』高橋都彦訳、水声社)と自負された北東部の民衆の象徴でありましょう。
私がブラジルSGIの宝友と命に刻んできた大先哲の金言には、「いまだこりず候法華経は種の如く仏はうへての如く衆生は田の如くなり」(御書1056ページ)とあります。
何があっても「いまだこりず候」と、一人一人の心の大地に「勇気の種」を蒔き続けていく以外にありません。ほかの何ものでもない、この不屈の負けじ魂から、困難を打ち破る英知の光を強め広げていけるのではないでしょうか。

◇"我々"こそが未来開く主体者
一、そして三点目に、「共に栄えゆく調和と連帯の光」であります。
貴大学は「農業」という基盤、そして「地域」という大地に足場を置きつつ、森林や生物の保全、環境科学にと、地球的課題を見据えた研究・教育体制を築き、幅広い人材を育成されています。
思えば、誰も置き去りにしない「持続可能な開発目標(SDGs)」が提唱されたのは、2012年に貴国のリオデジャネイロで開催された会議(リオ+20)でありました。そして、2015年に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で、実に約170回にもわたり、繰り返される言葉があります。
それは「我々」です。ほかの誰でもない、持続可能な未来を作り出す主体者は今ここにいる「私」と、あなたという"私"であることを呼び掛けているのです。
「我々は皆、同じ青き星で生きている地球人である」と、一人一人が強い自覚と責任感をもって連帯し、英知を結集していくことが、どれほど重要であるか。その見事なモデルを、今回の会議は人類に示されていると、私は声を大にして讃えたいのであります(大拍手)。
一、アタイデ総裁が、私との対談集で、まさに遺言として語られた言葉があります。
「今後も乗り越えられないと思える困難が起こってくるでしょう。しかし、正義の精神と、至高なる存在への愛があれば、克服できないものはありません」と。
貴国の国旗にも輝く南十字星は、全88の星座の中で最も小さいにもかかわらず、人類の限りない希望の指標と仰がれてきました。
きょうよりは、先生方とさらに固く手を携え、南十字星さながら共に栄えゆく調和と連帯の光で、人類の未来を照らし晴らしていくことをお誓い申し上げ、御礼とさせていただきます。
最後に、尊敬する諸先生方のご健勝と、偉大な使命光る各大学の益々の大発展を、心よりお祈り申し上げます。
ムイト・オブリガード!(ポルトガル語で「大変に、ありがとうございました!」)(大拍手)

2019年9月2日月曜日

2019.09.02 わが友に贈る

◇今週のことば
創価の青年の情熱こそ
世界を蘇生させる力だ。
「我もいたし
人をも教化候へ」
生き生きと仏法を語れ!
2019年9月2日

教行証御書 P1282
『此の法華経の本門の肝心妙法蓮華経は三世の諸仏の万行万善の功徳を集めて五字と為せり、此の五字の内に豈万戒の功徳を納めざらんや』

【通解】
法華経本門の肝心である、この妙法蓮華経は、過去・現在・未来すべての諸仏の、あらゆる修行、あらゆる善行の功徳を集めて五字としたものである。
この五字の中に、どうしてあらゆる戒の功徳を納めないことがあろうか。

〈寸鉄〉 2019年9月2日
東海道でSGI交流交歓会。我らは永遠に師と共に!共戦の心は世界共通
会長の思想こそ人間主義の時代を築く規範—総長後継の勇気の対話で拡大
「九界の一人を仏になせば一切衆生・皆仏に」御書目前の一人の励ましから
9月は「食生活改善普及運動」。健康の要ここに。賢く見直し夏バテを克服
AI用いて詐欺電話検知する実験と。一方、手口も巧妙化。油断禁物が第一

☆地域を歩く 愛知・長久手市 2019年8月22日
◇"日本一若い街"で
愛知県には、住民の平均年齢が38・6歳という"日本一若い街"がある(全国平均は46・4歳)。
名古屋市と豊田市の間に位置する長久手市だ。
かつては田園地域だったが、2006年、「日本国際博覧会」の会場跡地に「愛・地球博記念公園」が開設し、その後、市の主要道路である「グリーンロード」沿いに、大型商業施設が次々とオープンした。
市内には、県立大学、県立芸術大学、愛知医科大学など数々の大学キャンパスがあるほか、コンサートホールを備えた「長久手市文化の家」など、さまざまな文化・教育施設が。市外からも、たくさんの子どもたちが課外授業でやって来るという。
近年は、多くのファミリー層が移住しており、この30年で、人口は約2倍の5万9000人に増加した。
現在、市が力を注ぐのは、子育てを軸にした"住民主体"の街づくり。市内にある小学校の各校区で「地域共生ステーション」の設置が進み、地域の課題を巡る話し合いや交流会が行われている。
新しい住民が増える中で、一人一人の自治に対する「主体者意識」と「共同意識」をどう育むか——ここに長久手が挑む課題がある。
この地で、14年にわたり交通指導員を務めてきた川本秋子さん(支部婦人部長)は朗らかに言う。
「昔も今も、学会員は地域愛にあふれています。子どもの教育支援や防災・防犯など、さまざまな地域貢献の活動に率先しています」

◇皆が街づくりの主体者 後継の育成が明日を創る
川本さんが交通指導員となった背景には、義理の両親である末雄さん(地区幹事)・奎子さん(故人)の、長年にわたる地域貢献の足跡がある。
市内に、小学生が登下校で使う「地下道」がある。中は暗くゴミが散乱していた。義理の両親は、よくホウキとチリトリを持って黙々と清掃に励んだ。
「埃まみれになった服を、2人はいつも笑顔ではたき合っていました」と振り返る川本さん。現在、義理の両親の地域を思う心を継ぎ、この地下道の出口でも交通指導を行っている。
長久手では、他にも交通指導員を務める婦人部メンバーが多く、共に交通安全教室の企画・運営などを担ってきた。
これまで関わった子どもたちの中には、中学生、高校生になっても、「お久しぶりです」「あの時は、ありがとうございました」と声を掛けてくれる人もいる。
「大人の元気は子どもに伝播します」と川本さん。日々、人一倍明るいあいさつで、子どもたちの成長を見守っている。

「つい先日、名古屋の大学で防災の講習を受けてきたところです」。そう意気軒高に語るのは、防災・防犯の"エキスパート"として信頼を集める市橋洋子さん(地区副婦人部長)だ。
これまで、「地域赤十字奉仕団」の市の責任者として約20年、応急処置の訓練を推進したほか、「防災コーディネーター」として講習会を開催。さらに、市内の小学校区のパトロール連合の代表を10年以上務めている。
日頃から、近所を回りパトロール。顔見知りの高齢者が暮らす家の前では、「お元気ですか?」と積極的に声を掛け、安否を確認する。
長年のボランティア人生の中では、人と意見が合わず、心ない言葉を浴びせられることもあった。そのたびに池田先生の指導をひもといた。
「誰にでも"人のために生きよう"という気持ちがあります。その慈悲の心を引き出す挑戦がボランティア活動だと、先生の言葉から学び、忍耐強く取り組んできました」
現在は、月に一度、小学校区の関係者が防災・防犯の課題を話し合う会議にも出席。持ち前の笑顔で、皆の意見をまとめる"パイプ役"になっている。
「"自分の身は自分で守る"のは当然ですが、"皆の身を地域で守る"という意識を広げていけるよう努力します」

優雅なクラシック音楽が流れる、リラクゼーションバーバー「髪飛(ハッピー)」。
飯田信廣さん(副支部長)・敬子さん(地区婦人部長)夫妻が経営する、開業31年の理容店だ。親子での利用客や、県外から散髪に来る人もいる。
信廣さんは未来部時代、池田先生と初めて出会いを結んだ。
先生は「一丈のほりを・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか」(御書912ページ)との御文を拝し、「コツコツと水の流れるような信心を」と指導。これが生涯の指針の一つになっている。
高校を卒業後、父と同じ理容の道に進み、東京で6年間、修業。その後、「地域の人に愛される場所を」と祈る中、現在の地に自宅兼店舗を建てた。
以来、街も客層も大きく変わる中で、飯田さん夫妻は、水の流れるように、たゆまぬ唱題を貫き、技術とサービスを磨き続けてきた。
現在、信廣さんは中部の理容師団体の責任者の一人。同団体では理容師のコンテストを主催しており、信廣さんは、チラシの制作から、審査結果の取りまとめまで、事務作業の大半を担う。「青年部時代に学会の『文化祭』で培った経験が全部生きています」
2人の娘も、同じく理容師として活躍中。「感謝の心で地域に恩返しを」と、一家で仲良く進む。

「個性を生かす『桜梅桃李』の哲学を胸に、子どもの長所を伸ばせる人になりたい」と語るのは、保育士2年目の杉山あいみさん(女子部部長)だ。
保育実習の時のこと。日々、子どもたちの成長を祈り抜く中で、一人一人の良い所を積極的に見つけ、褒めたたえ、それを家族にも伝えた。すると実習先の先生が、「子どもと向き合う姿勢が素晴らしい」と高く評価してくれた。
自分の心を信心で磨けば磨くほど、子どもたちの新しい一面や可能性に気づけるようになると、強く実感した。
今の勤め先では、国際結婚の家庭の子や、発達障がいがある子など、それぞれに多様な課題がある。そうした中、かけがえのない一人一人の成長を記録し、家族が心から喜ぶ「お便り」を作ろうと、毎晩遅くまで机に向かう。その傍ら、女子部の部長としてメンバーを励ましている。
「池田先生が"人生最後の事業"と言われる教育の仕事に携わることができ、大きな誇りを感じます。どこまでも信心根本に、子どもたちに尽くします」

「子育てに優しい街」と聞いて、4年前に長久手に移住してきた吉野真太郎さん(男子部部長)。
現在、2人の子を育てながら、名古屋を拠点とする航空会社で旅客機の機長として働いている。
幼い頃からパイロットを目指すが、大学時代に採用試験で不合格となった。だが夢を捨てきれず、4年後、再び試験に挑戦。国内外での訓練などを経て、2013年、今の会社で副操縦士となり、16年、ついに機長試験を受ける権利を得た。
試験の直前、池田先生から励ましの言葉が届く。"何としても師の期待にお応えしたい"と必死に題目を唱え、見事、全ての審査を突破。大学卒業から約15年に及んだ試練の逆風を突いて、ついに機長として空へ羽ばたいた。
機長には、あらゆる危険を事前に回避する「緻密さ」や「注意力」が不可欠だ。さらに、整備士や搭乗員らと連携し、適切な手を打つ「全体観」と「コミュニケーション力」なども求められる。
「創価班の薫陶を通し、あらゆる場面で"無事故"を勝ち取るという一念が深まりました。学会活動の中で、機長としての資質が培われたと思います」
吉野さんは、市内で人口増加が最も著しい地域で男子部の部長を務め、日々、子どもを連れてメンバーの訪問・激励に奔走。「家庭、仕事、学会活動と全てに勝つ」との信念が、地域の友の希望となっている。

市内には「長久手古戦場」という史跡がある。
天正12年(1584年)、羽柴(豊臣)秀吉と織田信雄・徳川家康の陣営が戦火を交えた「小牧・長久手の戦い」の主戦場。この戦いで初陣を飾ったのが、家康から厚く信頼された側近・永井直勝である。
学会総本部がある東京・信濃町には、かつて、この直勝を祖とする永井家の下屋敷が広がり、「信濃町」という地名は、徳川家の重臣となった彼の息子・永井信濃守の名に由来する。
かつて池田先生は、こうした史実に触れつつ語っている。
「何事であれ、先人の心を継ぎ、発展させゆく青年ありて、永遠の向上の道は開ける」
「万年の勝利を決定づけることができるかどうかは、ひとえに後継の育成にかかっている」
歴史と未来が交差する長久手——。親から子へ、先輩から後輩へ、地域貢献の心が綿々と受け継がれ、街の明日を創造している。

2019年9月1日日曜日

2019.09.01 わが友に贈る

師弟不二こそ
学会の永遠の魂。
人生勝利の直道なり。
報恩の心を燃やし
共に希望の大前進を!

千日尼御前御返事 P1311
『此の経は女人成仏を手本としてとかれたりと申す』

【通解】
この法華経は、女人成仏を手本として、一切衆生の成仏が説かれている。

〈寸鉄〉 2019年9月1日
「正義」の神奈川で幹部会世界の友と誓いは一つ!さあ平和建設の新航海へ
「日蓮は今時を得たり」御聖訓。勇躍の9月。人々の心を結ぶ対話の旋風を
生命の歓喜こそ幸福の源泉力—恩師。無限の力を湧き出す強き祈りで前進
防災の日。最悪の事態を想定し命を守る—家族や地域で確認し合う機会に
福島の観光客が震災前の98%に。公明よ"最後の一人"の復興まで支援更に

☆大白蓮華2019年9月号 世界市民の言論城ここにあり
日蓮大聖人は、つましい暮らしの中で広宣流布へ真心を尽くす王日女という女性を讃え、仰せになられた。
「法華経の一字は大地の如し万物を出生す、一字は大海の如し衆流を納む・一字は日月の如し四天下を照す、此の一字変じて仏となる」(P1263)
衆生の一人一人を救わずにおかないと、語り抜かれた釈尊そして大聖人の肉声の響きを、そのまま留められた聖典こそ、法華経であり御書である。この一文字一文字の妙なる力を漲らせて、闘瀞言訟の末法に大言論闘争を展開していくのが、我らの聖教新聞なのだ。
私は忘れない。折伏の大師匠たる戸田城聖先生の陣頭指揮のもと、編集に配達に拡大にと奔走した創刊当時の日々を。あの市ケ谷のビルの狭い狭い編集室も懐かしい。
「日本中、世界中の人に読ませたい」との師弟の悲願のまま、わが同志は聖教を抱きしめて走り続けてくれた。
今や、民衆からこよなく愛され、世界のセイキョウの姉妹紙誌も、お隣・韓国の和光新聞など八十を数える。
新たな言論の城・世界聖教会館を仰ぎつつ、無冠の友、通信員、新聞長はじめ、今日の大発展を支えていただいた全ての宝友に、私と妻は南無し深謝している。
聖教は「幸福の大地」である。どんな宿命も打開し、自他共に必ず幸せになれるという人間革命の希望を、道理・証文と現証すなわち体験を通して生みいだすのだ。
聖教は「平和の大海」である。あらゆる差異を超えて地球民族を包み、文化・教育の交流を力強く推進して、立正安国の金波銀波を創り起こすのだ。
聖教は「正義の日月」である。いかなる混迷の闇も生命尊厳の哲理の光で晴らすとともに、人類の進むべき正しき道を破邪顕正の師子吼で開き示すのだ。
まさしく、世界市民を育み、結び、照らす言論城が、今ここに聳え立つ。我らは聖教を誇らかに掲げ、かの不軽菩薩の如く「人間尊敬」の対話に打って出て、縁を広げゆこうではないか!

黄金の
 日記文書を
  聖教と
 生命につづれや
  今日も悔いなく

☆9月の広布史  2019年8月26日
◎9・8「原水爆禁止宣言の日」
1957年(昭和32年)9月8日、第2代会長の戸田城聖先生は、青年への遺訓の第一として、"核兵器は絶対悪である"と師子吼。創価学会は、この「原水爆禁止宣言」を平和運動の原点とし、池田大作先生のリーダーシップのもと、核兵器廃絶への展示・講演会、署名の展開や被爆・戦争体験集の出版など、市民の意識を広く啓発する活動を世界各地で続けてきた。
※参考資料=小説『人間革命』第12巻「宣言」、『新・人間革命』第7巻「文化の華」「操舵」

◎9・9「女子学生部の日」
1975年(昭和50年)9月9日、池田先生は女子部学生局(当時)の会合に出席。「開目抄」を拝し、"御本尊を根本に福智豊かな妙法のリーダーに"と語った。
※参考資料=『新・人間革命』第22巻「波濤」

◎9・12「教学部の日」
1976年(昭和51年)制定。1271年(文永8年)9月12日、日蓮大聖人が「竜の口の法難」に遭われ、発迹顕本を遂げられたことに由来する。

◎9・15「ドクター部の日」
1975年(昭和50年)9月15日、池田先生がドクター部の総会に出席。後に、この日が「ドクター部の日」となった。
※参考資料=『新・人間革命』第22巻「命宝」

◎9・23「少年少女部結成記念日」
1965年(昭和40年)9月23日、池田先生の提案により結成された。当時、5年生と6年生は中等部に所属しており、67年(同42年)に1年生から6年生までを対象に再編成された。
※参考資料=『新・人間革命』第9巻「鳳雛」

☆9月のオススメVOD 2019年8月26日
「9・8『原水爆禁止宣言』発表 立正安国の師子吼は永遠」より
「9・8『原水爆禁止宣言』発表 立正安国の師子吼は永遠」より

★広布史
●9・8「原水爆禁止宣言」発表 立正安国の師子吼は永遠
【広布史】1957年9月8日、横浜・三ツ沢の競技場で行われた第4回東日本体育大会。席上、戸田先生は後継の青年に遺訓の第一として「原水爆禁止宣言」を師子吼された。その魂を受け継ぎ、仏法の平和思想を世界へ広げた池田先生の戦いと、学会の永遠の使命を描く(番組コード=CA06、16分)。

★聖教の使命
●「無冠の友」に感謝
【池田先生のスピーチ】2001年6月の本部幹部会の池田先生のスピーチを収録したもの。"活字文化は生きたラッパである"との文豪ユゴーの言葉を引き、健全な活字文化が人々を目覚めさせると強調した。さらに聖教新聞を配達する「無冠の友」は"最高の正義の人である"とたたえ、健康・無事故を念願。"聖教の配達には、折伏に通ずる功徳が現れる"と励ます(AE01、4分)。

★青年教学を応援
●信心を深めるために 教学の研さん みんなで学ぶ信心の基本Vol.3
【よくわかる創価学会】池田先生の指導を通して信心の基本を学ぶトーク番組。壮年と婦人の友が教学研さんの喜びを語る。2002年9月に先生が中級試験会場で受験者を励ます映像や、アメリカの任用試験、アフリカの統一教学実力試験等、世界に広がる教学研さん運動の様子を紹介する(DC03、15分)。

★最新作
●世界に広がる創価学会 アルゼンチン
【世界に広がる創価学会】地球の反対側に位置するアルゼンチン。国民の大半がカトリックを信仰する中、多くの青年が仏法を求めて創価学会に入会している。本作では、男子部、女子部、婦人部の信仰体験や、最南端の都市ウスアイアに誕生した地区で活動するメンバーの姿を紹介。日本から最も遠い国へと広がる、日蓮仏法の普遍性を伝える(FA04、15分)。