◇今週のことば
基本を大切に。
清々しい勤行・唱題から
躍進のリズムを!
「声仏事を為す」ゆえに
はつらつたる音声で!
2015年01月05日
善無畏三蔵抄 P890
『仮令強言なれども人をたすくれば実語軟語なるべし、設ひ軟語なれども人を損ずるは妄語強言なり、当世学匠等の法門は軟語実語と人人は思食したれども皆強言妄語なり、仏の本意たる法華経に背く故なるべし』
◇人生の座標
「うまく勝利した人は、条件がよかったのだ」と考える人は多い。こういう人は、たいてい「もしも、自分にあれがあったならば」「もしも、自分がこんな問題をかかえていなかったならば」と考えている。しかし、それは結局、グチではないだろうか。困難をかかえていない人はいないからである。
☆100文字の幸福抄
価値のある仕事は、みずみずしい創造力から生まれる。
創造の泉がかれてしまえば、
惰性になり、進歩の喜びもない。
絶えず自身を向上させ、
新たな発想を現実のものとしていく、
豊かな創造力こそ、
生涯にわたる幸福への鍵となる。
☆名誉会長の新年の歌(創価新報)
肩組みて
愉快に築けや
金字塔
後継 担う
勝利の証と
光 満つ
華陽(ロマン)の天女に
不幸なし
生命の宮殿
今日も輝け
言論の
雄と勝ち抜け
俊英は
正義の哲理の
宝剣(つるぎ) 掲げて
二〇一五年 元旦
☆SGI会長の新年メッセージ 青き地球に希望を広げゆけ!
青き地球を大舞台に、「生命尊厳」の希望の哲理を、いやまして広げゆく「世界広布新時代躍進の年」が晴れ晴れと開幕しました。
それぞれの使命の天地で、社会貢献の良き市民として活躍される皆様方が安穏であられ、福徳に包まれた、最高に価値ある「躍進」の一年を、健やかに、また朗らかに飾りゆかれますことを、私は心からお祈り申し上げます。
740年前、日蓮大聖人は烈々と『法華経の大白法の日本国並びに一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか』(P265、「撰時抄」)と仰せになられました。戦火や災難が社会を覆っていた乱世に放たれた御断言です。
全人類の幸福と平和を顧われた、この大聖人の御確信と壮大な展望を実現してきたのが、我ら創価学会です。
本年は、未曾有の惨禍をもたらした第二次世界大戦の集結から70年の節目に当たっています。
思えば、日本の軍部政府の弾圧に、師弟で抗し、信念の獄中闘争を貫かれた戸田城聖先生が出獄されたのは、その終戦の直前、1945年の7月3日のことです。
獄死なされた殉教の先師・牧口常三郎先生の不二の弟子として、戸田先生は戦火の焼け野原に一人立ち、「苦悩の民衆を、断じて救っていくのだ。今こそ広宣流布の時だ。人類の宿命転換の時だ!」と叫ばれました。
この70年前の恩師の師子吼を思い起こしつつ、私たちは、「広宣流布」即「人類の平和と共生」の躍進を目指し、民族や文明を超え、世界市民の友情と信頼の連帯を一段と強め、深めていきたいのであります。
私は、昨年、オーストラリアの平和学者であり詩人であるスチェアート・リース博士と対談集『平和の哲学と詩心を語る』(※1)を刊行しました。その中で、私も深い友誼を結んだ南アフリカのマンデラ大統領がシドニーを訪問した際の写真を紹介してくださっています。
平和と人権のために戦い抜かれたオーストラリアの2人の女性の偉業を、マンデラ元大統領が笑顔で讃えている光景です。
リース博士は、その女性の一人、コーネリアス博士の信条を披露されました。
それは、「『でも(but)』ではなく『そして(and)』を使って発言しよう」ということです。「でも」の後には悲観的な言葉が続きがちなのに対して、「そして」の後には問題の解決につながる、前向きな言葉を紡ぎ出す道が開ける、とリース博士は言われるのです。
確かに状況が厳しいと、人はともすれば、「でも、現実は難い」とか「でも、条件が整っていない」など、諦めに傾きがちです。しかしそれでは、前進への希望は生まれません。
御聖訓には、『三障四魔と申す障りいできたれば賢者はよろこび愚者は退く』(P1091、「兵衛志殿御返事」)と説かれています。
試練に直面した時、「でも」と、わが生命の一念が臆して退いてしまうのか、それとも、「そして」と、喜び勇んで立ち向かっていくのか。
妙法は、万人が賢者の勇気に燃えて、恐れず、嘆かず、諦めず、前へ前へ進んでいくための究極の力であり、智慧であります。
決然たる一念で祈り、満々たる生命力で一歩を踏み出していくならば、そこから「人間革命」の勝利の劇が広がるのです。
55年前、世界広布への旅に出発した私は、ハワイでも、北南米大陸でも、「目の前の一人」を励まし、共々に「人間革命」への一歩を踏み出すことから、一切の戦いを始めました。
世界のいずこにあっても、私は「地涌の菩薩よ、躍り出でよ!」と天地に題目を染み込ませ、出会った方たちと誠実に仏縁を結んできました。
40年前の1975年1月26日、SGI(創価学会インタナショナル)が発足したグアムでの第1回「世界平和会議」で、私は申し上げました。
「この会議は小さな会議であるかもしれない。また各国の名もない代表の集まりかもしれません。しかし、幾百年後には今日のこの会合が歴史に燦然と輝き、皆さんの名前も、仏法広宣流布の歴史に、また、人類史に、厳然と刻まれゆくことを私は信じます」
あの時、集ったのは、51カ国・地域の代表でした。今、広布の大河は、192カ国・地域へと広がり、太陽の仏法は全世界を赫々と照らしています。妙法の種は幸福の花々となって咲き薫り、そして、功労の友の芳名は、時とともに、いやまして輝き光っているではありませんか。
1990年代に民族紛争の悲劇に見舞われた欧州のバルカン半島でも、今や創価の友は、人間主義のスクラムを語り広げています。
麗しい異体同心の座談会も賑やかに行われ、青年をはじめ、幾多の新入会の友が誕生していると伺っています。
自身の、そして社会の宿命転換に、手を携えて立ち上がっている英姿は、何と嬉しく、頼もしいことでしょうか。
共に祈り、励まし合い、仏性という人間生命の究極の善性を、自他共に開いていく——これこそが、今なお戦火と暴力の絶えない世界において、最も堅実にして確実な平和の建設であると、私は信じてやみません。
韓国宗教学会の会長を務められた、ソウル大学の金鍾瑞(キム・ジョンソ)教授は語ってくださいました。
「優れた宗教かどうかは、歴史の長短では決まりません。今、目の前で苦しんでいる人を救えるかどうか、その可否が重要です。SGIはこれまで、多くの人々の苦悩に寄り添い、共にそれを乗り越えてきました。だからこそ、発展を続けているのです」(※2)
揺るぎない信仰と慈悲の精神を胸に、友の幸福を祈り、価値創造の対話を広げる。そして社会の繁栄へ、世界の平和へ、「良き市民」として行動を続けるSGIの友こそ、「地域の宝」であり、「地球社会の宝」なのであります。
東京・信濃町の総本部に「広宣流布大誓堂」が完成してから1年がたちました。
今、この師弟誓顧の大殿堂に、日本全国、そして全世界から誉れの同志が毎日のように勇み集ってこられます。
私も、昨年11月には、SGIの秋季研修会に集われた方々と、忘れ得ぬ出会いの歴史を刻みました。清々(すがすが)しい誓いが、確固たる決意が、何ものにも負けない大歓喜が、その瞳には輝いていました。
皆、それぞれの宝土で活躍される同志と一体不二のリーダーたちです。私は、まさに世界のすべての地涌の友とお会いしている思いでありました。
SGI発足40周年の本年は、日蓮仏法が世界宗教として、さらなる飛躍を遂げゆく重要な年であります。
大聖人は門下に呼びかけられました。
『いよいよ強盛に大信力をいだし給へ』(P1192、「四条金吾殿御返事」)
私たちは、「世界広布新時代躍進の年」を「いよいよ」の心で、明るく、仲良く、勇気凜々(りんりん)と前進し、新たなる挑戦を闘始しようではありませんか!
最後に、敬愛する宝友とご家族の健康長寿、そして、ご多幸と勝利を心から念願し、私の新年のメッセージとさせていただきます。
2015年 元旦