2018年2月7日水曜日

2018.02.06 わが友に贈る

人材を育てる人が
広布の大人材だ。
自らが一人立てば
「二人・三人・百人と」
共戦の同志は続く!

佐渡御書 P957
『正法は一字一句なれども時機に叶いぬれば必ず得道なるべし千経万論を習学すれども時機に相違すれば叶う可らず』

◇寸鉄 2018年2月6日
関西で幹部会。圧倒的な拡大で飾った友の笑顔!常勝の人生は明るく痛快
会長は身近な人との対話から平和を構築—教授。我らも地域の絆を強固に
青年ならば新しい勝利の道をつくれ—戸田先生。さあ金字塔築く二月闘争
褒められたい社員8割。一方、褒めぬ上司6割と。励ましこそ時代が求む力
列島に寒波襲来。吹雪や雪崩、凍結路に注意。幹部は全同志の無事故を祈念

☆アルカラ大学「名誉博士号」授与式での池田先生の謝辞 2018年1月28日(375番目)
◇「民衆の大地」を潤してこそ大学
◇市民の熱誠が守り抜いた学舎 仰ぎ見る500年の栄光
一、尊敬するフェルナンド・ガルバン学長はじめ諸先生方、また水上正史駐スペイン大使、ご列席の皆さま方、誠にありがとうございます。
人類の至宝と輝く知性の大殿堂より、名誉教育学博士号を賜り、これほどの誉れはございません。
この栄誉を、私は、日本の軍国主義と対峙して獄死した「創価教育」の創始者・牧口常三郎先生に捧げさせていただくとともに、その平和と人道の哲学を継承しゆく、スペインをはじめ世界192カ国・地域の宝友たちと分かち合わせていただきます。
一、一滴の水は、大河の流れに連なることによって不滅の命を宿します。
それと同じように、かけがえのない一人一人の若き生命が人類の悠久なる智慧の流れに連なり、未来へ向かって無窮の価値創造の力を発揮できる「文化と精神の大河」が、大学ではないでしょうか。
大学という大河は、「民衆の大地」を潤し、市民の幸福へ貢献しゆく中でこそ、最も尊く、最も広く、最も永続する流れとなるものでありましょう。
そして、幾多の黄金の人材群を500年以上にわたって滔々と育成してこられた栄光の大河こそ、貴・アルカラ大学なのであります。
19世紀半ば、貴大学が移転を余儀なくされた際、アルカラ・デ・エナーレス市の市民は一致団結して立ち上がり、愛する学舎を守り抜きました。民衆の熱誠が厳護し、築き上げてきた、この大学都市が栄えある世界遺産と選定されていることも、教育史に輝き光る金字塔であります。また、世界市民教育の壮大な友情のネットワークを積極果敢に結び広げておられます。
民衆立の大学として誕生し、「大学に行けなかった人のために尽くす大学」を標榜して、地元・八王子市の市民とご一緒に50年を迎えんとする、わが創価大学にとって、まさしく貴大学は仰ぎ見る希望と勇気の指標であります。
世界の大学の大河が幾重にも融合して、英知と良識と創造力の大海原へと流れ注ぎゆくところに、人類に立ちはだかる試練を乗り越え、新たな平和と共生の地球文明を創出することができる——私は、この信条を胸に、教育交流に尽力してきた一人であります。
一、「友情は魂の中の魂である」とは、貴大学に学んだ劇作家ロペ・デ・ベガの箴言であります。
本日、光栄にも、貴大学の至高の友情の陣列に連ならせていただいた大恩にお応えするためにも、私自身、創造的世界市民を育成しゆく人間教育の大河を、さらに流れ通わせていく決心であります。
結びに、貴大学のいよいよの栄光、そして本日ご列席の皆さま方のますますのご健勝を、心よりお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
ムーチャス・グラシアス!(スペイン語で「大変にありがとうございました!」)(大拍手)

☆世界写真紀行 第29回 イタリア・ミラノ スフォルツァ城
◇生命の「根」を強く深く
この堂々たる存在感は、無数の石材を積み上げた堅固さによるものだけではないだろう。数百年の風雪を経たからこそ、どっしりとした風格を備えているように思えてならない。
イタリア・ミラノにあるルネサンス期最大の宮殿・スフォルツァ城。
15世紀の建設以来、歴史の興亡の中で、破壊と修復が繰り返されてきた。現在は、ミラノ市の市立博物館として、重要な歴史的・文化的遺産が展示されている。
1994年6月、2年ぶりにイタリアを訪問した池田先生は、ミラノのスフォルツァ城へ。ミケランジェロの最後の作品「ロンダニーニのピエタ」像など、数々の展示物を鑑賞する中、「アッセの間」と呼ばれる部屋に足を踏み入れた。
そこには、壁から天井に至るまで、大きく描かれた桑の大樹の絵が。天井で枝とツタがからみ合っている。イタリア・ルネサンスの"万能の天才"レオナルド・ダ・ビンチの作品だった。
とりわけ池田先生が注目したのは、樹木の根の部分。岩に入り込んで伸びる様子が、克明に描写されていた。
先生は後に述べている。
「普通、樹木を描いても、根までは描かない。しかし、レオナルドは、根に着目し、全部、描いていた。忘れられない光景である」
スフォルツァ城を訪問した翌日、先生は、SGIのヨーロッパ・アジア交流会議でスピーチ。根を描いたダ・ビンチの観察眼に触れ、次のように語った。
「『根』は見えない。しかし全体を支えている。人間にも『根』がある。組織・団体にも『根』がある。社会にも、文明にも、宗教にも『根』がある。『根』が深ければ、『枝』は茂る。天に向かって、大きく伸びていける。多くの人々は、目に見える部分にしか注目しない。しかし、私どもは、何ごとも、どこに『根』があるかに着目し、よき『根』を養い、育てることに全力を尽くさねばならない」
先生のミラノ訪問は、これまでに4度(65年、81年、92年、94年)。要人との会見や記念行事への出席などで多忙を極める中、広布を陰で支えるメンバーに、渾身の励ましを送ってきた。
さらに、ホテルのドアボーイや車の運転手など、出会った一人一人に対しても、真心の言葉を忘れなかった。
そうした振る舞いを目の当たりにしたイタリアの友は、師に続くように、平和と友情の対話を重ねた。
また「現代世界の人権」展や「核兵器廃絶への挑戦」展の開催等を通し、人間主義の哲学を発信してきた。一昨年には、イタリア共和国政府とイタリア創価学会仏教協会の間でインテーサ(宗教協約)が発効。SGIに対する社会の信頼は揺るぎない。
2014年1月には、ミラノ池田平和文化会館がオープン。本年は、2万人の青年の陣列を目指して、勢いよく前進している。
根というものは、一朝一夕には育たない。種を蒔いたら水をやり、時には肥料を与え、見守り続けていく。
このたゆまぬ労作業は、信心の実践にも通じよう。朝晩の勤行・唱題は、自身の生命の根を成長させゆくためにある。友への励ましは、雑草を払い、清らかな信心の水を通わせることともいえる。
"華々しい舞台"で、強い根は育たない。人の見ていないところで、どこまで努力を重ねられるか。人材育成も焦らず、しかし励ましを絶やしてはならない。
強く深い根を持つ人は、どんな嵐にも揺るがぬ大樹となる。自他共の勝利へ、生命の「根」を鍛える新しい挑戦を開始したい。