受験生よ負けるな!
悔いなき挑戦が
勝利への土台となる。
周囲は温かな励ましと
こまやかな配慮を!
御講聞書 P817
『如我等無異とて釈迦同等の仏にやすやすとならん事疑無きなり』
◇人生の座標
ともかく、次代は、若き青年に託する以外にない。新しい世紀は、はつらつとした青年によって、切り拓かれていく。ゆえに未来を考える指導者は、青年を、学生を、全力で応援する。その遥しき成長こそ、何ものにも替えがたい書なるのである。
☆世界広布新時代第2回インド総会へのメッセージ
わが敬愛してやまぬインド創価家族の皆さん方!
広大な全国各地から、誠に誠に御苦労様です。グプタ議長を中心に、インド創価学会の大発展が、私は何よりもうれしい。
釈尊が説かれた、無量千万億の地涌の菩薩が涌出して無量の光明を放ちゆく法華経の会座とは、一体いずこにあるのか。それは、ほかのどこでもない。久遠元初からの誓願のままに、いずこにもまして宿縁深き皆さん方が勇み集われた、ここ創価菩提樹園にあります。私の生命も、今、菩提樹園の皆さん方と一緒です。
きょうの総会を記念して、私は3つのエールを贈らせていただきたい。
第一に、誇りも高く「常寂光の都」を築き広げゆけ! ということであります。
日蓮大聖人は、命にも及ぶ佐渡流罪の只中で、悠然と仰せになられました。
『我等が居住して一乗を修行せんの処は何れの処にても候へ常寂光の都為るべし、我等が弟子檀那とならん人は一歩を行かずして天竺の霊山を見・本有の寂光土へ昼夜に往復し給ふ事うれしとも申す計り無し』(P1343、「最蓮房御返事」)と。
人類が、この地球上のどの地にあっても、自他共に最極の仏の生命を輝かせながら、幸福と平和の「常寂光の都」を築き広げゆく道を、釈尊、そして大聖人は示し残してくださいました。その永遠なる原点の天地こそ、我らのインドであります。
妙法を唱え、弘めゆく地涌の菩薩の皆さんに、変毒為薬できない試練など、断じてありません。なかんずく、インドの皆さん方が、いかなる苦難に遭っても、励まし合って、一つ、また一つ勝利の実証を打ち立て、それぞれの使命の宝土を、常寂光の都と光輝あらしめていくことこそ、世界を、そして未来を照らしゆく、限りない「希望の太陽」なりと、私は声高らかに断言したいのであります。
第二に申し上げたいのは、一人を大切に「人間革命」の朗らかな大連帯を! ということであります。
「一人が変われば、全人類が変わる」──これは、マハトマ・ガンジーと、創価の我らが深く分かち合う信念であります。
私も親交を結んできたマハトマ・ガンジーの令孫であるアルン・ガンジー博士が、「一番好きなおじいさんの思いで」を紹介されたことがあります。それは、マハトマが、孫のアルン少年に語った寓話です。
──ある日の朝、浜辺に無数のヒトデが取り残されていた。太陽が昇れば、ヒトデは死んでしまうだろう。すると、一人の男性が、ヒトデを拾い上げては海に戻し始めた。周囲の人間は「何になるのか。全部は救えない」と冷笑した。しかし、男性は、一つのヒトデを海に戻しながら言った。「そのヒトデにとっては大きな違いさ」と。
このマハトマの教えの意味を、アルン博士は、「一人の命に触れ、その命を救うことができれば、それこそ私たちが作り出せる大きな変化である」と受けとめています(塩田純著『ガンディーを継いで』)。
インド創価学会も、まさしく「一人」を大切にし、「一人」と仏縁を結び、「一人」の生命を蘇生せしめていく戦いを、たゆまず大誠実で貫き通してきたからこそ、これほどの人間主義のネットワークを作り上げることができました。とりわけ、世界の模範であるインド婦人部の皆さんの慈愛の力は計り知れません。
これからも、一人ひとりが強く賢く朗らかに「人間革命」の歓喜の舞を舞いながら、『二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや』(P1360、「諸法実相抄」)との仰せ通り、仲良く堅実に、社会へ共感と信頼の連帯を拡大していっていただきたいのであります。
第三に託したいことは、世界一の青年力・人材力で尽未来際への広布の源流たれ! ということです。
「仏教西還」という御本仏の未来記は、現代の奇跡たるインド広布によって見事に成就されました。その主役である皆さん方の功徳も、栄光も、永遠に不滅であります。
草創の皆さん方の尊い尊い「陰徳」は、世界一と仰がれゆく後継の地涌の菩薩の陣列という「陽報」となって、あまりにも厳然と現われております。
ご存じの通り、すでに17年前、私はニューデリーでの講演で、21世紀は、巨視的に見て、貴国インドとアメリカ、中国の三国が主軸になるであろうと展望しました。世界の潮流は、その方向に動いているといって過言ではないでしょう。
何よりも頼もしいことは、貴国の深遠なる哲学性・精神性の真髄を抱いた、最優秀の創価の青年たちが澎湃(ほうはい)と成長してくれていることです。
「閻浮提に広宣流布して、断絶して悪魔・魔民・諸天・竜・夜叉・鳩槃茶等に其の便を得しむること無かれ」(創価学会版法華経P601)とは、釈尊・大聖人の御遺命であります。
一閻浮提への広宣流布、末法万年尽未来際への令法久住──その汲めども尽きない正義の中の正義の源流を、私は、不思議な使命を帯びたインドの青年部・未来部の皆さんにこそ、託しておきたいのであります。
思えば、私がインドへ第一歩を印したのも、1961年の「躍進の年」、33歳の若き熱と力に燃えた青年時代でありました。その意味において、明年の「世界広布新時代 躍進の年」は、私が最も信頼し、期待してやまぬインドの若人たちが、全世界の青年を牽引していってください。
人類の宝である、異体同心のインド創価家族の健康と御多幸、栄光と勝利を、私は妻と共に、これまでにもまして強盛に祈り抜いてまいります。
インドの不二の友に、須弥山の如き、無量の大福運あれ!皆さん、お元気で!