2013年12月11日水曜日

2013.12.11 わが友に贈る

会場提供者の皆様
いつもありがとう!
広布の宝処を皆で守れ!
受験生がいる家庭には
今一重の心配りを。

星名五郎太郎殿御返事 P1209
『今此の善導法然等は種種の威を現じて愚癡の道俗をたぶらかし如来の正法を滅す』

◇希望の明日へ
志が人をつくる。大きな志は大きな人生をつくる。教育の核心は、その志をどう引き出し、力を発揮させるかにあろう。
平3・5・5

☆女性に贈ることば 十二月十一日
打ち続く試練に、くじけそうになった時は、天を仰ぎ、大きく息を吸ってみることだ。
王者赫々たる太陽の笑顔が、必ずや励ましてくれるに違いない。

☆今日のことば 十二月十一日
賢明な指導者は、常に民衆の心が何を願い、何をめざしているかを察知しなければならぬ。とくに、青年の心を無視し、強圧的に彼らの意志を蹂躙していくとき、そこには、不信と断絶の深淵を生ずるばかりであろう。

☆生命の光母の歌第3章 青年は世界の希望
池田 確かに、教育は「知(知性)」「情(感情)」「意(意志)」の調和が重要であり、育む順番は「情」「意」「知」であるともいわれます。子どもたちにはできるだけ一流の音楽に触れる機会を多く作ってあげたいものです。
ただ、昨今は早期教育が大事ということで、親が張り切り過ぎて「早く覚えさせよう」「あれもこれも身につけさせよう」として、「情」よりも「知」を重視する傾向が見受けられます。
また親の子どもに対する、そうした大きな期待が、商業面で利用されてしまっていることに、警鐘を鳴らす専門家もいます。どうしたら真に豊かな情操を育む教育環境を作れるか。さまざまな論議がある点でもあります。
サイフェルト 早期音楽教育のポジティブな影響については、私も、数人の専門家が寄稿した『機会(チャンス)としての音楽』という本を出版しました。そこには、早期音楽教育が、子どもの感情知能の発達において決定的な促進力を持っていることが明快に強調されています。
早期教育を施された子どもたちの人生において、他への気遣いや相互責任は、より大きな重点を占めることになります。
早期音楽教育に重点を置く学校では、例えば、そうではない学校に比べると、校内の備品や消耗品の手入れが、10年たった後も行き届いているといいます。そこでは、子どもたちが物を大切に扱うことを学んでいきます。
もう一つは、演奏することにより、互いに配慮し合う心が育まれていきます。つまり、オーケストラで演奏を行う場合、各自が責任を担い、自然と他者を敬う心が生まれてくるのです。
また、その一方で、経済的な問題等で教育の機会に恵まれない立場にある子どもでも、芸術的な面で触発を受ける経験を得ることは、その人間形成において非常に重要です。
ですから、できればお子さんに何か楽器を習わせてあげてほしい。それが難しければ、少なくとも一緒に歌を歌ってあげてほしいのです。

池田 『機会としての音楽』との本のタイトルには、今おっしゃったことが端的に示されていますね。子どもたちが人格を培う情操教育の「機会」あるいは「きっかけ」としての音楽の大いなる可能性を探究しておられるのだと拝察します。

サイフェルト おっしゃる通りです。そして、非常に大切な点は、子どもの音楽教育はすでに胎内から始まっているということです。とりわけ、「モーツァルト効果」を検証している著作が数多くありますが、クラシック音楽を聴いて育った子どもは、他の子どもたちに比べ、より穏やかで情緒豊かな子になると思います。現代は、争いや攻撃に終始する内容で、暴力的な影響を与えるコンピューターゲームがはやっています。それは非常によくないことであると憂慮しています。

池田 極めて重要な視点です。大歴史学者のトインビー博士が、"人は7歳までに、その後の全人生よりも多く、大事なことを学ぶ"と言われていたことを思い起こします。それだけに、できるだけ良い縁に触れられるようにしてあげたいものです。
以前対談した、ロシア・国際児童基金協会のリハーノフ総裁は、別の観点から語られていました。
「臨月の胎児は、お母さんの周りの音がよく聞こえていることが研究で明らかになっています。赤ん坊は、穏やかな話し方とらしい音楽が好きで、反対に騒々しいリズムは嫌います」。こうした時期の"子どもの思い"を大人は理解しないといけない。心理学や教育学、医学の基礎に裏付けされた愛情を持だなければならない−−と。

サイフェルト だからこそ、いかに子どもたちにクラシック音楽を慣れ親しませるかというのが私の目標でもあるのです。

池田 ちょうど年末となり、日本では伝統的に各地でベートーペンの「第九」公演が行われます。文豪ロマン・ロランが、この「歓喜の歌」について、ベートーベンが「自分の不幸を用いて歓喜を鍛え出す」ことによって「世界に贈りもの」をしたと讃えたのは有名です。〈片山敏彦訳『ベートーヴェンの生涯』岩波書店〉
EU(欧州連合)の歌ともなり、自由と民主の象徴ともなったこの曲を、私たちも愛唱してきました。特に、徳島では「歓喜の歌」合唱運動(94年)に約3万5000人が参加し、その棹尾を飾って、合唱祭が盛大に開かれました。また、九州の青年部は誇りも高く「5万人の第九」(同年)、「10万人の第九」(2001年、05年)の大合唱の歴史を残しています。沖縄や韓国の青年も共に歌い上げてくれました。
美しく力強い名曲が津々浦々に響くこの時、たまには親子で耳を傾け、口ずさみ、「第九」などの音楽談議でもしながら、新たな未来への一歩を踏み出していきたいものです。