2014年4月15日火曜日

2014.04.15 わが友に贈る

要領だけでは
真の力はつかない。
労苦を惜しまず
努力を貫き通す人が
最後に必ず勝つ!

経王殿御返事 P1124
『此の曼荼羅能く能く信ぜさせ給うべし、南無妙法蓮華経は師子吼の如しいかなる病さはりをなすべきや』

◇希望の明日へ
物質文明のコンクリートに囲まれて、縮こまり、窒息しそうになっている人間の心が、じつはどれほど広大なひろがりをもっていることか。一人一人は、大自然とも対話できる心の世界のすばらしさに目覚めなければならない。そのためには、詩心が大切な使命をもつのである。
『主婦と生活』 昭64・1月号

☆創価学園入学式へのメッセージ
凜々しき新入生の皆さん、希望あふれる入学式、本当におめでとうございます!
今年も、天下の英才を、わが創価学園に迎えることができ、これほどうれしいことはありません。
ご家族の皆さま方、大切な大切なお子さまを、この学園に送り出していただき、誠に誠にありがとうございます。教員の先生方、職員の方々、私たちの宝であり、人類の宝である学園生の健やかな成長のために、新年度も、全力の薫陶と励ましを、どうか、よろしくお願いいたします。

私は、日本全国また世界の多くの道を歩いてきました。忘れ得ぬ道もたくさんあります。その中でも、いずこにもまして、いつも私の心に光り輝いている二つの道があります。それは、わが学園生が闊歩しゆく、"武蔵野の哲学者の道"と"交野の一本道"です。
きょうは、この道を、新入生の皆さん方と肩を並べて、弾む心で語らい歩みゆくような思いで、3点にわたって、お祝いのメッセージを贈ります。

第一に、「心は大きく 『平和の道』 を開きゆけ」と申し上げたい。
今から100年前の1914年に、ヨーロッパで第1次世界大戦が始まりました。
2度の世界大戦をはじめ、悲惨な戦争が続き、あまりにも多くの尊い生命が奪われ、民衆は苦しみ続けてきました。
今年2014年から始まる新たな100年は、何としても「平和の100年」にしていきたい——これが、私と世界の友人たちの一致した願いであり、決意です。
この世界平和の悲願に挑みゆく、希望の人材を育む学舎こそ、わが創価学園です。
先日、ノーベル平和賞受賞者で、中米コスタリカの大統領を務められたアリアス博士が、ご夫妻で学園を訪問されました。
そして、学園生との出会いを「平和への使命感、そして負けじ魂にあふれた青年たちと、感動的な思い出を刻むことができました」と、それはそれは喜んでくださったのであります。
学園は、いかなる暴力も否定し、いじめを絶対に許しません。きょうから、新入生の皆さんは、友情と平和の価値を創造する、この学園で、心を大きく広げ、世界を呼吸しながら、良き学友たちと仲良く朗らかに前進していってください。
皆さんが、互いに切磋琢磨して「英知」と「人格」と「体力」を鍛えゆく一日また一日が、そのまま、人類が共に生きる「平和の100年」の新しき道につながります。その誇りに胸を張って、世界と自在に対話できる語学の力も、大いに磨いていっていただきたいのであります。

そこで、第二に申し上げたいのは、「一歩また一歩と 『学びの道』 を進め」ということです。
100年前の1914年、世界の激動の年に、今でいう中学校を卒業されたのが、私の師匠の戸田城聖先生でありました。最優秀の成績で、周りからも進学を勧められましたが、家計を支えるために断念し、いったん働き始めなければなりませんでした。
そんな困難の中にあっても、今の皆さんと同じ年代の戸田青年は、「一点の光明求めて、いざ進まん」と意気軒高でした。
逆境の中で、時間をつくり出しては、猛然たる気迫で学んでいったのです。
どんな時でも、どんな場所でも、心一つで勉強はできる。学ぶことは人間の権利であり、なかんずく青年の特権である。愚痴や文句を言う前に、学べ、学べ、学び抜け! これが、戸田先生の断固たる信念でした。
私は、この戸田先生に10年間、徹底して訓練を受けました。
どんなに忙しくても、真剣に勉強していなければ、また良書を読んでいなければ、先生の前には立てなかった。それくらい厳しい"戸田大学"の研鑽だったのです。
学は栄光の源泉です。学は賢者の法則です。学は無限の希望です。学園は、本物の学びの伝統が結晶した知性の錬磨の場です。喜び勇んで思い切り学んでいただきたい。
焦ることはありません。大事なのは、今、目の前にある課題にベストを尽くして、一点突破していくことです。「いざ進まん」と学ぶ情熱を燃え上がらせて、一歩また一歩と挑戦し抜いていくことです。そこから、希望の未来は大きく輝き広がるのです。

そして第三に、「『青春勝利の道』を忍耐強く朗らかに」と申し上げたい。
私は、ブルガリア科学アカデミーの会員で、東欧を代表する芸術史家のジュロヴァ博士と新たな対談を進めております。
博士のご両親は、戦争中、平和と正義のために勇敢に戦い抜いた闘士でありました。その父君が愛娘である博士に、人生にとって大切なこととして打ち込まれたのは「試練に対して忍耐強く生きること」という指針です。
試練なくして偉大になった人はおりません。皆さんも、試練に勇敢に立ち向かい、忍耐強く勝ち越えることこそ、青春の最大の誉れとしていただきたいのであります。

今、日本有数のブルガリア語の名通訳として活躍する学園出身の女性がおります。この女性は、ジュロヴァ博士が教授を務める名門ソフィア大学で、創価大学の第1号の交換留学生として学びに学んでいる最中、病気になり入院してしまいました。しかし、ジュロヴァ博士に温かく応援していただきながら、この試練にも負けず、見事に哲学博士号を勝ち取ったのです。
きょうは、それぞれに試練と戦いながら、後輩の道を開き、社会で貢献している卒業生の方々が、新入生の祝福に駆け付けてくれました。本当にありがとう!
学園生には、ご家族や先生方、先華や友人など、たくさんの力強い味方が日本中、世界中にいます。私の心も、皆さんの歩む道にいつも一緒についております。
さあ、これから共々に、負けじ魂のスクラムも固く、愉快に堂々と勝ち進もう!
愛する皆さんの晴れの門出に──

全世界
 舞台と学べや
  学園生
 努力の道を
  悔いなく楽しく

と贈ります。
3年後、皆さんが卒業する2017年は、わが創価学園の創立50周年です。
その皆さんの晴れ姿を、私は何よりの楽しみとし、生きがいとしながら、毎日毎日、学園生の健康と成長と勝利を、祈りに祈り抜いてまいります。
お父さんやお母さんに心配をかけない、明るく賢い親孝行の皆さんであってください。みんな、元気で!