最前線で奮闘する
男子・女子部の部長に
心からの励ましを!
若き力の躍動が
新時代の扉を開く!
南部六郎殿御書 P1374
『誹謗の者に親近すれば所修の善根悉く滅して倶に地獄に堕落せん』
◇希望の明日へ
倣慢と無慈悲の"つけ"は必ずやってくる。峻厳な因果応報の法則である。自然を破壊する人間は、自分自身を破壊している。自然や民衆を敵に回す者は、厳しい、しっぺ返しを受ける。
平3・6・10
☆創価学園「栄光の日」記念の集いへのメッセージ
暑さにも負けず、本当にご苦労さま!
真剣に努力し、前進している生命からは、おのずと、にじみ出る光があります。
学園生の凛々しい瞳が輝き、学園生の明るい笑顔がはじけ、学園生の力強い歌声が躍動している限り、世界を照らす希望と平和の虹は、未来へ晴れ晴れと、どこまでも広がっていくのです。
ここで皆の健闘を讃え、さらなる青春勝利への勇気の一歩を踏み出す決意を込めて、我ら創価学園の万歳を、声高らかに轟かせよう!
先日、サッカーのワールドカップの舞台となった南米ブラジルから、一冊の貴重な書籍が届きました。
私が忘れ得ぬ出会いを結んだ、ブラジル文学アカデミーのアタイデ総裁が生前に書き遺された随筆集で、愛娘のラウラさんが贈ってくださったものです。
総裁は人間主義の大言論人であり、国連の「世界人権宣言」の起草にも尽力されました。栄光輝く人生を飾られた大偉人です。
きょうは、このアタイデ総裁の人生を通し、第一に「栄光は挑戦から生まれる」と申し上げたい。
私がお会いした時、総裁は94歳。しかし、青年のごとき大情熱で、「戦いましょう。力を合わせて、人類の歴史を変えましょう」と語られました。
そして直ちに、総裁と私は新たな対話に挑み、対談集『21世紀の人権を語る』を発刊したのです。
総裁は青年に「自分自身を超えよ」と呼び掛けておられました。
すなわち、生き生きと何でも挑戦しよう!
挑戦すれば、自分自身の限界にぶつかる。それでも、諦めないで学ぶ。そして挑戦する。
その青春の挑戦によって、今の自分自身を超えて、偉大な力がつく。何があってもたじろがない、大きな心の人格ができるのです。
第二に、「栄光は忍耐によって輝く」と申し上げたい。
アタイデ総裁は、独裁権力と真っ向から戦い、3度の投獄にも、3年間の国外追放にも耐え抜いた勇者です。
「どんなに不正な迫害があろうと、使命をもった人間の勇気を打ちくだくことはできない」とは、総裁の大確信です。だからこそ、総裁は、創価教育の三代の師弟が、民衆の人権を守るため、あらゆる苦難に屈しないで、戦い抜いてきた歴史を、心から信頼されているのです。
使命が大きければ、試練もまた大きい。その試練に断じて負けないこと、それ自体が、人間としての真の栄光なのです。
20年ほど前、私もよく知る素晴らしいご両親を、不慮の交通事故で亡くした学園生の3姉妹がいます。
この時、長女は高校3年、次女は中学2年、三女は小学4年でした。これほど悲しいことはなかったでしょう。しかし3姉妹は負けなかった。父母を胸に抱きしめ、優しい祖母に支えられながら、学園での日々を頑張り通しました。良き学友とスクラムを組んで、明るく朗らかに学び抜きました。
今、三女も社会に出て、学校の先生となるなど、3人とも思いやりの深い、心が強く豊かなリーダーとして大活躍しています。
学園生の負けじ魂は、いかなる闇も打ち晴らす希望の太陽なのです。
そして第三に、「栄光は逆転劇で勝ち取ることができる」と申し上げたい。
もはや、有名になれば偉いとか、富を得れば偉いとか、地位が上がれば偉いとか、そういう時代は終わりを告げ、逆転しました。
どれだけ粘り強く学んで英知を磨き続けていくか。
どれだけ勇敢に正義の信念をもって、社会に貢献していくか。
どれだけ誠実に庶民の味方となって、汗を流し尽くしていくか。
どれだけ深い哲学・思想をもって、世界に友情を広げていくか。
その人が、これからの栄光の勝利者です。これが学園生の未来です。
ともあれ、アタイデ総裁が最も尊敬する、ブラジル文学の巨人マシャード・デ・アシス氏は謳いました。
「人生の芸術とは、最大の悪から最大の善を引き出すことである」と。私も大好きな言葉です。
いかに最悪の逆境にあっても、そこから最善の力を発揮し、見事な栄光の逆転劇を勝ち取っていく。途中がどうであれ、今に見よ、最後は絶対に勝ってみせる。その底力を鍛え上げていくのが、学園時代です。
今は焦らず、じっくりと一日一日、勉学の根を張りながら、やがて仰ぎ見る人間の大樹へと伸びていってください。
私は、いつも皆さんと心で語らい、皆さんの栄光と勝利へ、エールを送り続けています。
結びに、愛する学園生に一首贈り、私のメッセージと致します。
恐れるな
君の生命は
ダイヤなり
学び 磨けや
無敵の光を
ご家族に心配をかけず、元気に有意義な夏休みを送ってください。