2019年1月23日水曜日

2019.01.23 わが友に贈る

交通事故に厳重注意。
"このくらい大丈夫"との
心の隙に魔は忍び寄る。
今一重の用心で
「安全第一」に徹しよう!

小乗大乗分別抄 P522
『一切衆生のみならず十界の依正の二法非情の草木一微塵にいたるまで皆十界を具足せり』

【通解】
一切衆生だけではなく十界の依報・正報の二法も、非情の草木や一微塵に至るまで、みな十界を具足している。

〈寸鉄〉 2019年1月23日
偉大な創価の大城を共につくろう—恩師。師弟不二の「共戦」こそ最強の力
列島を彩る女子部「訪問ロマン総会」の語らい。幸の花束届ける友を応援!
打ち合わせや会議は要点を絞り価値的に。時間革命は幹部の意識革命から
覚えのないメールや電話は誰かに一言、相談を。詐欺防止の鍵。鋭く撃退
安定政権故に子の貧困対策が継続的に進展—識者公明よ大衆の為に死力を

☆みんなで学ぶ教学〜新会員教室〜第22回 依正不二
◇自身も世界もダイナミックに変革!
私たちは自然や社会からさまざまな恩恵を受けるとともに、自らも周囲に働き掛けながら生きています。今回の「みんなで学ぶ教学」では、人間(正報)と、その人間を取り巻く環境(依報)は一体であると説く「依正不二」をテーマに学びます。

◇正報と依報は不可分
——新年を迎え、決意がみなぎっていたのですが、いつも通りの生活が始まると次第にやる気が……。

誰もが実感するところですね。私たち人間の気持ちや行動は、周囲の影響を受けることで変化していきます。
仏法では、生を営む主体(人間)のことを「正報」といい、人間が生を営むための依りどころとなる環境・国土のことを「依報」といいます。
依報、正報の「報」とは「報い」という意味です。善悪さまざまな行為(業)が生命に刻まれて因になり、それがなんらかの縁に触れ、善悪の果報となって顕れます。それが「報」です。
こうした過去の行為の果報を、現在に受けている主体が正報であり、それぞれの主体が生を営む環境・国土は、それぞれの人間がその果報を受けるための依りどころなので依報というのです。

——正報と依報には、どういう関係があるのでしょうか。

日蓮大聖人は、「夫十方は依報なり・衆生は正報なり譬へば依報は影のごとし正報は体のごとし・身なくば影なし正報なくば依報なし・又正報をば依報をもって此れをつくる」(御書1140ページ)と仰せです。
「正報なくば依報なし」「正報をば依報をもって此れをつくる」と示されているように、「正報」と「依報」は密接不可分の関係にあります。したがって仏法では、人間と、人間を取り巻く環境・国土との関係について「依正不二」の原理を説いています。

◇環境に翻弄されない
——「不二」についてくわしく教えてください。

「不二」とは、「而二不二(二にして二にあらず)」、すなわち二つの別のものであるけれども、実は分かちがたく関連しているということです。
したがって「依正不二」とは、依報と正報が、一応は別々のものとして捉えられるけれども、その究極においては一体であるという原理です。

——一体であるなら、自分に都合よく"環境のせい"にできなくなっちゃいますね……。

そうです! それが大切な視点です。
私たちは、ともすれば現状の不平・不満を、環境のせいにしてしまいがちです。また、環境に翻弄され、支配されることで、自分はダメだと無力感に陥ってしまうこともあるでしょう。
しかし、そうした"落とし穴"に落ちることなく、何ものにも壊されない絶対的幸福境涯である成仏を実現する方途を仏法は示しているのです。

◇朗々と唱題に励もう
——環境に負けないために大切なことは何でしょうか?

客観的には同じ環境であったとしても、今いる場所をどう捉えていくかについて、大聖人は「一生成仏抄」で次のように仰せです。
「衆生の心けがるれば土もけがれ心清ければ土も清しとて浄土と云ひ穢土と云うも土に二の隔なし只我等が心の善悪によると見えたり」(同384ページ)——仏の住む清浄な国土である「浄土」と受け止めるか、煩悩と苦しみが充満する、凡夫が住む娑婆世界である「穢土」と受け止めるかは、私たちの「心の善悪」によって決まるということです。
ゆえに、自分自身の生命を変革することによって、苦悩が渦巻く穢土を浄土へと変換していくことができるという、希望あふれる哲理が「依正不二」なのです。

——現実世界を変えるための実践とは?

「一生成仏抄」の先の御文に続いて、大聖人は「闇鏡も磨きぬれば玉と見ゆるが如し、只今も一念無明の迷心は磨かざる鏡なり是を磨かば必ず法性真如の明鏡と成るべし」(同ページ)と仰せです。衆生の生命を「鏡」に譬えられ、南無妙法蓮華経の唱題行によって「鏡」を磨くことを示されています。
「下地獄より上仏界までの十界の依正の当体・悉く一法ものこさず妙法蓮華経のすがたなり」(同1358ページ)と仰せのように、「十界の依正」すなわち全ての依報・正報は、ともに南無妙法蓮華経という根源の一法の顕れにほかなりません。
自身に本来具わる仏の生命を涌現させるとともに、自らを取り巻く環境をも変えていくために、どんな時も題目を朗々と唱え抜いていきましょう。

「依正不二」については、次の書籍の中でも言及されています。
○…指導選集『幸福と平和を創る智慧』第2部[上]12ページ(聖教新聞社)
○…『一生成仏抄講義』82ページ(同)
○…『教学入門』254ページ(同)